みんなのシネマレビュー
一人息子 - イニシャルKさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 一人息子
レビュワー イニシャルKさん
点数 8点
投稿日時 2011-11-24 02:21:44
変更日時 2013-11-07 18:00:42
レビュー内容
小津安二郎監督のトーキー映画第1作。戦前の小津監督の映画には喜劇色の強いものや、外国映画を意識した作風の映画が多いように思うのだが、初のトーキー作品となった本作では、「東京物語」に代表されるような親子の物語で、笑いのシーンはほぼ皆無で、シリアスな作風となっている。しかし、本作も間違いなく小津監督らしい映画となっていて、息子の東京での生活の厳しさや、その現実を見た母親の切なさを丁寧に、それもこの親子の絆を優しくあたたかく描いており、戦前のこの頃から小津監督はこういう親子のシリアスなドラマも描ける監督だったんだなあと感じた。焼却炉の煙突を見ながらの親子の会話、そしてその夜の口論はなんだか息子の立場になって考えた場合にすごく身につまされるものがあってつい息子に感情移入してしまう部分もあった。馬に蹴られた近所の子供のために息子がとった行動を見た母親が息子にかける言葉がああ、この母親は息子がどんな暮らしをしていても、自慢の息子には変わりないのだなと感じさせていて感動的だった。しかし、やはりこの映画が描いているのは理想と現実は違うということで、帰京した母親が「息子も偉くなって」と周囲に語るものの、一人になるとしょんぼりとしているラストシーンはこの母親の心情というものがすごく理解でき、侘しい気持ちになるのだけども、その前のシーンで東京で息子が今度母親が来るときにはこんな侘しい姿は見せないぞと奮起する姿を描いていて、そこに希望を感じさせているのがいい。「東京物語」だともっと親子関係はシビアに描かれるのだが、まさしくこれはその原型といったところ。主演の飯田蝶子は晩年に演じた若大将シリーズでの主人公の祖母役が大好きなのだが、この映画では息子を時に厳しく、そして優しく見守る母親を演じていて若大将シリーズとは全く違う一面も見せているのだが、その演技が非常に素晴らしく、間違いなくこの映画は彼女の代表作と言っていいだろう。もちろん息子を演じた日守新一も素晴らしい。ところで、親子が映画館で外国のトーキー映画を見るシーンで「これがトーキーってやつですよ。」というセリフを息子に言わせているのは、初めてトーキー映画を撮ったことが嬉しくてたまらないという小津監督の素直な喜びが感じられるシーンではないだろうか。
イニシャルK さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-20フットルース66.51点
2024-04-30ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー66.78点
2024-03-28劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト55.30点
2024-03-18決算!忠臣蔵76.17点
2024-03-10花よりもなほ55.71点
2024-03-03小早川家の秋87.10点
2024-02-18秋日和87.34点
2024-01-28竜とそばかすの姫55.30点
2023-12-07GHOSTBOOK おばけずかん66.40点
2023-11-26BALLAD 名もなき恋のうた55.23点
一人息子のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS