みんなのシネマレビュー
ひめゆりの塔(1953) - よしのぶさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 ひめゆりの塔(1953)
レビュワー よしのぶさん
点数 9点
投稿日時 2014-09-03 23:12:18
変更日時 2014-09-03 23:12:18
レビュー内容
原作「ひめゆりの塔」の他、数多の資料を渉猟し、体験者の聞き取り調査も行っているので、描写が細部にまで行き届いている。綿密な脚本が成功の要因だろう。予算の関係か、米軍の描写がほとんどないので、沖縄地上戦の肉弾戦の凄惨さや臨場感は伝わってこない。機銃照射が当っても血が出ない。が、それでも戦争映画の最上部類に入る。何より、洞窟を利用しただけの不衛生な野戦病院で、医薬品も水も食糧も水も乏しい中、懸命に声をかけながら負傷兵を看護してまわる乙女等の純真な姿が胸を打つ。この場面だけでも観る価値がある。他に感銘を受けたのは、「戦争の犠牲になって散った乙女達」という暗鬱な主題であるのにも関わらず、青春の真っ盛りである彼女達の無邪気さ、天真爛漫さ、そして肉感的なまでの生命の躍動感というものをみずみずしく描ききっているいることだ。歌を唄いながら行進する場面、友達のもの真似をしてはしゃぐ場面、沖縄民謡を舞う場面、川で水浴びをする場面、髪を解かす場面、久しぶりの朝日を浴びて 欣喜雀躍する場面、キャベツを投げあって遊ぶ場面、死を決意して敢えて制服に着替える場面など、結末がわかっているのでそれらの場面が一々胸に迫ってくる。その彼女達が次々と命を落としていくのだから、感情移入しないわけがない。被弾場面では、他のどの映画よりも至近距離で爆発しているように見える。体当たりの演技に脱帽する。監督も俳優も心血を注いだ作品だ。他にも印象的な場面が多い。最初の方で、ある母が娘に同行を頼む場面で、少女が「生徒は学校と行動を共にしなければならないの。私を卑怯者にしたくないでしょ」とさりげなく、当時の彼女等の置かれた立場を明らかにしている。軍医が少女らに「夜でも見えるようになる」と飴玉をあげる場面、これは覚醒剤入りだ。乙女達が自殺用青酸カリを欲しがる場面、持っている友人を羨みもする。死を願う程追い詰められた心理状態が伝わってくる。誰かが母親のことを言いだしたら、みんな泣きだす場面。強がっていても所詮はうら若き乙女に過ぎず、まだまだ母の懐に甘えたい年頃だ。洞窟に付いてきた孤児を乾パンを上げたのだからと突き放す婦長。幼子にとっても容赦ないのが戦争だ。優しかった軍医が洞窟を出て行こうとする乙女を射殺する。衝撃的だが、その後手榴弾が投げられ、壕内大爆発し、衝撃に拍車がかかる。奈良岡朋子に似た生徒が出ているのが気になった。
よしのぶ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2015-02-1986.62点
2015-02-16死霊の盆踊り30.76点
2015-02-11ゼロ・グラビティ97.63点
2015-02-09パシフィック・リム106.88点
2015-02-08エベレスト 若きクライマーの挑戦<TVM>54.80点
2015-02-0717歳のカルテ76.99点
2015-02-07噂の女77.30点
2015-02-06華麗なる激情76.00点
2015-02-06影の車67.00点
2015-02-05第9地区87.07点
ひめゆりの塔(1953)のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS