丹下左膳餘話 百萬兩の壺のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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丹下左膳餘話 百萬兩の壺

[タンゲサゼンヨワヒャクマンリョウノツボ]
1935年上映時間:92分
平均点:8.24 / 10(Review 70人) (点数分布表示)
公開開始日(1935-06-15)
ドラマコメディ時代劇シリーズものモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2003-10-31)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2022-09-01)【イニシャルK】さん
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監督山中貞雄
助監督萩原遼
キャスト大河内傳次郎(男優)丹下左膳
喜代三(女優)お藤
宗春太郎(男優)ちょい安
沢村国太郎(男優)柳生源三郎
花井蘭子(女優)萩野
山本礼三郎(男優)与吉
高勢実乗(男優)茂十
清川荘司(男優)七兵衛
鳥羽陽之助(男優)当八
中村錦司(男優)一風宗匠
鬼頭善一郎(男優)高大之進
青柳竜太郎(男優)柳生対馬守
深水藤子(女優)お久
原作林不忘
脚本三村伸太郎
山中貞雄(構成)
音楽西悟郎
主題歌東海林太郎「丹下左膳の唄」
喜代三「櫛巻きお藤の唄」
撮影安本淳
配給日活
その他安田公義(記録)
あらすじ
柳生家の次男・源三郎が婿入りに持たされた薄汚い一つの壺。しかしその壺こそが百萬両の在処が示されているという柳生家の秘宝、こけ猿の壺だった!片目片腕の浪人・丹下左膳を筆頭に、江戸に暮らすおかしな人々が壺を巡る騒動に巻き込まれる。果たして壺の行方は?そして壺の中身とは?笑いあり、涙あり、チャンバラあり、伝説の天才・山中貞雄監督作品!
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47.29才の若さで亡くなった山中貞雄監督の現存する3作品のうちで、最も好きな作品です。日本で唯一「天才」と言われた彼の才能を垣間みることができる貴重な作品であって、なおかつ、『人情紙風船』とならんで傑作中の傑作だと思います。剣豪でニヒルなはずの丹下左膳を、原作者が激怒するほど滑稽にパロディ化した第一級の喜劇。「何しろ江戸は広い。それに馬鹿にくず屋が多い。十年かかるか二十年かかるか」と何度も繰り返されるとぼけた台詞。「馬鹿言え!おれは絶対にお断りだからな」と言いながらも行動は全く逆で、絶対にお断りできないおかしな性分。これらの「反復」や「逆説」の話法の多用は、当時のハリウッド喜劇の影響を存分に受けていることを示すと同時に、その技術と面白さにかけては日本映画が本場にも決して劣らぬものを持っていたという貴重な証拠でもあります。物語の構成も実に巧妙で、ちょび安の話と源三郎の話に流れを分ける、いわば縦割りの構成をとっていて、壷を絡めて二つの話を時折接触させていきます。言ってみれば、観客は迷路に迷い込んだ登場人物が右往左往するのを、真上から覗き込んで楽しんでしまおうという趣向です。大河内伝次郎を食わんばかりの沢村国太郎のずば抜けた演技力も必見。彼なくしてこの映画の喜劇性はあり得ません。日本映画の全盛期は一般的には受賞ラッシュの1950年代と言われていますが、その基盤になったのは戦争を挟んでその前の1930年代であることは明らかでしょう。ところが、この時代、日本では映画の文化財としての価値認識が少なく、管理もずさんで、現在まで完全な形で残っているフィルムは多くありません。この事実は日本映画にとっては非常に残念なことだと思います。1930年代を駆け抜けた、山中貞雄監督の作品も、脚本は残っているものの、フィルムとして残っているのは全26作品中わずか3本。いかんせん、たった3本ですから、ここから彼の全容を探るのはやはり困難です。この保存の悪さこそが、彼の早死とともにもう一つの日本映画史上最大の損失であることを痛感します。
スロウボートさん 10点(2004-02-02 22:12:09)(良:5票)
46.やくざもびびる剣豪左膳がお藤の前では尻に敷かれっぱなし。ってだけでも可笑しいのに、唯一の抵抗がマネキネコを後向きに置くというのがさらに可笑しい。「イヤでい、イヤでい」って、、子供じゃないんだから(笑)。この夫婦漫才のような会話の妙。そして「絶対やらねえ」の次に絶対やってるお約束。お約束ですから次に映し出されるシーンはわかってるんです。それでも可笑しくてしょうがないのはそのシーンを見せるまでの絶妙な間のせいでしょう。完璧な間と言ったほうが的確か。とにかく何度も何度も繰り返されても絶対笑ってしまう。柳生の次男、源三郎のホントに柳生?というキャラといい、これまたお約束となるセリフといい、百万両よりもカワイコちゃんという展開といい、全てがうまく絡み合って傑作を超えた傑作喜劇となっている。だれるところ無く、キメルところはしっかりとキメ、すぐに笑いへと、ホロリとさせてもすぐに笑いへと。巧すぎる。面白すぎる。
R&Aさん [映画館(字幕)] 10点(2005-12-28 11:20:48)(良:3票)
45.完璧な脚本と演出と展開でもって、左膳、お藤、安吉、源三郎、萩野の味わい深い面々が織りなす人情時代劇に、爆笑し、苦笑し、ホロリとし、ハラハラし、これ以上ない心地良さに感動し通しでした。痛快無比の大傑作に出会えた事にも感激しています。
The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 10点(2011-10-25 20:41:43)(良:2票)
44.日本映画の夜明け頃、朝焼けの空を駆け抜けた流れ星。それが山中貞雄監督だったんだ。その光が永遠となり、70年後、僕の瞳に届く。 キラキラと輝き続けて。
紅蓮天国さん 9点(2004-05-08 17:23:31)(良:2票)
43.素直じゃない丹下左膳の人情味溢れる行動の数々には、とにかく笑わされた。テンポの良い脚本は勿論の事、その中に詰め込まれた人と人の複雑な絡み合いは、ユーモアたっぷりに描かれ、面白可笑しく楽しい作品になっている。とくに丹下左膳が親を殺された少年の敵討ちをする場面で、切られた男がうなっていると少年が「なんでうなっているの?」と尋ねる。そして丹下左膳はこういう。「博打ですったんだろう」・・・おもしれぇー!ふざけんなよ!コントじゃねぇか!なんでこんなにも丹下左膳という人間を面白可笑しく、そして人情味溢れる人物に描けるのか。もはや非の打ち所のない完璧なキャラクターだ。他にも道場破りで柳生の男とひそひそと密談する場面も最高だし、少年が置手紙を残して去っていくのを、声をからして必死で探す場面も涙がこぼれた。面白すぎる。一分たりとも無駄のない、最高の映画だった。この作品に10点を付ける事が、僕の山中貞夫監督への敬意と感謝の表し。
ボビーさん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-07-01 00:22:03)(良:1票)
42.何と言っても脚本が素晴らしい。他も人情臭さ、音楽の格好良さ、笑い所、どれをとっても素晴らしい。主人公の「腕っ節が強く人情味ある、ややダサい何所かにいそうなヒーロー像」は、いわゆる「スーパーマン思想」ってゆー胡散臭さがなくて、イイ。本当にセンスのいい作品は時代を超えるなぁ、と。個人的にはチャンバラシーンが物足りないが…へぇぇ?…GHQが削除したのか!?万死に値する!そこが惜しい。限りなく満点に近く、時代を超える数多の時代劇ヒーローに、最大限の敬意とした「9点」です。
aksweetさん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-16 03:18:54)(良:1票)
41.確かにチャンバラでありながらコミカルで面白い、笑いの間、リズムの良さは天性のセンスでしょうか。セリフや小道具の利かせ方、ネタの振り方、オチの付け方も上手いです。ただ本作には余話と付くように、一番のネタ振りは丹下左膳=チャンバラというイメージが既に出来上がっているからこそなんですよね。王道の丹下左膳あったればこその本作なのではないでしょうか。
亜流派 十五郎さん [ビデオ(吹替)] 7点(2005-04-23 23:49:26)(良:1票)
40.いや~、面白かった。シンプルで、テンポがよくって、素直に笑える。殺陣も妙に凄みがあるしね。・・それにしても、昔の江戸弁って、あんな感じだったのかな?軽みがあって、懐かしいような、人懐っこいような・・。特に、喜代三さんの、あの台詞回しというか、イントネーションは、味があって良かった。斜に構えているようで、人の良さというか、やさしさが、にじみ出てる感じ。芸者さんだったらしいけど、そこらへんの人生経験の深みと言うか、凄みが、あの存在感になるのかなあ・・。今の役者さんに、ああゆうキャラクターの存在感は、なかなか出せないだろうなあ~。

せんぼうさん 8点(2004-12-28 21:35:00)(良:1票)
39.すばらしい!!! 文句つけようがありませぬ、スクリーンで観ることができてよかった。最初は音が聞き取りにくいフィルムだったので入り込むまでちょっと時間が必要だったのですが、入ってしまえばもうその世界に浸るだけ。このテンポに酔いしれることができて幸せでした。掛け合いの後突然結果のシーン、おなじ台詞の繰り返しによるおもしろさ、おかしさは、たぶん日本人だけにしか通じないでしょう。もしかしたら今の若い人たちの中には通じない人がいるかも。
shintaxさん 9点(2004-10-20 18:41:19)(良:1票)
38.ひとつの壺をめぐるユーモアに満ちた展開。この展開の面白さは、映画にしかできない面白さだと思う。その意味で山中貞雄さんはすごい監督だ。また、こういうテイストの映画が、またこういう形式のユーモアが、おそらくは日本にしかなく、しかも日本人にしか通じないだろうところが、この映画の価値を高めている。ぜひ一度は見ておくべき作品。京都文化博物館で鑑賞したが、多少音声が聞き取りにくくて残念。
wunderlichさん 8点(2004-06-04 23:00:47)(良:1票)
37.DVDで鑑賞。何いってるかわらないところも字幕で解決できるし、映像が綺麗。大河内傳次郎の舞うようで大胆な立ち回りがかっこよすぎ。跳ねかたが凄い。山中貞雄作品は初めて見たけど、かなりいいっていうか完璧です。
バカ王子さん 10点(2004-05-11 21:35:00)(良:1票)
36.ファーストカットからその頭抜けた映像センスに驚愕。省略法の使い方はルビッチよりもうまい。これは天性のものとしか思えない。映像、構成、テンポ、全てが完璧。ただ、さすがに古さは感じる。 <追記>戦後GHQの規制によってカットされ、現存しないとされていた殺陣シーンの一部のプリントが個人のコレクションから発見されました!元々約2分の殺陣シーンのうちの40秒ほどらしいです。5月に発売されるDVDに収録されるらしいので是非是非見たい!!待ち遠しいばかりです! (2004/2/28)
藤村さん 9点(2004-02-13 13:33:23)(良:1票)
35.私には理解できない部分も多く(じっさい紛失していて残っていない箇所も多いらしい)、あまり面白いとは思えませんでした。
ものすごく高評価している人が多いけど、ちょっと本気とは思えない。
かなり以前に言及したことがあるが、評判の良い映画をただ単に追従的に褒めているだけなのではないか?
おら、はじめちゃんさん [DVD(邦画)] 4点(2022-08-01 03:16:49)
34.1935年製作ですか~(戦前の作品) 名作として名高い本作、それを知らずに、数年前 BSで鑑賞..高評を目にし、気になり 再度(DVD)鑑賞することに..う~ん、よく出来ていると言えば よく出来ています..ユーモアもたっぷり、とても戦前の映画だとは思えないレベルです..しかしながら、冷静に評価すると 7点かなぁ..物語はコテコテ、雑な創りも散見されます..パイオニア的作品としてならば、文句なく 秀作!ですね..
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 7点(2019-11-02 09:02:32)
33.山中貞夫は天才。「マルタの鷹」はこれを真似たのかな?
いやいや何も言うことはございません
ひろみつさん [DVD(邦画)] 10点(2019-03-19 19:39:46)
32.日本映画屈指の娯楽作。
カニばさみさん [DVD(邦画)] 7点(2016-05-24 08:32:40)
31.大変テンポも良く、バランスも良い作品だった。
今から80年前の作品ではあるが、内容も分かり易く十分楽しめる。
それにしても、この作品を若き監督がここまでクオリティを追求できたのは
素晴らしいとしか言いようがない。本当にお勧めです。
功聖良さん [DVD(邦画)] 9点(2015-01-21 22:13:17)
30.公開当時がどうとか関係なく、今これが新作公開されたとして純粋にみたとき、そんなに面白くない。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-24 01:18:50)
29.かなり昔の映画だけれど、今見ても文句無しに面白い傑作。笑いあり涙ありの王道娯楽作品です。ここが良かった、あれが良かったと言い出せばキリがない!究極的に「ただただ面白い」映画です。大衆向けっていうのはこういう映画のことを言うんでしょうね。リバイバルの映画館で見ることができて本当に良かった~!個人的には「血煙高田馬場」と共に歴代時代劇No.1作品です。山中監督は戦地で病死、作品もほとんどが紛失、残された作品は3本のみ。さらにこの映画もクライマックスの一部がカットされ、それも行方不明。それでも、とことん苦難の道を経ても輝く宝石のよう。この映画をキッカケに日本の歴史、そして映画の歴史に触れてみるのも一興かと。
ゆうろうさん [映画館(邦画)] 10点(2013-12-25 09:59:01)
28. 夭折の天才監督、山中貞雄の現存する数少ない作品の一つ。
 昭和10年の作品にもかかわらず、中盤のテンポの良さ、笑いのお約束と珠玉の出来。
 新橋の売れっ子芸者で歌手の喜代三扮する櫛巻きお藤は、本物が醸し出す粋でいなせな感じが流石。強面の傳次郎左膳の人の良さとお藤との掛け合いも絶妙。
 戦地での病死により、監督生活がたった5年だったことが悔やまれる。
ぶん☆さん [DVD(邦画)] 10点(2013-05-06 12:30:33)
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【点数情報】

Review人数 70人
平均点数 8.24点
000.00%
100.00%
211.43%
300.00%
434.29%
534.29%
622.86%
7912.86%
81521.43%
91724.29%
102028.57%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.20点 Review5人
2 ストーリー評価 8.66点 Review12人
3 鑑賞後の後味 9.27点 Review11人
4 音楽評価 7.66点 Review6人
5 感泣評価 8.20点 Review5人
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