|
タイトル名 |
えびボクサー |
レビュワー |
no_the_warさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2004-03-12 01:21:27 |
変更日時 |
2004-03-12 01:23:27 |
レビュー内容 |
B級映画の定義をよく知らないが、(タランティーノの「パルプフィクション」もB級映画の一員?)でもえびボクサーは純粋なB級映画である。えびの質感、肌触り、動き、・・・特撮じゃないからいいか、とおもったら、ラストの走り回りはCGっぽいね。あの姿には本当に笑わせてもらった。この笑い方はBならではだと思う、そしてそれはとても面白い。しかしその反面、えびの切ない瞳に感情移入してしまった。月を想うかぐや姫のよう。だんだんとそれに気づきはじめる主人公のおっさんの変化っぷりもけっこう丁寧に描かれている。グローブをつけられたえびが男と抱き合う時、(あそこで抱き合うからしょせんB級なんだな)えびは確かに男を愛していた。男もしかり。こう書くと嫌な感じだから、お互い分かりあえた、と書いておく。それは「くだらねぇー」では片付けられない感動を与えてくれる。その時の人間の衣装が間抜けなのもこの感動には必要である。「えび」という“キャスティング”は『体の不自由性からくる感動』(サイモンバーチ、五体不満足など)をとてもよく、可笑しくあらわすことができた。えびが出てくるからB級でなきゃいけない。逆にいえばこの映画をそれこそハリウッド最新技術で飾ったりダイナミックなシナリオで盛上げるとこの映画の良さが失われるだろう。B級は21世紀も必要だ!(「21世紀だから何でもあり」という台詞があった)大きなお世話だが、ハリポタもBにすればひょっとすると・・・・? |
|
no_the_war さんの 最近のクチコミ・感想
えびボクサーのレビュー一覧を見る
|