27.信じられないほど素晴らしい!天才的です。山中監督の現存するフィルム3本の内の1本ですが、ちゃんとした形でその他のフィルムが残っていれば黒澤監督をも凌駕するほどの名声を手に入れてた事でしょう。それくらいに才能を感じさせます。約80年前の映画なのに現代のハリウッド映画並みのテンポのよさには驚かされますね。笑いの質も異常に高く今見ても全く色褪せる事はありません。事実、鑑賞中爆笑の連続でしたよ(笑)。残ったフィルムが3本しかないというのは悲しい事ですが数多くある山中作品の内この作品が残ってくれたことは大変喜ばしい事ですよね。 【キリン】さん [DVD(吹替)] 10点(2013-01-27 02:56:21) |
26.城の殿様でいかにも時代物で始まり、お家騒動にでも左膳が絡むのかと思わせといて、世話物の世界になだれ込んでいく。しかもこの左膳、家庭持ちだ。この落差を実感としてストレートに楽しめないのが現代人のつらいところ。ニヒルなヒーローと頭では分かっていても、それが空気のように・当然のようにあった当時、子どもの用心棒として駆けつけるおかしさは、現代よりも弾けたことだろう。いまの言葉で言えばパロディになるのだろうが、武張った「時代物」世界と人情の「世話物」の世界の硬軟が対になって存在するのは日本文化の基本で、なにも浄瑠璃に始まったものでなく、平安時代なら漢詩と和歌、いや、もともと日本語が漢字とひらがなで綴られること以来の両輪ではないかと思っている。だからこれ、単にパロディと言うより、もっと日本文化に根ざした、硬いものをすぐ軟らかく読み換えたがる性向がノンキな笑いとして結実した幸福な映画なのではないか。現存山中作品を見て思うのは、さぞかしサイレント映画は凄かったろうと思わせるリズム感だ。もう新たに完全なフィルムが発見される可能性は低いだろうが、そのときが来るまで10点9点は留保しておく。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-27 10:23:25) |
25.山田監督の100選で視聴、丹下左膳のリメイクを観たり、山中監督の凄さは聞いていたが、観て納得。全てが秀逸であり、この年代の映画とは思えない。 フィルムの状態も良く、お宝を観たようだ。 【min】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-12-13 19:53:35) |
24.終始コミカルな人情劇に徹した、丹下左膳のちょっと変わったエピソード。古い映画なので、 映像と音声は悪いが、左膳と彼が居候をしている矢場の女将との会話や様子が面白く、 また大河内傳次郎の独特のセリフ回しがとぼけていて、見ているだけで笑えます。 でもやっぱりチャンバラシーンは見たかったかな。そのシーンのフィルムはあるらしいけど・・・。 バックの音楽がちょっと大き過ぎて、役者の声が聞き取りづらい部分あり。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-05-21 09:24:35) |
23.百万両の壺をめぐる騒動。マンガのように大仰な大河内傳次郎の丹下左膳を始めとする、ヒト癖もフタ癖もある登場人物たちの絡み合い。っていうよりむしろ、妙な「噛み合わなさ」のオモシロさ。各自が互いの引力の影響をうけつつも、めいめい勝手な公転軌道で壺のまわりを周回し続けることで、不思議なまとまりを見せる。とにかく滅法面白くって、しかもコレ「歴史的な名作」なんだそうですから、もう観ない手は無いでしょ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2011-04-30 23:27:59) |
22.丹下左膳の口調がだんだんくせになってきて面白い。お藤はツンデレ、ちょび安は子供ならでは面白さや可愛らしさがあるし、源三郎もユニークだ。ちょび安が泣かされてるんじゃないかと心配になり、寺子屋まで見に行く左膳は最高だなぁ。笑えて、ほろりとできる素晴らしい作品でした。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-08-24 22:48:11) |
21.鑑賞して数日経つが、何だこの余韻!昭和10年にこのテンポの映画が作られていたとは素直に驚く。勝手な期待の大きさを裏切らない、山中貞雄恐るべし。 |
20.山中貞雄の現存3作の中で、一番好きな作品。テンポが非常に良い、シーンとシーンの繋ぎのカットも何気に意味を持つ。セリフにおいてもリフの効果がよいスパイスとなっている。話しとしてもわかりやすく、ユーモアと人情が各所に散りばめられている。 【円軌道の幅】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-27 09:33:19) |
19.ずうぅっと昔に傑作だと聞き、いつか見たいと思っていた映画。今年は山中監督の生誕100年とかでNHKで特集が組まれ、ようやく見ることができた。百万両の壷を間違えてやってしまった弟から、何とか取り戻そうとする最初の展開はいかにもベタな感じで、やっぱり古さは否めないなあとか思いながら見てると、あれよあれよと妙な展開になっていき、子どもが出てくるあたりから一気に面白くなっていった。みなさんが指摘するような点以外だと、ひとつひとつのエピソードをあんまりひっぱらずにすとんと落としてさっさと次に進めていくテンポの良さがいいねぇ。前半はずいぶんのんびりやってるんだけど、そのペースをだんだん詰めていくのがうまいと思った。エンディングのおとしどころも粋で、こうじゃなくっちゃみたいな感じ。 【小原一馬】さん [地上波(邦画)] 9点(2010-02-28 00:15:42) |
18.よく出来たストーリーに、コミカルな丹下左膳のキャラクターでクスリとさせられ、楽しめました。山中監督の作品は初めて見ましたが、才能を感じさせる映画ですね。古い作品で子供のセリフが聞き取れない上に、仰々しい音楽が鳴っているのがマイナスですが、今見ても色褪せない魅力に満ちた日本映画です。 【mhiro】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-09 15:34:27) |
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17.壺という一個のアイテムを軸にいろいろと関係が展開する前半はそれなりに面白かったのですが、後半は話が拡散してしまいました。とはいえ、落とせる部分は全部落とすというくらいに絞り込まれたつなぎ方と、それがもたらすスピーディーさや軽快さは、現在においても参考になります。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2009-11-15 21:24:02) |
16. これほど良く出来た映画を昭和10年に撮ってしまうということ。山中貞雄が戦後生きていれば映画の歴史は確実に変わっていただろう。 【案山子】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-12-24 03:22:08) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-12-03 16:00:56) |
14.どこをどう楽しめばよいのかよくわかりませんでした.あのチャンバラがメチャメチャカッコ悪く見えたのは,私が素人だからなのでしょうか?剣術の達人にはとても見えませんでした.ガッツ石松の必殺技かと思いました. 【マー君】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-11-22 14:40:26) |
13.この時代にこの映画!驚きではあります。テンポ、話の流れが素晴らしい!しかし、まあ、さすがに今観て高得点にはなりますまい。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-11-03 00:30:06) |
12.どきどきハラハラさせる映画。壺から目が離せなくなりました。 【がみがみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-06 21:32:22) |
11.見終わった後、思わず「うーん」と唸ってしまうほど、これは素晴らしい映画だと思います。よくできたプロット、独特のユーモア、ちょっと間の抜けたテンポ。壺の由来が明かされてからの殿様と家来のやり取り、そして家老と家来のやり取りのところのとぼけた感でもうやられました。あの棒読み(笑)。そして、源三郎の繰り返し。「十年かかるか、二十年かかるか。まるで仇討ちじゃ」。完全に確信犯ですね。丹下左膳とお藤の関係、そして源三郎と萩野の関係もまた面白い。長閑なんだけど、同じネタの繰り返しなんだけど観客を全く飽きさせない。文句なしの傑作ですね。こんな監督がいらっしゃったなんて全く知らなかった!こういう瞬間には、本当にこのサイトに感謝したくなります。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-02-18 00:37:33) |
10.絶妙な間と緩さを持った映画です。題名からチャンバラ劇を期待すると肩透かしを喰らいます。人情喜劇劇をまったり楽しむ心の余裕が大事ですね。 【爆裂ダンゴ虫】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-23 08:35:13) |
9.コケザルの壷の話、やっと観ることができました! 山中貞雄作品にハズレはありませんね。 大河内傳次郎の神がかり的な動きも印象的です。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-13 10:40:33) |
【くさや620号】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-04-23 11:38:03) |