みんなのシネマレビュー
親密さ - Yuki2Invyさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 親密さ
レビュワー Yuki2Invyさん
点数 7点
投稿日時 2021-06-28 00:38:42
変更日時 2021-06-28 02:04:59
レビュー内容
一年前、サンクス・シアターという所で映画が観れるとゆーことになったので、濱口竜介監督作品を片っ端から鑑賞していたのである。短編・長編問わず優れた作品も数多く観ることが出来たのだが、惜しむらくはどれもマトモにソフト化もされていない様な代物ばかりで、そーいった作品を本サイトで登録するのは少し気が引けるので、比較的鑑賞チャンスが今後も多いだろうと思われる今作についてのみここで言及させていただき、それら作品の魅力を少しでも伝えられれば、と思う。



ENBUゼミナールの卒業制作として製作された本作は、劇中舞台劇『親密さ』の実際の公演風景を収めた後半と、その舞台劇を演出家の男女2人(この2人は恋人同士でもある)を中心としたメンバーがつくり込んでゆく様子を収めた前半から構成されている。劇中劇のテーマも、その劇をつくってゆく過程で主なトピックスとなるのも、それは自分と他人との関係性をどのように考える・突き詰めてゆくか、或いはその際に最も重要となるであろう「言葉」の可能性と限界をどのように捉えるか、といった比較的シンプルなものである。劇中劇について言えば、その点に関する作者の価値観は主に詩、または手紙の朗読という形で表現される。その意味では(これは前半も含めても)全体として非常に文学的な雰囲気を纏った作品だと言えるし、それはある種、伝えたいものを伝える手段として「演劇」を選択した彼らが、言葉の可能性に対する問いかけを常に抱き続けつつ、それに決して絶望はしていない、ということを意味する様にも思われる。

世の中の諸々を陰陽二元論よろしく2つに分けるとある観点として、「理想の追求」と「現実の処理」というのがあるかと思っている。端的な表現で言えば、「狭く深く」と「広く浅く」という2つの方向性、ということにもなるのかと思うし、より実際的に言えば、深めることをどの時点で諦めるか、ということだとも思っている。それは人間関係も、或いは演劇というものの価値のつくり込みに関しても、ある部分で同じことだろうかと思っている。

若い時というのは、どちらかと言えば「現実」よりも「理想」の方が幾らか早く「見えて」きがちなこともあってか、より深める・極める方への衝動の方が強いのではないかとも感じている。年齢を重ねるに連れて、諦め・或いは妥協という手段に格段に流れがちになった自分を省みて、彼らの純粋でどこか不器用な様子から感じられるのは、私には一重に爽やかな郷愁であった。この映画からは、やはり「若さ」が強く感じられる。そしてそれは、彼らが自らの秘める若い「可能性」をこのとき確かに信じていたことの証でもある様に、私には思われたのだ。
Yuki2Invy さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-17娼婦ケティ44.50点
悪は存在しない56.50点
放射能X76.75点
2024-04-29ゴジラ×コング 新たなる帝国65.72点
2024-04-29オオカミの家88.00点
2024-04-14aftersun/アフターサン66.00点
2024-04-14トロイ(2004)65.86点
2024-04-09ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀56.67点
2024-04-06オーメン:ザ・ファースト66.50点
2024-04-04オーメン/最後の闘争33.71点
親密さのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS