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ブラック・クランズマン - ころりさんさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ブラック・クランズマン
レビュワー ころりさんさん
点数 8点
投稿日時 2020-05-10 23:46:29
変更日時 2020-05-10 23:47:45
レビュー内容
このところドラマや配信方面での活動が目立って、映画作家としては寡作だったスパイク・リーがスクリーンに帰ってきた。KKKへの潜入捜査モノと聞いてちょっと不安な部分もあったけれど、良くも悪くもスパイク・リー「らしい」映画だった。警察署にしても田舎のKKK支部の冴えない面々にしても、全体に漂う「ユルい」ムードは、ボン・ジュノ作品のような韓国映画っぽさもある。潜入捜査系としてはどちらかというと緊迫感よりもシチュエーションが作り出すズレた「笑い」優先。実在するKKKのリーダー、デヴィッド・デュークの黒人英語のマネなんて笑うしかない。そしてアンバランスに挿入されるメッセージ、クワメ・トゥーレの長い演説シーンとそれに心酔する黒人活動家たちの映像、クライマックスで自身も公民権運動の活動家だったハリー・ベラフォンテが語るリンチの物語、そしてリンチを引き起こした映画作品『國民の創生』を見て熱狂する白人男女たち。どれも明らかにバランスを崩して、急にドキュメンタリー的にじっくりとしつこいくらいの濃度で描く。一瞬、KKKもブラック・パワーも「どっちもどっち」と言いたくなるような「濃さ」を見せつけながらも、最後のクレジット前、トランプ大統領自身の「どっちもどっち」発言のニュース映像を見せ、「どっちもどっちではないのだ」と釘を刺す作り。いや、スパイク・リーほどのベテラン作家だったら、「バランスのいい」「ウェルメイドな」映画を作ることだってできるでしょ。こんなアンバランスさではオスカーは取れないってことだってわかってるでしょ。でも、彼は黒人監督として、それでは意味がないことも知ってる。ブラックパワーとホワイトパワーは違うということを言うためには、「お互い辛いよね」で傷をなめ合うのではなく、黒人がどんな歴史を歩んできたのか(「リンチ」の物語だ)、そして今もどんな世界を生きているのか(白人警官に押さえつけられ、殴られるのが当たり前の世界)、その違いをちゃんと見せつけなければいけないから、こんな「時事的」でアンバランスな映画を作ったのだろう。ついでにいえば、『グリーンブック』のようなウェルメイドな作品がオスカーに近いことだって知ってるし、だからこそ、彼自身が壇上で『グリーンブック』を批判するところまで織り込み済みの「作品」であったような気すらしてくる。まだまだこの世界にはスパイク・リーが必要だ。そう思わせるアンバランスで「らしい」一作でした。
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