21. 妖術秘伝・鬼打鬼
《ネタバレ》 中盤辺りから俄然面白くなってきますね。サモ・ハンの1対4バトル、ラストの2連戦など、妖術が絡むストーリーだけに工夫・バリエーションがあり、操られたキョンシーのカクカククンフーは特に笑えました。/序盤サモ・ハンが悪霊の手をナイフで床に釘付けにするシーンと、右手を操られて自分の右手と格闘するシーンを観て「死霊のはらわた」を思い出しました。もしかして「死霊~」はこの作品からヒント(というかまんまだけど)を得たのでしょうか。/手下役でお馴染みのチュン・ファトが主役級の扱いで、チュン・ファトファンにも垂涎の作品。/ただ、今回ビデオ版を観ましたが、字幕がかなりひどく、役者が長いことしゃべってるのに字幕では一言だけ、あるいはしゃべってるのに字幕が出てないことも。かなーりはしょってます。それでも8点付けます! [ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-27 21:04:23) |
22. 検事Mr.ハー/俺が法律だ
《ネタバレ》 85年のジャッキーの「ポリスストーリー」に触発されて作ったことがうかがえる、本当に痛そう(に見える)な正統派カンフーアクション。/どんどん善良な人が殺されていくシリアスなストーリーですが、ユン・ピョウの華麗なアクションを純粋に楽しめる数少ない映画として、観て損はないです。シンシア・ロスロックのアクションも見事。/ただラストの戦いをもう少し長くして欲しかったのと、セスナで逃げるボスを追って垂れ下がるロープにつかまって振り回されるスタント、根性は認めるが見ててつまんないし。ここはやはりカンフーで決着をつけて欲しいところ。/メルビン・ウォンの戦闘中の構えがかっこよくて好き。 8点(2005-01-07 20:12:19) |
23. CUBE
《ネタバレ》 いろいろなことを考えさせられてしまう映画ですね。「これは何かを示唆しているんだろうか?」とか、別に監督は意図してないことかもしれないのに「これはこういうことを示唆しているのだろう」とか、見終わった後も想像力を刺激させられてしまう、後をひく映画。"濃い"レビューが多いのもそれを物語ってると思います。 ただ唯一の欠点が、多くの方が書いてらっしゃる通りラストの展開。終盤まで保ってきた緊張感も、極悪な罠の数々を体力勝負で突破してみせた警官の再登場で一気に弛緩。この展開さえなければ9点以上だったかも。 Cubeの中も外も関係なさそうな知的障害者だけが助かった─というのもまた謎かけのような気がして私としては良いオチだったかなぁと思います。 最初にサイコロにされた男の特技はなんだったんだろう・・・。 8点(2004-02-10 02:59:44) |
24. プロジェクト・イーグル
よくテレビで放映してるってのもありますが、けっこうな回数見てます。 たたみかけるような展開の早さ、ジャッキー流ギャグアクションが詰め込まれていて、大好きな作品。女性陣の演技がかなりクドい部分もありますが、ミサイルが転がって壁にコン!と当たるシーンとか、扇風機が回転した時、敵(中国人の方)が指でどっちに回転してるか計ってるところとか、ちょっとしたギャグが特にツボ。 8点(2004-02-10 01:00:44) |
25. ゾンビ大陸 アフリカン
まだ"ゆっくりゾンビ"で大真面目にゾンビ映画が撮れる人がいることに感謝。何も考えずに荒野を徘徊するゾンビのほのぼの感と時に異常な攻撃力を見せ、音もなく忍び寄ってくる恐怖感がまさにロメロ『ゾンビ』のアフリカ編といった雰囲気。/カンカンに照った砂の上を影がゆらゆら近づいてくる描写もグッド。特に煽るような効果音もなく淡々と近づいてきてはパン!と撃たれて崩れ落ちるゾンビに哀愁さえ感じます。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-11 15:21:27)(良:1票) |
26. ザ・タイガーキッド~旅立ちの鉄拳~
《ネタバレ》 インドネシアの伝統武術シラットというのは初めて見ますが、映画として見せる時に特徴的な動きが無いというか、クネクネした手技で乱打戦やってるようにしか見えず、なにやってるのかよく分からない、攻撃を当ててるのか当てられてるのかも分からないシーンが多いです。シラットたらしめている独自の型というのが感じられず、トドメの決め技も、アクロバティックな蹴りもほぼ無いので、ちょっと格闘技覚えたての兄ちゃんが適当にそれっぽく動いても大差ないような、格闘技としての見栄えという点でムエタイに負けてしまってる感があります。/しかしそれを基準にして慣れてしまえば定番の高所での戦いやエレベーター内での1対1、最後の2対1など見せ場に手抜きはなく、しっかり私の好きな"痛いスタント"も用意されており、(特にエレベーターで戦う男とはちょっとした伏線があり見応えがあった)、ありがちな展開の連続ながらも肉体派アクションとしてしっかりと作られていて、見終わった後の満足感はありました。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-24 23:29:26) |
27. 十三人の刺客(2010)
納得いかない部分はありつつも、全体的にとても見応えのある作品でした。殿様には指か腕を切り落とすくらい、もう少しいたぶる描写があってもよかったかなぁ。/エンドロールのキャストを眺めながら「え!この人も出てたの?」と気づくくらい、キャラの立ってる一部の俳優以外は誰が誰やら分からず。とりあえず刺客の13人だけはそれなりに知名度のある、誰でも見て分かる人を揃えてもよかったんじゃないでしょうか?石垣佑磨も顔は知ってますが、いつ活躍してたのか思い出せません・・・。/おえんが新六郎の雰囲気を察する瞬間のシーンがとても芸術的に見えました。 [DVD(邦画)] 7点(2011-10-16 00:20:16)(良:1票) |
28. マッハ! ニュー・ジェネレーション
《ネタバレ》 映画出演と称したオーディションに若者スタントマンチームが応募するが、実は世界のセレブの賭けの対象となるデスゲームへの参加だった──というストーリー。前半20分ほどいきさつが描かれ、あとはもう楽しんでください!とばかりに、さらわれたヒロインを追っての廃墟での格闘シーンが続きます。/しかし主人公含め、ほんとに若手スタントマン使ってるんだな・・・という感じに華がない・・・はっきり言うとイケメンがいない。いや、イケメン目当てというわけではないけど、いなければいないでそういう要素って大事なんだなと改めて思うわけで。/前半は個人戦が中心で、鉄条網の中での立体的格闘シーンや主人公対忍者(?)など、ものすごいスピーディーでアクロバティックな技の応酬を見せてくれます。後半はカオスな団体戦。中ボスにリットグライさん登場で、主人公達をめっためたに叩きのめす、かなり痛々しい描写となっています。またトレーラー下部にぶらさがっての格闘など、これぞ肉体派アクション!という仕上がり。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-06 13:08:42) |
29. ダイアリー・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 自分だったら、背後が気になって撮影どころじゃないですね~。そして、前の方も書かれていますが、私もこれを観ながら「秋葉原通り魔事件」でケータイ構えて即席報道カメラマンと化していた連中を思い浮かべました。/『ランド~』では、やや娯楽に走りすぎてしまった感がありましたが、この作品では従来通りゾンビをフィルターにした社会批判が見られます。この監督には根幹となる"思想"がある。"伝いたいこと"がある。ゾンビを使ってそれを伝える。昨今のゾンビブームでゾンビを狩るだけの軽い作品が多い中、中身のあるゾンビ映画、社会派ホラーを作れるのはこの人だけなのだなぁと改めて思いました。/終わり方は『ナイト~』からの引用が強くてややあざとい反面、ゾンビが流す血の涙が印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-17 00:15:13) |
30. デイ・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 これがなぜ私がゾンビ映画の中で最も好きな『デイ・オブ・ザ・デッド』の名を冠しているのだろう?とかなり疑問ですが、それ抜きに観れば、軽快にストーリーが進んでいく「王道B級アクションホラー」としてまとまってて、けっこう面白い。/ただ、それぞれの舞台がだいたい別作品で見た覚えのあるような感じで、前半、病院でゾンビ大発生!は『プラネット・テラーin グラインドハウス』だし、後半は唐突にピッカピカの研究所が出てきて『バイオ・ハザード』だし、ドーン(リメイク版)ぽいところもあるしで、いろんな作品から良さげな部分を拝借してる感は否めません。 [DVD(吹替)] 7点(2009-12-19 00:14:03) |
31. ミラクルファイター
所々感じるスケールの小ささは否めませんが、クンフー、法術がポンポン飛び出し、コミカルに小気味よく展開するストーリー。CGなど無かった時代の手作り感、たまに吹き出してしまうような笑いもあり、香港らしいバカバカしさがイイ。 [ビデオ(吹替)] 7点(2009-07-04 16:01:47) |
32. ダニー・ザ・ドッグ
一時期しょーもないCG多用の作品が続いてたので「テレビでやってたら観よう」くらいに思ってたのですが、意外と面白かった。サムがダニーのことを最初から分かってるかのように勝手にしゃべりまくってストーリーがどんどん進むところや、敵対勢力に襲われるシーンで死亡も確認せずに退散するところなど、やや都合良すぎな気がしますが。ヒロインは最初すごく老けて見え、サムのちょっと若い奥さんかと思いました。/ボスのバートは、こいつほんっとに憎たらしいわ~と思わせる演技ですね。リーの方も、ここまで演技力を問われる作品はあまり無かったんじゃないでしょうか。闘技場みたいなところで最後にハンマー振り下ろしたシーンの殺気溢れる表情がスゴかった。アクション面もバカみたいなCG演出がなくてよかったです。/あとラストの方、サムがバートを殺したと思ってる方がいるみたいですが、気絶させたんでしょ?前後のセリフとサムが捕まってないことからも明らかかと。 [地上波(吹替)] 7点(2007-07-14 01:04:50)(良:1票) |
33. ザ・コア
嫌いじゃないです。こんな他愛のない映画にまで戦意高揚だのプロパガンダだの言う声がありますが、"アメリカが作り出した兵器実験が事の発端"であり、暗にアメリカの軍事競争がこの地球規模の危機を引き起こしたのだと批判し、国のトップはバカでも自分の国や家族は守りたい・・・という自己犠牲精神を称揚する、ただのアメリカ万歳に陥ってない点は評価できるんじゃないですかね。 [地上波(吹替)] 7点(2007-04-20 23:57:27) |
34. 墨攻
《ネタバレ》 主人公・革離が城に到着してから最初の攻防戦が終わるまではぐんぐん引き込まれ、ほんとに見応えがあります。単純に趙国側と梁城側だけ追っていればいいので話も分かりやすく、相手の裏の裏をかく戦いに緊張感があったのですが、戦いが一段落した後半から主人公の苦悩、梁王の陰謀、恋愛といった要素が一気に押し寄せ、それぞれのエピソードに割く時間がぎゅうぎゅうに詰まり、特に水攻めや気球なんかは下準備も描かれず突然のように出現するので、前半の知略を極めた緻密な戦いとはうって変わって、どのシーンを削るかで手一杯になってしまっている印象。/そしてこの作品の話を平凡たらしめているのが逸悦との恋愛エピソードだと思います。墨家の教えである"非攻・兼愛"と、戦うことでむごたらしい死体の山を築いていってしまう現実の狭間で悩む主人公が、どう自分なりの答えを見つけ出すか──恋愛に時間を割くことによって、この作品のテーマ自体が中途半端なものになってしまいました。恋愛要素は完全に切り捨てて、ライバル的存在の趙の将軍・巷淹中との戦いの中で見つけだした方が骨太な作品に仕上がってたと思いますね。前半8点、後半6点、映像面は重厚で申し分なしの9点。 [映画館(字幕)] 7点(2007-02-12 16:23:59) |
35. 皇家戦士
《ネタバレ》 真田広之演じる元刑事がテロリストに妻と子供を殺され、ミシェル・ヨーと共に犯人に復讐するというお話ですが、とりあえず真田広之カッコよすぎ。高度なアクション性を要求される香港映画、名だたるアクション俳優のいる中でまったく遜色なく素晴らしいアクションを披露。船の上での密売人達との格闘、バーでのぼろぼろになりながらのしばき合いを見てると、倉田さんのように香港をメインに活動してた方が良かったんじゃないかと思いますね。邦画でこれだけの高い身体能力を見せる機会なんて無いに等しいし。ラスボスを前にリタイアしてしまうのが残念。/字幕だと日本人が日本語でしゃべる場面には、お馴染みの"中国人による爆笑もんの日本語吹き替え"が付いていて、真田さんがイントネーションのおかしい日本語で会話する姿に腹がよじれ気味に・・・。子供の役の2歳くらいの女の子が、マッシュルームカットで天使のように愛くるしい笑顔をふりまいてくるのがとてもかわいかったりします。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-10 02:58:24) |
36. THE MYTH/神話
《ネタバレ》 世間一般でジャッキー復活作となっている『NEW POLICE STORY』よりは、この作品の方が復活度は高いと個人的には思いました。荒唐無稽なファンタジー要素はありますが、ストーリーと適度な時間での場面転換が良いからか、最近のジャッキー作品のように「そんなアホな~」とダレることもなく、120分観られました。ハリウッド以降の作品の中では非常に穴のない、人によっては(といってもジャッキーファンの間だけの話ですが)傑作かもしれない作品だと思いますね。/アクションは現代編はコミカルに(街中追いかけっこや特殊な工場での格闘など過去作品で何度も使ってきた手法ではありますが)、古代編はお姫様を守るためシリアスに、"弁慶の立ち往生"のような壮絶な最後もキマってます。/いくさのシーンで急に4人くらい将軍っぽいのが出てくるところが、顔の区別がつきにくくわけ分からなかった。/確かにハッピーエンドじゃないですが、お姫様は自分の意志で、モンイーを待つためにあそこに残ったんですからあれでいいんだと思います。 [DVD(吹替)] 7点(2006-12-04 00:13:48) |
37. 燃えよデブゴン10 友情拳
《ネタバレ》 サモ・ハンとカサノバ・ウォンのコンビで贈る正統派クンフーもの。町を牛耳ろうとするマオの罠にハメられたり、修行したり、師匠を殺されて復讐したり─というお決まりの流れで、サモ・ハンならではの、主要人物の無茶な惨殺っぷりとコメディが共存する作品。/修行シーンがけっこう見応えあり、レオン・カーヤン演じる梁賛先生が詠春拳のなんたるかを懇切丁寧に教えてくれます。/ラストバトルでは3対5人分のバトルがあるのでその点では満足ですが、初老のじじいだと思ってたマオがここで突然肉面を剥ぎだすと、出てきたお顔は真っ白の白塗り・・・しかしなぜ顔を隠す必要があったのかはまったくの謎。 [ビデオ(吹替)] 7点(2006-10-28 01:45:29) |
38. トム・ヤム・クン!
《ネタバレ》 マッハはまだアクションそのもののインパクトでなんとかなったが、期待された2作目もまたこれではやや厳しいかな。仏像や象がタイ人にとって生活に根ざした大切なものだってことは伝わってくるんだけど・・・もうちょっとストーリーに面白みを加えたって損はしないだろうに。セリフを排して「感じ取ってください」的にスロー→フェイドアウトの編集の多用もウザったくなってきます。/アクション面では長回しに挑戦していて、あの階段を上がっていくシーンはすべて計算なのか、即興も入ってるのか分からないがスゴイの一言。寺でのバトルはカポエイラ使いだけで良かったかなと思う。カポエイラ使いがカッコいいので、次に出てくる剣士にインパクトなし。その次に出てくるマッチョレスラーで「あちゃ~やっちまったかー」。このマッチョがラストバトルの相手ってだけで-1点したいくらいに、私はアクション映画におけるマッチョ登場がイヤなんです。それと腱を斬る時の『ロミオ・マスト・ダイ』なんかでやってたレントゲンCGも蛇足。/次回作が勝負でしょう。いい加減アプローチ変えないと、一部の格闘映画マニアだけが喜ぶ俳優になってしまうのでは? /追記 空港で人とぶつかってお互い固まるシーンの意味が分からなかったんですが、あれジャッキーのソックリさんだったのね。たしかに似てる。 [DVD(字幕)] 7点(2006-10-02 00:34:18)(良:1票) |
39. マジック・クリスタル
《ネタバレ》 サモ・ハンとエリック・ツァンを足して3か4くらいで割った風貌に、その仕事っぷりは"香港の秋元康"ともいえるバリー・ウォンが監督、出演しているアホアホ映画。/しゃべる石と少年の交流という一見しょーもない話がメインですが、テンポ良く話が進み、クンフーシーンも惜しげなく挿入されていて退屈せずに観られました。途中、オバQとガッちゃんのシールが映る法的にあぶないシーンが(笑)/ラストはシンシア・ロスロックが蟷螂拳を披露したり、リチャード・ノートンのサイ捌きもスゴイです。オチの干からびた宇宙人登場で軽く脱力。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 02:19:27) |
40. ペディキャブ・ドライバー
《ネタバレ》 サモ・ハンらしい陰惨さで、いま思えばおよそNHK教育で放映するには問題アリアリな内容だと思うのですが、私も初見はそのNHK教育でした。あとで恋人が売春婦だったと分かってもナタで八つ裂きにされようとも愛を貫きなさい…ということを子供たちに教えたかったのでしょうか。/悪役を演じるジョン・シャムが、役だと分かってても「そのモジャモジャの髪むしってやろうか!」と憎らしく思うくらい好演しています。/クンフーシーンは、テクニック重視の劉家良とのバトル、重量級ガチンコ勝負のビリー・チョウ、と相手を上手く引き立てています。 [地上波(字幕)] 7点(2006-05-16 14:47:50) |