みんなのシネマレビュー
ピアニスト - ぼんさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 ピアニスト
レビュワー ぼんさん
点数 8点
投稿日時 2004-11-26 12:03:33
変更日時 2006-05-07 03:29:46
レビュー内容
ピアニスト教師である壮年女性は、自制の欠落と思う行動をとる。個室ビデオ屋で男の手淫した廃物を物色したり、車での淫行を覗きをして放尿するなどをし性の瞑想に耽けている。この衝動は厳格な環境に束縛され、世間体の整然された秩序への反逆と虚栄から生まれたのではないだろうか。深刻な風貌は厳然とし異性を遠隔させるものがある。そんな彼女にも稀有な変化が訪れる。ある日、美形の青年にがピアノを習いたいと彼女に近づいてきたのである。確執な好意であると彼女は感じるのであるが懐疑と不安は自虐的思想に狼狽とし事が上手く運ぶことができない。綻びに見せた稚拙を揣摩した青年は清浄であることを確信する。動揺の隠せない顔に彼は優しく敲くのである。彼は日を改めて彼女の家で逢いに行き。彼女へ渇望するのであるが彼女は手紙に綴られた方法でなければ嫌だと言うのである。しかし手紙の内容は清浄とは想えない卑俗な趣向であり二人を通底させるものではなかった。彼の顔には憐憫な情を湧かせ、部屋から出ていくのである。その後彼を暴徒させ最悪な終わりへ導く。手紙は彼女の嶮しい孤独の苦悶が曲行の快楽を示顕するものではないだろうか。一度千尋の谷に抛り出された精は執り成す事もできず彼に執拗に縋るしかないのである。しかし、叶わなけらばその鉾先は親身である母に向けられ、逡巡もなく渇望し苦渋するのである。『めぐり逢う時間たち』にも似たシーンがある。常に彼女が纏う孤独が茫洋な不安が恐るべき滲透性で精を侵食していくのである。意固地で無知な母には、それを許容応力できるものではない。体裁意識と矜持に活きた彼女にとっては極致のカタルシスといえるのではないだろうか。その夜、青年が以前とは別人の悪辣した形相で現れ、罵倒しながら彼女を強姦してしまうのである。孤独が生んだ迷妄の快楽は精を蹂躙するだけであり渾然の悲しみが彼女を覆う。次の日、恐怖から逃れるため昧爽な希望を抱き、彼に逢うのだが何食わない顔をして去って逝く。精は涙滂沱として流れ、憤慨に耐えられず自分の胸部に尖鋭を突き刺し終焉となる。天真爛漫に活きれば、これほど屈し甚すこともなかっただろうが虚栄の蔓延した世の中では、歪まず活きる方が難しいのではないだろうか。
ぼん さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-01-16ビートニク107.66点
2004-11-26ピアニスト86.07点
2004-11-15裸の島(1960)97.09点
2004-05-16東京物語98.12点
2004-05-16チョコレート(2001)86.33点
2004-01-15阿弥陀堂だより86.16点
2004-01-14ファイブ・イージー・ピーセス86.05点
2004-01-13シェルタリング・スカイ86.30点
2004-01-13M★A★S★H/マッシュ96.40点
2004-01-13カッコーの巣の上で87.67点
ピアニストのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS