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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

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2961.  続・少林寺三十六房
あの噂に聞いていた、名作『少林寺三十六房』の続編がコレ! なのか? まあ、このタイトルだし、チャーフィ師匠は出てるし・・・と半信半疑に思いつつ観てみると。あはは。なんじゃこりゃ。この作品のテーマは「門前の小僧 習わぬ経を読む」ですかね。いや、いい話です。主人公の向上心の無さにイライラさせられつつも結構夢中になって観てしまいました。イヤ恐るべし、少林寺映画。「1年経った」だの「3年経った」だのと軽々しく言う、このリアリティの無さ。時間感覚を完璧に破壊してくれます。しかし、この映画の根底には、搾取される労働者の身悶えするような怒りが、沸々と滾っている。まさにプロレタリアート映画と呼ぶに相応しい傑作である。ってどこがやねん。ま、ケチな雇い主をトッチめるだけの、何ともスケール感に乏しい映画ですが、クライマックスの大立ち回りは見ごたえあり、です。ではどうぞ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-24 23:55:48)
2962.  無問題(モウマンタイ)
これはすばらしい! この陰影に富んだ映像! 華やかな映画スタントの世界を一歩離れれば、パッとしない薄暗い日常、しかしそこには必ず微かな光が射している。この陰影に溢れた世界、そこには男の孤独があり、男の哀しいサガがある。まさに一大映像叙事詩と呼ぶに相応しい映画ではなかろうか。オカムラサンの明らかに不必要で過剰と思われたセリフ、これだって実は、ここでは必然性を得ているのだ。そう、このダサさこそが本作の命。モテなくったっていい、オクテだっていい、ダサくドン臭く、しぶとく生きて行こうじゃないか。ほろ苦く、切なく、そして闇の中でキラリと光芒を放つ、愛すべき作品である。え?そんなに褒めちゃっていいのかって? 無問題、無問題!
[地上波(字幕)] 8点(2005-08-23 23:23:16)
2963.  3人のゴースト
ディケンズの「クリスマス・カロル」、昔読んだときにも、正直、もひとつピンと来なかったんですけど、コレを現代に置き換え、ドタバタと特撮を絡めてみました、という、さらにピンと来ない映画。主演がビル・マーレーにカレン・アレンっちゅうのが、どうも脇役臭がただよう原因か。で、ですね。この映画、どうやって楽しむのがいいか、と言いますと、主演がビル・マーレーだと思って観ちゃ、いけませんね。頭の中で、主演を、日本の某放送局のアノ社長やコノ会長、あるいはアノ放送局系野球チームの元オーナー、はたまた放送局の買収をしかけて社会問題にもなったあのIT系社長、などなどに、置き換えて、楽しんでみましょう。ホラ、なんだか楽しくなってくるではないですか・・・。
[地上波(吹替)] 6点(2005-08-23 00:07:47)
2964.  第七天国(1927)
まあ、とりあえずエエ話ですな。ツボにはまったメロドラマなもんで、無声映画であることを観てて忘れてしまうほど。ディアーヌが姉に追われるシーンや、階段を上るシーンの撮影、こういった場面でのカメラの遊び心、まずは唸らされるが、それにとどまらず、この立体感、コレが本作では重要。「第七天国(←チト誤訳っぽい気もするが)」であるアパートの一室から見下ろす、「社会」の俯瞰図の透明感。これを見てしまうと、ラストは当然、ディアーヌが足を踏み外して転落死するという悲劇的ラストを予感してしまうわけだが、当然またも私の予想は全く当たらない(笑)。くそ~。それはともかく、自由に階段を上って7階から地表を見下ろすカメラ、はたまた二人のママゴトみたいな擬似新婚生活を出歯亀するカメラ(いやあ。観てて、何か、気恥ずかしい・・・)、この、アラユル障害を乗り越え、空間を超越したカメラが、後半、戦場とパリに別れた二人を、しっかり結び付けてくれているのですね、ニコニコ。よってメロドラマがさらにいっそう燃え上がるのでありました。それにしても。ワタシも生まれてこの方、「好きだ」なんて言葉、言ったこと、一度もないですなあ。ぶはははは。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-22 23:57:34)
2965.  直撃地獄拳 大逆転
先日、関西の某放送局が、自局主催のイベントに合わせて「なぜか」コレを放送しておりました。ので! 堪能させていただきました。いや、実にアホで、すばらしいです。ちなみに、放送後の解説では、本作と『キル・ビル』との関連が指摘されておりましたが、具体的にどこが引用されていたのか、ちとわかりませんでした。しかし、本作のセスナ機のシーンは、スピルバーグが複数の作品に引用している、ということだけはわかりました(そんな訳ないか)。あと、しつこいようですが、金庫破りの方法は、『エントラップメント』より百倍は優れていると思いマス。というわけで、日本映画が世界に誇れるような、はたまた世界から隠したいような、そんな作品です。少なくとも、人に勧められて見るような映画、ではないですな、これは。
[地上波(字幕)] 8点(2005-08-20 14:29:58)
2966.  幕末太陽傳
幕末モノ、市井モノ、心中モノ、キャットフィアトモノ、その他あらゆるものが一本の映画で楽しめる作品。その合間合間にフランキー堺が写るだけで、なんだかおかしさがこみ上げてきます。遊郭の長~い廊下が妙に印象に残りました。それにしても、映画全体のテンポのよさと、ラストの墓場でのモタツキ具合の、このアンバランス。これほど奇妙なテイストのラストシーンは、いままで見たことがないような気がします・・・。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-18 23:37:17)
2967.  Q&A
少々地味ぃ~なサスペンスでして、それというのも主役のラリー検事補を演じるは、映画界きっての「普通の人」、ティモシー・ハットン。しかも映画が進むに従い、さらに影が薄くなっていく~。この映画、一見、どうも地味ぃ~に感じてしまうのは、刑事による射殺事件(事故?)が陰謀劇へと発展していくあたりが、ほとんどセリフで説明されており、どうも淡白・・・。と思ってみてたら。ム、ちょっと待てよ! 何だろうね、このやたら人工的な構図、この張り詰めた映像は。人物の配置、まるで調度品でも配置してるみたいな感じ。そして、いささか冗漫であるかに思われたセリフからも、複雑な人物関係が徐々に浮き彫りになっていく。いやあ、コレ、かなり巧みに構成された映画ではないですかね。エラく神経使ってますよ。そして、人種問題やオカマ問題なども絡めて物語の幅を拡げつつ、後半には急展開を見せ、娯楽性にも事欠かない(とは言えやっぱり地味ですが)。そしてこのなんとも言えんラストの余韻。地味な点だけ大目に見てもらえれば、これは拾いモンですよ、多分。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-18 23:15:54)
2968.  青春残酷物語
この時代の日本を見ていると、みんな原始人みたいに見えてくるわけですが(笑)。ま、そういう、「上り調子なんだけどどこに上っていっているのか判らない」、という、いわば戦後日本の青春時代、ですかね(今の日本は、良し悪しは別にして、もう老年期でしょう)。さて、その一見、原始時代(?)にも、時代ならではの、人々の断絶がある。戦争を知る大人の世代を別にしても、「自由」のために逆に学生運動に自らを束縛した世代、そして、あらゆる束縛を拒絶して「自由」を求める世代。襖越しの2組の男女の会話がそれを象徴します。しかし「自由」って何でしょうね?普通に言われる「自由」なんて、結局は束縛からの自由、いわば相対的な自由に過ぎない。人はナゼ自由を求めるのか、それはもしかしたら、「自由を求める行為」に自分を「束縛」する行為、かもしれないのに(恋愛ですら、一種「束縛」の面があることも事実でしょう)。逮捕された二人が釈放されたそのとき、二人は自由を手にしたのではなく、いよいよ拠り所を失ったのでしょう・・・映画には、「残酷」なシーンはありませんが、その視線はどこまでも冷徹で残酷であります。迷走する現代社会も、実はこういった数々の、自由の屍の上、に成り立っているのだなあ、というわけで、やっぱり本作で描かれた時代、これは、現在とは無関係の原始時代、などでは、ないのであります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-13 12:05:41)
2969.  ミスティック・リバー
この映画も、どうせ後で褒めちぎるので、先にケチをつけておくことにいたしましょう。ミステリー仕立てである以上、ミステリーとしての出来不出来については避けて通れない訳ですが・・・いや、ミステリーとしても十分面白かったです、ハイ。ええと、ただ気になったのは、悲劇に向けての展開が、あまりにも偶然に頼りすぎかな、と。話が出来すぎ、いやその反対、運が悪すぎ。しかしまた、そういう都合のよい「仕組まれた展開」、これがミステリの魅力だったりするんですけどね。さて、私もまあ、ちっとばかしミステリに関心があったりする以上、こういう映画を観ていると、つい真犯人を当てたくなるわけです。で、登場人物の言動をツブサに検討していくと、ハハン、こいつが真犯人だな、と辿り着いた結論、それは・・・「『モーフィアス』刑事、アンタが一番怪しい!」 ←これが私の結論だったのですが、これが正解なのかどうかは、ネタバレになるのでここには書かないことにしましょう(なんのこっちゃ)。さて、「先にケナして後で褒める」、という当初の目論見は崩れてしまったので、簡単に締めくくることにしましょう。この映画の根底に流れているのは、人々の間に根付き、その土地に根付いていく、因縁・因習といったものですね。人々の苦悩も嘆きも巻き込みながら、川の流れのように始まりも終わりも無く脈々と受け継がれていく・・・そういう残酷さ、でありましょう。
[DVD(字幕)] 9点(2005-08-12 21:14:55)
2970.  もっとしなやかに もっとしたたかに
妻に逃げられた亭主役を演じれば古今無双、右に出る者も左に出る者もいない、奥田英二(瑛二)。いや、さすがです。エッチシーンをあれだけヘタクソっぽく演じられるのも、かなりの演技力と見た。さて、この映画で描かれる三角関係、いや、その三角の辺が完全には閉じていないような、奇妙な関係、それを通して、この映画は何がいいたいのかというと、要するに「男ってのは、アホだ」ということですね、これは・・・。ラスト、少年がラジコン飛行機の真似をしてると、飛行機はあえなく墜落。母はタバコを燻らし、悠然とそれを見守る。この少年もいずれはアホな大人の男性になって、奥田英二の二の舞になるんでしょうなあ、きっと。いやあ、他人事ではない、切ないのう。
[地上波(字幕)] 6点(2005-08-12 00:18:01)
2971.  アドベンチャー・ファミリー
アドベンチャー・ファミリー、とは言うものの、アドベンチャー指数はあまり高く無い映画。むしろピクニック指数がやや高いか。いやはやのんびりまったり、癒しの映画。屋内シーンで天井あたりにやたらマイクの影らしきものが写ってるのもまた、なかなか癒されますな~。野原を駆けるスローモーション映像のなんと美しくも幻想的な事か。ってそれほどでもないか。野獣と死闘を繰り広げるお父さんの姿、激流をボートで下るお父さんの姿に、何度手に汗を握ったことだろう。ってそれほどでもないか。というわけで、この作品を観ていると、つい口ずさまずにはいられないのだ、そう、あの歌を。「ある~日 森の~な~か クマさ~ん~に・・・・」
[地上波(吹替)] 6点(2005-08-11 23:57:35)(良:1票)
2972.  コラテラル
これぞまさに「夜の映画」、よってこれをうなぎパイ映画と呼ぶことにいたしましょう。息を呑む美しさ、そして不気味さに溢れた夜景。その片隅で深海魚のようにうごめく二人。対極的立場にいるが故に奇妙な相似形を見せる、その彼ら二人のやりとりには、独特の映像とも相俟って、どこか現実感が希薄であります。しかし、いささかまとまりに欠ける(ロードムービーすら思わせる)と思われたその展開が、クライマックスに意外な収束を見せる、その見事さ。結局、この二人のキャラクターは、やはり社会の片隅で生きている我々一人一人が抱えている、二面性を象徴してるのかもしれない・・・なんちゃってな、うひょひょ。
[DVD(字幕)] 8点(2005-08-09 23:48:15)(良:2票)
2973.  ロスト・イン・ラ・マンチャ
このドキュメンタリーのスゴイところは、撮影済みのフィルムを見ても何が何やら、傑作をサッパリ予感させない点。それから、テリー・ギリアム監督、疲弊し切ってはいるものの、どーもあんまり懲りてなさそうな点、ですかね。人の不幸は蜜の味、とは申しますが、これは不幸とは一味違った味わいですな。構想10年、制作費50億、最後まで完成させるのがよかったのか、ここでポシャったほうが小さい傷口で済んだのか。まあでも、コレを壮大なムダと呼ぶのは結構ですが、実はコレをはるかに超えるムダが日本にはゴロゴロしてるわけで・・・たとえば私が以前関わった国家プロジェクト、100億円かけて研究設備作って、なーんも成果出なかったし、成果が出るわけもない体制だったし、まー要するに、お役人さんが天下り先確保のために作った外郭団体に過ぎなかったもんなー。こういう税金の無駄使いも、せめてドキュメンタリーとして残せば、日本以外の皆さんにはそれなりに楽しんでもらえるかもしれない・・・。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-01 22:53:09)
2974.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)
異常なスピードで成長を続ける謎の少年! その謎を解明すべくフランクフルトへ赴いた高島忠夫が掴んだ事実とは・・・。ドイツ人博士(声はナゼか熊倉一雄)曰く「彼がフランケンシュタインかどうかは腕を切断すれば判る」・・・もうちょっと穏やかなマシな方法無いのかよ~とツッコんでくれると思いきや、神妙な顔でうなずく高島忠夫。しっかりしろ~。しかし、あくまで自分の研究にこだわる彼のマッドサイエンティストぶりが、端正な顔立ちにミスマッチし、ちょっと作品に深みを与えているような与えていないような。逃亡の末、北へと移動を続ける少年、巨大化すると、服もちゃんと伸びているのは、まあお約束か。クライマックスは、あまり必然性もなく現れたバラゴンと、巨大化したフランケン少年との死闘! 動きの素早いフランケンに対し、何とも動きにくそうなバラゴン、死闘と言っても、何だか、フランケンが一方的に責めているようだけどワザに重みがなく、あまり効いていない様子。ちょっと闘いが噛み合ってないなあ・・・。
[地上波(字幕)] 5点(2005-07-04 23:44:21)
2975.  ミリオンダラー・ベイビー
・・・この映画を観て以来、レビューが書けなくなっちゃったのよ。仕方ないのとりあえず代わりにイーストウッドの別の作品に書き込みしたけど、う~ん、ダメだ。と言うわけでワタシしばらく沈黙しておりました。とにかくタマラン映画でした。この状況を打開するため、何か書いてみよう。そうだ、思い切ってケチをつけてみよう。気になったのが、試合のシーン。「強いパンチより効くパンチ」なんてこと言っときながら、やっぱり大味なファイトシーン。ボクシングの試合を見慣れた目には、やはりどうにも嘘臭く見えてしまう、オーバーアクション。あるシーンなど、観ててホントに笑っちゃったよ。いや確かに全体的には、他のどの映画にも負けない熱っぽさのある迫力ではあるのだけど、やはり映画の描写としてはこの辺りが限界なのか・・・(ロッキーよりもよくできてるって?まああれは怪獣映画なので・・)。 とか何とか言いつつ。私の無謀な言いがかりもこの辺が限界か。私の負けは決まってる。妻と映画を観に行けば、帰途は映画についてアレコレ馬鹿話するもんだけど(照れもあるので)、でもこの日ばかりは二人とも無口になってしまいました。映像の陰影とか、喧騒と静寂の交錯とか、映画を冷静に分析できたらカッチョいいなとは思いつつ、今回はいきなり断念、ただ「泣いちゃった」、これに尽きます。あと、弦楽器による控えめな音楽がとても魅力的で、担当は誰だろうとクレジットに注目してたら、なんとこれもイーストウッド? ちょっとショックでした。アンタ、ほんまエライわ。参りました。では、最後にちょっと独り言。≪ちょっとネタバレ≫・ラストシーンの意味、あれは「フランキーがついにレモンパイの店を買い占めたのだ」という説もある(?) ・病院でのマギーの姿に、かつての北斗晶の姿を見た気が。もしこの後彼女がフランキーと結ばれれば、間違いなく「鬼嫁」になったハズ! ・失礼しました。
[映画館(字幕)] 10点(2005-07-04 23:14:35)(良:1票)
2976.  アウトロー(1976)
南北戦争を背景に、家族を殺されたひとりの男の逃避行&復讐譚、という体裁ではあるのですが、アメリカの歴史のさまざまな暗部が、そこには織り込まれています。一筋縄ではいかない作品です。南北戦争の陰では多くの民間人が非道なる暴力の犠牲となり、さらにその陰には迫害を受け続ける先住民がいる・・・。さすがにアレコレ詰め込みすぎで、散漫の一歩手前、という感じが無きにしも非ずですが、それがこの映画の場合、決してヤな感じではありません。映像的にも、背景・奥行きへ配慮した丁寧な作りとともに、時に挟まるアヤしげなレオーネ風味など、大胆な演出もしっかり織り交ぜ、まさに大作の風格を備えた作品となっています。印象的な陰の演出。イーストウッドの表情が見えにくいので、ますます画面に目をこらしてしまう! ずるい(笑)。でもその分、ラストの一騎打ちはまさにイーストウッド怒りの表情の見せ所、震えがきてしまいました。ところで歴史の暗部と言えば、「イーストウッドをタブラかすソンドラ・ロック(?)」というハリウッド史の暗部(??)すらも、この映画には反映されていると言う・・・。 
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-12 23:16:38)(良:2票)
2977.  野獣暁に死す
マカロニ・ウェスタン、いや正しくはスパゲッティ・ウェスタンか。しかしこのスパゲッティ、何故かウドンが混じっている。何の説明も無く。でも結構うまく溶け込んでるナア。ウヒョヒョ。仲代達矢ってこんなにイタリア語が上手かったのか!?って、吹き替えか。舞踏のような身のこなしの戦い方が実にスバラシイ。さすが俳優座出身は一味違うネッ。この映画、ストーリーの方は、これはまさにどうでもよくて、適当に仲間を集めて敵と戦って終わり、というヒネリのない展開。主人公と思しき冴えない連中が、ウダウダと仲間を集めていくが、合間にはさまる颯爽たる乗馬シーン、その背景に流れるホノボノとした音楽が必聴。この腰砕け感を堪能すべし。エキセントリックな仲代との対比、これぞまさに絶妙、と言えようはずもなく。普通、日本の俳優が外国映画に出てると、「すごいなあ」とトテモ名誉なことに思えて来るんだけど、この映画ばかりはどうしたって、「仲代ほどの俳優がナゼこんな映画に?」という疑問が真っ先に来てしまう。貴重な映画でございます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-06-07 22:16:25)
2978.  クライ・ベイビー
青春ミュージカルの形を借りていますが、正体は、ブサイクの饗宴、魑魅魍魎の地獄図です。そりゃまあ、ウンコ食ったりしない分、マトモと言えばマトモですが、でもほとんどすべてのシーンが何かヘン。この映画は、一体何が言いたい作品なのか? それはただ、「ジョン・ウォーターズここに在り」というただ一点。という、自家発電的な要素しかないんだけど、芸術とは自己表現そのものである。他人への迎合は不要であり、世間に受け入れられるかどうかは付随的なものだ。そういう意味ではこれはきわめて真っ当な芸術作品と言えるだろう。とかいうレビューは、他の映画で書くべきだったなあ。
[地上波(字幕)] 7点(2005-06-07 21:39:05)
2979.  丹下左膳 百万両の壺
どっちかっつーと無口で大人しい役の方が似合いそうなトヨエツと和久井映見が、威勢よく啖呵を切りまくる! 見ててこんなに不安を誘うものもない。いや、二人とも堂々と役をこなしているんだけども、果たして映画の最後まで演じきれるのか、もしや途中で「もう限界です、こんな役、自分に向いてません」とギブアップするのではないか・・・。他にも、屋内シーンが、天井に蛍光灯が釣り下がっているのではないかと思うほど異常に明るかったり、子供のアタマが強烈なまでにカツラっぷりを示していたり、ロケのシーンでは異常なまでに「まとめ撮り」っぽかったり、不安な要素が次から次へと。オチオチ安心して映画を見ていられない、このスリル感。どうやらワザと変なテイストにしているらしい。らしいのはいいけど、引き締めるとこはちゃんと引き締めてくれないと、ただの手抜きに見えてしまう。だもんで、リメイクとしてもパロディとしても物足りない感じは否めません。ところで、変に大仰なバカっぽいシーンになると、つい「最近のチャン・イーモウっぽいなあ、うはははは」と心の中で笑ってしまいます。意外な映画同士が意外な接点を持っているものですな。うははは。
[DVD(字幕)] 6点(2005-06-04 03:42:34)(良:2票)
2980.  アイ,ロボット
最近はミイラ男もゾンビも割と俊敏に動くので、ロボットだって身軽に飛び跳ねたってよいのではないか、という感じの映画ですが、それにしてもメチャクチャ運動神経がよろしい。しかしっこのCGロボットの質感の欠如。こんなのがいくらウジャウジャ襲ってきても全然怖くない。ロボットだけじゃなく、人間まで軽々とふっとんでいく。ロボットに食って掛かった少年が、ロボットに殴られて吹っ飛ばされたのに、まるで痛そうでなく、ただ驚いた表情をしている。これは笑ってしまいましたが、こういった緊迫感の無さにはちょっとガッカリ(パニック映画好きとしては、多少安っぽく見えてしまっても、ロボットはやはりCGではなく生身の人間が演じた方がよかったんじゃないか、とすら思えてしまう)。ストーリーの方はというと、これもベタな展開、いくつかの手掛かりを元に博士の死の謎を追うミステリ仕立てかと思いきや、大したヒネリも無い。思わせぶりに示された手掛かりにも、さほど意外性のあるオチがつくわけでもなく。結局、人間存在にまつわる説教臭いテーマをうまく映画的に処理し切れず、「ハイ、こういうテーマをこういう風に描いてみました」とばかり、「ほどほどの作品」に纏めてしまった感じがします。ウィル・スミスの一人相撲を延々と見せられた感じも拭えません。
[DVD(字幕)] 5点(2005-06-04 03:02:54)
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