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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  俺の空だぜ!若大将 《ネタバレ》 
今回は若大将の上司が青大将という設定が面白いのだが、脚本自体はかなり適当に作られている印象であまり面白くない。銭湯の立ち退き交渉を描いた前半は若大将が青大将と衝突し会社を辞職したことで有耶無耶なまま終わってしまったような印象だし、そうするなら今回の節子は銭湯の店員という設定でないほうがいいだろう。そんな前半は若大将と伴淳演じる銭湯のおやじとのやりとりが面白く、伴淳の喜劇俳優としてのうまさも出ているが、この前半だけで退場してしまったのは惜しい。シリーズも既に末期となり、次回が一応シリーズとしての最終回ということだが、加山雄三がシリーズを降りた後も主人公を変えてシリーズを続けようとしたのか大矢茂演じる太田茂夫が登場するが、なんだか地味な感じがする。レギュラーである祖母役の飯田蝶子は映画ではこれが遺作みたいだけどまだ元気そうだ。
[DVD(邦画)] 5点(2012-02-23 17:04:36)
22.  踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 《ネタバレ》 
「踊る大捜査線」のスピンオフを除いた劇場版第3作。今までこのシリーズの劇場版はまあしょうがないかなというような評価をして来たと思うが、さすがに今回はとりあえず企画を立てて、とりあえず適当に脚本をでっち上げたというのが容易に推測できるような作品に仕上がっていて、ヒットさえすればなんでもいいという製作関係者の声が聞こえてきそうな感じがする。しかしそれにしてはこの映画で初めてこのシリーズに触れるいわゆる一見さんに対して不親切な脚本となっていて、和久の死について劇中何も詳しい言及がなかったり、(現実世界とリンクさせたのだろうが、それだけでは配慮に欠けていると思う。)交通課の篠原がいつの間にか刑事課に当然のようにいるのも理解不能。(ちなみに篠原を主役にしたスペシャル版は未見。)刑事が拳銃を盗まれるという展開は黒澤明監督の「野良犬」が元ネタで、ドラマシリーズの第1話でも「野良犬」を思わせる人物関係を描いていたので、まあ原点回帰を狙ったとも言える。しかし、ああも簡単に警察署の保管庫から拳銃を盗まれるようではいくらなんでもセキュリティ甘すぎ。署内に閉じ込めらて毒ガスをまかれるかもという普通なら緊迫するであろう後半の展開もまったく緊迫感がなく、スカンクを使ったギャグも薄ら寒いだけ。元々ある程度の緩さはあるシリーズなのだが、ドラマシリーズのほうが同じようなシチュエーションでももっと緊迫感はあっただろうに。真下もただ最後のシーンのためだけに出てきたようなものでそれ以外は別にいなくてもいいような存在になっているのではっきりいっていらなかったし、(最後の開署式のシーンだけでよかった。)青島のガン疑惑も感動させようとしていれたのかもしれないが、なんか空回りして滑っているような印象で、はっきり言ってやらないほうがよかったかな。全体的に見てもグダグダでシリーズ3本の中ではいちばんの駄作だろう。劇中に「賞味期限」というセリフがあるが、もうすでにこのシリーズも今さら感があるのは事実で、シリーズ自体の賞味期限が切れているのではないかと思った。このシリーズは嫌いではないけど、そろそろやめたほうがいいかもしれない。
[DVD(邦画)] 3点(2011-09-20 13:59:17)
23.  男たちの大和 YAMATO 《ネタバレ》 
出所した角川春樹の復帰第一作で、「北京原人」のあと、映画の仕事から干されていた佐藤純弥監督にとっても久々の新作となった大作戦争映画。公開当時は佐藤監督の映画を見るのに抵抗があったのと、角川春樹というのにも今さら感があったのだが、「新幹線大爆破」を見たあとなんとなく佐藤監督の映画を見るのに抵抗がなくなったことで、とりあえず見てみた。当初、脚本としてクレジットされていた野上龍雄がトラブルで降板し、脚本も佐藤監督一人によるものだが、脚本に関してトラブルがあったことをあまり感じることはなく、思ったよりはまともな(少なくとも「ローレライ」よりは)映画だった。しかし、レイテ沖海戦のシーンは描写があっさりしすぎており、戦闘シーンも大和乗組員たちの悲壮感があまり感じられず、実物大の大和のセットの迫力ともあいまっていかにも角川春樹らしいなあという思いのほうが先に立ってしまうし、最近の美術さんは「汚し」を知らないのかと思うほどいつまで経ってもセットがキレイなのは違和感がある。(そりゃ、撮影終わったあと、展示するのを考慮してるのかもしれないけど、リアリティーなさ過ぎ。)沈没シーンも東宝の「連合艦隊」のようなドラマチックさはない。生き残った神尾(仲代達矢)の回想形式で進んでいくが、合間合間に入る現代のシーンはけっこうくどく、とくに神尾が心臓発作を起こして倒れている間に若き日の神尾(松山ケンイチ)が戦死した戦友(内野謙太)の母(余貴美子)に会いにいく回想が流れるのは、意図としては分かるのだが、なんだか強引な気がするし、倒れた神尾を真貴子(鈴木京香)が介抱するのも、鈴木京香の見せ場をとりあえず作っておいたという感じしかしない。はっきり言って現代のシーンは最初と最後だけでよかったのではないかと思う。全体的に見て、さっきも書いたようにまともな反戦映画であることは感じられるが、やっぱりそれよりも先に角川春樹の映画だなというのが来てしまい、見終わってあまり残るものはないように感じるし、同じテーマの映画なら「連合艦隊」のほうが好きだな。白石加代子が神尾の母役で出演しているが、この人には金田一シリーズなどで怖いイメージがあり、出ている間もずっとそのイメージが抜けなかった。先週まで「緋牡丹博徒」シリーズを見ていたせいかどうかわからないが、寺島しのぶがお母さんの富司純子にちょっとだけ似て見えた。(富司純子のほうが好きだけど。)
[DVD(邦画)] 5点(2011-08-16 14:05:07)(良:2票)
24.  大当り三色娘
美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの「三人娘」シリーズ、初めて見たが、いかにもこの時代の東宝映画らしい明るいプログラムピクチャーのアイドル映画という感じ。主演の三人のそれぞれの歌うシーンがやはり見どころで、ストーリー的に心に響くものはないのだが、三人にそれほど興味の無い自分でもじゅうぶんに楽しめた。昭和30年代の前半という時代のアイドル映画ということで、映し出される風景もなんだかほのぼのしていて癒される。これが東宝スコープ第一作とのことだが、そのことからも東宝のこのシリーズに対する自信が分かるし、数々見てきた東宝のシネマスコープ映画の最初がこれなのだと思うと妙に感慨深いものもあったりする。主演の三人のうち、江利チエミは東映時代劇の「この首一万石」や「ちいさこべ」でのシリアスな演技が印象に残っているが、ここでは明るくコミカルなキャラクターで、江利チエミを初めて見たのが確か「ジャンケン娘」のジェットコースターのシーンの映像(全編は見てない)だったせいか、本格的に出演作を見る以前から明るいアイドルというイメージが強かったのだが、まさにイメージ通りだ。(「サザエさん」が見たいなあ。)雪村いづみは現在から見てもスタイルがいいと思う。美空ひばりは既に顔つきに味があり、歌もこぶしが利いていて、晩年の映像とさほど印象が変わっていないのがすごいが、当時は二十歳くらい。主演の三人は同い年のはずだが三人居並ぶとどう見てももっと年上に見えるし、三人の中ではいちばんアイドルという感じではない顔立ちのような気がする。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-03-18 22:12:09)
25.  おとうと(2009) 《ネタバレ》 
山田洋次監督の「十五才 学校Ⅳ」以来の現代劇。市川崑監督の「おとうと」をモチーフにしたオリジナル脚本とのことだが、冒頭の小春(蒼井優)の結婚式で哲郎(笑福亭鶴瓶)が式を台無しにしてしまうシーンは「男はつらいよ」の一作目でのさくら(倍賞千恵子)の見合いのシーンを思い起こさせられるし、哲郎と吟子(吉永小百合)の関係はどこかさくらと寅さん(渥美清)の関係と似ているところがあり、「おとうと」というよりは「男はつらいよ」の新作を見ているような気分になり、ひょっとしたら山田監督は「男はつらいよ」の完結篇のつもりでこの映画を作ったのではないかと思う。それに山田監督は時代劇より現代劇のほうがやっぱり安心して見ていられる。吉永小百合に関しては相変わらずの演技でそれほどうまくはないし、いつもどおりの印象しかないが、「母べえ」に比べるとそれほど違和感は感じなかった。ただ、映画が「男はつらいよ」を思わせているためか、この役は倍賞千恵子のほうがよかったのではないかという気が少しする。山田監督が構想していた「男はつらいよ」完結篇のラストは、幼稚園かどこかで働き始めた寅さんが子供と遊んでいて心臓麻痺を起こすというものだったそうだが、この映画ではそうはなっておらず、モチーフとした「おとうと」をなぞっている。(リボンで二人手を結んで寝るシーンはデジャブを起こした。)これはこれでいいのだが、ここまで「男はつらいよ」っぽい話だと山田監督の頭の中にある「男はつらいよ」完結篇のラストそのままでもよかったのではという気もしないでもないが、(でも、もし「男はつらいよ」シリーズでそれが実現していたら、そのラストは悲しすぎる。)それだと「おとうと」をモチーフにする意味が無くなってしまうのかも。あと、エンドロールの最後に市川監督に対する謝辞が出てるけど、個人的には渥美清の名前も出してほしかった。
[DVD(邦画)] 6点(2011-02-05 15:56:31)(良:1票)
26.  鬼婆 《ネタバレ》 
新藤兼人監督が鬼女伝説を元に手がけた時代劇。見る前はいかにも地味な映画で少し退屈するかもと思っていたが、確かに新藤監督らしいオールロケ作品で金がかかってなく地味ではあるものの、見ていてだんだん引き込まれた。「鬼婆」というインパクトの強いタイトルで、実際物凄く恐ろしい内容なのだが、その恐ろしさというのが、鬼婆のそれではなく、人間のエゴとかそういうものであるあたりが実にリアルに描かれていて衝撃的だった。乙羽信子、吉村実子、佐藤慶という濃すぎる主演の三人の演技にも力が入っており、三人とも熱演しているが、特に乙羽信子のこういう恐ろしい演技は初めて見るような気がして、非常にインパクトがあり、しばらくは乙羽信子を見るたび思い出してしまいそう。宇野重吉演じる武将が穴に落ち、乙羽信子から鬼の面が外れなくなった時点でラストは予想がついてしまったが、それでもラストは鬼になってしまったという理由だけで吉村実子演じる嫁(こちらもインパクト絶大。)からも逃げられてしまう乙羽信子が自分では顔が見えていないのもあって哀れに思えて仕方なかった。先ほども人間のエゴが恐ろしいと書いたが、まさにこれは人間の心の暗部を鋭くえぐった社会派映画の傑作であると思う。白黒であるというのも効果的だった。
[DVD(邦画)] 8点(2010-10-28 00:13:15)(良:2票)
27.  おろしや国酔夢譚 《ネタバレ》 
佐藤純弥監督が「敦煌」に続いて井上靖の歴史小説を映画化した作品。鎖国の時代に仲間とともにロシアに漂流した実在の男が、日本に帰国するまでの8年間を描いているのだが、確かに長い年月の物語を2時間ほどで駆け抜けるため、大河ドラマの総集編でも見ているかのような印象で深みは感じられないし、いきなり遭難シーンから始まっているせいか、主人公たちの望郷の念にイマイチ感情移入できないのが難なんだが、まあ、思ったよりは面白かったかな。冒頭の嵐のシーンとかちゃちさを感じさせるところも多いが、ロシアロケ部分はなかなか見ごたえがあり、そりで雪の中を行くシーンは見ているだけですごく寒そうというのが伝わってきてリアルだっだし、初めて映画のロケに使われたという宮殿も(ちょっと観光PRのような気がしないでもないが。)まさにこの時代のロシアの栄華が伝わってくる。しかし、仕方がないとはいえ、エカチェリーナ2世に謁見したその日に帰国を許されるのはちょっと急ぎすぎな気がする。ドラマとしても物足りなさが残り、最後もあれで終わりなのかよーという感じなのだが、そんな中で凍傷にかかり、片足を切断した西田敏行演じる庄蔵のエピソードは印象的だった。
[DVD(邦画)] 5点(2010-04-20 14:24:59)
28.  おくりびと 《ネタバレ》 
去年のアカデミー賞で稲垣浩監督の「宮本武蔵」以来、約半世紀ぶりに日本映画として4回目の外国語映画賞を受賞したことで突如注目を集めた本作。タブー視されがちなテーマだが、ちょっと伊丹十三監督の映画にも通ずるようなところがあり、導入部をはじめコミカルなシーンも多く、それがこの映画のテーマの重さを和らげているので、そう硬くなることなくすんなりと入っていけるのが良い。本木雅弘は「ファンシイダンス」や「シコふんじゃった。」の頃とは違う味のある演技をしているのだが、最初にこのテーマで映画を作ろうと企画を自ら持ち込んだだけあってその演技からこの映画に対する思いというものも感じられ、特に素晴らしかった。NKエージェントの社長を演じる山崎努(彼の起用も伊丹監督の「お葬式」を意識しているんだろうなあ。)、事務員役の余貴美子の演技も素晴らしく、思わず、自分が死んでしまったらこういう人たちの手で棺に納めてもらいたいなあという思いに駆られる。ただ、既に何人かの人が言われているように妻役の広末涼子の「汚らわしい」というセリフだけはまあ気持ちは分からないでもないがやはりちょっとどうかと思う(このシーンが予告編に使われているのにビックリ。)し、演技も同じくアイドル出身の本木雅弘と比べるとまだアイドル臭が抜けていない感じでなぜこの役に彼女を選択してしまったのかが大いに疑問に感じる。また脚本に関しても家出した妻が帰ってきたその日に銭湯の女将さん(吉行和子、好演。)が急死するとかご都合主義と思える展開や余計なセリフがあるのが気になるのが少々残念ではあるが、それでも本作はそういう欠点と思われる部分を感じさせながらも、同じ滝田洋二郎監督の「壬生義士伝」ほどのくどさは感じられず、むしろアカデミー賞受賞という色眼鏡を捨てて見てもじゅうぶんに温かく感動的で、これぞ日本映画らしい日本映画の傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2010-04-15 15:01:53)
29.  おしゃれキャット
十数年前からこの映画のビデオが家にあるので一度は見たことあると思っていたが、どうやら見たのは今回が初めてのようだ。ディズニーアニメの中でもそんなに知られていないっぽいが、いかにもディズニーらしいオーソドックスな作風で家族揃って楽しめるというようなアニメである。執事の陰謀により飼われていた屋敷から追い出された猫の親子が、出会った野良猫とともに我が家を目指すというストーリーなのだが、その道中がなんとも微笑ましく見ていて楽しい気分になれる。ジャズで大騒ぎした夜のダッチェスとオマリーの会話はなんか大人っぽい感じで雰囲気がなかなかいい。それに劇中に流れるジャズもなかなかノリのいい曲。日本語吹き替えも安心して見られる出来で、とくに執事のエドガーを演じている川久保潔がとてもいい味をだしている。
[ビデオ(吹替)] 6点(2010-02-28 03:04:16)
30.  男はつらいよ 寅次郎の告白 《ネタバレ》 
「男はつらいよ」シリーズの中でこの回だけ一度も見たことがなかった事を思い出し、ようやく見た。時期的にはもうシリーズ末期の44作目で、満男と泉が中心に話が進み、寅さんは出番こそ少なくないが、どうも脇役という印象は拭えなくなってるし、演じる渥美清に若い頃のような威勢の良さが感じられないのが残念なのだが、それでもこのシリーズ自体をかなり久しぶりに見るからか、思ったよりは楽しめた。鳥取砂丘のシーンも印象的だったが、寅さんが泉に自分の母親(ミヤコ蝶々)の話をするシーンは初期作を見ていると妙に懐かしく感じてしまう。今回のマドンナ・聖子(吉田日出子)が自分が結婚してからのことを寅さんに語るシーンは少し切なく感じるものの、昔のシリーズならこのキャラクターもっと掘り下げた描き方したんだろうなあとつい思ってしまうのも事実で、あまり寅さんと聖子のエピソードに深みが感じられないのがちょっと惜しいかな。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-14 02:44:54)
31.  俺は待ってるぜ
蔵原惟繕監督のデビュー作で石原慎太郎が弟・裕次郎のために脚本を書いた作品らしいのだが、冒頭から妙な違和感があり、内容が暗く、正直最後まであまり楽しめずにおわったという感じ。また内容のみならず映像までが暗めに感じられるのもちょっとと思ってしまう。裕次郎(島木譲次って役名が笑える。)の演技はいつも通りだし、ヒロイン役北原三枝もなんかぶっきらぼうな印象しか残らないのが残念。この二人のコンビ作はほとんど見てないのだが、少なくとも北原三枝に関しては川島雄三監督の「愛のお荷物」での三橋達也の恋人役が今まで見た中でいちばん良かったと思うし、裕次郎も芦川いづみとのコンビ作である「乳母車」が個人的にはベストだと思う。ちなみにこの映画の主題歌自体はそんなに嫌いではない。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2008-06-12 18:36:08)
32.  おとうと(1960)
市川崑監督の映画に岸恵子が初めて出演した作品。市川監督の映画としても代表作の一本ということで、市川監督の作品を本格的に見始めた頃よりずっと見たかった映画だ。この映画で編み出された「銀残し」と言われる撮影技法は市川監督の最近作「かあちゃん」でも使われてるけれど、独特の渋い映像が美しく、宮川一夫の腕も冴える。映画の完成度ももちろん高く名作と言われてるだけのことはある。でも、今まで見た市川監督の映画の中ではちょっと湿っぽすぎる印象もある。和田夏十でなく、水木洋子が脚本を書いているのが関係してるのかな。
[DVD(邦画)] 7点(2007-10-30 03:07:54)
33.  女は二度生まれる
まだ一度しか見てなくてその時は映画としてはよく出来てると思いながらも川島雄三作品として何か物足りなさを感じていたが、これを見た時はまだ川島作品をそれほど見ていなく、フランキー堺が出ているということで、もっと喜劇的な作品を期待してたせいではないかと思えて来た。靖国神社の使われ方が妙に印象に残っているしラストシーンの見ている観客に主人公のその後の人生を想像させる余韻の残しかたも川島監督らしく素晴らしい。もう見てからだいぶ経っているので忘れてる部分も多いが、このラストシーンとバスの中で妻子を連れたフランキー堺と若尾文子がバッタリ出会い、お互いに声をかけることもなく別れるシーンがとても印象に残っている。主演の若尾文子もこれまで見た出演作の中では一番魅力的(というか若尾文子と聞くとこの映画の小えんを思い浮かべるようにいつの間にかなってた。)だと思う。最初にレビューした時、快作どまりと書いてしまったけど、「洲崎パラダイス 赤信号」などほかの川島作品を見ているうちに実はこの「女は二度生まれる」という映画、傑作だったのではないかと思いはじめ、書き直すことにした。川島雄三監督は決して喜劇だけの監督ではなく、このような深いドラマを撮らせてもうまい監督なのだ。 
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-08 17:32:03)(良:2票)
34.  ALWAYS 三丁目の夕日
そんなに期待してなかったんでまあそこそこって感じ。でも、原作のマンガを何冊か読んだことがあるのでそれと比べるとやっぱり物足りない感じがする。吉岡秀隆はわりと好きなんだけど、「男はつらいよ」や「北の国から」のイメージが強すぎてまわりに渥美清や田中邦衛のような名優がいないとちょっと違和感を感じてしまう。
[地上波(邦画)] 5点(2006-12-14 03:21:33)(良:1票)
35.  大勝負
片岡千恵蔵、大川橋蔵、大友柳太朗の三大スター共演による時代劇。井上梅次監督のオールスターものといえば大映の「女と三悪人」がすごく面白かったのだけど、この映画は「女と三悪人」と比べると普通の出来で、ストーリーもなんか「用心棒」みたいで無難に作られてる印象。千恵蔵と橋蔵が中心で、大友柳太朗が出番が少なく見せ場らしきシーンもないのが残念。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-07-13 02:34:53)
36.  
「雨月物語」で夫婦役を演じていた水戸光子と小沢栄太郎のほぼ二人芝居で構成された木下恵介監督による小品。内容的にはそんなに期待してなく主演の二人の共演が見られればそれで満足だったのだが、なかなか完成度の高い作品で物語としてもなかなか見ごたえがあって予想以上に面白かった。勝手に呼び出しておいて「旅行だ。」とか「一緒に行ってくれ。」とかいう小沢栄太郎がちょっとストーカーっぽく感じた。いちばん最後の水戸光子のセリフも印象的。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-06 02:22:07)
37.  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日
シリーズも末期の40作目。公開当時に大ブームを巻き起こしていた俵万智の「サラダ記念日」を基にした作品らしいけど、原作はやってた頃知らないし、また読んでもいない(「サラダ記念日」という本の存在もこの映画を見たあと初めて知った。)ので見た頃はときおり入る詩がいったいなんなのか全く分からなかった。また話のほうもこれといったみどころもなく、全体的にあまり印象に残っていない。そういえば渥美清はこの頃から病魔に侵され始めたんだよなあ。ちなみにこの回から三平ちゃん(北山雅康)が登場し、なんの前触れもなく「とらや」の屋号が「くるまや」に変更。
[地上波(邦画)] 5点(2006-05-26 01:44:24)
38.  男はつらいよ 寅次郎子守唄
この回からおいちゃんが下條正巳に交代。森川信や松村達雄とくらべればややおとなしい感じがするが、いかにも庶民的な雰囲気で親しみやすいおいちゃんというイメージである。でも、シリーズいちばん最初に見た作品のおいちゃんが下條おいちゃんだったので、松村おいちゃんを初めて見たときのような違和感は全く感じなかった。映画のほうは特にこれといった部分もなく、まあ出来としては平凡ではあるが楽しめた。ところで、マドンナ役の十朱幸代といえば朝のラジオでリスナーに「いってらっしゃい」と声をかけるイメージが抜けないなあ。
[地上波(邦画)] 6点(2006-05-05 03:06:04)
39.  男はつらいよ 望郷篇
3作目、4作目は脚本のみの参加だった山田洋次が監督に復帰し、これ以降シリーズ全作品のメガホンをとることになる最初の回となるシリーズ5作目。寅さんが病気の親分のために息子(松山省二)を連れ戻しにいくなど、まだどこか任侠映画を思わせるシーンがあるなどいかにも初期作ならではという感じ。寅さんが真面目に働こうとするのはちょっと珍しいと思ったら、この映画のテーマはまさにそれというところも山田洋次の映画であることを感じることができ、「戻ってきた」ということを強烈に印象づけられた。山田監督はこの年は「家族」という大作を撮っているというのにこの「望郷篇」も完成度が高いのには驚かされる。ところで今回のマドンナをはじめ、主たるゲスト俳優たちは1作目以前に作られた連続テレビドラマ版「男はつらいよ」でレギュラーだった人たち。そのテレビドラマ版も見てみたいなあ。
[地上波(邦画)] 7点(2006-04-27 03:38:35)
40.  男はつらいよ 寅次郎恋歌
シリーズ第8作。博の父(志村喬)が寅さんにリンドウの話をするシーンもよかったけど、博の母の葬式のあとみんなで集まって故人について話をしているシーンで「母さんは不幸せだったんだ。」と言い出す博につい感情移入してしまった。そしてこれが最後の作品となった森川信のおいちゃんだが、作品を見るかぎりいつも通りに元気においちゃんを演じていてこのほんの数ヵ月後に鬼籍に入ってしまったことが信じられない。シリーズ歴代のおいちゃんの中ではこの「森川おいちゃん」がいちばん好きだ。それだけに早くに亡くなったことが残念で仕方ない。もっともっと彼の演じるおいちゃん、見たかったなあ。
[地上波(邦画)] 8点(2006-04-15 14:09:16)(良:1票)
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