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タイトル名 |
コックと泥棒、その妻と愛人 |
レビュワー |
ラーションさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2004-05-29 00:26:23 |
変更日時 |
2004-05-29 00:26:23 |
レビュー内容 |
序盤、ただ不快なだけなヒゲ男の傍若無人な振る舞いが理解できなかったが、途中でふと気づく。どんなに高級で上流ぶったレストランでも食事という行為は排泄やセックスと同レベルの本能にもとづく行為である。そこに気づいてから、この映画は上品とか下品とかいう言葉で人間の上下を分けようとしている人間に対する手の込んだ皮肉だということが理解でき、どっぷりのめり込んだ。しかもその後、腐敗した肉のコンテナに全裸の男女が押し込められるシーンで、冷凍のブタも腐ったブタも、人間も、同じ肉に変わりは無いという根性の悪い強烈な皮肉がまたも表現される。参った。インパクトのあるラストへのくだりはやや力技っぽかったが。ジャン・ポール・ゴルチエの絢爛な衣装が皮肉をより一層利かせるのに一役も二役もかっている。傑作。 |
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