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タイトル名 |
大人の見る絵本 生れてはみたけれど |
レビュワー |
こしちさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2014-08-07 21:36:39 |
変更日時 |
2014-08-07 21:36:39 |
レビュー内容 |
1932年公開の小津のサイレント映画。 小津のサイレント映画は初めて鑑賞したが、小津らしい作品であった。 子供ならではの悩みや思いがメインで小津らしく表現されている。 しかしながら「大人の見る絵本」とあるように大人をターゲットに(小津作品は大体そうだろうけど)描いている。 前半は子供同士のいざこざで笑いも交えたほのぼのとした日常。 そして後半、子供が父親自慢をはじめ、主人公の長男次男もうちの父親が一番偉いんだと主張するのだけど、父親が他の子の親に媚を売っていたり変顔で機嫌取りをしたりするのを目撃し、父親に失望して言い争う。 ここからクライマックスにかけてのシーンが私はメインだと思う。 子供にとっての父親とは一番の存在であり、誰よりも偉いと思っている。 だけどそうじゃなかった事を知った時のショックというのは大きいものだろう。 そしてそんな姿を見せてしまった父親も後悔し、自分だってそうはしたくないと思うがどうしようもないんだと酒を飲み、この子たちは自分とちがって誰よりも偉くなって欲しいとそっと呟く。 うーん。流石だ。実に小津らしいテーマ。 一つ疑問なのが子どもたちのやっていたよくわからない遊び。 あれ他の作品でも見たような気がするのだけれど一体何なんだろう。 とにかく小津らしい良い作品であった。 |
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