|
タイトル名 |
リバー・ランズ・スルー・イット |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-10-17 12:20:44 |
変更日時 |
2011-10-17 12:20:44 |
レビュー内容 |
兄弟ってのは分身なんだなあ。こうであったかもしれない自分、こうでありたかった自分。だから変えることが出来ない、助けることが出来ないんだ。弟ポールの陰りのなさが透明すぎて、すでに危うい。夭折するしかないような。釣りの冴えが神技に近づいている、もうあとは転落するしかないほど。この弟の造形が本作の味わいのすべて。誰かに甘えられない体質、人に頼ることが絶対に出来ない芸術家肌タイプ。だから釣りが芸術の境地にまで行っちゃうんだけど、そういう人物に対しては周りのものは何も出来ない、ただ愛してやることが出来るだけ、ってのが結論。ジェシーの兄の俗物と対照される。三人で釣りをした川に、今や老いて一人竿さし、なんてほとんど漢詩の世界である。最後の釣りがもっともっとたまらなく美しくあるべきなんだけど、でもいい方かなあ。 |
|
なんのかんの さんの 最近のクチコミ・感想
リバー・ランズ・スルー・イットのレビュー一覧を見る
|