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21.  ブラックブック 《ネタバレ》 
凄い!久しぶりに物凄い映画を観たような気がする。ナチス=悪、レジスタンス=善という図式を完全にぶち壊すことで物凄く見応えのある作品になっていて驚かされた。ナチスドイツ軍とレジスタンスという双方の人間関係の奥に見える想像を遥かに上回る人間としての哀しさ、刹那さが観ていてずしりと迫る凄い映画です。この映画は誰もが思い浮かぶ構図をひっくり返すことで、人間の持って生まれた宿命、人間の心の中に誰もが抱えている哀しい部分というものを見事に表現している。家族を殺された主人公のラヘル(エリス)が棺桶に入っている家族の写真を見つめている時の姿が何とも哀しくて、切ない上に観ていて何か女性としての愛の深さ、強さというものを感じられずにはいられない。そして、この映画、そういったずしりと心に響く内容でありつつも、サスペンス映画としてもハラハラドキドキ、最後までヒロインの家族を殺したのは誰なのか?まるで先の読めないストーリー展開、見事な脚本にまるでヒッチコックの映画でも観ているような感覚にさせられた。戦争映画としてもサスペンス映画としても間違いなく一流の今年、観た映画の中でも面白さという点ではダントツの作品です。最近、流行のやたらCGばかりにお金をかける見せかけだけの下手なハリウッドの大作を観るぐらいなら私はこの映画を観ることをオススメしたい。
[映画館(字幕)] 9点(2007-07-12 18:13:18)
22.  コレクター(1965) 《ネタバレ》 
うん!これは凄い!単なるサスペンスホラーなんかじゃない何か凄みというものを感じられずにはいられない。まずは冒頭の蝶を追いかける主人公の姿と雨の中、びしょ濡れになりながら笑顔で横たわる姿に思わず共感してしまった。この映画の主人公の取っている行動、それは人間の持っている欲望の全てであり、底にあるのは人として、愛されたい気持ちというものの心理状態を鋭く描いているように感じる。大金を手にした事で会社を辞めた主人公は、誰からも愛されずにいるという思いでいる中で一人の女性を白昼堂々誘拐し、監禁し、そして、監禁した女性を自分の思いのままに操ろうとした挙句に殺してしまうのだが、本当は殺すつもりなどなかったに違いない。私はそう思います。そんな主人公の苦しみを緊張感を持ってじわりじわりと追い詰めて描くウィリアム・ワイラー監督の素晴らしい演出とそんな演出に見事に応えてみせた二人の俳優の名演技が物凄い緊張感を持って最後まで一瞬たりとも眼が離せない凄さ、ここでもワイラー監督お得意の階段を使っての縦の構図の素晴らしい演出が見ることが出来ます。一つだけ例に出すと監禁された女が風呂に入っている所を男が強引に引きずりだして、縛るとそこにお隣の家に住んでいる一人の男がやって来て、その時の階段の上、二階から流れ出す風呂の水、この時の主人公のびくびくした態度、表情、自分が今、している犯罪への意識についての怯えている姿、犯罪がばれやしないかという事に対する恐怖が見事に描かれています。これは完全なる心理劇であって、単なるサイコスリラーなんかじゃありません。主人公が監禁した女性を蝶と同じく扱うという恐ろしさ、ピカソの絵をやぶり捨てる時の恐ろしいほどの迫力といい、本当に恐い。人間の哀しさのようなものがこのシーンを見てもよく解るし、それとこの作品、常に視線は主人公の視線として捕らえているのも素晴らしいです。監禁した女性を殺してしまったた主人公は最後に二人目となる次の相手を探すラストも車の中から見ているその場面も主人公側から見た視線であって、とにかくどのシーンにしても主人公側に立って捉えていて惹き付けられます。これまた間違いなくウィリアム・ワイラー監督による人間の心理といものを見事に描きだした傑作間違いなしの1本です。
[DVD(字幕)] 9点(2006-11-12 21:58:14)(良:1票)
23.  赤い靴(1948)
映画にはモノクロとカラーとがそれぞれあるわけで、中にはモノクロだからこそ良いものとカラーで良かったと思わせる映画とに分かれると思う中で、この映画の場合だと間違いなく後者に当る作品です。とにかく色彩の鮮やかさ、美しさ、そして物語りも美しくて哀しい。幻想的な美の世界に酔いしれるそんな映画です。この作品のタイトルにもなっている赤い靴をモチーフに、描かれるバレエに生きる者の人間模様が本当に見事なまでの美しい映像と重なり合って一つの素晴らしいドラマを生み出しています。今回、初めて観たわけですがその幻想的な美しさに見とれるほどの本当に素晴らしい映画です。どのシーンにしても物凄く新鮮な感じでこれほどの作品が五十年以上も前に作られていたとは驚きです。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-15 12:02:04)
24.  ティム・バートンのコープスブライド 《ネタバレ》 
泣く!何度見ても必ず最後に泣く!死者であることを全て受け入れてビクターとビクトリアの為に花びらとなって消えて行くエミリーに泣かされます。死者の世界と生の世界をここまでダークでありながらも美しく描き切ったティム・バートン監督をはじめとするこの映画に関わった全ての人達に「ありがとう」と言わせてもらいたい。
[映画館(字幕)] 9点(2005-11-03 19:44:51)
25.  バルカン超特急(1938)
この作品をヒッチコック監督のナンバーワンに挙げる人もいるぐらいの傑作です。本当に面白いですよ。この作品も!何しろ登場する人物の描き方からして、さすがはヒッチコック監督というぐらい素晴らしいです。ヒッチコック監督の映画を観ていつも感じることはどんなサスペンス映画でもその中にユーモアが隠し味として注入されていること。また殺人シーンにしても最近の映画みたいにドロドロと後味悪く描いていないところ。更には殺人犯の描き方にしても紳士的に見せるその素晴らしさ、登場人物の描き方が本当に紳士的で上品である。むやみに騒いだり、怒鳴ったりさせずに描くヒッチコック監督らしい品の良さを感じる映画作りとストーリー展開の上手さ、頭が下がります。
[DVD(字幕)] 9点(2005-08-29 23:20:02)
26.  時計じかけのオレンジ
スタンリー・キューブリックの映画ってどれもこれも本当にレビューするのが難しい。どう表現したら良いのか?とにかく凄い。何から何まで全てが狂っている。恐ろしいほどのバイオレンスと人間の恐さ、この監督の頭の中、一度でいいから覗いてみたくなる。この映画に対する感想を一言で表すなら「狂気」この映画のどこが好きなんだ?て聞かれると何て言えば良いのか分らない。おそらくこの映画に高い点数付けている方の多くはそうだと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-26 22:16:03)
27.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 
映画ってストーリーだけじゃない。そう私に教えてくれた映画である。この映画を観て、楽しめるか楽しめないかは人それぞれである。当たり前のことであるが故に沢山の意見があって良いのである。スタンリー・キューブリック監督はそういうようにして映画を観る人達に対して、一人一人色んな答えを出させ、考えさせた上で映画の可能性を見出そうとしたと私は思います。はっり言って初めてこの映画を観た時は何が何だか全く理解できず、なんてつまらない映画だと思った。しかし、何年かしてこの映画を観る楽しみ方、それを今は亡き私の最も好きな映画評論家淀川長治さんがこう言っている。映画を頭で観たらつまらないね。もっと感覚的に観て欲しいと。そうなのである。この映画はストーリーだけを追って見たらまず絶対に楽しめない。つまらない。しかし、冒頭の地球が出てくる場面、流れる音楽、沢山の猿、猿が猿同士喧嘩する。猿が空に向って投げる骨、そこでまた流れるクラシックの音楽、映像、音楽、この二つが映画の可能性、更に色んな意味で映画とは何か?ただ笑って、泣いて、面白がるだけが全てでない未知の可能性、映画の持つ力、更にこの映画の存在が多くの映画人に与えている影響力、この映画はそういうものを全て兼ね備えている映画であるのだ。タイトルにある宇宙の旅を体験する映画としてもこの映画は映像の持つ凄さ、スタンリー・キューブリック監督の才気、コンピューター社会の恐さ、人間の狂気、単なるSFの古典では評価出来ない映画であるような、とにかく凄い映画である。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-26 21:59:22)
28.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 《ネタバレ》 
何とも恐ろしい映画であるとともに見事なまでのブラックな笑いを作り出したスタンリー・キューブリック監督はやっぱり凄い監督だ!「ひゃっほ~!!」とか雄叫びあげながら、爆弾に股がって地上へと落ちていくカウボーイ兵、そして、あの何とも不気味なまでのキノコ雲!そんな時に流れる甘いラブソング「また逢いましょう!」何て言ったら良いのか?もう完全にやられました。ピーター・セラーズの一人三役も見事な本当に恐ろしくもブラックな笑いの傑作コメディです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-26 21:45:30)
29.  小さな恋のメロディ
まずは何と言っても音楽が凄く良いです。どの曲も一度聞いたら絶対に耳に残り、頭から離れないほどの美しいメロディです。そんな美しい音楽に乗せて描かれる何とも純粋な気持ちいっぱいの物語として永遠に残る作品です。何度も繰り返し観たくなる映画の一つとして外せない映画ですね。最後にひとつだけ!メロディ(トレイシー・ハイド)の可愛いさは勿論、男の私からしても、やっぱり外せないのはダニエル(マーク・レスター)ではなくて、ダニエルの親友、トムを演じたジャック・ワイルドです。ジャック・ワイルドの不良少年の中にある優しさがこの映画の中で二人の少年少女を助ける役目として凄く貢献している。何だかジャック・ワイルドって「時計じかけのオレンジ」のアレックスと似てませんか?私だけかな?そう思っているのは!そんなジャック・ワイルドが本当に良い奴だと観る度に思います。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-15 22:22:49)(良:2票)
30.  哀れなるものたち 《ネタバレ》 
なんか凄い物を見せられた気がするてのと、スタンリー・キューブリックの映画に近い雰囲気を感じる映画で、誰もが解る映画ではない。解る人だけ解れば良い!俺の描く映画はこうだ!どうだ?みたいな監督からの強烈なメッセージを作品から受け取る映画だ。いきなりエマ・ストーン演じる主人公ベラが海に落ちていく(自殺する)シーンから、何だ?てなる。その後もいつまた自殺するんじゃないか?てハラハラドキドキしながら見てました。次から次へと色んな男、それも本当に愛してる男ではなくて、ただお金の為に身体を売って生きるベラの変貌ぶりの凄まじさ、哀れなるものたちてタイトル通りの哀れぷり、ベラは勿論、ベラに振り回される男達が哀れな事といったらない。とにかくタイトルに相応しい哀れなものたちの哀れぷりが凄まじい。そんな中、エマ・ストーン演じるベラのラストの表情に単なる不幸な女ではない幸せみたいなものを感じずにはいられない。
[映画館(字幕)] 8点(2024-01-29 18:52:25)
31.  召使 《ネタバレ》 
召使いとは本来なら主人の為に尽くすはずだが、主人を誘惑しておき、それでいてどんどんと罠に嵌めて最後は立場を逆転させてしまう怖さをモノクロの映像で見せる映画として見応え十分です。色気を撒き散らしながら男を誘惑する女の怖さ、それに騙される男の愚かさ、バスルームでのやり取り、紳士は裸の女を好まない。嘘こけ!て言いたくなります。まともな男なら裸の女が好きなはずだ。少なくとも私は裸の女が嫌いではないし、むしろ大好きです。そんなこの映画、鏡の使い方、椅子での脚だけ見せる愛撫とか男心を刺激するシーン等、色んな意味でこの映画は刺激的だ。
[DVD(字幕)] 8点(2018-04-30 10:01:02)
32.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 
アニメの実写は難しい。大抵の場合、アニメを実写にすると駄作になる。それは何故か?原作を利用しての金儲け主義に走る。弄くり過ぎるなど色々ある。美女と野獣の実写と聞いて、何故だ?と疑問を感じる人が沢山居るはずだし、私自身はアニメの美女と野獣に対して、それ程の思いも無ければベル役のエマ・ワトソンに対しても特別な感情も抱いてないし、彼女の出てる映画を一つも見てない。だから全く期待せずに観に行った。評判の良さを確かめたかっただけで全く期待せずに観たせいか?アニメより楽しく観れた。野獣がアニメよりも野獣的な上に人間的な一面、ベルへの愛を感じる事もできた。牢屋に閉じ込められたベルの父親とベルを助ける野獣、御屋敷からベルを逃がす優しい野獣、人間、顔より心だという野獣の姿を通してのメッセージ、他にも時計やらカップやら他の登場するキャラクターが踊る場面での楽しさ、ガストンが塔から落ちてざまあみろ!と良い気持ちになることもできた。呪いが解けた後、元の人間の姿に戻れた皆が見せる楽しそうな表情、アニメとは違う実写ならではの美しい映像とストーリーと音楽の素晴らしさ、実写だからどうとか?アニメに比べたら長いとかエマ・ワトソンがどうとか?もうどうでも良いと思うぐらい一本の映画として楽しむ事ができた。
[映画館(字幕)] 8点(2017-04-28 19:38:07)
33.  シング・ストリート 未来へのうた 《ネタバレ》 
ジョン・カーニー監督、この監督の描く世界は何時も何処か懐かしい。自分が監督同様、1980年代の洋楽が大好きで、辛い時でも音楽さえあれば何とかなるという気持ちになる。この映画でも音楽の力は大きく、勇気を与えてくれる。ロック=反抗、この映画の主人公である少年達は自分の気持ちを歌に変えて、未来に向けて喜びも悲しみも全てを歌で表現している。あのアホ校長を馬鹿にする歌、このシーンの爽快さ、それを見て楽しむ他の生徒達、色んな意味でこの映画は気持ち良い。馬鹿みたいにお金をかけなくても、良い映画は成立する。音楽の力は大きい。監督自身の体験に基づいたストーリーとのこと。それだけに説得力十分です。今のところこの監督の映画は全て標準レベル以上の作品として見る事が出来る。これからも注目していきたい監督の一人です。それにしても主役の兄貴の男としてのかっこ良さ、あんなにも弟想いの兄貴なら私も欲しい。そう思える程、本当に素晴らしい兄貴だ!
[DVD(字幕)] 8点(2017-02-08 21:36:38)(良:1票)
34.  コックと泥棒、その妻と愛人
ある程度は噂に聞いていたし、昔、淀川長治さんが絶賛していたのを覚えていていつか必ず見ようと思っていた映画であるが、それにしても予想以上の内容に圧倒させられる。食べるという行為、男と女が愛しあう行為、1人の女を巡って繰り広げられる醜い大人の男達の行為やら何から何まで人間は醜くて自己中心的な一面を持った生き物だって言われてるようだ。内容そのもののグロテスクなこと。それなのに何と美しく描いている。この場合の美しくとのは映像美です。正にアートです。映画はストーリーだけではないんだよ。映像美としての映画的興奮、美の世界がこの映画にはある。それにしても良かった。食事しながら見なくて本当に良かった。とんでもないものが見たい。刺激が足りないと感じてる人、この映画の持つ不気味さを一度味わってみたらどうでしょう?ただしつこく言うけど何か食べながらの鑑賞だけは絶対にしてはいけません。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-09 21:25:30)(良:1票)
35.  風が吹くとき 《ネタバレ》 
この作品から伝わってくるもの、それは人間は如何に情報という物に頼って生きているか。しかもその情報が誤っていたりした結果によって悲劇的な結末を迎えてしまうがそれは誤った情報を信じる自分自身によって起こることの恐さ。色んな意味でこの作品から伝わってくる恐さを老夫婦の姿から感じることが出来る。情報を頼り過ぎてはならない。だからといって情報を頼らないで何が出来る?核戦争の恐さと情報による恐さとを描いた作品として一度見たら忘れることは出来ないぐらいとにかく強烈な印象を与えます。喉が乾いても何も飲み物がない時、見つけたたった一つの小さな飴を分け合う二人の姿に人間としてあるべき姿が感じられます。この作品を見て何も感じないようでは人間失格と言っても良いぐらいの力強いメッセージのある作品です。  
[DVD(吹替)] 8点(2012-12-01 11:03:03)(良:1票)
36.  ザ・コミットメンツ
誰一人としてまともな人間がいない。出てくる人物が本当に変な奴きりなのが面白い。音楽をこよなく愛する姿勢、音楽に対する熱い気持ちというものがストレートに伝わってくる。映画の背景に感じられるけして、幸福でもない感じの中に一人一人が大好きな音楽、それもジャンルは色々であるけれど、全員が心から音楽を愛しているからこそ時には衝突し、殴り合い、喧嘩ばかりするけれどそれでも音楽を志そうとする気持ちは見ていて気持ちが良いし、よく解る。好きなことをしている時の人の表情ってこの映画を観ればそうなんだよという気持ちになれるし、だからこそ音楽の持つ力は大きいと感じずにはいられなくなるそんな映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2012-08-11 18:25:15)
37.  ヒューゴの不思議な発明
近年、やたらとCGというものに便り、何でもかんでも3Dで撮ろうとする監督が今のアメリカ映画界には多い。そんな中でどう考えてもCGとは無縁、しかも3Dなんて全く考えられない監督であるマーティン・スコセッシ監督が初めてCG、3D映画というものに手を出したと聞いた時は、えっ?嘘でしょ?スコセッシまでもがとうとう3Dに手を出したか!やっちまったな!ぐらいにしか思わなかったが、待てよ?この監督が3Dで映画を撮るとどうなるのか?他の監督とは絶対に違う何かがあるはずだと。その何かが見たくて見て来たけど、やはりこの監督は他のそこら辺の監督とは違う。3Dというものをもしも俺ならこうする。こうやって描いて見せてやるというものが伝わってくる。監督自身が初めて映画というものに触れて感動した時の気持ちというものが伝わる映画になっている。動く機械、スクリーンの向こうから飛び出してきそうな列車の動きなど映画の中で語られる映画を初めて見て驚いている人達、その姿を通して映画というものの面白さ、映画を撮ることの面白さなどを美しい映像によって見ている私達に伝えたいという監督の映画に対する映画愛的なそんな映画です。はっきり言えば観る人を選ぶような感じの映画だと思いますがこういう3Dの使い方なら嫌いではないし、むしろ大歓迎です。
[映画館(字幕)] 8点(2012-03-31 20:21:26)
38.  テス 《ネタバレ》 
美しい。冒頭の夕焼けの空の色の美しさ、更に音楽の美しさ、そんな美しい音楽に乗せてダンスする大勢の女性達、美しいと言えば映像もさることながら主演のナスターシャ・キンスキーのあまりの美しさに眼を奪われる。そりゃあ、男ならアレックスやエンジェルだけでなく誰だって心を奪われそうになる。出てくる二人の男が全く別のタイプだがどちらも嫌な奴である。こんな嫌な男なんかに関わらない方がテス(彼女)の為だ。それでもやはり美人であることが致命傷となり、どんどんと不幸へとなっていくのだが、それでもひたすら生きようとするテスの姿が悲しくあり、楽しい映画なんかではないけれど、この映画のテスのように自分が凄い美貌の持ち主であることを知らない女性というのは世界中に多くいると思う。美しいということはとても罪であるとばかり言わんかのような映画です。ナタリーシャ・キンスキーが苺を口にする場面のあの唇の美しさとエロさ、そして、アレックスとの間に生まれた子供に乳をやる場面にはそれが例え嫌々な形で産まれてきた子であっても母としての真の姿が見える。エンジェルがもっとマシな男だったらと思うと余計にテスが哀れでならない。誰もテスを救えなかったのか?作品全体の空気、張り詰めた感じ、あまりの美しさが生んだテスの人生、これを観ると自分は男であり、しかもかっこ良くもなく、美男子でもなくて良かったと思えてならない。そんな映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2012-01-12 21:48:01)(良:1票)
39.  ウォレスとグルミット、危機一髪!
個人的には前作の方が好きだけど、これはこれで十分面白い。相変わらずグルミットのあの訴えかけるような目付きがたまらなく好きでして、犬好きな私にはグルミットを見ているだけで楽しめる。後半のアクションシーンのスピード感、スリルの連続には今回もまた感心させられる。羊の登場シーンやらも面白いけど、あのドーベルマンの動き、表情の恐さと面白さも忘れることは出来ない。そして、普段は洋画を観る時は字幕で観るけどこのシリーズだけは吹き替えで見たくなるほど欽ちゃんの声が良い。
[DVD(吹替)] 8点(2011-02-03 21:13:37)
40.  ミス・ポター 《ネタバレ》 
冒頭のあの湖の映し出されるシーンの息を呑むほどの美しさ、まずは映像の美しさに眼を奪われる。ピーター・ラビットの話そのものも興味深く見られる上にとにかくどの場面も映像が素晴らしく美しい。それだけで見ていても楽しめる。更にポターが描く世界、所々で本の中の動物が動いて見せたりするのも楽しい。やたらうるさくてリアルな描写を売りにしているようなものがよく見られる最近の映画とは違う落ち着いた感じ、上品さも感じられるのも良い。ポターが愛した土地の景色、湖の美しさ、19世紀のイギリスの町並みの美しさ、この映画は全てが美しい。ちょっと切ない感じのするドラマ的な中でのラストも心温まる。全く期待してなかっただけに余計、楽しく観ることが出来た。そうか!なるほど。この映画の監督さん、あの「ベイブ」の監督か!どうりで映像も美しわけだ。更に動物の画き方も見事である。納得である。
[DVD(字幕)] 8点(2010-12-17 21:44:57)(良:1票)
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