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ロスト・イン・トランスレーション - はがっちさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ロスト・イン・トランスレーション
レビュワー はがっちさん
点数 8点
投稿日時 2004-06-09 18:51:22
変更日時 2004-06-09 18:53:34
レビュー内容
それぞれ言葉というコミュニケーションの手段を失った男女の間に生まれた孤独感と友情そして恋心を丁寧に描いた良い映画だと思いました。この映画の好きなところは、ビル・マーレイ演じる中年の危機を迎えている俳優とスカーレット・ヨハンソン演じるダンナに構ってもらえない女性の孤独感をとても印象的に描いているところです。知らない土地に出かけてもホテルからなかなか出れずテレビばかり見てしまったり、勇気を出して出かけてみてもその土地の文化をすぐには理解できず疎外感を感じてしまうことはあると思います。そんな人生にも街にも迷い込んでしまった二人が、出会ったことで少し前向きに生きていこうと思う不思議な出会いの物語にロマンチックという言葉が見事に当てはまると思いました。笑いと切なさのバランスも最高で、わけのわからない説明をするCMの撮影監督、適当に訳す通訳、モノマネを強要するカメラマン、LとRの発音が出来ない自分を最高のプレゼントとのたまう女、歌の下手ないけ好かない女優、独特なオーラを放つ病院の待合室の老婆、そして嘘つきハイテンション芸人マシュー南など、この映画を見た外国の方ならずとも日本人も「こわーい」と思ってしまう強烈なキャラばかりで楽しめました。日本は本当はこうではないと思うところもありましたが、なかなか鋭いところをついていると思うシーンもあって、こういう日本を舞台にした映画が苦手な人も見て欲しいと思った作品でした。
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