|
タイトル名 |
時計じかけのオレンジ |
レビュワー |
delft-Qさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2004-12-16 00:30:50 |
変更日時 |
2004-12-16 01:42:32 |
レビュー内容 |
名奇作としてきわめて評価が高く、これを評価しないヤツは見る目がないというムードさえある本作。でも……これって、そんなにいいんだろうか? いいたいことはわかる気はする。表と裏、一般論と個人の本音のギャップ、権力と反権力と反権力という権力、善と悪と悪が除かれた悪(悪を犯しさえしなければそれでいいのかという問題提起=「時計じかけのオレンジ」でいいのか)、大義名分の影にあるご都合主義、表面的なものでしか成否や幸不幸を測れない社会……さまざまなテーマあるいはサブテーマがシニカルな映像のなかにほの見えはする。また作り方も実験的でその意図と意欲は買う。 しかし、世の中のありとあらゆる欺瞞を告発する本作の主張はわかるが、要するに強い感銘は受けなかったのだ。怖いとも感じなかったし、メッセージに心を揺さぶられることもなかった(「わかる」のと「心揺さぶられる」のは違う)。「ああ、なるほどな、工夫してつくったな」と思いはするが、インスパイアされはしなかった。であれば、したり顔で「これは、傑作だ!」と通ぶることは、私にはできないのである。ということで、5点也です。でも、あのサイケなアートセンスは気に入りました。 |
|
delft-Q さんの 最近のクチコミ・感想
時計じかけのオレンジのレビュー一覧を見る
|