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タイトル名 |
サイコ(1998) |
レビュワー |
マイカルシネマさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2005-06-09 23:45:10 |
変更日時 |
2005-06-11 23:59:49 |
レビュー内容 |
作品の出来どうこうの前になぜG・V・サント監督がこんな映画を撮ったのか理解に苦しむ。制作会社に依頼されたのならともかく、自分で製作まで担当しているところが謎を深める。考えられるのはあの名作を現代に甦らそうとして、結局オリジナルに指一本触れられなかったということだろう(ヒッチコックの登場はパロディにしか見えないが)。しかし、そもそもオリジナルに全く欠点がなかったかと言えばそうでないのが痛かった。特に前半の妙に冗長な展開は現代におけるリメイクとしては致命的だ。シャワーシーンもオリジナルにも感じられたあざとさが目に付き(ザクザク刺されているのに妙に元気)、ミイラのシーンも今となってはホラーの二番煎じに見えてしまう。ラストで出てくる精神科医も説明的過ぎて不自然(ロバート・フォスターの登場は嬉しかったが)。キャスティングにしてもアン・ヘッシュの妹がジュリアン・ムーアという設定は何とかならなかったのか。結果としては特に目新しくも無い凡作映画に成り果てた感じである。ただ、Pewter Allさんのようにオリジナルを隅から隅まで知り尽くしている人にとっては時間、ヒッチコックなど細かいところまで再現したこの作品はある意味高尚なパロディとして楽しめる可能性はある。思いつきの企画でラジー賞をとってしまった監督に同情はするが、5点。 |
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