みんなのシネマレビュー
39 刑法第三十九条 - 鉄腕麗人さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 39 刑法第三十九条
レビュワー 鉄腕麗人さん
点数 7点
投稿日時 2013-05-13 16:34:07
変更日時 2013-06-27 22:40:11
レビュー内容
映画の序盤から終盤に至るまで、登場する人物の殆ど全員が、相手の目を見ようともせずにぼそぼそと話す。
鑑賞者としては、非常に聞き取りづらくて、不快感がつきまとったが、その不快感こそ、森田芳光がこの作品の中で貫き通したかった異常性であり、それが社会に生きるすべての人間に蔓延するものであることを表現したかったのだと思う。

他にも、大量の料理が並べられた食卓、グランドに転がる無数の軟球、カモメの無慈悲な目など、随所に目に見えない不穏さが溢れるシーンが多く描き出されていて、監督のこだわりを厭という程に感じられた。

「刑法第三十九条」という非常にデリケートで取り扱いが難しい題材を、意欲的にサスペンス化してみせていると思う。
核心となる計画の脆弱さなど、お話としての弱点は確実に存在する作品だと思うが、それを充分に補う要素が、監督の緻密な演出や、演者の存在感に備わっていたと思う。

時に過剰さも見え隠れしたが、俳優陣のパフォーマンスは総じてインパクトがあり素晴らしかったと思う。
岸部一徳、杉浦直樹、樹木希林、江守徹らベテラン俳優のあまりに個性的で強烈な脇役ぶりも特筆したいところだが、ここはやはり、主演の二人に言及したい。

鈴木京香も堤真一も、まだまだ若手の部類での主演作で、両者とも若々しい。
この難しい役どころを果敢に演じ、成功させてみせたことが、両者にとって大きなキャリアアップになったことは間違いないと思う。
映画の各シーンにおいて対峙し、互いの心理の本質を暴き合う様には、野心に溢れた俳優同士のぶつかり合いそのものを観ているようだった。

非常にアクの強い映画で、好き嫌いも大いに分かれるだろうけれど、こういう独特のアクを出す映画監督も少なくなった。
森田芳光監督の死は、やはり少し早過ぎた。
鉄腕麗人 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-28劇場版 からかい上手の高木さん55.00点
ドミノ(2023)76.87点
2024-04-14名探偵コナン 紺青の拳34.54点
2024-04-09デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション[前章]87.00点
2024-03-31オッペンハイマー96.65点
2024-03-24DUNE デューン/砂の惑星 PART276.50点
2024-03-10アルキメデスの大戦86.60点
2024-03-02アラジン(2019)77.24点
2024-02-24マーベルズ64.87点
2024-02-23別れる決心98.66点
39 刑法第三十九条のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS