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ワイルド・アット・ハート - rain on meさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ワイルド・アット・ハート
レビュワー rain on meさん
点数 9点
投稿日時 2015-08-27 23:06:14
変更日時 2015-09-03 11:55:43
レビュー内容
好きな作品で、たまに無性に見たくなる。(自分にとっては殆どのリンチ作品がそうなのだが)
ストーリー自体は非常にシンプルであるものの、リンチ作品特有の映像美・音響・登場人物のキャラの濃さ etc.が存分に味わえる作品となっている。

キャスティングが素晴らしく、セイラー役のニコラス・ケイジはまさにはまり役と言え、ちょっとこの役は彼以外には考えられないと思わせる。相棒のローラ・ダーンも素晴らしい。

しかし最も印象に残るのは、やはりボビー・ペルーを演じたウィレム・デフォーだろう。特徴的な歯(特殊メイク)を見せつけながらにやりと気味悪く笑う姿は、醜さとある種の美しさが同居している。極めつけは金庫を襲う際ストッキングを被ってからの完全に狂ったような表情。ウィレムのこの表情を見るだけでも価値のある映画だと思う。

その他にもリンチ作品特有の奇人・変人のオンパレードである。
今回久々に見直して、ルーラの回想シーンに出てくるデルおじさん(この映画のキャラの中で1,2位を争う変人)を演じていたのが、かのバック・トゥ・ザ・フューチャーでマーティの父ジョージ・マクフライ役を好演していたクリスピン・グローバーであったと初めて知りました。

自分の中のリンチ作品の印象として、「途中は滅茶苦茶な展開をしまくるのに、最後には何故か綺麗にまとまる」というものがあり、この作品は正にそれを見事にやってのけたという感じがある。終盤、シェリル・リーが演じる良い魔女が登場してからの怒濤の展開は、もはや笑うしか無いものである。しかしその笑いも決して冷めたものではなく、殆ど「微笑ましい」と形容できる類いの爽やかなものだ。

これだけセックス・バイオレンスに充ち満ちておいて、最後に微笑ましいと思わせる、この強引な手腕。正にリンチ作品でしか味わえない醍醐味である。

音楽は定番のアンジェロ・バダラメンティ。今回も要所要所で印象的なスコアが出てくるが、ヘヴィ・メタルが効果的に使われているのが今作の特徴だろうか。
それと忘れてならないのが、ニコラス・ケイジの生歌(?)が聞けるのである!しかも2曲。しかも、上手い!

それにしても特典映像に出てくるインタビューに答えるローラ・ダーンやシェリル・リーがとっても美しい。
二人とも良い年の取り方をしているなあ。(ローラ・ダーンのお母様も美しいです。)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2022-04-09ベルファスト96.20点
2020-02-16パラサイト 半地下の家族86.77点
2020-02-16スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け86.76点
2019-12-07ドクター・スリープ66.18点
2019-12-02イエスタデイ(2019)67.06点
2019-11-09時計じかけのオレンジ97.53点
2019-11-03ジョーカー86.85点
2019-10-19遊星からの物体X77.70点
2019-10-10ジョン・ウィック:パラベラム76.55点
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