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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。133ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

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2641.  トラ・トラ・トラ!
映画の大半は、真珠湾攻撃に到るまでの日米両国の動きが描かれますが、まあ、両方の国を顔を立てるような感じの内容に仕上がっておりまして、人によっちゃあ、気に食わないと感じる方もおられるでしょう(「日本側に偏りすぎ」と思う人もいれば、「アメリカに都合よく描きすぎ」と思う人も、いるでしょうねえ。いやはや難しい・・・・・・)。しかしこの映画のニュートラルな視点が、戦争映画としての本作の大きな成功要因になっていると思います。「善」「悪」をひとまず抜きに、徐々に迫る刻限、盛り上がる緊張感がトコトン描かれ、そしてついに戦火の火蓋が切られる。あとはもう、「そこまでやるか」という、怒涛の戦争スペクタクル。これが見事なんだ、凄絶で、美しくすらあります。日本側の攻撃に、離陸することなく破壊され尽くすアメリカ側の戦闘機。巻き込まれそうになる兵士の決死のスタントには、ヒヤヒヤさせられます。あと、“黄門様”のガンコな表情も、印象的でしたね。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-01 22:26:41)(良:1票)
2642.  新・猿の惑星
宇宙人との“ファースト・コンタクトもの”って、SFのメジャーなテーマですよね~。色んな作家が色んなケースを想定して色んな作品を作ってきたワケですが・・・。この作品はスゴイ。発見された宇宙船から現れた来訪者が、地球で言うところのサルにそっくりだったという「だけ」で、動物園送りにするとは! じゃあ何よ、もし宇宙船から出てきたのがタコ型火星人だったら、水族館にでも送致するのかね、プンプン! という、ある意味度肝を抜かれたオープニングの本作。内容もスゴイ。もともと『猿の惑星』は、人間が獣に追われ、捕らえられる、という、人間と獣の立場を逆転させたところにSFの妙味があった作品だったはず。それをわざわざ、さらにもう一捻りしてしまったところ、獣が人間に追われるという、いわゆる「ウラのウラをかいたら、元通り」という作品になっちゃった、うん、これは確かにスゴイ。前2作を踏襲しているようで、実はほとんどの設定を無視しちゃってるしなあ。でも、でも。『猿の惑星』の面白さを支える要素の中でも無視できないひとつは、ジーラとコーネリアスという、二人の猿のキャラの魅力だと思う、その点で、彼らを主人公にし、彼らの受難を描いた本作は、やっぱし何だかグッとくるものがあるのです。ああ、もう少し金と時間をかけて丁寧に作ってくれていればなあ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-01 14:27:43)(良:2票)
2643.  ヒトラー 最期の12日間
敗戦を目前にした国家の首脳陣の姿を、壮絶な市街戦を交えながら群像劇として描いた、まさに力作。『タイタニック』以上にタイナニックな沈没感覚。中でも辛いのは、子供たちが毒殺されていく光景。眠っている子供たちに毒のカプセルを飲ませ、そっと顔を隠すように、掛け布団を頭の方へ引き上げる。と、露わになる子供たちの小さな“足”、それをカメラは捉える。うん、子供が一番いとおしく感じられるのは、彼らの“手”や“足”の小ささを見る時だと思う、我が子の爪を切ってやる時なんかにそう思う。その“足”を、こういう形で見せつけられる残酷さ。・・・というわけで、なかなか感慨深い映画、ではあったのだけど、むむむ、なんか釈然としない部分も残ってしまうのは・・・この、「敗戦を前に、厭戦気分と特攻精神が相半ばしている」という、なんつーかその、“アタリマエ”っぽさ。そりゃそうだろう、と思う一方で、それだけじゃあるまい、という気がしてしまう。ドイツ人自身が作った映画でありながら、ここが限界なのか、と。「善」「悪」は当然踏まえなければならない、だけど、ほんとうの本音のどうしようもない“何か”が悲劇の背景に必ずあるのではないか(例えば映画『アマデウス』で描かれていた「ドイツ語のオペラなんてとんでもない」などというコンプレックスにもナチへの萌芽があった筈)。それをドイツ人自身の目で、心で、描けなかったのだろうか。この映画の違和感って、例えば、北●鮮で現政権が崩壊した後、『将軍様 最期の12日間』とかいう映画が作られて、やっぱり内容は「厭戦vs特攻」だったら、何か変だよなあ(アタリマエ過ぎて)、という違和感・・・・・・。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-28 22:35:04)(良:1票)
2644.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 
今回のテーマは、管理教育、学級崩壊。ってな内容をわざわざCGを多用して描く必要はないよね。で、そのあたりをバサーッと削ぎ落としてみると、要するに今回言いたかったことは、「校長って意外と強いねん」ということらしい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-20 17:19:37)(笑:1票)
2645.  ゴーストシップ 《ネタバレ》 
「ゴースト/血のシャワー」かと思ったら実は「シャイニング」で、と思ったら実は、ゴーストシップの正体は海に浮かぶ超豪華ゴキブリホイホイだった、という、トホホなお話。海面を思わせるようなチラチラとした反射光を全編に入れることで、廃船の雰囲気が出るに違いない、という安っぽい演出(しかもチラチラさせ過ぎ)が、ちょっと泣かせますね。ジョエル・シルバーとロバート・ゼメキス、もうちょっとお金を出してあげなさい。それともこのままロジャー・コーマン路線を突き進むのだろうか? あと、早くもすでに余生を送っているようなガブリエル・バーンには、誰か喝を入れてやってくださいな。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-20 16:58:04)
2646.  ノスタルジア
この映画に感じる、映画音楽「として」の強い印象。ここでいう映画音楽とは、作品内で引用されるヴェルディ(レクイエム)やベートーヴェン(第九)だけを意味するのではありません。映画の背景に流れるすべての物音、あるいは静寂までもが、音楽なのですね。と、これだけ言うと何だかジョン・ケージの受け売りみたいでアホ丸出しだけど、どっちかというと、私はこの映画「音楽」から、ルイジ・ノーノの作品などを思い出してしまうのです。断続する微かな音と静寂。この作品を表現するのに、「映像的な音楽」と言っても当たらないし、「音楽的な映像」と言っても違和感がある。水、炎、霧といった原宗教的な映像と、さまざまな音、微かな音が織り成す独特の流れの世界。この映画がイタリアを舞台にしているのは、「音」としてイタリア語の響きが必要であったから、とすら思えてしまうのですが、これはさすがに穿ち過ぎでしょうか。そして、その流れの先にあるのは、静かなる高揚と、あまりにも美しい徒労。・・・・・・そういえば、この映画「音楽」より思いが馳せるルイジ・ノーノ作品のひとつ、彼の晩年の作品に、以下のようなものがありました。『進むべき道はない、だが進まねばならない・・・アンドレイ・タルコフスキー』
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-04-20 16:26:44)
2647.  新幹線大爆破 《ネタバレ》 
新幹線にバクダンが仕掛けられ、時速80kmを下回ると爆発してしまう!このような場合、どうすればよいのだろうか。 ・犯人グループはまずデモンストレーションとして、蒸気機関車に同じ爆弾を仕掛け、単なる脅しではない事を示した。・「蒸気機関車」に対して取り付け可能であることからすると、爆弾は、新幹線の電気系統に取り付けられたものではなく、(何らかの手段で)直接、速度を測定し爆破スイッチを起動するタイプのものであると考えられる。・とすれば、新幹線の内部ではなく外部に取り付けられていること、特に車両底部あたりが怪しいことが、この時点ですでに予想される(これは映画の中で別手段により確認される)。・そこで、対策として、関門トンネル内の線路を液体窒素でジャブ漬けにする。車両底部が浸る程度の深さが好ましい。・新幹線が通りかかると、車両底部が爆弾ごとカチンコチンに凍り、爆破機能が失われる。解凍する前に乗客を避難させる。これで万事解決。・以上が困難であれば(ってか、無理ですね)、液体窒素の代わりに、水を関門トンネル内に注入してもよい。起爆装置はショートし、機能しなくなるのである(ホント?)。・・・・・・とかいう内容ではありません、もっとオモシロイ映画です(笑)。パニック映画のような発端ですが、映画の中心的な内容は、身代金受け渡しにおける、犯人側と警察側のスリリングなやりとり(ちょっと盛り沢山のサービスし過ぎで、スリルが欠けてしまう面もありますが)。最後の“解決”まで一気に見せると同時に、そこにはどこかダーティな印象すら感じさせ、余韻を残します。・・・・・・それにしても、今観ると、「安全」に関わるセリフの数々が、ナントモ皮肉に響きますなあ。
[地上波(邦画)] 7点(2008-04-20 15:59:26)
2648.  300 <スリーハンドレッド>
脳味噌まで筋肉で出来ているような映画でした。
[DVD(字幕)] 5点(2008-04-19 06:40:47)(良:1票)
2649.  イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
表面的には、ギャングに立ち向かう刑事アクション映画。チャイナタウンの中国人社会を色眼鏡で見ているということで、抗議も受けたらしい。だが、そのような観方をするには、あまりにもジョン・ローンの側の描写に重点が置かれすぎているのである。これは、ミッキー・ローク演じる刑事と、中国系マフィアの中でのし上がろうとする青年の、二人の物語だ。二人の対比。ベトナム帰りのコンプレックスにさいなまれる刑事は、妻との間も破綻寸前、周囲ともうまくいっていない。映画の中では、彼は常に、フラフラ歩き回る姿で描かれ、寄る辺無い姿が強調される。一方の中国系マフィアの青年の颯爽とした姿と、その野心。二人は対象的でありながら、社会の中ではどちらもマイノリティであり、どちらも、米国社会の中であがき続ける存在である。その二人のクライマックスにおける対決に満ち溢れる苦味。そこには悶えるような苦しみがあり、「橋の向こう」に見える「光」には、決して手に届くことがない。それだけに、映画のラストにおけるハンパな希望には、妥協を感じざるを得ない。葬儀のシーンとラストで流れるマーラーの「復活」。陳腐だと思う(まー正直言って、この曲自体が好きになれないんですけどねー、えへへ)。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-04-13 09:55:45)(良:1票)
2650.  ダニー・ザ・ドッグ
凶暴なる戦闘マシーンとして育てられたダニ-・・・という設定がさっぱりピンと来ない。はっきり言って、映画冒頭からすでに、登場人物の中でリンチェイがいちばん理性的に見えちゃうんだな。何かもう少し演出に工夫があってもバチは当たらんと思うが。それに、モーガン・フリーまんとの出会いが、これまた「出来すぎた話」。そもそも、調律師がそんなにペラペラ喋りながら仕事できるんかい(ってか、調律お手軽過ぎ)、と思ってしまう時点で、ほぼ映画全体がミエミエになってしまうんですけれども、まあ、そのミエミエ感の範囲の中で、リンチェイのカワイラシサみたいなものが、よく出ていたかなあ、と。一方で、ボブ・ホスキンスの怪人ぶりが、これはなかなかのオリジナリティを感じさせますが、途中、深いキャラのように思わせて、実は浅かったというのが、「結局、日和ってるよなあ」という印象をこの映画にもってしまう点でもあります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-13 08:22:31)(良:1票)
2651.  ハンター(1980)
これも、私が子供の頃から、だーい好きな映画の1本。改めて観てみても、メッキが剥げるどころか、ますます面白さに引かれてしまう、まさにアバタもエクボとはこのことですね(笑)。車をゴチゴチぶつけて登場する、主人公の賞金稼ぎ。まずは黒人の少年をひっ捕らえ、さらにもう一軒ハシゴ、とばかり次のターゲットの住処を襲撃→室内には列車の模型が走ってる→突然登場するは(模型からは想像もしなかった)大男→大立ち回りの末、見事に捕らえる→先の少年とのバランスが悪く、車が傾いてる。ぶはははは。ああ、面白い。え?何が面白いか、ワカランって?いやあ、このナンセンスさがタマランのです。バクダン兄弟との死闘(?)もサイコー。追いつ追われつの末、畑に描かれる、ミステリーサークルもどき。バカバカしくって面白く、それでいてストーリーは、シリアスさとテンションを増し、興奮を盛り上げていく。立体駐車場のカーチェイス! 追う車と追われる車の関係が、駐車場の「上下」で描写されるなんて、面白すぎるぞ。次第に“命がけ指数”を高めた物語は、ついに、主人公が狙われる立場となる、危険な展開へ。単に賞金稼ぎのエピソードを寄せ集めただけでなく、しっかりと大きなクライマックスへと向かう、脚本の巧みさ(へー、ハイアムズだったのか。自作でこのくらい面白い脚本が書ければ・・・)。なんとなく、あちこちでダーティハリーの二番煎じっぽいところもあるのですが(バスの上ならぬ地下鉄の上に載ったり、サイコ野郎が登場したり)、晩年のマックィーンがユーモラスに演じたこの主人公の魅力は、間違いなく独特のもの。忘れられない映画です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-03-23 15:27:23)(良:1票)
2652.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 
長すぎた製作準備期間の末、通常では実現し得ないところまで膨張しきった妄想が、なぜか見事に実現してしまった、まさに異形の大作。時代の移り変わりの中、姿かたちを変えながら何度も現れる、同じ人物、同じ部屋、同じ街。それを描く、ありとあらゆるシーンひとつひとつが、“ドラマ”をはらみ、我々に訴えかけてくる。そう言う意味では、表面的で判りやすい要素が多いのかもしれないけど、やはり面白くてカッチョよいのだ。ここでの“ドラマ”とは、ある意味では“トリック”でもある。ラストにおけるマックスとの再会は、ストーリー上の大きなトリックであるけれど、これ以外にも細かいトリックがある。例えば、悪ガキどもの放火シーン。最初は、新聞に小便をかけていると、我々に思わせ、ああ、悪いヤツらだな、と思わせる。次のシーンで、小便ではない別の液体であることが判る。次に「タバコ→火」ときて、げげっ本当にトンデモない奴らだ、ってなことになる、この衝撃性。あるいは、晩年のヌードルスとデボラの再会シーンも面白い。女優のデボラは舞台化粧で真っ白けの顔、年齢不詳で若い頃と変わらない。初老のヌードルスと若いデボラが出遭う、不思議な瞬間。会話の中でデボラが化粧を落としていくと、年齢がその顔に現れ、時間軸は急速に合致する。このような小さなドラマが再現なく現れては消える4時間(完全版)。ラストのヌードルスの笑みは、解釈は色々あるのかもしれないけど、私には、セルジオ・レオーネ自身の満足の笑みのように思えて仕方ない・・・・・・。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-03-23 14:55:04)(良:1票)
2653.  春にして君を想う 《ネタバレ》 
主人公の老人が大自然の中へと彷徨い出る。そこに至るまでの過程が、いささか端折り過ぎ、いかにも「都合よく」追い出されるような形に。こんな形だけの描写をするぐらいなら、いっそ純粋に自分の意志で彷徨い出るようなストーリーでよいのでは? そもそも、大自然の中をヨボヨボと老人歩かせたら映画観てる人は感動するだろ、とか、思ってないか? いや、図星なんですけどね。確かに感動します(だからこそ、色々と余計な部分が気にもなるのだけど)。哀しみの漂うこの美しさには、やはりどこまでも惹きつけられてしまう。共に“脱走”した婦人を埋葬する老人が口ずさむ、バッハ作品ではお馴染みのコラール。これもちとキザなくらいハマっていてイヤミな気がしないでもないけど、やはり美しいものは、美しいのだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-03-23 14:31:00)
2654.  濹東綺譚(1992)
永井荷風の『濹東綺譚』の映画化かと思ったら、もおびっくり!えっちばっかりしやがって。まあいいんですけどね。小説の方は、永井荷風の投影と思しき主人公(だからといって必ずしも永井本人とイコールではないのだけど)の姿と、彼の書く小説の主人公の姿との、二重の構成によって描かれており、そこがクセモノなんですけれども、本作ではそういうヤヤコシイことをせずに、永井荷風を主人公に直接的に描いているのが、映画化にあたってのウマさと言えばウマさ。そして、原作に登場する「お雪」と、作中作に登場する女性「すみ子」との、両方のキャラを併せ持ったようなヒロインを今回演じている女優の名が「すみ田ユキ」というのが、これまたなかなか気が効いております。でもなあ。エロを描きたい気持ちはよ~くわかるが(笑)、ここではもっともっと、当時の風俗とか、“粋”とかいったものの表現に注力して欲しいのであった(確かに撮影セットは立派だったけど、それでも映画全体から受ける印象は、ちょっと、スケールが小さい気がしてしまう・・・)。ところで、映画に何度か登場する「ぬけられます」という電飾、なかなかユーモラスですが、ちゃんと原作にも登場しているのですね・・・。
[地上波(邦画)] 6点(2008-03-23 09:39:45)
2655.  ジャンケン娘
映画の冒頭、修学旅行先の京都の光景を見ると、ああ、京都もずいぶん変わったよなあ、と思う、その一方で、美空ひばりはこの頃から老けており、晩年の姿とあまり変わらないなあ。というわけで、「今も昔も変わらぬ佇まい」とは、古都・京都よりも、彼女にピッタリの言葉です、ハイ。それでもよく見りゃ、何となく若い3人娘の活躍(?)を描いた、他愛ないオハナシ。3人の中でも特筆すべきは、江利チエミの強烈なパワー、もう圧倒されまくり。明らかに彼女は生まれながらの「オバチャン」です。それと、ラストのあまりに有名なジェットコースターのシーン、これまたスゴイ。いや勿論、スゴくはないんだけど、どういう発想をすれば、こういうシーンを撮ろうと思うのか。正直、負けた、と思ったね。ところで、ミュージカル仕立てにするのなら、もう少しオリジナルのナンバーが多くてもよいのでは、と思ったが・・・。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-03-17 22:03:43)
2656.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
3部作、なんぞという今やアリキタリの言葉を使うのもコッパズカシイ昨今ではございますが、その3部作とやらのラストでございます。おんなじようなネタで3本も作ってボロ儲けしやがって、クソ、とも言いたくはなりますが、それでも3本それぞれ異なるアプローチなのが、やはり本シリーズの魅力(マッドマックスシリーズ程では無いけどな、うふふ)。ドタバタに過ぎた第2作から一変、今回は西部開拓時代にどっしり腰を落ち着け・・・でもやってるのはやっぱりドタバタですね。K野のY心棒などを下敷きにしつつも、S場にかけるHなどもちょっと想起させつつ、はたまた「このオバチャン(?)はタイム・アフター・タイムとかいう、やはりタイムトラベルものの映画にも出たたなあ」「そこでM・マクダウェルと競演して結婚したんだっけ(でも離婚したんだっけ)」、「M・マクダウェルと言えばBサンダー(ちょっと強引)」「ああ、そういや本作にもBサンダーとよく似たシーンがあったよなあ」と、妄想はどこまでも広がるばかり。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-03-10 11:45:49)
2657.  魔界転生(1981)
子供の頃から、だーい好きな映画なの。まあ子供に安心して見せられるタイプの映画ではないかもしれませんけどね。とにかく、登場するキャラクターの豪華さは、まさに夢のよう、『リーグ・オブ・レジェンド』なんてメじゃないね、と真剣に思うぞ。そしてこのキャラ達を演じる役者陣がまたナイス。イイ声担当のジュリー、スタント担当の真田広之、エロ担当の佳那晃子、などなど、各ジャンルにおいて定評のある才人が結集しております(エロに定評って・・・)。なかでもスバラシイのが、若山先生の驚異的ともいうべき殺陣! さすがは座頭市・・・の兄貴。もちろん忘れてならないのは主演の千葉ちゃん、渋い、渋い、渋すぎる。宮本“これって緒形拳?”武蔵との対決シーンがこれまたシビれる。とかく暗いシーンの多いこの映画で、しかも後半のスピード感あるドス黒い流れを敢えて断ち切り、この二人の夢の対決を、陽光の下の海岸に求めたのが、印象的で心憎いところ、サービス満点です。というわけで、特異なストーリーによってこそ実現する、特異なシチュエーション、特異なシーンのオンパレードに、アゼン愕然、キモチワルくてユカイで楽しい映画、なのです。
[地上波(邦画)] 9点(2008-03-10 10:41:26)(笑:1票) (良:1票)
2658.  コックと泥棒、その妻と愛人 《ネタバレ》 
不条理な世界ではありながら、サスペンスとして一応楽しめるだけの、物語性のある映画にはなっています。まあ、全く一般性の無い物語ですが。ナゼかすべてを支配するヒゲ親父と、彼の目を盗んで愛人との浮気に励む妻。映画に出てくるのは、マズそうな食べ物と、ワケのわからないヒゲ親父の演説と、楽しくもなさそうな中年のエッチばかり。さらに、しつこく流れるマイケル・ナイマンの音楽も、本作に関する限り、はっきり言って凡庸だと思うぞ。というわけで、当然ゲンナリしてくるが、観ている側としても簡単に負けるわけにはいかない、ここがふんばりどころ。で、観ていると、何だか不思議とクセになってくるのが、この映画の舞台であるレストラン(?)の、いささかエキセントリックな調度。というよりは、その反復性、ですかね。食堂~厨房~裏口を、人が、カメラが、何度も行き来するうち、この映画の世界に変に馴染んできてしまう、麻薬性。そして、妻と愛人がドロドロのハダカで脱出するシーンのトホホぶり、こいつはまさにとんだ失楽園だわい、と脱力しつつも「おお、こうでなくては!」と変に感心してしまう。何に感心しとるねん。そうそう、あと、ですね、この映画の露悪ぶり、ついつい『ピンク・フラミンゴ』を連想しちゃうんですけどね。特に、ラストの拳銃を構えるヘレン・ミレンが、完全にディヴァインと重なって見えちゃいました!
[地上波(字幕)] 7点(2008-03-09 23:12:49)(良:1票)
2659.  荒野の決闘
ある男が町にやってきて、ドラマが演じられ、やがて彼は去っていく。という、まあお馴染みのベタな展開、ではありますが、それが魅力でもあります。やはり本作のような見事な作品があってこそ、そのような展開が、西部劇の方程式として定番となり得るのでしょう。弟を殺され牛を奪われた男、ワイアット・アープが、保安官に志願するところから物語が始まるものの、彼は復讐に目をギラギラさせているわけでもなんでもない。むしろノンキさすら漂わせながら、映画は友情やら恋やらを描きます。中盤はさまざまな要素でドラマを膨らませながら、最後は(思い出したように)弟の復讐、“OK牧場の決闘”へとズンズン加速していく、まさに放物線を描くような映画の展開で、最後には落ち着くべきところへ見事に着地した、という感じ。必ずしも長くは無い映画なのに、ある種の重量感すらを感じます。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-03-09 22:27:05)(良:1票)
2660.  ヘアスプレー(1988)
少し好意的な見方を無理にすれば、人種差別を笑い飛ばす映画、とかなんとかモットモらしいことも言えるかもしれないけど、それ以上に好意的かつ自然な見方をするならば、まあ、見たまんまのデタラメ映画っちゅうことですかね。60年代を描いていると言われても、ほとんどSF映画としか思えない、ぶっとんだ世界。まあ、デブが踊るだけの映画なんですけど・・・。二役を演じるディヴァインの男役姿も要チェック。って、チェックしてどうするのよ。
[地上波(字幕)] 7点(2008-03-03 11:57:32)(笑:1票)
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