141. CQ
ストーリーだけを見るなら極めて退屈だろうけど、ストーリーだけではないのが映画というものなわけで。ストーリー以外の部分でこれほど魅力に溢れた映画も珍しい。劇中映画をはじめとして全編に漂う秀逸なB級センスがまずたまらない。「オシャレ」と言えば確かにそうだろうけど、そこにはそれに留まらない芸術的なハイセンスを見ることができる。そして何といってもアンジェラ・リンドヴァルの秀麗な容姿がスバラシイ。 8点(2004-01-28 00:01:21) |
142. ジョンQ-最後の決断-
この題材で主演がデンゼル・ワシントンだとどうしてもストーリーが読めてしまうことは仕方ないことだと思うが、それにしてもあまりに展開があざとかったと思う。主人公の行動は犯罪行為ではあるが、その行為に対して観客が共感するのは明らかなわけで、それならばもっと主人公に自分の行動に対する葛藤がほしかった。あれだけ作中でも彼の行動を正当化されては、リアリティに欠け逆に盛り下がる。読み読みの展開の後に用意された更にありきたりな顛末も興ざめする。 4点(2004-01-26 19:23:49) |
143. シャドウ・オブ・ヴァンパイア
個性派を代表するほどの名優である、ジョン・マルコヴィッチとウィレム・デフォーの競演とそれを生かすであろうと感じさせるあらすじに期待せずにはいられなかったのだけれど、内容は極めて散々だった。両名優の顔合わせによるヴィジュアルは流石に目を引くものだっただけに、陳腐すぎるストーリーが恨めしかった。 1点(2004-01-17 04:37:11) |
144. 地獄の黙示録 特別完全版
通常版では分かりにくかった戦争の真の狂気というものが今作では怒涛のごとく表現され、その圧倒的なスケールはまさに衝撃的だった。その凄まじいほどの熱情と、リアルな生々しさは、この映画をひとつの生命体と呼ぶにふさわしい存在感だったと思う。異色的ではあるが、映画史上もっとも存在意義のある戦争映画と言えるのではないか。 9点(2004-01-09 13:41:49) |
145. ジェヴォーダンの獣
邦題と宣伝ポスターに惹かれて観に行ったが、内容は散々だったと言える。最近のフランス娯楽映画によくありがちなところだが、映像的には目を引くがストーリーにまったく盛り上がりがない。こういう映画を観ると、ハリウッドの娯楽性の秀逸さを感じずにはいられない。 3点(2004-01-08 19:03:31) |
146. JSA
韓国映画界の熱情で、この国でしか描くことができない濃厚な題材を撮られては面白くないわけもなく、重厚な人間ドラマが染み渡る。切なく哀しすぎるラストシーンに韓国という国自体が抱える大いなる切望が伺えるようで、非常に感慨深かった。「シュリ」に引き続き出演しているソン・ガンホが深く無骨な存在感を見せる。 8点(2003-12-24 01:13:27) |
147. 60セカンズ
車好きの人にはある程度楽しめる要因があるのかもしれないが、そうでないものにとっては駄作としか言い様がない作品だった。ストーリーはあまりに陳腐で単純だし、アクションシーンにも予想したほどのスピード感はなくクオリティも低かった。金髪のアンジェリーナ・ジョリーにも違和感。 3点(2003-12-21 13:36:52) |
148. 白雪姫
あまりにも古い映画であるのにも関わらず、この映像の瑞々しさは何だろう。細部まで作りこまれた丁寧なアニメーションには感慨深いクラシカルさがある。偉大なるディズニー映画のまさしく原点とも言える崇高な作品だ。 8点(2003-12-17 22:25:55) |
149. シンデレラ(1950)
思ったよりもあっさりとした内容ではあったけど、あまりにも有名なファンタジーシーンには純粋に楽しめる。クラシカルな風合いのアニメーションが非常に味わい深く、ディズニーの歴史を感じる。 7点(2003-12-17 22:23:06) |
150. 七人の侍
ストーリー展開と映像的な迫力にはエンターテイメント大作にふさわしいハクがあったが、世間的な絶大な高評価には同調できない部分が残った。この手の何人かの個性的なキャラクターが団結して事に挑むという話が好きな私としては、もっと個々のキャラクターに焦点をあてて欲しかった。タイトルのわりの七人全員の印象は極めて薄く盛り上がりきれなかった。 6点(2003-12-16 21:22:57) |
151. シックス・デイ
ストーリーはなかなか趣向が凝らされていて面白いのだけれど、その主人公がシュワルツェネッガーというところに、逆に彼の落ち目ぶりが伺える。全盛期の彼ならば、いくら映画のストーリーが優れていてもシュワちゃんの存在感が先行したはずである。しかしながら、今作では映画の好印象のわりにシュワちゃんの印象は極めて薄い。そんなアーノルド・シュワルツェネッガーもいまや州知事、もう彼の娯楽大作を見ることはないのだろうか。 5点(2003-12-16 20:32:48) |
152. 処刑人
圧倒的なスタイリッシュさによる銃撃戦が見事。娯楽性が極めて高いアクション映画の誕生に興奮した。ストーリーにリアリティはないが、漫画的な風合いが逆に映画の空気感にハマっていたと思う。敏腕刑事役ウィレム・デフォーのアクの強い演技がエッセンスとして効いている。 8点(2003-12-16 18:56:24) |
153. 上海グランド
何と言っても、レスリー・チャン&アンディ・ラウの男の艶やかさに引き込まれる。彼らの画面に映えるその目つきだったり、話し方というものはやはり魅力的だと感じた。ストーリー的には裏社会における男の友情とその破錠を描いたもので目新しさはないけど、演じる俳優に華があるので観ていて飽きることがなかった。最初のアンディ・ラウのキャラクターに疑問は残るが、この手の映画としてはなかなか秀逸な仕上がりだったと思う。レスリー・チャンの映画を多く観てきたわけではないが、惜しい俳優を亡くしたものだと思う。 7点(2003-12-08 17:06:19)(良:1票) |
154. シックスティナイン
タランティーノ、もしくは日本のSABU監督作品を思い起こすような、日常の破錠によるバイオレンスな展開がシニカルなユーモアと衝撃に溢れタイのこの新鋭監督に力量を感じた。汗が染み出るようなじっとりとしたタイの空気感が異様な緊張感に拍車をかける。なかなか魅せるタイ映画だった。 7点(2003-12-08 16:58:41) |
155. シティーハンター ベイシティウォーズ
テレビ放映されたのを観た記憶が薄っすらとある。「シティーハンター」は原作の作画が美しく巧いだけに、アニメ化した際のキャラクターの造型のクオリティの低さに違和感があった。でも声優の配役はなかなか良かったと思う。 3点(2003-12-01 15:39:48) |
156. 食人族
スプラッター映画など絶対に観ることはない私であるが、こればかりは高校時代に付き合っていた人と観た記憶がある。まったくノリとはいえ、見たくないものは見るものではない。うぷ…。 1点(2003-12-01 15:32:05) |
157. シュリ
映画の出来は壮絶なアクション性とドラマ性に満ち溢れた素晴らしいものだったが、それよりも初見時に私が感じたことは、韓国映画界の絶大なエネルギーだった。日本映画界のそれとは明らかな温度差を感じずにはいられなかった。今作以降も続々と秀作を世界に送り出している韓国映画界に賞賛を送るとともに、日本映画界の奮起を期待したい。 9点(2003-11-29 13:06:08) |
158. 死国
四国に住むものにとっては、やはりタイトルに若干抵抗がある映画だ。内容はというと、タイトルほどのドロドロした感はなく地方伝記にそった恐怖が展開され良くもなく悪くもないとう感じだった。 5点(2003-11-29 02:34:29) |
159. ジキル博士とハイド氏(1941)
原作も完全には読んでいないし、映画版も観たことがあるのは今作のみだけど、今作は小説の世界観を忠実に表現できていると感じた。もう60年以上も前の作品で、映像的にはかなり古めかしいけど、それがすこしも陳腐ではなく趣向を凝らした映像作りには味わい深いものがある。この物語独特の緊迫感と恐怖感を見事に映像化している。 8点(2003-11-29 02:02:42) |
160. ジャンヌ・ダルク(1999)
ストーリー展開にやや間延びする部分はあるが、圧倒的なスケールで描き出した映像世界は目を見張る。独特のスマートさがない分、リュック・ベッソン作品らしさはあまりないけど、ミラ・ジョヴォヴィッチの等身大の熱演を見るだけでもその価値は充分にある。 7点(2003-11-28 18:18:37) |