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ロスト・イン・ラ・マンチャ - 紅蓮天国さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ロスト・イン・ラ・マンチャ
レビュワー 紅蓮天国さん
点数 7点
投稿日時 2004-03-28 20:46:35
変更日時 2004-03-28 20:46:35
レビュー内容
先日、初めて自分で映画をつくった。映画といってもデジカムで撮った遊びみたいな短編だが、しかしそれでも自分に撮っては間違いなく映画。そしてこんな小さな作品でも、いろいろと苦労はあった。まずは自分の唐突な思いつきに付き合ってくれる仲間、キャスト・スタッフ集め。監督・脚本・撮影・編集は自分でやるが、出演者がいないと映画にならない。しかし友達は部活やバイトでなかなか都合が合わず、全員集まれるのは1日だけ。だがその1日も天気予報は雨。全編ロケ撮影のため不安だったが、仕方が無いのでてるてる坊主をつくって祈る。すると撮影前日、突然主演の降板宣言。理由は春休みの課題が終わらないから。仕方が無いので脚本を変更し、なんとか強引に間に合わせる。運良く当日は昼から陽が射し始め、クランクイン。出演者は当然素人、さらに大してやる気が無いため思うように撮れない。時間が少ないので急がねばならず、マンションでゲリラ撮影を敢行したら怒られ、妥協の連続のなか最低限のレベルでクランクアップ。そして編集作業に入り、明らかになる矛盾や撮り残し。追加撮影を頼むのは気まずく、ここでも妥協の連続。撮影前に思い描いていた構想とはかけ離れ、編集途中のデータが消えるという最悪のアクシデントにも見舞われ、やっとの思いで完成を迎える。/こんな小規模な、仲間内での映画でさえ苦労が多いのに、数千万ドルもかけた大作映画のスタッフの苦労などは本当に計り知れない。だけどそんな中、妥協をせずに自らを貫いたギリアム監督は素直にカッコいい。映画製作というのは外から見るのでは想像もつかないくらい苦しい作業なんだな。だけどその苦しさがあるからこそ、きっと映画が完成したときの喜びというのもまた計り知れないのだとも思う。 現に、小さな小さな自分の「初監督作品」、友達に見せて「?」な顔をされても、それでも自分にとっては真の宝ものなのである。
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