61. ダバング 大胆不敵
これって大胆不敵というよりは、単に暴力的なだけなのでは・・・。別に敵を滅茶苦茶やっつけたり、周囲に報復したりするのはいいんだけど、それも、ヒーローに必要な哲学なり道徳心なりを持ち合わせた上でのこと。この主人公にヒロインが何で落ちるのか、さっぱり分かりません。この種の映画でヒーローが格好良くないというのは、かなりのダメージというか、致命的です。 [DVD(字幕)] 4点(2017-12-09 00:08:16) |
62. 大冒険
《ネタバレ》 逃げる→追いかける→危機の発生→何だかんだで切り抜ける、を繰り返しているだけなので、特に面白くないのです。こういう設定なんだったら、敵側や警察側がもっと有能でないと、それを脳天気に切り抜ける面白さ、というものが出てきません。で、あれこれ特撮方面には頑張っていても、最後のキャッツ勢揃いの数分間のステージだけで、それまでの全部を上回ってしまっているという・・・。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2017-10-10 00:49:56) |
63. ダンディー少佐
どこまで行っても作品のテーマらしきものが見当たらないのが致命的。なので、いくらシーンを積み重ねても、「そうなりました」というだけで、必然性が何も存在していない。全体がちぐはぐなのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-08-23 01:18:50) |
64. 大魔神逆襲
《ネタバレ》 今度は子供たち4人組が主役ということで、前2作のようなドラマ性や思索性は最初から望むべくもなく。ただ、その冒険の各シーンは、ロケ場所の一つ一つにも周到に選んだ跡が見えて、またセットとおぼしき箇所も頑張って作られているのが見えて、それはそれで目を奪うのです。また、ここでどう見ても1人くらいは脱落するだろうというところで、隙を突いて敵の昼飯を奪うという衝撃の展開もなかなかです。大魔神の性質が変わっているとか、敵の不信心という前フリがないとかいうのはもちろんですが、同じことを繰り返しても仕方がないので、そこはまあいいでしょ。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-08-18 00:41:14)(良:1票) |
65. 大魔神怒る
《ネタバレ》 これはですね。もう、藤村志保様に尽きます。この気品、和風美人顔、凜とした空気。前作の高田美和は、ひたすら純粋に祈り続けるという趣でしたが、こちらの志保様は、何というか、神様ともどこかで意思疎通ができてそうな厳かな雰囲気を感じるのです。今度は大魔神の暴れ方がトーンダウンしている、と感じるのはやむをえませんが、それは、相手が志保様だったからです。しかもクライマックスでは、その志保様を白装束にして十字架に磔にして延々火あぶりにするという、超サディスティックな演出。敵の悪逆非道ぶりもいっそう際立つというものです。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-08-17 00:48:26)(良:1票) |
66. ターザン(1999)
フィルコリの、テーマ曲よりずっと格好良い"Two Worlds"に乗せて冒頭を一気に展開したところで、物語としては終わっていました。一番困るのは、ターザンがジャングル生活で何を得ていたのか、それが何一つ表現されていないということです。木々の間をあれこれ敏捷に動いているのは、作画で遊んでいるだけであって、人物表現とは言わないですよ。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-08-11 02:09:29) |
67. 男性の好きなスポーツ
《ネタバレ》 釣りをしたこともない男が釣りの本を書いたらベストセラーになってしまい、しかもその中で釣りの大会に出ないといけなくなってしまった・・・というたった1つのネタで延々と引っ張りながら、押しと引きの呼吸、絶妙なボケとオチの挿入によって、しっかり一本のテンションを維持しているという、完成度の高いコメディ作品。しかしその中で、当初は「はたして大会の結果はどうなるのか?」が見る側の心配事だったのが、いつの間にかラブロマンスのドキドキ感に変容しているという展開の巧みさも見逃せない。女性側の設定を、ヒロインと秘書的女性(こちらも美人)の2人にしたのも正解。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-14 00:55:53) |
68. タイガー 伝説のスパイ
《ネタバレ》 インドとパキスタンのスパイ同士の恋愛という設定はいかにもなんですが、ノリは完全にハリウッドで、インド色はほとんどありません。しかも、何か無意味に世界各地を転々としています。普通のアクション・ロマンスとしてはまあまあ楽しめる内容ですが、それ以上には特に何もないかなあ。ラストの各地のショットをさりげなく重ねる演出はお洒落でした。 [DVD(字幕)] 5点(2017-02-10 00:41:11) |
69. タイタンの逆襲(2012)
あんな前作で、よくもまあ続編を作ろうと思って、そしてそれが現実にできてしまうものだな・・・前作はそれでも、「こんな人がこんな役をやっている」という鑑賞ポイントがぎりぎりなくはなかったのですが、中身はない(前作以上にない)ので、そりゃ作品として成立するのは無理ってものです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-21 01:03:37) |
70. タイタンの戦い(2010)
いやもう、ニーソン&ファインズという「シンドラーのリスト」の映画史上に残る黄金善悪タッグに、あんなコスプレ対決を大真面目にさせている時点で、笑いが止まらないわけですよ。結局、このシーンが撮りたかっただけなんじゃないの?と思うくらい。マッツ・ミケルセンを投入しておいて、あんな無駄遣いぶりをしているのも凄いね。なお、作品としては、人智を超越した神々しさを描かないといけないはずのところに、人工物の最たるものともいうべきCGベタベタてんこ盛りで全部を塗りたくっている時点で、テーマと手法が分裂してしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-12-12 22:26:24) |
71. ダーク・シャドウ(2012)
最初から最後まで主人公が「ただその場にいるだけ」で、屈折感もなければ逆に躍動感もない。それどころか、いろいろ配置された周りの登場人物もみんなそう。映像はぎとっとした人工感丸出しの配色で、吸血鬼やその他もろもろが登場しそうな奥行きや底の深さがまったくない。つまり、ティム・バートンが完全に手クセだけで作ってしまったということです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-09 00:38:56) |
72. ダレン・シャン
冒険感もなければ危機感もなく、チマチマと同じようなところで同じようなことをしているだけ。そうすると、一気に作り物感が押し寄せてきて、視覚効果面で何を頑張っても、やればやるほど逆効果になるのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-31 01:45:53) |
73. 男子高校生の日常
全員が単にワーワー騒いでいるだけにしか見えませんでした。制作者はいったい何がしたかったのでしょうか。あと、ここに出てくる役者陣は、発声とか滑舌のトレーニングはしなかったのか? [CS・衛星(邦画)] 1点(2016-06-01 20:30:03) |
74. ダーティハリー5
出だしの80'sまるだしのBGMからして、これはハリーではないと強く感じさせてしまうわけですが、はたして中身についても、何のテーマ性もないただのポリスアクションでした。しかし、ニーソンにもクラークソンにもジム・キャリーにも、こんな超B級の役を演じていた頃があったんですね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-05-15 03:21:19) |
75. ダーティハリー4
《ネタバレ》 今度はイーストウッド自ら監督に乗り出した上に、共演は気心知れたソンドラということで、全体としては要所要所でほどよく引き締まっています。1ほどではないにしても、2や3よりはずっと上ですね。ただちょっと、人がえらく死にすぎなのは、かえって途中から緊張感を削いでいますが。あと、80's前半丸出しの(というより「昭和50年代丸出しの」と言いたくなる)ロバータ・フラックのテーマ曲が良い感じです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-05-08 03:22:59) |
76. ダーティハリー3
《ネタバレ》 2よりもさらに作りは大味なのだが、「とにかくキレて悪をぶっ放す」という線で統一しているのは、2よりもむしろ1に忠実な作りを感じさせる。犯人団がわざわざ逃げ場のないアルカトラスに立てこもるのはどうやってもありえないが、実は一番凄いのは、無邪気に登場する女性相棒刑事も最後は容赦なく殺していること。大抵の映画なら、このパターンは、何だかんだあって最後はいい雰囲気の名コンビになります、なんだけど、ハリーの鉄則(相棒は必ず不幸な目に遭う)の前には女だろうが関係ねえぜ、という制作者の不敵な態度が垣間見えて、この一貫性が作品を救っています。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-05-01 00:32:28) |
77. ダーティハリー2
ダーティハリー以上にダーティな敵方のおかげで、ハリーの立ち位置が全然はっきりしない。それに加えて、ここぞというところからの終盤の20分のダラダラぶりが、見た後の印象を大きく損ねています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-04-26 01:15:13) |
78. 竹取物語(1987)
もう、とにかく脚本がひどくて・・・「そんなこと、この役者だったら目の動き1つで表現できるだろう」というようなことまで、わざわざ口にさせないと気がすまない。しかも、言い回しや単語に近代以降のものが頻発していて、時代設定の意味がまったくない。台詞を聞いているだけで苦痛でした。当然、俳優陣も、魂のこもった演技などできようはずがありません。見るべきところは衣装くらいでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2016-03-29 01:22:36) |
79. だれのものでもないチェレ
《ネタバレ》 「お前の持ち物はその体だけ。この家にお前のものは何も存在しない」という女主人の台詞を、そのまんま、その通りに具現化する制作姿勢。全体を通じて、余計な装飾や脱線は一切なし、チェレはほとんど何もできず、ただ素直に母を待ち焦がれ、救済を願い続けるだけ。そのあまりにも強力な表現の中核が、ハンガリーのさまざまな自然風景と奇跡のように結びついて強烈極まりない映像を提示し、物語はチェレを救い出す燔祭の炎となって結実する。 [DVD(字幕)] 7点(2016-02-14 23:33:31) |
80. 第七の封印
《ネタバレ》 終わってみれば、「俺はまだ死にたくない!」という1人の男の心の叫びを延々具現化した作品、ということになるのでしょうか。その試みは面白いとしても、観念的描写があまりにも多く、ついて行けませんでした。映像は綺麗だったと思いますが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-02-14 23:32:34) |