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ヘヴンズ・ドア 殺人症候群 - たきたてさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ヘヴンズ・ドア 殺人症候群
レビュワー たきたてさん
点数 4点
投稿日時 2016-11-16 15:13:54
変更日時 2016-11-16 15:15:16
レビュー内容
 アイデアが面白い。
 『死にたがり』が集まるサイト。『死にたがり』が他の『死にたがり』の希望を叶えていくというのが大まかなプロット。
 『死にたがりA』が『死にたがりB』『C』『D』と殺していき、その『A』は『E』に殺される。警察が『E』に追いつくと、『E』は『F』によって殺されているという終わりの見えない鬼ごっこ。抜群に面白くなりそうなストーリーです。
 ですが、映画そのものはアイデア先行で素材を活かしきれていない感じがします。
 かなりの死人が出るにも関わらず、緊迫感のかけらもありません。中盤からは『またか』くらいの感覚で、中だるみを覚えるほどです。
 致命的なのは、田中美奈子や前田耕陽の『火曜サスペンス劇場』みたいなノリの演技が、作品の雰囲気にまるで合っていないことです。
 また、『死にたがり』の望みを叶えるというのが、この作品のコンセプトであり大事な要であるはずです。にもかかわらず、関係の無い神父を殺す。刑事を人質にとる。途端に俗っぽさが前面に押し出され、本当に火曜サスペンス劇場に成り下がります。これはもったいない。
 ただ、『オカルト』と『サイコパス』の融合にみせかけて、実はちゃんとした真犯人がいるというサプライズ的展開は、悪くはないと思います。
 そしてラスト。オチに再び意味不明なホラー要素のつけたし。潔さがないですね。脚本のセンスのなさを感じます。
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