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タイトル名 |
ポセイドン・アドベンチャー(1972) |
レビュワー |
フィンセントさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2015-11-13 16:26:44 |
変更日時 |
2018-05-13 11:40:06 |
レビュー内容 |
海洋パニック映画における
"脱出の際必ず一度は水中にもぐらないといけない”
という黄金ルールをつくったのがこの映画なのではないだろうか。
さらには、どの場面でも役に立っておらず、奮闘もせず、誰かを助けもせず、ネガティブオーラ全開で、難所にくるたびに「私はもうムリー!」「私はここにいるー!」などと、いちいち面倒発言を連発するヘタレ歌手のノニー(足手まとい度200%)が生き残り組に入っているのだが
脱出系映画における
”脱出成功して生き残るのは、意外と、どーでもよいキャラ”
という黄金ルールを作ったのもこの映画ではないだろうか。
「神なんてくそくらえ!」な牧師も小気味よく、仲間が死んでも「神の御許へ安らかに・・・アーメン」なんて言わずに 「どうしてこんな良い人を!」とか「何人いけにえがほしいんだ!」とか、まっこうから神とバトルしている。 かなりパンチのきいたキャラで、このアウトサイダーな牧師のダークヒーローっぷりは 「神父なのに!?」「脱出作戦のリーダーなのに!?」というギャップを生み出し、この作品をより印象的なものにしているだろう。
ところで、この映画は何十回も見てきたけど今回初めて気づいたのが、最後の難関エリア突破の場面(牧師がハンドルをまわして蒸気をとめてストンと落ちるあの場面)で、奥さんが死んで呆然として、もう脱出なんてどうでもいい・・・みたいになってた刑事のおじさんに向かってマーティンが「それでも刑事かよ!」と、言いたい放題のことを言って発破をかけたとき、刑事のおじさんが上目づかいにマーティンをにらみつけ
「オゥケイ、ジュー!」(OK、ユダヤ野郎!)って言ってたことに気づいて
いくらシナリオとはいえ、ユダヤ人差別はなはだしいな・・・と思ってふと調べたらマーティンをやった役者は本当にユダヤ系アメリカ人だった。(よけいやばくないか) |
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