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世界の中心で、愛をさけぶ - トトさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 世界の中心で、愛をさけぶ
レビュワー トトさん
点数 8点
投稿日時 2004-06-09 16:54:11
変更日時 2004-06-24 02:57:38
レビュー内容
柴咲コウ演じる、律子の設定が気になって仕方がありませんでした。それ以外の点ではとても良い映画に仕上がっていたと思うだけに非常に残念です。律子という存在は、この作品には必要がなかった。現在と過去が交錯する脚本にしたから登場するのは分かるんですが、背景や演出も含めて不自然な点が目立ってしまいました。ちょっと無理がありましたね。 岩井俊二監督が地味にみえるくらいの「ベタベタ」な演出がてんこもりなのに、なぜかそれが心地よかったです。それは長澤さん演じる亜紀の爽やかさや輝きがそう感じさせてくれるのかもしれない。この映画で亜紀は本当にジュリエットとして存在しているように思います。 二人が島から戻って亜紀ヶがかつがれていくシーン。必死に追いかける朔太郎の姿がとても衝撃的だった。生と死を見つめた作品だけに、少々心臓に悪いですね。「どうなってしまうのか、次になにが起こるのか」と・・・。ホラー映画じゃないのに少し精神的恐怖を感じました。 映像は屋島と八栗山に抱かれた庵治港の風景をここまで叙情的に演出した点を評価したいと思います。ここまで庵治にこだわったなら、香川県には無い路面電車は出さないでほしかったですね。それもちょっぴり残念です(笑)。
これが遺作となってしまった撮影の篠田昇氏の逝去、心よりご冥福をお祈りいたします。
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