181. ハムナプトラ2/黄金のピラミッド
駄目だぁ・・・相変わらずモロばれのCG、モノが変わっただけのドミノ倒し、前作まんま流用の回想シーン、代わり映えしないイムホテップの攻撃方法、相変わらず身勝手な物言いの主人公、FF(ゲームの方)の飛空艇をちゃちにしたような飛行船、「これは実は○○だった」ってな安直なピンチの切り抜け方・・・・・挙げればきりがないです。「恐怖!サソリ怪人」のところでは、もう乾いた笑いしかでて来ませんわ。それとあんたたちいくら夫婦だからって、無駄なキスシーン多すぎ。息子がいいこと言ってたね、「家でやれ」って。同感。ここまできたら、超C級作品と同レベルで点数つけるしかないですね。 どうもソマーズ作品とは相性が悪いらしい。今度「ヴァン・ヘルシング」見に行くけど・・・心配になってきた。 1点(2004-09-15 22:44:42) |
182. CHECKERS in TANTAN たぬき
劇場ではなく、公開1年後にゴールデン洋画劇場で見たので、見た当時中学に上がったばかりだと思う。それから10年くらいして、映画を見ようといろんなものを見まくった。見た後はいろいろと考えさせられたり、余韻に浸ったりしていたものだが、今思い起こすとその中で数多くの映画をきれいさっぱりと忘れている自分に愕然としてしまう。それなのに。ワイドショーでクロベエを送る会の確執をやっているのを見て、ふとこの映画を思い出した。中学に上がったころの、まだ映画に「毒されて」いないころの私でさえも、あのオチにはずっこけた記憶がある。「Song for USA」のスケールの大きいサウンドと、このどうしようもないオチの乖離に。所詮アイドル映画、こじつけのもろ手挙げて万歳なハッピーエンドもありなんだろうけど、アイドル映画とかそういうのを考えもしない青いころの私は、なんてひどい映画だ・・・と絶句したのだった。しかしひどいとかなんだと言ってはいるが、20年近い時を経てオチを鮮明に思い出したのもまた事実。そしてこれこそが、本物の映画なんだという気がする。どんな形であっても、いつまでも心に残りつづける、そしてそれを思い出せることが、単なる映像をスクリーン上のたまゆらの幻想にとどめなることなく「映画」としての意義を持たせるのではないだろうか・・・どんな感情であっても、感情を持つことは心を豊かにする。そしてそれこそが、駄作であっても存在意義がある理由である。くどいようだが、映画としてみればこれは駄作だ。だから遠慮なく1点を献上するが、20年近い時を経て、本当の映画の意味を気付かせてくれたこの作品には感謝の念を禁じえない。そして、解散から12年経ってもどうしても歩み寄れないメンバーと自分自身を照らし合わせながら。 1点(2004-09-15 07:51:09)(良:1票) |
183. 北京原人 Who are you?
遠泳ってしたことありますか?中学の時臨海学校で一度体験したんですけど、すごく不思議なもんです。マラソン大会どうやってサボるかばかり考えていた私なので、遠泳の日にもサボれるように朝の体温測定の時に脇の下を揉んで揉んで揉みまくって、熱があることにしようとしたけれどあっさり保健の先生に「泳いでらっしゃい」と言われ撃沈・・・でもまあ実際泳いで見ると確かに海岸線が遠くなって不安にならないでもないですが、折り返して海岸に向かう後半になると不思議と泳げる気がするんです。そして砂浜が近づくに連れ、これで終わってしまうの?何か物足りないなぁ、もっともっと泳げそうな気がするのです。そして陸に上がると普通水から上がった時って体が重いんですが、すごく軽いんですよ。ふわーっとしてて。あんなに遠泳嫌がっていた私だったのにとても気持ちが良かった。きっとマラソンの「ランナーズ・ハイ」っていうのもこんな感じなんだろう・・・えっ?何でこんな話をしたかって?佐藤純弥氏のフィルモグラフィー拝見しました。「君よ憤怒の河を渉れ」・・・ユリーカ。そういうことだったのか!この映画はまさしく「憤怒の河」と呼ぶにふさわしいものであったのです。「川」ではなく、「河」。これは中国の揚子江のようにとにかく大きな「河」なのです。あっちで実際に見たことありますが、当日うまい具合に霧が立ち込めていたせいもあって向こう岸が全然見えなくて、利根川とか信濃川くらいしか知らないニッポン人の私には海かと思うようなデカさでした。同じようにこの映画も、向こう岸の予測など到底つかない大河であり、自分の映画人生を賭け、自身の映画に対しオマージュを捧げた・・・つもりだったのかもしれません。これをずっと見ているとどんなにぬるい映画ファンでも叫びたくなること請け合いです。何じゃこりゃって。しかし次から次へと押し寄せるトンデモの細波にいつしか怒る気力さえ失い・・・気がつくと様々な感情を超越し、むしろ清々しさを感じる自分がいるのです。そう、それはかつて大海原を泳ぎきったあの時のような---どうだ純弥、泳ぎきってみせたぜ、この憤怒の河を!!・・・まあ私はシベ超なんかも見ているので、すでに憤怒の河は何度も越えてしまい、最早この手の映画に対して怒りの感情どころか征服欲が湧いている状態でありますが。君も渉ってみないか、この憤怒の河を。 1点(2004-07-29 21:58:41)(笑:2票) (良:1票) |
184. MISTY(1997)
あんまりの出来に、0点つける気力もそがれました。 1点(2004-07-25 02:53:05) |
185. オースティン・パワーズ
冷凍睡眠ってやっぱり寒いって思うものなんでしょうか。それが伝わったのかどうか知らないけど、寒い映画だった。 1点(2004-07-16 23:23:25) |
186. デリカテッセン
う~ん、ごめんなさい!うちの叔母(芸能界と関わりのある人)がいいよこれ!って勧めてくれたんですが・・・全然笑えませんでした。うちの叔母とはよく話をするんですが価値観と考え方がまるっきり正反対で・・・私の場合、コメディは笑わせてなんぼと思うので笑えないコメディは1点以下です。 叔母さんごめん。 1点(2004-07-06 12:26:38) |
187. メトロポリス(2001)
とにかくレイ・チャールズにビックリ。ああいうのをシュールって言うんですか?私にはさっぱり分かりませんでした。 [DVD(字幕)] 1点(2004-07-02 16:53:37) |
188. マイケル・ムーアの恐るべき真実 アホでマヌケなアメリカ白人
ロジャー&ミーがあって、その次のボウリング・フォー・コロンバインを見て映画っぽくないなーと思った人もいると思いますが、その原点こそがこれです。銃の正しい使い方を教えるマスコットキャラなんてのは彼らしい皮肉が利いてて、しかも最後はちょっぴり物悲しくもなったりして。「隠れNYバスツアー」「人体実験用チキン」もツボで大笑いでした。日本人にはなじみのないギングリッチ議員の女性問題ネタを見ると分かりますが、時事ネタを大衆バラエティとして料理してしまうムーアの手腕は評価できます。言うなれば彼一流のジョークであり、コロンバインも(未見ですが)華氏911も、彼が選ぶジョークのネタがあまりにどぎついだけです。でも1点です。なぜなら、これは映画ではなくアメリカのケーブルTV用に作られたバラエティ番組であり、かろうじて映画といえるのはアメリカ選挙制度の矛盾を突いた「フィカスの木」のお話くらいで(これはムーア自身が短編映画と言っているので)、それ以外は映画として点数をつけることはいたしません。10点÷12(全放映回数)=0.833333・・・、四捨五入して1点。念のため言いますが、TVバラエティとしては断然面白いです。 1点(2004-07-02 05:58:01) |
189. ストーリーテリング
映画そのものよりも、これを予告編で絶賛していたクドカンとはやっぱ相性悪いんだろうなあ~ってことの方が実感強いな。 1点(2004-06-29 10:22:24) |
190. 隣人は静かに笑う
《ネタバレ》 映画を見て登場人物に殺意を抱いたのって初めてかも知んない・・・ジェフ・ブリッジズ、お前の仇は取ってやるからなって。それくらい救われないジェフ・ブリッジズ、そして結末。見た後思い切り鬱。その日TVでトゥームレイダーやってたのを父親が借りてきたからっつーんで見たんだけど、母と私は「こんなんだったらトゥームレイダー見ときゃよかったね」と意見が一致しました。後味最悪だし救いなんて全然ないしその上イヤに現実的で世の中がイヤになるこんな映画作って何が楽しいんだろう?分からない。完成度が高いのは認めるけど、完成度が高けりゃいいってもんじゃないと思うんだよなあ。とにかく二度と見たくない。 私は基本的に見たあとの気分で点数をつけるので1点です。 1点(2004-06-27 14:20:48) |
191. メリーに首ったけ
わたし的にタランティーノが×なのと同じような理由です。「見た目おしゃれ、中身下品」は私には笑えない。 1点(2004-06-24 20:03:24) |
192. メン・イン・ブラック
劇場はお通夜のように静まり返ってた。喪服みたいなカッコの2人だったからかな。お清めの塩が欲しいくらいつまんなかった。 1点(2004-06-24 07:38:57) |
193. パルプ・フィクション
ストレスのせいか体のあちこちが痛むのでいいマッサージ師を探していたら、「多蘭亭」というところがおすすめだと聞き行ってみることにした。ヨーロッパの権威あるところのお墨付きもあるらしいし、何より行った人が身もだえするほど気持ちいいと言う。興味を引かれ行ってみた。現れたのはどうもかみ合わせが逆っぽい顎の出たマッサージ師。「俺は勘でツボを探り当てる!!」と豪語していた。センスはいいらしい。しかし、どうにも体がほぐれる手ごたえがない。押す力はすごいけどすごく適当に押してる。そう言えば行った人は彼が揉みながら話し掛けてくる言葉が楽しいとか言っていたようだ。確かに時折、あのフ○○ク野郎がうんたらかんたらとか話し掛けてくる。しかし何が面白いのか分からない私は、「何だよこのマッサージ師、ヘッタクソだなあ」と思いながらただ愛想笑いを浮かべるしかなかった。マッサージ代の1800円が夢の島に消えた・・まあ、例えてみればこんな感じだろうか。「ツボにはまる」とはよく言うが、逆にどんなに面白い言葉の雨あられでもそれがひとつもツボにはまらないとこれだけつまらなく感じられるのかと、むしろそちらの方に驚いた。どこが面白いのか教えてほしいと言っても、説明しても私には何のことやらさっぱりわからないし、私がつまらない理由を挙げたとしても(理由はたくさんあるが多くは書かない。ひとつ挙げれば、取り留めのない、しかもF×××の多い下品な内容をセンスのいい音楽と演出で見せている部分に生理的嫌悪感を覚える。下品なら下品な演出の方が好感持てる。傑作か駄作か以前に「嫌い」なんですこういうの。これでがっかりして「フロム~」で完璧に嫌いになった)この作品に高評価を与えている人には理解できないだろう。この無意味無内容の映画に無理矢理意味を求めるとしたら、ツボにはまるはまらないは価値観の対立と同じようなものであり、それによって映画を見る側の人格まで肯定したり否定できるようなものではない、ということだろうか。まあ、こんなことを考えている私も、フ○○キン暇人野郎なんだろうが。追記:キルビルでちょっとタラ見直した。私はああいう方が好き(ただし血の量除く)だけどあれはあれでヤダって人もいるし、好き嫌いがはっきり分かれる作品しか作れないんだろうかヤツは・・・ 1点(2004-06-17 20:23:30) |
194. インビンシブル<TVM>
アクション映画なのに説教臭い。しかも説教するのはタイタニックのやな感じのフィアンセ。お前が言っても説得力ないぞ。 1点(2004-06-07 21:56:29) |
195. シティ・オブ・エンジェル
近所のTSU○A○Aの「心に残る一本」コーナーにこれがあった・・・確かに忘れられない一本ではあるわな、アロワナ。 1点(2004-06-04 23:00:49) |
196. ダイヤルM
私が0点をつけるのって大抵、「シベ超」なんかの「ある意味最高傑作」っていえる作品だ。すなわち、その作品に敬意を表しての0点なんである。しかし、例外的に「この作品には1点もやれない」と思って0点をつけた作品が2つある。そして、この「ダイヤルM」は3作品目の「1点もやれない」0点作品になってしまった。私はこの作品に大きな疑問を抱いている。グウィネス・パルトロウをユダヤ人にした意味は?刑事に対しヘブライ語で話し掛けたとき、一体何が起こったのかと思った。どうやら彼女(と刑事)がユダヤ人であるということを伝えたかったようだが、その後の展開は「だから何?」としか言えないものだった。ユダヤの律法やラビがが出てくるわけでもなく、ユダヤ人の刑事がユダヤ人ならではの救いの手を差し伸べる訳でもなく、襲撃犯のアパートに向かった時にもまたヘブライ語が出てくるが、グウィネスに話し掛けた彼がユダヤ人である必要性も全くない。しかも今の時代、富豪なんてユダヤ人でなくてもたくさんいるだろうに、「ベニスの商人」のシェイクスピアの時代から考え方がちっとも進んでいない。物語には全く関係ないのにことさらにユダヤを強調する意味は一体何なのか?分からない。映画はグウィネスを善人に仕立てたかったようだが、最初の不倫、「夫は私を自由にさせてくれない」とは言うけどそれを理解させるにはあまりに説明不足で、マイケル・ダグラスだってただのぶっきらぼうなだけの夫にしか見えないし、グウィネスも腹に一物ある女と思われても不思議はない(ラストの刑事の言葉もそれを助長している)。ことさら「ユダヤ人」という政治的にナーバスにならざるを得ない民族を出しているにも関わらず、下手に悪意を植付けかねない。長文、しかも政治的な話でレビューページを汚して恐縮だが、全く意味のない、しかもいい加減な設定に怒りを覚えた。 ちなみに、ヒチコック版は未見である。 0点(2004-12-14 00:40:23) |
197. レイダース/失われたゾンビ
うっわ~、サイッテー、最低です。最高にサイテーです。私の中でダメ映画番付なるものがるのですが、それまで西の横綱だった「女子高生チェーンソー」を押しのけて、今はこれが西の横綱です。ついでに東は・・・言う必要もないでしょう(笑)これを一言でいうなら「厨房」。キッチンじゃないですね、2chでおなじみの「厨房」です。実を言うと、パッケージを見た時点で点数決まってました。中学校の文化祭のお化け屋敷のポスターみたいなイラストだけでマイナス100点。タイトルにマイナス1点、パッケージ裏面のボディコピー、「パリのファンが狂喜して舞台に駆け上がり、映画の中のゾンビと格闘を始めた」ってくだりに9点、パッケージの段階ですでにマイナス92点でした(笑)しかしこれは序の口に過ぎませんでした・・・「インディペンデント・インターナショナル」のロゴマークがまた厨房丸出しのヘタクソさ・・・っつーか、会社名みたいだけど実は「自主製作」ってことっすよね??しかしその後のテーマソング、テーマソング・・・安っぽいシンセの音、「死人が俺を追ってくる~♪」に代表される脱力モノの歌詞、ジャーッという音に合わせてどアップになる、雰囲気だけデビッド・ボウイに似たゾンビ・・・こんな厨房並みのセンスでエセMTV状態のオープニングが・・・マイナス500点・・・・・・・・・・はぁぁ。もう本編はほとんど語る必要なし。中学校の映研並。いや、コンクールに出られる映研のほうがまだマシなもの作れるはずです。うまく説明できないのですが、選ばれしダメ映画だけが持つオーラを、これにも感じました。それ以前に同様のオーラを感じたのと言えば「死霊の盆踊り」くらいですが、こちらの方が20年も時代が進んでから作られた分罪は重いです。そういえば「死霊~」のレビューで死霊にも盆踊りをする権利があるとおっしゃっていた方がいましたが、私は思います。ゾンビだってMTVごっこをする自由があるのだと。Human Lights For ZOMBIES,ゾンビにも人権を!! 0点(2004-08-27 23:24:39)(笑:2票) (良:1票) |
198. 女子高生チェーンソー
「邦題のチカラ」。ここにレビューをするようになって以来、魅惑的な邦題の持つ悪魔的な破壊力を何度感じたことか。「死霊の盆踊り」、映画が本来持っていたいかがわしさに満ちた怪作の持つ腰砕け感をこれほど的確に表した邦題があっただろうか。そして昨夜、新作レビュー一覧を覗くと・・・そこに燦然と輝く、ハッタリとドグマに満ち溢れた邦題。私はホラーは滅多に見ない。怖いと言うより引くんである。ツ○ヤのホラーのコーナーから手に取ったことは一度もない。そんな私を初めてホラーの棚に手を伸ばさせたのが何を隠そう「女子高生チェーンソー」である。この作品を手に取った唯一無二の理由がこの邦題であることは想像に難くないだろう。片や「女子高生」、こなた「チェーンソー」、片方だけでも見世物的ないかがわしさがプンプンするのにそれが合体してしまうとは一体どんな映画なのか。・・・・・・・・・今私が言えるのは「名は体を表す」ということである。ミニスカにルーズではないがハイソックスでキメた中に、全員ではないが明らかに推定三十路目前がいる「女子高生軍団」の、実年齢なんてまるで考えてない乱痴気騒ぎの後に待っている驚愕のラスト---このラストの破壊力はあの「シベ超」以上かもしれない---「何でやねん?!!」・・・「・・・つーか、何それ???」・・・しまいには「・・・そんなこと言われても・・・」唖然呆然として数分の間に溜息さえ出尽くした私はまるで「ちびまる子ちゃん」の1コマのようにタテ線を背負い謎の小さな渦巻に取り巻かれたまる子のように、ただ小さくうつむいたまま激しい鬱状態に陥った・・・ああーもういいや。寝る。寝るったら寝る。追記:あまりネタバレしたくないので詳しくは避けるが、監督は「映画とはいかがわしい見世物である」ということを理解している節がある。シベ超、盆踊り、北京原人等に心動かされる方なら、この映画の「良さ」を理解できると思う。実際私は(ある意味)感動しました。「21世紀0点伝説」と呼ぶにふさわしいこの映画に、20世紀末の伝説となったTVアニメのテーマソングの一節を捧げて締めくくりたい。 「女子チェーン(略称)よ、神話になれ」 0点(2004-08-02 23:52:09)(笑:3票) |
199. ベルリン忠臣蔵
《ネタバレ》 私はこの作品に謹んで0点を奉じる。いや、見た目だけならヨーロッパ映画独特のけだるい雰囲気が存分に漂ってて、一部のシーンを除けばまともな映画に見えなくもない。ではなぜ0点か。念力で金庫を開ける「大石仮面」やハチマキの誤字や忍者に対する大いなる勘違いや訳の分からん日本語セリフのせいじゃない。この作品の監督は映画評論家である。評論家と言えば・・・あのマイクを思い出す諸兄諸姉も多いと思う。そうなんである・・・確かに明らかに同じスタジオ内だってバレバレの「揺れない列車」のシベ超とは違い、シーンもちゃんと切り替わるし車も本物の自動車が走る。しかしある場面で、マイクと同じ臭いを感じてしまった。悪役どもの回想シーンがあるんだが、東京から名古屋へ車を走らせてて道に迷ったらしい。しかし・・・迷ってたどり着いた場所は・・・ケモノ道。一体どう迷ったらそんなところに着くんだ。ってゆーか、その前に気づけよ!・・・そんなツッコミは空しいだけである。そこは日本ではないと分かってしまう。多分西ドイツ(当時)の山の中。もしまともなプロデューサーがいて金をちゃんと出していたなら。日本でロケするか、それっぽいセットは作れたはずだ。しかしこの映画はそうしなかった。何も手を加えない、西ドイツの山の中を堂々と「日本のどこか」と称し、3つの「□」が不ぞろいな品川ナンバーが走る風景に、ちゃちなハリボテ列車と同じ低予算で押し切ってしまう強引さを感じずにはいられなかった。評論家が映画を撮ったっていい。それは自由だ。しかし地球の裏側で、同じ評論家が同じくちゃちな方法論で映画を作ってしまったことに、私は感嘆の念を覚えずにはいられない。そう、この0点は・・・ドイツのマイクに捧げる、敬意を込めての0点なのだ。 0点(2004-08-01 13:14:29)(良:1票) |
200. 死霊の盆踊り
ああ、ついにこの日がやってきた。ワーストランキングに初登場1位で鮮烈に現れた「死霊の盆踊り」。ここから「死霊スレイヤー」の聖杯探求は始まった。ツ○ヤどころか近所のレンタル店を当たっても手がかりすら見つからず途方にくれた私の前に一匹の蜘蛛が現れ、レンタル上がりの中古ビデオ通販への道をその糸で導いてくれた。そして、今日---黒猫の男が聖杯を持って、私の目の前に現れた・・・さあ・・・聖杯との対面だ。 しかし何ということか。杯がザルで出来たこの聖杯は、0点はあの「シベ超」で当分打ち止めにしようという私の決意など簡単にろ過してしまった。 山梨、オチ梨、意味梨の内容を語るのも野暮な気もするのでここでは語るまい。ここでは見ている自分自身の心境、状態を正直に語ろうと思う。 B級映画、バカ映画、クソ映画、トンデモ映画、ダメな映画を形容する言葉は数あれど、そのどれもこの映画には当てはまらない、いや、これを一言でどう言えばいいのか的確な言葉が見つからない、さらに一言で片付けてしまっていいのかという気さえして、映画の出来よりも自分の言語感覚のなさを心底悔やんでいた。そして映画そのものと見ている自分自身の脱力感が奇妙なハーモニーを奏で、エクスタシーすら感じてしまう91分。私の意識はすでに現実世界を超越し彼岸へと達し、この情けないほど馬鹿馬鹿しく、最早多くのレンタル店から撤去されまともに振り返られることも少ないこの映画の、冥土での幸せを祈らずにはいられなかった。 ああ、これはまさに聖杯だ、ザルだろうが何だろうが。この高揚感を誰かに話したい。でもおおっぴらにこの映画を好きだと語るのははばかられる・・・まるで隣の奥さんが見知らぬジェントルマンと仲良く歩いている時に目が合ってしまった時のように。いけないものを見てしまったのか?しかしそれ以上に、このザルでできた聖杯に7800ものタイ米をはたいてしまった自分自身こそ、誰より罪深い人間なのかも知れない。そして私が死んだら、あのカンペおやじに導かれ満月の墓場で己の肉体という恥をさらし、ウッド以上の物好きによってフィルムに残されてしまうのだろうか。それまでの心の慰めとして、抱えてしまった罪と秘密の重さを、ここで、「死霊の盆踊りフリーメーソン」で共有することにしよう。 また私はひとつ、十字架を背負ってしまったのだ。ダンボールで出来た十字架を。 0点(2004-07-04 14:08:21)(笑:3票) (良:2票) |