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レナードの朝 - delft-Qさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 レナードの朝
レビュワー delft-Qさん
点数 9点
投稿日時 2004-07-07 00:38:04
変更日時 2004-07-07 00:38:04
レビュー内容
この映画のレビューは、平常心では書けなくなってしまった。本作を見終えた直後、知人の訃報が飛び込んできたからだ。最悪のタイミングだった。映画によってかきたてられていた感情が、なおさらざわめき立ってしまい、必要以上に衝撃を受けてしまった。

  月並みな言い方になるが、健康に一日一日暮らせること、それがどれほど幸せで感謝すべきものを本作は思い知らせてくれる。どんな宝石よりも尊く、どれほどの残高がある貯金よりも大切にすべきものなのだ。私の知人は突然の死によって、レナードたちは原因不明の病気によって、そのかけがえのない珠を否応なく奪い取られたのである。この映画を見た以上、私たちは彼らの無念さを忘れてはならない。忘れてしまっては、映画を見た意味がない。

昨今、自殺する人が増えている。それぞれ、やむにやまれぬ事情があるのだとは思うが、決行する前に本作を見てほしい。そして、ふつうに生きようとどれだけ努力しても、叶えられない非情な運命の人たちもいることを知ってほしい。  

映画の後半は切なすぎる。1969年の奇跡の夏が終わりを告げつつあるとき、レナードたちに少しずつ、だが確実に病魔が再びしのびよってくる。何とか抗うため、セイヤー医師はためらいながらもLドーパの投薬量を増やしていく。しかし、それでも病魔の歩みを止めることはできず、レナードはゆっくりと「向こう」へと消えてゆく。  

レナードが女性と最初で最後のダンスを踊るシーンと、発作が起こるなか「カメラで撮れ」といい続けるシーンは、こらえきれない。デニーロの演技が過剰という声もあるが、実際、これぐらいの発作は起こることを知ってもらいたい。私には過剰演技とは思えなかった。  

最後、ストーリーはセイヤー医師とエレノア看護師に転換して終わる。この部分の評価は分かれるところだろうが、私は蛇足だったように感じた。ちょっと示唆するぐらいで止めておいてほしかった。  

脚色や演出に突っ込みどころがないわけではないが、それでもなお本作は、ただ「ふつうに生きる」こと、それが実はどれほど恵まれたことか、健全ないのちの輝きを改めて知らしめてくれる映画史上に残る傑作だと思う。「ショーシャンク」とよく比較されるが、私はためらいなく本作に軍配を上げる。

delft-Q さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-10-09沈黙の艦隊(2023)65.50点
2021-11-02DUNE デューン/砂の惑星(2021)56.30点
2020-09-17道(1954)107.91点
2019-12-25アウトロー(2012)66.19点
2019-12-25スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け66.76点
2019-07-02言の葉の庭45.66点
2019-05-03キングダム(2019)86.06点
2018-08-14ミッション:インポッシブル/フォールアウト77.07点
2017-11-07君の名は。(2016)106.97点
2017-09-24ブリッジ・オブ・スパイ77.16点
レナードの朝のレビュー一覧を見る


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