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タイトル名 |
すばらしき世界 |
レビュワー |
りんどうさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2021-03-16 01:07:23 |
変更日時 |
2021-03-16 01:07:23 |
レビュー内容 |
10~20代の時に見たら、多分この映画の本質の半分も理解できなかったかなと思う。いや、30代もあやしい……。 映画館からの帰り道からずっと、あの人の人生を考えずにはいられなかった。 短気であまり頭の良くない、挫折を繰り返す男。でも優しいし一本気で、子供のような男。 あの人はきっと、あのままじゃ長生き出来ない人だったと思う。
あの時。弱いものを嬲っていた男たちを、心の思うがままに暴行して痛めつけていたら、彼の体はストレスをためることなく、いまだ生きていたかもしれない。でも、支援してくれた人々をまた悲しませ、落胆させ、失望させていた。 だから死に物狂いでその衝動に耐えた。結局、彼の体はそれに耐えられなかったけれど。 綺麗できっぷの良いイカす元妻から、娘と一緒に会おう、楽しみ! なんて言われて。 きっと神様は最後に御褒美をくれたんだと思う。
最後に、花の香りを嗅ぎながら、彼は思ったんじゃないかなぁ。 ・優しい坊主、守れなくて悪かった、我慢せずやっちまいたかった ・でも、やっちまってたら、スカっとしたけど、あの人達を失望させた ・だから、これで良かったんだ、これで良かったんだ すばらしき人生って言っていいのだと思う。
運のない人だったけれど、死んでから泣いてくれる人がいるだなんて、うらやましい。 個人的には、六角精児が演じたスーパーの人には一番頭が下がる。あの人は凄い。本当に凄い。 人生は人との繋がり、なんだなぁと、自己を顧みてつくづく反省した。
多分一生頭の片隅にこびりつく映画。 |
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