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ボビーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1016
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/gepper26/
年齢 37歳
自己紹介 いつまでもこどもでいたいから映画は感情で観る。その一方で、もうこどもではいられないから観終わったら映画を考える。その二分化された人間らしさがちゃんと伝わってくる映画が好き。

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181.  トランスフォーマー
何も考えず、ただただ単純でわかりやすいストーリーを眺め、リアルでかっこいい映像に見惚れるばかりでした。後には一切何も残りはしませんでしたが、観ているその瞬間瞬間で楽しめたので十分だと感じました。原作も一切知りませんし、ロボットに関する細かいストーリーにも全然興味ありません。それでも、映画を観ているその時間だけはロボットがとてもかっこよく思えましたので、まぁ、よかったとおもいます。
[映画館(字幕)] 7点(2007-08-07 00:00:59)
182.  暗いところで待ち合わせ 《ネタバレ》 
僕はこの原作も脚本も読ませていただきました。さらに少し前学校で、天願監督に怒られてしまいました。まぁ、そんな事もあって、この映画、かなり気合入れて観にいきました。まず、初めの印象は演出がものすごく上手いという事です。奇妙な同棲の中で、すれ違い、ぶつかりそうになるそのギリギリが素晴らしいとしか言えないほどの緊張感となってそこに漂っていました。原作も脚本も読んでいましたから、オチは当然知っていましたが、それでも次どのような展開になるのか原作と脚本を読んだ事を忘れて夢中になって画面を見つめていました。冒頭では、二人を漠然と写し、次にミチル、その次にアキヒロ、そして最後はミチルとアキヒロを描く。その一貫した流れが本当に観るものを楽しませてくれました。無駄のない脚本は二人が徐々に近付いていく様子を巧妙に描いていました。本当に少しずつ少しずつ。どうやったらここまで繊細に描けるのか驚くばかりです。そして最後のミチルとアキヒロの向かい合っているショットは、キスしそうなくらい近い。それは二人の心の距離を演出しているような気がして、思わず興奮してしまいました。また、この作品は非常に台詞が少ないだけに、役者の演技が試されたような気がします。その点、田中麗奈さんの演技は完璧だったと思います。盲目の方がどのような動きをするのかはわかりませんが、やはり家の中であれば自由自在にまるで目が見えているように動けるのでしょう。そのリアルさに感動しました。さらに窓の外のホームに立つ母親に向かって「おかあさん」と叫ぶシーンは本当に素晴らしかった。彼女のイメージシーンも間に含めることで母親への思いをさらに強い物として描かれていました。アキヒロの役のチェン・ボーリンさんの動きも素晴らしかったです。黙っている時のちょっとした動きや作業の動き、あと目線の力強さなど本当に素晴らしいところが多かったです。僕は主人公の二人に原作と脚本を読んでいましたから、初めからしっかり感情移入して観る事ができ、ミチルの一人では生きて行けないという思いと、アキヒロの誰かに信じてもらえる事の喜びをヒシヒシと感じながら見ることができ、終始非常に楽しく観る事ができました。素晴らしい作品だったと思います。
[映画館(邦画)] 9点(2007-08-05 22:00:00)(良:1票)
183.  レミーのおいしいレストラン 《ネタバレ》 
冒頭のレミーの紹介から中盤のレミーがリングイニと一緒に料理を作るまではとても面白い発想ですごく引き込まれるものがありました。この世界にしかない世界としてしっかり完結していて、違和感なく見ることができました。ただ、気になったのレミーはリングイニの気持ちを知れるが、リングイニはレミーの気持ちがわかれていない設定に違和感を覚えました。観ている人間は、ネズミ語がわかるのでレミーの気持ちが分かりますが、リングイニはレミーのことを全然知らない。家族がいて、人間を恐れていて、料理が大好きなど、そういったレミーの感情をリングイニとは共有していないので、どうしてもこの二人の関係が薄く感じてしまいました。しかも、終盤ではほぼ全てがナレーション。説明でしかありません。結果としてそうなったのはわかるのですが、なぜそうなったのかこっちに伝わってこないので不完全燃焼な気分です。あと、あまりにも人間とネズミが近い存在になりすぎたのも納得ができません。非現実なのは全然問題ありません。でも、この作品のようにそれがあまりにも現実とくっ付きすぎると、違和感を抱いてしまいます。そして、無理に結論づけてハッピーエンドで終わらせようとしたラストは、多少強引すぎるのではないかと感じました。
[映画館(吹替)] 7点(2007-07-28 00:54:28)
184.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 
物語の展開が非常に早く、テンポ良くトントン拍子でシーンが変わっていく。残念なことにぼくはその早さに着いていくことができませんでした。登場人物、物語の内容、展開などが非常に多く、またシーンが変わるのが極端に早いので情報量の多さについていけず、何をやっていのかはわかるのですが、そこへ今までの作品のように感情を乗せて物語を観ることが困難でした。また、ハーマイオニーやロンなどの成長は今回観る事ができず、それは同時にハリーの成長だと思うので、そういった面を見ることができなかったのも今まで感じていた感情的な部分を薄く感じた理由だと思います。結局、感情の変化で物語が展開していないので、出来事の連続としてでしか見ることができず、視覚的には面白かったですが、作品自体の面白さはあまり感じませんでした。
[映画館(字幕)] 6点(2007-07-21 01:21:09)
185.  ミツバチのささやき 《ネタバレ》 
死を見つめることは同時に“生”を見つめることに繋がる。死ぬことはどういうことなのか、どうして死ぬのか、どうして殺すのか、どうして生きているのか。答えなどそうそう転がってはいない。でも、わからないで済ましたくないのが子どもの好奇心の素晴らしいところであり、恐ろしいところでもある。無邪気で何もしらないからこそ、その瞳は穢れなく美しい。大人になればなるほど多くのことを知り、多くの感情を抱き、その瞳は何かしらのフィルターが掛かってくすんでしまう。幼きアナが見つめたつぶれた黒い毒キノコ、彼女の前を通り過ぎる真っ黒な機関車。死はいたるところに転がっている。だからこそ、アナの生きている姿が儚く、脆く見えた。彼女には生きて欲しいと強く願った。美しい女性になって欲しいと真剣に思った。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-19 10:07:14)(良:1票)
186.  しとやかな獣
ヒキの画で終始描かれている。人間を描くというより、どこかそこに行き来する人々を客観的に覗き見しているような錯覚に陥る。それは丁度、あの家族が実際にしていたようにこっそりとばれない様にしている感じだった。構図もそういった覗き見している間隔にさせられる画が殆どで、どこか恐ろしくもあった。まるで血の気の通っていない人間のような冷たい構図、演出、演技。外界から切り取られたようにワンシチュエーションで物語りは進む。流石は新藤さん、脚本が素晴らしい。台詞が説明になっておらず、すべてが完璧な表現になっており、聞いているだけでも本当に面白い。家族の会話のようで、そうでない。兄妹の会話のようで、そうでない。親子の会話のようでそうでない。この作品の中だけで許される常識、ふつう、当たり前。だからこそ、不意にヨリの画になった時、あまりにも人間的でリアルな表情をする。あぁ、やっぱり人間なのだ。淡々と狂ったことを言っているが、彼らは紛れもなく人間だ。それが、妙に現実味がなく恐ろしかった。川島雄三監督、天才。
[ビデオ(邦画)] 9点(2007-07-14 08:48:42)(良:2票)
187.  気狂いピエロ
映画にドラマがなくとも映画が成立することをゴダールは映画を通して訴えてくる。映画がいかに自由で、そしていかに不自由なものか教えてくれる。何が狂っていて、何が正常なのか、もはやどうでもよくなる。それが映画だ。それがゴダールだ。
[映画館(字幕)] 6点(2007-07-14 08:47:35)
188.  さよならみどりちゃん 《ネタバレ》 
できることならユタカみたいな人間になりたい。あれだけチョロチョロと女性を変えてみたい。でもそんな風になれるわけないから、より一層羨ましい。爽やかに最低のことをあっさり言うユタカ。でも本心でソープになれなんて言ってるわけではない。そういう言葉でしか人と向き合うことの出来ない可愛そうな男なんだ。ゆうこはゆうこで、この子も可愛そうで、何のために生きているのかも、アイデンティティーさえも見失っている。唄が下手糞で、料理も出来ず、顔は可愛いのに身体は貧弱、そして愛した人に愛してもらえない。何かを始めることも終えることもできない人間。でも、みんな形は違えど、同じような悩みを抱えている。だから分かるような気がする。うん、そんな気がした。だからこそ、最後、下手糞でも、今まで歌おうとしなかった下手糞な歌を楽しそうに歌った。そこには彼女の変化を見た。何かを終え、そして歩き出した彼女の素敵な一日を見た。
[映画館(邦画)] 8点(2007-07-12 17:48:57)(良:1票)
189.  痴漢男
現実味がありすぎる。痴漢と間違われて、それが逆に彼女が出来る原因になることなんてまずありえないけど、男と女の地味でゆっくりとした関係があまりにもリアルで親近感を覚えすぎて、すごく感動した。カンサイは魅力的過ぎる。あんな純情で可愛い子、世の中にいないよ。でも、キンタ。お前はまるで僕だった。情けなくて弱虫。感情移入のし過ぎで、本当にカンサイを好きになってしまったぼくがいた。この映画の人間関係の構図はあまりにも身近。ラブストーリーにはなくてはならない壁も、ベタだけどあの感じはリアルで説得力がある。そんな現実的な物語を下から支えているのは、にちゃんねらーたち。あのアニメーションで顔の見えない存在はそのままに、しかし身近に感じるというその、二兎追いながらも二兎捕まえている感が素晴らしかった。ロマンチック馬鹿に捧げる最高にピュアなラブストーリー。僕は大好きだ。
[DVD(邦画)] 9点(2007-07-12 17:45:19)
190.  祇園囃子
女性の強さと弱さ。その姿は美しくもどこかみすぼらしく、画面の中にははっきりと表と裏が描かれていた。華やかさの裏には涙があり、苦しみがある。自分の為にがんばろうとすると崩れてしまいそうになる清き心を持った女性たちの輝き。手を差し伸べたい。しかし、そんな同情少しも望んでいない。彼女たちは弱い。しかし、男なんかより遥に強く、気高く、そして美しい。
[DVD(邦画)] 9点(2007-07-12 11:49:22)
191.  天使のくれた時間
映画に興味のない人(れでぃ)に好きな映画教えてと聞かれると真っ先に思い浮かぶのはいつだってこの作品。この作品が好きだと言っただけで高感度が上がるような気になるのは、やはりこの作品が美しくピュアでストレートな想いを観る者にぶつけてくるからだと思う。この作品はいつか、未来の奥さんと一緒に観たいですね。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-07-02 23:37:06)
192.  武士道残酷物語
この作品の構成にはとにかく驚きました。現代から武士の時代、武士の時代から現代へと物語が連なり、その全てに同じテーマが組み込まれ、一つの物語が終わるたびに胸の痛みが深まっていきました。上下関係の厳しい我々が住むこの島国は、昔から平等なんてものはなく、常に下の者は上の者の命令に従い、忠誠を誓わなければならない。この作品を観てつくづく腹が立ち、どうすることも出来ない現実に憤りを感じました。主人公が背負う苦しみが痛いほど伝わってきて、見終わった後叫びたい衝動に駆られました。これほど強いテーマとメッセージを込める事に成功している今井監督を僕は心から尊敬します。
[ビデオ(邦画)] 9点(2007-07-01 22:04:23)
193.  アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 
残される者の物語ですね。テーマが明確なだけにすんなり物語が心に浸透してきて強く残りました。役者さん一人一人の演技も安定していて、安心してみることができました。ただ残念なのは、原作を読んでから観にいってしまったことです。オチがわかっているので、どうせこれはあれで、あっちがあれだろうとかゴチャゴチャ考えながら観てしまいました。それでも終盤でのドルジの回想シーンは映像化ならではの音の効果と演出により物語に集中する事ができました。もし原作を読まずに観にいっていたらと思うとすごく惜しいことをしたな、という気持ちになります。是非この作品は予備知識すらない状態で鑑賞して欲しいです。
[映画館(邦画)] 8点(2007-07-01 21:48:45)
194.  映画に愛をこめて/アメリカの夜
愛がある。確かに、紛れもなく、この映画は映画への愛で溢れている。見つめているだけで、映画を愛したくなる。それは映画を愛しているトリュフォーに僕が感情移入しているからだ。あぁ…映画、最高!
[映画館(字幕)] 8点(2007-06-23 00:17:44)
195.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 
とりあえず、観た後に「スパルタァー!」つって何かをドーンッ!と蹴飛ばしたくなりましたね。もう身体の奥深いところから漲るこの何とも言えない高揚感、興奮感。「スパルタ教育ってこれか!」とぶつぶつ呟きながら映画館から出たものです。 映画そのものに関しては、戦闘のシーンがすごかったですね。スローモーションを多用して、ドロドロベタベタした質感が画面から伝わってきます。エグくてグロくて、何度も目を瞑ってしまいましたが、すごかったです。 ナレーションに鬱陶しさを感じましたが、終盤のシーンで「あ、そういうことね」と気付かされ、この映画は歴史のお勉強だったのだと知りました。 説明が多くて、とてもわかりやすい作品でした。
[映画館(字幕)] 7点(2007-06-15 19:50:21)
196.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
とにかく単純明快。登場人物からストーリーまで全てがわかりやすく、子どもから大人までしっかり楽しめる作品になっていると思います。また、この作品に込められたテーマはそういった表面的な分かりやすさとは対照的に非常に深いものを感じます。ピーターの祖母以外、全ての主要な登場人物たちが何かしらの憎悪を胸に抱いています。それは現在の社会、あるいはアメリカへのメッセージのような気がします。やられたらやりかえす、目には目をの復讐心。終わりのない、いたちごっこ。そしてこの中で唯一許しの心を持つ登場人物がピーターの祖母。彼女は「怒りは自分を見失う」と言いますが、まさにその通りのストーリーになっています。一見分かりやすく単純な物語に見えますが、これは宗教的な思考の強い作品だったように思いました。それを踏まえて考えると、憎悪の塊である黒いミュータントはまさにそれの象徴で、教会の鐘の音(許し)だけがあのミュータントを倒すことができました。悲しみや苦しみ、怒りなどの感情を抑えることは非常に困難ではありますが、これを我慢、あるいは受け入れ、乗り越えることが唯一の解決法なのかも知れません。出なければ永遠に争いは終わりません。僕はそういった想いをこの作品から受け取りました。この部分まで考えると、非常にこの作品がどういった目的で撮られたかが観えてきます。スパイダーマンや他のキャラクターたちを写し、反射させることで、隠された意図も見えてきています。この作品の中で、人物を直接見ず、反射している像を見るという演出が非常に多かったのもそう言った思いの現われなのではないかと感じました。この作品にはまだまだそういった隠された演出があるような気がするので、これからもDVDや地上波などで観た時はそういったことを意識しながらこの作品を観たいと思います。
[映画館(字幕)] 9点(2007-05-02 00:34:21)(良:1票)
197.  流れる 《ネタバレ》 
田中絹代さん演ずる梨花の視点から見たら、右を見ても左を見ても愚かな人間しか見当たらない。異常なのが梨花の方なのではないかと思ってしまうほど、登場人物たちの多くが人を馬鹿にし、見下し、陰で笑っている。梨花の力で彼女たちの感情が変化していくかと思いきや、変わらない。結局時代に流され、消えていくだけ。変わろうとしない意固地な人間たちの愚かさを、清き心を持ち、多くの人に親しまれる梨花を通して悲しく見つめる作品。ラスト、悲しげな瞳を背け、背中を向ける彼女のその最後の優しさに胸が締め付けられる。
[DVD(邦画)] 9点(2007-04-30 14:26:01)
198.  噂の女
人が動く動く。それにあわせてカメラも動く動く。どういう空間に人物たちがいて、そこでどう生きているかを見せてくれる。その一方で非常に情報量が多いのが溝口監督の画の特徴だと思います。どこに目を向けるべき、当然ながら見るべき人は決まっているのだが、奥にも手前にも見たいものはある。あぁ、やっぱり溝口監督の作品は映画館で拝見したいなとつくづく思う。苦しみや悲しみなどの重みの詰まった一軒の遊女屋。そこに出入りする人間のドラマを描いたこの作品。そこにはそれぞれの人生があり、見応えがある。母と娘の話を真ん中に、遊女たちの悲しみや遊女になろうとする少女の葛藤が出入りしている。結局、この作品の主人公はその全ての人間なのではないかと思ってしまう。最初と最後のカットが同じなのが、僕には最も印象的だった。
[DVD(邦画)] 9点(2007-04-30 14:02:31)
199.  神童
同じ事を考え、悩んでいる人と人との間に言葉は必要ない。この映画はまさにそれの塊だった。“音楽”を共有している、うたとワオの間には台詞がとても少なかった。そこには様々な意図が含まれていた。ぼくが最も強く感じたのは、この作品が説明することを避けていることだった。うたとワオを見て、感じ取り、考えて欲しいという想いが伝わってきた。古き良き日本映画にあった、「言葉で伝えられないことを言葉以外で伝える」を前面に押し出していた。情報と表現で構成された脚本には無駄がなく、見終わった後、考えたら考えた分だけ目には見えない奥行きの深さに驚かされる。この映画は多くのきっかけを与えてくれる。ドラマもしっかり描かれており、人間を観たと心底感じた。
[映画館(邦画)] 8点(2007-04-22 22:41:55)
200.  檸檬のころ
この作品はぼくの目から見れば、青春そのものだった。誰もが通り、誰もが少なからず感じる学生時代の淡い感情。ぼくの中での青春の定義は、夢中になっている状態で、それは人によって色や形や大きさは様々だけど、誰の心にも少なからず必ずあると思う。この作品に出てきた五人の男女は皆、何かしら夢中になっていた。またそれと同じように皆、悩み苦しみ、そして今を精一杯生きていた。目をキラキラと輝かせ、生き生きとしていた。理由も考えず、ただ無意識のうちに着実に大人へと成長していた。ある者は音楽に夢中になり、またある者は夢中で人を好きになり、けれども皆同じように自分の力を疑い、迷い、苦しんでいた。順風満帆に生きていない彼らの心は、痛いほど共感できる想いで一杯だった。「あと一歩踏み出せ」「もう一言なのに」そんな風に胸の中で叫んでしまう。あの頃のぼくらは、みんな不器用で、諦める勇気も始める勇気もなくて、いつも何か不安を抱えていた。だからこそ、応援したくなる。がんばれと、背中を押したくなる。青春の中で悩み苦しんでいる人間を見ると、ぼくも同じようにがんばりたくなる。大人になる少し手前の彼らは、誰かの何気ない一言で、簡単に前に進めたりする。だから、ぼくの変わりに言ってくれると、自然とありがとうと感謝したくなる。今までにも数え切れないほどの青春映画が世に生み出されてきた。それでもその中に一つとして同じものがないように、ぼくらの経験も一つとして同じものはない。だけど、心は同じ人間だから、彼らの感じることは同じように感じることができる。夕陽に染まる町並み、蝉の鳴き声、誰もいない静かな教室。日本にしかない日本の文化の中で、同じ日本人の心を持つぼくらは、彼らの見た世界に心震わす事が出来る。 夢を追い、一つの恋を終え、それでも前に進み続ける。そういった事の積み重ねが何より大切で、生きるということはまさにそういうことなのではないだろうか。この映画は呼吸をしている。ぼくはまた一つ、大切な映画に出会うことができた。
[映画館(邦画)] 9点(2007-04-22 22:21:08)
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