|
タイトル名 |
フィラデルフィア |
レビュワー |
蝉丸さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2006-02-25 23:51:13 |
変更日時 |
2006-03-30 19:47:37 |
レビュー内容 |
少し点数が辛いかもしれない。私はこの映画を「家族愛」の映画だととらえました。法廷ものとしてはぬるい感じがしないでも無いが、テーマはそこには無い。上訴された後、仮に裁判に負けたとしてもいいのではないか。主人公はあんなにも家族に愛され、陪審員にもいくらか理解してもらい、彼が社会の中で生きる事を認められたのだから。自分の子どもの出産にも「え?何だって100ドルもするのか、もったいない」と言って安いスパークリングワインにしたデンゼル演じる弁護士が、一審で勝訴した後見舞いに持って来たのは「ドンペリ」。自分の子どもが生まれた時でさえそうしなかった彼がドンペリを持って来たのは単に死んでいくだろうハンクス演じるベケットに同情したからだけではないだろう。様々な付き合いを経てベケットを家族と同じように愛したからではないだろうか。そこにはエイズだとかゲイだとかそんなものは関係ないのである。最初触れるのも恐れていたデンゼルが酸素マスクを掛けてやった描写でもそれが読み取れる。ラストで故人を偲ぶために幼い頃のビデオが流されていた。あの幼い子どもたちを愛さない人がどこにいるだろうか。親にしてみれば子どもはいつまでとっても子どもである。無邪気に遊ぶ子どもたちに何の罪があるだろうか。あの映像を見て小さな男の子を将来ゲイになるからと言って憎む事が出来ますか?そして、家族はお互いの一番の理解者なのである。自分勝手に生きても構わないが、苦しい時に自分を救ってくれるのは家族であり家族のような友人であり・・・。そんなことにも気づかせてくれる作品である。5点をつけたのは、この話やはり、そこに絞ってもっと描くべきだったのではないかと感じたからである。 |
|
蝉丸 さんの 最近のクチコミ・感想
フィラデルフィアのレビュー一覧を見る
|