1. いま、会いにゆきます
《ネタバレ》 原作で涙したので、映画でも開始直後にうっすら涙をうかべてしまいました。 巧(中村獅童)の病気のことは、ちょっと説明不足で、分かりにくいかな。まぁ、この映画では重要な要素ではないでしょうけど。高校時代を演じた浅利洋介が獅童にかなり似てる・・ 佑二を演じた武井証も適役。よく見ると、前髪が不ぞろい。これは巧が切ってるから、という小ネタなんでしょうね。「アーカブイ?」「そうなの?」「ファッチアーモ・ポコポコ」なんてせりふも聞いてみたかったですが。 同級生の美山可恋があまり目立っていませんでしたね。YOU演じる先生はかなり変。「帰っていいよ」・・ってそんな(笑) 原作では「夏なのにスーツが冬物」と指摘できない永瀬さんを市川実日子が好演。 原作に出てくるノンブル先生やアレックス(ヒューウィック?)にも会いたかった気もしますが、小日向文世演じる医師はいい味出してましたね。「ゆっくりでいいんですよ」 親子3人で写真を撮るシーンは、韓国映画『ラスト・プレゼント』の1シーンに似ていました。『ラスト・プレゼント』のパンフレットに「こんな、泣ける話を書きたい」と寄稿していた岡田惠和なりのオマージュだったのでしょうか。ラブレターの詰まった宝箱は韓国映画『ラブストーリー』へのオマージュにも見えます。 一面のひまわりのシーンが印象的。ここは原作では作者の実際の経験に基づく「花火大会のシーン」なんですが、あのキスシーンは素敵すぎる。「大丈夫。」 原作のラストに出てくる「手紙」は別の小道具に変えられています。その為、ちょっと意味合いが違ってしまうのですが、映像的にうまくいっていたと思います。あの澪の「決断」。ズキュンとやられてしまいました・・ ORANGE RANGEの主題歌『花』の歌詞も素敵ですね。エンドロールに「澪が描いた絵本」もかぶさる為、スタッフロールは全然記憶に残りませんでした(まぁ、涙で曇ってもいたんですが・・)。しばらく席から立てない人も続出。 最後に「いま、会いにゆきます」という言葉の意味を知った時、涙が止まりませんでした。 夫から妻への愛、子供から母親への愛、妻から夫への愛、母から子への愛。いくつもの「愛」が作品を優しく包んでいます。 悲しいけれど、優しい涙。この映画を観ると、きっと大切な人に会いたくなるはず。 10点(2004-11-11 23:12:25)(良:1票) |
2. スナッチ
同じ監督の『ロック・ストック・トゥー・スモーキング・バレルズ』みたいに、様々な話が最後にはピッタリ収束される上手い映画。ものすごい勢いに、爆笑しながら最後まで観賞しました。 ブタミントン(?)を食べる犬に爆笑。 登場人物は予習してから観た方がいいかも。 10点(2003-12-07 10:04:55) |
3. 恋愛小説家
ヘレン・ハントの笑顔がステキすぎる。輝いていましたね。潔癖症になってしまう(?)ワンちゃんも良かったです。 10点(2003-12-05 23:31:38) |
4. ストーリー・オブ・ラブ
ケンカしている恋人や夫婦に観て欲しい映画。最後のミシェル・ファイファーのセリフが良かったです。 10点(2003-12-05 23:28:06) |
5. マイ・ライフ(1993)
後に、ドラマ『僕の生きる道』で、自分の姿をビデオを撮るシ ーンでこの映画を思い出しました。最後の「サーカス」のシーンにジーンときました。監督のブルース・ジョエル・ルービンは、「ゴースト・ニューヨークの幻」の脚本を書いた人。良い話を作りますね。 10点(2003-12-05 23:25:03) |
6. ショーシャンクの空に
ラストシーンが素晴らしい!感動の1本。 10点(2003-12-05 23:22:28) |
7. ラスト・プレゼント
《ネタバレ》 売れないコメディアンの夫ヨンギ(イ・ジョンジェ)と妻のジョンヨン(イ・ヨンエ)。妻は病気で余命わずかという事を夫に悟られまいとし、夫は妻の病気を知るが、それを知らないフリをする・・。 夫を支える妻の献身的な愛が痛いほど伝わってくる。病気を知られまいと、気丈に振舞う妻の姿。ジョンヨンは、映画の中で、ずっとヨンギを怒っている。でも、夫ヨンギの出演しているテレビをビデオに撮り、繰り返し観ている時の表情の優しさ・・。クライマックス、観客席で夫の漫才を見つめている時の表情の優しさ・・。 名前の似ている夫役のイ・ジョンジェもどこかで観たことある、と思っていたら、『イルマーレ』や『インタビュー』に出ていた人ですね。 2人の間の若くして亡くなった子供、両親との確執、病気で亡くなった母などのミニエピソードが、意外と詳しく「描かれていない」と思うのですが、そのあたりもいろいろと想像力をかきたてるいい材料になったのかも。 詐欺師の2人組がメチャいい感じ。若い頃の舘ひろしをちょっと崩したような感じの男と、おにぎりみたいな顔の男。この2人が感動へのいいスパイスになってます。 お墓の形態(息子の、ではなくお母さんのお墓の方)や、病気なのに何度も家に帰る等の韓国の風習は、ちょっと分かりにくいと思うのですが、そのあたりはパンフを読んで勉強になりました。心臓止まってるじゃん、とかいう突っ込みはあったんですが(笑)。 夫ヨンギの依頼で、詐欺師2人が探す、ジョンヨンの初恋の人。このエピソードで友達を出して、それが別の人と分かって、最後に2人組が、あのセリフを言わずにいて・・という風だったら、ラストの1カットはもっと良かったと個人的には思うのですが。 原題は「贈り物」。最後に出てくる「ラスト・プレゼント」の仕掛けもなんだか気持ちよくて、悲しい映画なんだけれど、すがすがしい。温かい、温かい映画。韓国では「カップルで観たい映画ナンバーワン」に選ばれた映画。大切な人と観たい一本。 「泣ける映画」というのもありますが、「温かい映画」ともいえます。 10点(2003-11-15 10:49:30) |
8. ラヴソング
最初に観た時はラストシーンの印象がすごく強かったのですが、改めて観てみると、それまでのストーリーもテンポよく進んで良いですね。ヤクザのパウ(エリック・ツァン)やウィリアム・ホールデン好きのおばさんもいいキャラ。 テレサ・テンの曲をバックにしたクライマックスにはジーンときました。そこで終わってもいいのに、反転した「あのモノクロシーン」の余韻にいつもひたってしまいます。 『冷静と情熱のあいだ』はこの映画の影響を受けてるのかも。 10点(2003-11-15 01:32:09)(良:1票) |
9. I am Sam アイ・アム・サム
子供をめぐる裁判は、どこかダスティン・ホフマンとメリル・ストリープ主演の映画『クレイマー・クレイマー』に似ていて、この映画の中でも、映画にむちゃ詳しいサムの友達によって『クレイマー・クレイマー』のセリフが効果的に使われています。 サムからルーシーを引き離そうとする児童福祉局のソーシャルワーカーや里親の夫婦、検事さんも決して悪者ではないのに、なんだか悪者に見えてしまう。でも、ストーリーが進むに従って、みんないい人に思えてくる。ひとつひとつのセリフが反則技のように涙腺を刺激して、ちょっとズルイなぁ、と思いながらも、やっぱり涙ぐんでしまいました。 私は、あるシーンで、ルーシーが「Love is all you need(愛こそすべて)」とつぶやくシーンがツボにはまってノックアウトされてしまいました・・ ショーン・ペンの悪人ぽい顔は個人的にはあまり好きではなかったのですが、本作での演技は見事。アカデミー主演男優賞ものです(彼はアカデミー大嫌いですけどね)。 そして娘ルーシー役のダコタ・ファニングの演技もものすごい。この女の子、まだ7歳だそうな・・。「父親を超えてはいけない」「父親に逢いたい」という行動・セリフの一つ一つが涙もの。現実にも、こんなにしっかりした7歳の女の子っていないよなぁ、と思うくらいすごい演技でした。 10点(2003-11-10 22:55:50) |
10. 春の日は過ぎゆく
録音技師のサンウ(ユ・ジテ)と、離婚歴のあるDJの女性ウンスが出会い、別れる様子を、美しい景色を挟みつつ淡々と描いています。セリフはかなり少なくて、パンフレットには場面説明とセリフを採録したシナリオが完全収録されているんですけど、わずか5ページ。しかし、セリフがなくても、じわーっと心にしみてくる場面描写は見事。二人が愛し合うようになっていくシーンはステキ。何気ないキスシーンばかりなんですけど、本当にシアワセそうっていうのが伝わってきて・・。 「1ヶ月会わないことにしましょ」 でも、多くの恋愛がそうであるように、二人はすれ違っていく・・。離れていく彼女の心にとまどう男のダメっぷりのシーンで観ている女性は結構ひいてしまうのでは?とも思ったのですが、映画はまだまだ淡々と・・ ラスト近くの桜並木のシーンで、画像をぼかした演出がまた良いです。そして淡々としたまま終わる映画。観終わった後、心にしんみり残る何かが・・。 一つ一つの何気ない動作に一喜一憂して、まるで擬似恋愛してしまうような映画。心の中に置いておきたい映画です。 10点(2003-11-10 21:25:20)(良:1票) |
11. アメリ
「観ると幸せになる映画」というキャッチフレーズにひかれて観にいって来ました。アメリの人を幸せにするいたずらの他にも小ネタがいっぱい。劇場では1分に1回くらいクスクス笑いがもれていました。この監督、おもしろい事を集めた「小ネタ帳」を作ってたに違いない、と勝手に思っていました。時折、ブラックユーモアがはさまれるからなのか、カンヌ映画祭で上映拒否をくらったという作品ですが、観終わった後はほっこりした気持ちになります。個人的にはアメリが食料品店主コリニョンにいたずらをしかける時の目が「キラン」とした表情が好きでした。あと、アンコールワットとかを旅行(?)する庭小人も良かったです。 10点(2003-11-09 10:34:21) |
12. 素晴らしき日
ジョージ・クルーニーもミシェル・ファイファーも役にピッタリはまっていると思います。観終わった後、ほっこりできるラブ・コメ。 9点(2003-12-05 23:41:37) |
13. ディープ・インパクト(1998)
《ネタバレ》 スペースシャトルの乗組員たちが地球に残してきた”家族”に別れを告げるシーンにジーンとしました。 ティア・レオーニのライバルの女性キャスターはなんか感じ悪いし、ラストはあんな大津波の中、逃げ切れるわけないやん・・って突っ込みどころは多いのですが・・。 「アルマゲドン」よりこちらの方が好きです。 9点(2003-12-05 23:38:36) |
14. シュリ
韓国映画にはまるキッカケになった一本。アクションもラブストーリーも上質の映画でした。 9点(2003-12-05 23:35:06) |
15. マトリックス リローデッド
大ヒット映画『マトリックス』(1999)の続編。11月公開の『マトリックス・レボリューションズ』との3部作の真ん中という事で、消化不良になるかも・・なんて思っていたのですが、オープニングからグイグイ引き込まれ、2時間18分興奮しっぱなしでした。 今作の見所のひとつ、高速道路でのカーチェイスのシーンは評判どおりすごかったです。それにしても、あれだけ車に銃で穴があきまくりなのに、一発も体に当たっていないのはスゴすぎ(笑)。 9点(2003-11-16 02:43:42) |
16. 猟奇的な彼女
《ネタバレ》 いきなり、酔いつぶれ、髪の毛ぼさぼさで目がイってる彼女チョン・ジヒョンの姿を見て、えぇぇ?と思ったら、次はゲロゲロゲー・・、で、次は男のケツ・・。をいをい・・と思いつつも引き込まれて、最後にガツンとやられて、やっぱり韓国映画はいいなぁ、と思った次第。 原作は、韓国の大学生がネット上の掲示板に書き込んだ、実際に経験した変わった女の子とのデートの話。原作(現実)では、「前半戦」「後半戦」の部分までで、ここまでだとコメディなのだけれど、映画用に創作された「延長戦」の部分が映画をきゅっとひきしめて良いのです。 『パッヘルベルのカノン』が流れるピアノのシーンが印象的。韓国のカップルは実際に付き合って100日目のお祝いをする、という裏話もなんだか良いですね。 2人は別れ、すれ違い、すれ違い、最後には・・? 劇中映画のシーン、何の前触れもなくUFOが飛んでいるシーン(気づきませんでしたが)、五つ子の話など、よく分からないシーンもあるのですが、ステキなラブストーリー。 9点(2003-11-15 17:57:37) |
17. 黄泉がえり
阿蘇山周辺で、死んだはずの人間が次々と黄泉がえって(蘇って)くるという、梶尾真治の小説の映画化。 非現実的な話が普通に展開され、突っ込みどころはいくつもあるのですが、一つ一つの小さなストーリーを丁寧に描いているので、何か心に訴えてくるものがありました。何人か登場する黄泉がえりのエピソードは、もうちょっと長めに描いてもいいのかな(特に別れのシーン)とも思いましたが、そうすると長い映画になるだろうし・・・ クライマックスで、柴崎コウ演じるミュージシャン・RUIのコンサートのシーンがあって、『月のしずく』『泪月』などのヒット曲を歌うのですが、ちょっとくどかったかな。歌は印象に残るんですけど、ずっと歌っているRUIを映しているので・・。逆に幻の歌手・RUIのヒット曲を劇中でくどいくらい何度も使ってラストのコンサートに持っていく、という方法も良かったのでは、とも思うのですが。 浜辺で、草彅剛、伊勢谷友介、竹内結子が順に登場するシーンの画面展開に思わず息を飲みました。インパクトの強いシーン。 クライマックスの草彅剛と竹内結子のやり取りも単純ながら印象に残りました。竹内結子の表情が上手い! 9点(2003-11-15 10:57:10) |
18. 最高の恋人
《ネタバレ》 電気技師のガスは、別れた妻リーに慰謝料を払わずにすむように、新しい恋人を紹介しようとする。2人とも新しい恋人ができて、幸せなんだけれど、互いに昔のパートナーを気にしている・・。主役の2人がヨリを戻すハッピーエンドを期待して観ていたのだけれど、改めて観ると、主人公の新しい恋人役の女医さんがすごくいい人で、ちょっと胸が痛くなりました。この人に幸せになって欲しいのに・・。 ガスが、ラテン語の植物名を必死に覚えて(カンニングもして)告白している時の、リー(元妻)の嬉しそうな表情がこの映画のベストシーンだと思います。 9点(2003-11-15 01:37:06) |
19. 冷静と情熱のあいだ
《ネタバレ》 フィレンツェの景色が綺麗。テンポはとてもゆっくりしているけど、変に「30歳の誕生日にフィレンツェのドゥオモのクーポラで会いましょう」という事を繰り返したりしていない所が好き。 エンヤの音楽も良いけれど、あのチェロのシーンも良いですよね。一番好きなシーンは、大学生の頃の2人が初めて順正の部屋に来て、キスしそうでしないところ。なんか初々しくて・・。 ラストの電車で追いついて・・のあたりは原作を読まないと意味が分からないかも。原作の終わり方より、映画の終わり方の方が好きです。 9点(2003-11-15 01:34:35) |
20. はつ恋(2000)
入院した母が24年前に出せなかったラブレターを偶然見つけた娘(田中麗奈)が、宛先の人を探し出して二人を引き合わせようとする、という内容。ラブレターの内容を普通なら読んでいる娘か、書いた母の声でナレーションを付けるようなシーンだと思うのですが、内容にはほとんど触れず。入院した母のカルテを見せられ、無言のお父さん・・。だまってオルゴールを直すお父さん。写真を見つめる宛先の男・・。しかし、説明がないからこそ、観る側はイメージをふくらませて物語に入り込んでしまうって事もあるんですね。 娘はダメ男になっていたラブレターの受取人(真田広之)を見つけ出し、身だしなみを整えさせて、思い出の「願い桜」の下で二人を引き合わせようとする・・。クライマックスの桜のシーンは、少し予想外で、せつなかった。ラストは、できれば違って欲しかったけれど、ものすごく余韻の残る終わり方・・。最後に流れるオルゴールの音色がいいのです・・。 9点(2003-11-15 01:27:49)(良:1票) |