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タイトル名 |
サウンド・オブ・ミュージック |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2017-03-05 08:34:18 |
変更日時 |
2017-03-05 08:34:18 |
レビュー内容 |
ミュージカル映画という、伝統的ながら変テコリンなジャンル。その中ではたぶん、かなり取っつきやすい作品と言っていいんでしょう。耳になじみのある曲が続々と登場して、それだけでも親しみやすいし、ラストには脱出劇のサスペンスもある。私もたぶん、最初に触れたミュージカル映画って、コレだったと思います。 で、いきなり何ですが、ジュリー・アンドリュースの髪型、なんか変ですよね(笑)。ギターを抱えた姿など、ひと頃の漫才師みたい(かしまし娘とかちゃっきり娘とか)。しかし実際、彼女の元気いっぱいな様子とも相俟って、とても若く見えます。トラップ家に向かう場面の、ほとんどヤケクソみたいな歌いっぷりと、到着して大邸宅を前に立ち尽くす姿とのギャップが、可愛くも可笑しくって。 その純朴そうな彼女を見ていると、つい、こんなトラップ親父になんかダマされるな~と言いたくなってくる。クリストファー・プラマー、端正な顔立ちに威厳をみなぎらせ、何かとキビシイことばかり言いながら、実際には歌えば上手いしダンスもするし。何だか妙にモテるしなあ。こういうのは絶対、女性の敵だ!と言いたくなる、要するに「男性の敵」なんですけれども。そもそも、ですね、まずこっそり恋人と会う長女が雨にズブ濡れになり、次に、ボートから転落して7人の子供たちとマリアが濡れ鼠になる。と来りゃ、クリストファー・プラマーだって、彼らの仲間に入るには、一度はズブ濡れになって見せる、という「通過儀礼」を経験するべきだと言ってやりたいところ、しかるにこの色男は、「私はすでに“水も滴る”イイ男ですから」と言わんばかりに、水も被らず澄まし顔。まあ、彼までビショビショになったのでは、完全にコメディになっちゃいますけどね。 楽しい歌にダンスを、これでもかと繰り広げつつ、最後に映画に暗雲が漂ってくる、そこがまた良くって。同じ歌が、状況によって、異なる印象で聞こえてくる、ってのが面白いところ、かつ盛り上がるところ。 |
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