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タイトル名 |
赤西蠣太 |
レビュワー |
彦馬さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2004-11-09 23:25:49 |
変更日時 |
2004-11-09 23:25:49 |
レビュー内容 |
昭和11年に作られた保存状態のよくないモノクロの時代劇で、これだけモダンでハイセンスな作品を見ることができるとは、イッツミラクル~~です。オープニングからピアノ音をバックに、雨に打たれる木→灯りの反射した地面を打つ雨→俯瞰ショットの傘二つ→伊達家家紋の瓦→字幕が入り、猫が一匹家屋へ・・・もうこれだけでこの作品の気品がうかがわれます。さっきの猫が行ったり来たりといったユーモア、テンポ、粋な会話、省略技法・・・ほぼ完璧であります。按摩師の殺害を角を曲がってから音だけで表現しているあたりは、「ライフイズビューティフル」が真似たのではないかな~と思ってしまいます。原田甲斐の登壇に、家臣がドミノ倒しのように次々と座っていく移動撮影、恋文の返事を読む赤西にインポーズされる小波といったカメラも見どころにあふれてる~。さらに片岡千恵蔵演じる、赤西と原田のコントラスト。女にまったく縁のない鈍そうな赤西、威厳あふれる勘の鋭い原田・・・この演じ分けもさすがです。終幕、メンデルスゾーンが炸裂し、クラシックと時代劇が見事に結ばれたのであります。イッツワンダフル! |
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