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マリアの恋人 - dreamerさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 マリアの恋人
レビュワー dreamerさん
点数 7点
投稿日時 2019-03-30 09:34:23
変更日時 2019-03-30 09:34:23
レビュー内容
この映画「マリアの恋人」は、ロシアでツルゲーネフの「貴族の巣」やチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を撮ったアンドレイ・ミハルコフ=コンチャロフスキー監督がハリウッドへ進出して撮った作品です。

コンチャロフスキー監督の特質は、人間の精神の問題を日常生活の中で"ささいで、極限的"なシチュエーションで現代社会の風景を描くところにあると思っています。

この「マリアの恋人」は、「チェベングール」をはじめとする一部の作品が発禁になっていたアンドレイ・プラトーノフの原作ですが、マリアという名前が象徴しているように、この映画は一種の処女懐胎の物語だと思います。

戦争から帰還したジョン・サベージ扮するイバンは、以前から愛していたマリアと結婚する。
しかし、余りにも純粋に精神的に愛しすぎたために、結婚を果たしてもマリアの前では性的不能者となってしまう。

焦燥感にかられ町を去るイバン。一方、マリアは流れ者の歌手に肉欲を煽られ、身ごもってしまう。
しかし、このことが原因で、初めてイバンとマリアは結ばれる。

崇高な愛と肉欲とは相い容れるのだろうかという、永遠の問題をテーマにしていますが、映画は結論に性急ではありません。

この映画はハリウッドへ行ったコンチャロフスキー監督の祖国ロシアへの思いが込められた映画のような気がします。
原作はアンドレイ・プラトーノフだし、マリアもイバン(字幕ではイバンとなっていましたが、本当はイワンが正しいと思います)もロシア名です。

そして、マリアはユーゴスラビアからの亡命者ということはセリフからもわかります。
舞台はアメリカですが、帰還式のパーティでおばあさんたちの数人の衣装がロシア風だし、踊りも、歌もロシア風なものが出てくるからです。

結婚式を挙げる教会は、ギリシャ正教のように見え、ひょっとしたら村全体が亡命者の村なのかもしれません。
そして、何よりも椅子が置かれた高原の風景は、コンチャロフスキー監督のロシアへの望郷の思いの表現であるようにも見えます。
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