|
タイトル名 |
カスパー・ハウザーの謎 |
レビュワー |
トントさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2021-04-29 16:33:07 |
変更日時 |
2021-04-29 17:34:54 |
レビュー内容 |
文明批判の名手、ヘルツォークが冴える。
今話は、ずっと牢にいた男が、言葉を覚え、本当のことをドンドン言って、周囲を驚かせ、 最後、殺されて、解剖され、やっぱり人と違うよ、この人は、と皆が安堵するという話である。 痛烈な風刺である。
論理学の先生とのやり取りが痛快である。 二重否定の論理より、カスパーの方が、ずっと明解なのだ。 あと二つの夢。 みんなが山を登ると、頂上には死神がいたという話。 もう一つは、砂漠での隊商の先頭は盲目の老人。幻影に惑わされず、町にたどり着くのだが、 その町は・・・というとこで彼の話は終わる。 どれも、文明の先にある不安を言い表しているようだ。
しかし、文明批判の展開が進む中、流れる曲はカノンというのは、変な気持ちもした。 |
|
トント さんの 最近のクチコミ・感想
カスパー・ハウザーの謎のレビュー一覧を見る
|