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タイトル名 |
イースト/ウエスト 遥かなる祖国 |
レビュワー |
かんたーたさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2004-12-16 22:33:35 |
変更日時 |
2004-12-16 22:41:52 |
レビュー内容 |
一言で言うと「とても力強い映画」だと思いました。雄々しいオープニングから壮大な物語の幕開けを予感させ、そのまま最後まで一気に観させてしまう。タイトルの「遥かなる祖国」とは映画の舞台になっているロシア(旧ソ連)の地ではなく、妻マリーの故郷フランスのことなんですね。希望を抱いていたはずの祖国に容易くも裏切られてしまった夫の悲しみ、自分のせいで家族をも巻き込んでしまったどうしようもないやるせなさと苦悩が痛いほどに伝わってきます。中盤で夫と妻はそれぞれ自分勝手な行動に出ますが、あんな状況の中ではそれも一概には責められないような気がします。それでもマリーは強く、幾度かのチャンスが訪れるもそれらは脆くも握りつぶされてしまう。最後に真価が問われるのはやはり夫婦の愛。終盤がちょっと駆け足でありながらも、決して諦めることのなかった妻マリーの強い思い、そして家族を守るために取った夫アレクセイの決断力には心を揺さぶられました。脇役であるカトリーヌ・ドヌーヴも大女優という役に見合った貫禄と風格がありました。アカデミー賞とゴールデングローブの両方にノミネートされながらもどちらも受賞できなかったというのはちょっと残念ですが、間違いなく素晴らしい映画だと思います。 |
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