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天地 司さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 79

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21.  エイリアン
今まで40年映画館のスクリーンを通してさまざまな間接体験をしてきました。印象的な映像が何気ない毎日の生活の中で記憶によみがえります。涙したり、せつなくなったり、勇気がわいてきたり、心が温かくなったりとさまざまです。ショッキングという意味ではこの映画はベスト10に入ります。顔にへばりつく異生物や食事中にエイリアンが現れるシーンなどは、記憶から消えることはないでしょう。宇宙船という逃げ場のない閉塞感、圧迫感、緊張感、不安感は映画館の座席にいる私の体をもこわばらせました。映画だとわかっているのに未知のリアルさがありシリーズの新作はついつい観てしまいましたが、この1作目は別格だと思います。「ALIEN」とタイトルが出るシーンからそれまでのSFホラーとは「異物」を感じました。これからもスクリーン上の体験を楽しみにしています。21世紀のエイリアンはどのようなものでしょう。
8点(2003-05-13 16:41:48)
22.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
狼少年にならざるを得なかった主人公の悲しさと虚像をディカプリオが好演しています。子供の心のまま虚構の世界で甘えることに安心感と自分の存在を得ようとする幼さと脆さ。そこには善悪の判断はない。自分を守るために必死なのだ。映画前半、突然崩れ始める安住の世界、そこから走り出す姿は現実逃避であり向かう先は虚構の世界である。そこは彼にとって安住の世界=家庭、の代わりであることが悲しい。父親は現実と虚構をつなぐ心のよりどころか。いや、彼が走り始めたときに両親は追わなかったのだ、追えなかったのだ。追いかけたのは唯一の現実、トム・ハンクス。現実が虚構に追いついたとき彼はようやく自分の居場所に落ち着けたのだろう。父を母を現実として受けいれたのだろう。
8点(2003-04-18 16:40:40)
23.  ムトゥ/踊るマハラジャ
チケットガイドで「何を観ようかな」と考えていたら「おすすめ!人気No、1」となっていたので、あまり先入観をもたずに映画館に向かいました。すると、単館ロードショーのためか長蛇の列!。階段に座る人もいたので「これは何かある?」と期待して観始めました。冒頭、口笛で馬を呼ぶシーンからスクリーンに釘付け!唐突に始まるダンスシーンも妙に納得。格闘シーンもつまらない香港映画よりインパクトあり。ラジニカーント=スーパースター、その通りです。ミーナには一目惚れしました(久しぶりに母性を感じた役者さんデス)。いろいろな石の詰まった宝石箱、そんな印象でした。インド映画に興味を抱かせてくれた事にも感謝しています。
8点(2003-04-11 16:06:47)
24.  戦略大作戦
イーストウッドはガンマンでも刑事でも、異色の一匹狼だからいいんですよね。まっすぐな人間らしさに共感できるんですね。この作品も兵士らしからぬ(?)人間そのものです。シブイまなざしのようで実は笑っているイーストウッドは魅力ですが、いつもの苦笑冷笑と異なりとってもおちゃめでいいですねえ。当時、映画館のチケット売場横にスチール写真が掲示してあり、入場前に一番インパクトがあったのは(なぜか)サザーランドが金塊を拝んでいる一枚でした。それを裏切らない怪演は当時中学生の私にはアメリカ人そのものに思えて印象的でした。
8点(2003-04-10 11:28:55)
25.  愛を乞うひと
新宿の映画館に入ったとき、閑散としていたため余計に感情移入して観た記憶があります。幼い頃より愛された実感が無いために、自分が受けた事と同じように暴力でしか親子のコミュニケーションが取れない母親。常に不幸な結果が頭をかすめ、その不安に耐えられなくなると自ら不幸を招くようにこれでもかこれでもかと子を虐待する。それでも子から見れば親。自分が悪いのかと悩み、愛されたいと願い、いい子でいようとする。心の支え、生きる自信はたった一言だけの誉められた記憶だったのだろう。去っていく夫への心の叫び「怖いよ。独りにしないで」。幸福を受け入れることが不安になるのは何故?素直になれないのは何故?自分でもわからない悲しさを抱えたまま母は老いる。ラスト、ひとつの鏡に映る母娘。自分を愛することは相手を愛すること、自分を許すことは相手を許すことと気がついたのかもしれない。母親を捨てたのではなく母親が捨てさせたのだから。同じ目、同じ手、同じ心がそこにある。母がいたからこそ今の幸福を受け入れられる自分がそこにいる。20数年前「大地の子守唄」で原田美枝子が演じた主人公に感動をしました。この作品の母親の姿がそれに重なります。
8点(2003-04-06 16:16:51)
26.  チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
ジョイ・ウォンが観たくて映画館に足を運んだことを覚えてます。一昨日レスリー・チャンの訃報を聞いて、この作品を思い出しました。そういえば話が進むにつれてジョイ・ウォンの美しさ(とか、袖を振り回す愛らしさ)は当然として、レスリー・チャン演じる頼りない主人公は好感が持てて楽しめた記憶があります。ラスト近く太陽の光が入らないように落ちてくるすだれ?を頭で押さえる姿には結構感動してしまいました。いい役者だったのに残念です。合掌。ブルース・リー以降、久しぶりに関心を持った香港映画でした。申し訳ないですが、8点のうち3点はジョイ・ウォンへの点数です。
8点(2003-04-03 16:44:17)
27.  戦場のピアニスト
邦画「たそがれ清兵衛」の余韻が残っている頃に観たせいでしょうか、また、新作公開で思い出したロベルト・ベニーニの「ライフ・イズ・・」この二作品と設定や背景は異なっていても印象は似たものがありました。一言で言えば「自分に与えられた人生(役割)を全うする」ということでしょうか。しかも「淡々と」かつ「あるがままに」。ドイツ将校の「生死は神が決める」という言葉は意味が深いように思います。されるがままに殺された者。生きるための行動をして殺された者、生きた者。命乞いをして生き残った者、死んでしまった者。そして目前のことに流されるままに生き残った者。結果はどうあれ、あるがままの人生を受け止めた人間はだれでも生ききり、そして死にきるということでしょうか。危機に直面していても、先行きが見えない状況下でもシュピルマンの指は無意識にピアノを弾いていました。それは自分を見失わず、生死にこだわらず、ただあるがままに生きる姿の表れのように見えました。
8点(2003-04-02 16:01:33)
28.  化粧師
椎名桔平、いいですねえ。以前から注目していましたがこの作品は彼のはまり役でしょう。現代のメイクアップアーティストと異なるのは依頼人の心の化粧を施すのが化粧師であり、依頼人の身体的特徴を生かした美の表現者がメイク・・ということでしょうか。前者は癒され、後者は自信を得る。生きる時代の違いとはいえ前者が個性的で、後者がカタログ的に感じるのはなぜだろう(失礼)。椎名桔平演ずる小三馬の表情、動作は化粧を施す女性の心を解放していくような慈愛に満ちている。化粧のシーンは華道、茶道に通ずる道を感じさせた。それは、悲しみを知っているからこそ表現なしえた小三馬の芸術といっても過言ではないだろう。
8点(2003-03-10 19:00:08)
29.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー
ブルースファンにとって最高傑作とされる名作。鋼のような肉体はこの作品がベストといわれ、神技ともいえるジークンドーのテクニックが随処に炸裂する。「燃えよドラゴン」で修行僧を思わせるストイックな求道者の一面を見せたブルースは、この作品でそこに到達するまでの武道家を演じているようにも見える。こっけいな姿や女性に対してのシャイな表情は生活のすべてを鍛錬に費やしている不器用な若者そのものである。が、しかし戦闘体制に入った瞬間、彼は無敵のファイター、唯一絶対のヒーローとなる。真似をしようにも真似できないブルースの凄さが凝縮された作品である。ブルースの人なつっこい笑顔が、静かな、無の表情に変わるとき、武道家そして俳優として伝説になったことがわかります。
8点(2003-03-06 18:11:53)(良:1票)
30.  コンタクト
そういえば、地球環境問題を地球規模で考えることから一歩進めて宇宙の一惑星として捉えたときに重要になるのは知識ではなく智恵である。と、どこかに書いてありましたが、劇中の台詞「科学では肯定できない。でも、否定もできない」というような一節(違ってたらすみません)に心ひかれました。当時、仕事でもその言葉を引用させて頂いておりました。ジョディ・フォスター適役ですね。未知への挑戦、解明が自分探しと重なること、とても現実的です。
8点(2003-03-03 15:00:49)
31.  火垂るの墓(1988)
観るたびに胸を打たれます。初めて観てから何年後だったでしょうか、何気なく立ち寄ったCDショップに陳列してあったビデオに「14歳と4歳で生きようと思った」と書いてあり、その場で目頭が熱くなってしまいました。不安で不安で不安でたまらなかった清太が妹の前ではおどけて見せる姿に、命の灯が消えかけている節子が兄のために泥団子を作る姿に、私は自分が恥ずかしくなります。一瞬でも現実を忘れてはしゃぐ、二人の水浴びの笑顔を永遠に胸に刻んでおこうと思います。
8点(2003-02-28 18:25:43)
32.  栄光のル・マン
公開当時、車音痴の私にもポルシェとフェラーリのエンジン音の違いはすぐに分かりました。ラスト近くフェラーリのバックミラーに映るポルシェがカットごとに大きく迫り、両車のエンジンが交互に悲鳴をあげるシーンに圧倒されました。車の性能を超越したマックイーンのテクニックが伝わる感動の名場面でしょう。レース後ライバルに送ったサインの意味は?30年経った今でもあれこれと考えて楽しんでいます。マックイーンがハンドルを握ると車もバイクもホントに体の一部になってしまいますね。
8点(2003-02-23 15:49:20)
33.  怒りの荒野
マカロニウェスタン=奇抜さ残酷さ、とイメージされがちだがイーストウッドは別格として軽快なアクションを売りにスターとなったG・Gことジュリアーノ・ジェンマは代表格だった。この作品は悪の代表格である大先輩リー・ヴァン・クリーフの胸を借り、俳優として互角にわたりあった。二人の顔がクロスするタイトルバック、ドラマチックなテーマ曲、冒頭から他のマカロニ作品とは異なり何かを予感させる。さげすまれた孤児がガンマンとして成長し、やがて避けられずに恩人と決闘するラストまで異色の傑作に仕上がっている。他の作品のようにアクロバット的な銃撃で敵を倒していくジェンマはいない。一人前のガンマンになるために必要なことは・・・。
8点(2003-02-06 16:39:14)
34.  南へ走れ、海の道を!
新人ボクサーの弟を巻き添えで殺された亮(岩城晃一)は沖縄の米軍基地に降り立つ。「ついてない奴だ。ただ墓だけは作ってやりたい。」クールな装いとは裏腹に、(一瞬、野獣)と化した亮は単独で組織に復讐を始める。どこまでもストイックに、クールに、そしてかぎりなくハードに、ヒートアップする!。すいこまれそうな青空をバックに、軍用機の操縦士を見上げ「グッドラック」と親指を立てる亮。日本映画史に新たな1ページが刻まれた瞬間だった。傑作である。
8点(2003-02-01 15:18:08)
35.  リスボン特急
車を運転するアランドロンの顔がアップとなるラストシーン。すすめられたガムさえ視線に入らない表情で首を横に振る。二枚目俳優ではない、本当にいい男を演じた。全編を通していかにもフランス映画らしいブルーの色調が濃く、それがまた大人の男に似合う。エンディングの粗い画面に主人公の心情が痛いほど表現されている。
8点(2003-01-29 15:24:30)
36.  天と地と
私、個人としては仕事で悩んでいた時期に観た事もあり、恥ずかしいですが何か勇気付けられたことは事実です。立場上、弱い心を奮い立たせ先頭に立って切り込んで行かなくてはならない姿に感銘したのだと思います。この映画を機に歴史や禅、神仏への関心が強くなった事もありがたいと思っています。当時はよくサントラCDを聴いていました。海外版を劇場で観れなくて残念です。おんべいしらまんだやそわか。
8点(2002-06-15 18:02:31)
37.  ターミネーター3
シリーズ化された過去の多くの作品に言えるように、リアルタイムで観ていけば1作目は別格で2作目は傑作などと評価されるのでしょう(観た年齢や人生経験、映画の知識などが加わると多少評価が異なるとは思います)。この3作目はマニアの方から観ると不満が多いと思いますが個人的には「良くまとまったストーリー」という印象でした。実はターミネーターを映画館で観たのは初めてでシュワルツェネッガーが登場しただけでうれしくなってしまいました。「T-X」はそれらしい目の演技で面白かったですし、この手の悪にありがちな典型的「わき目もふらずまっすぐなのが致命傷」というキャラクターに描かれていて安心して(?)観ることができました。満腹状態で観たのでカーチェイスシーンの音響は結構お腹に響いて凄かったです。観終った後は一応完結、ただシリーズ継続中という印象が残りました。
7点(2003-07-17 17:43:56)
38.  ダーティハリー2
前作が面白かったのでかなりの期待をもって映画館にいきました。「マグナムフォース」のタイトル通り冒頭から拳銃のアップです。静止画像かと思いきや指が動いてますね。なかなか良くできたストーリーで、ハリーが何を信念に何を基準として職務遂行しているのか理解できます。怪我の傷の手当てを麻酔なしでさせる場面があったように記憶していますが、これぞハリー・キャラハン!信じられるものは自分の腕と拳銃だけなんですね?(木枯らし紋次郎みたいです)。意外なラストによりいっそう一匹狼のカッコよさを感じて面白かったのですが、午後に観た「燃えよドラゴン」で人生が変わってしまった私にはこの「2」を観た直後の点数が正しく思い出せません。ただし間違いなくこの作品目当てに当日は早起きしたのであります。
7点(2003-07-06 17:58:43)
39.  チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
こういう映画、観たいですよねえ。辛口評もわかりますが何気なくTVのチャンネルをまわしていてチャリエンやっていたらついつい観ちゃいますしね。映画のオープニング「This is hostel,ja?」とキャメロンがアップになると、もうフルスロットル状態です。個人的にはルーシー・リューがお気に入りですが3人のエンジェルたちそれぞれがとてもいいキャラクターです。話の内容は別として前作よりも格段にパワーアップしてます。これぞ21世紀型チャーリーズエンジェルという感じです。こういう映画がなかったらハイテンションのお姉さんたち、まともに見られません(実感)。ジャクリーン・スミスがさりげなく登場しますが、ファンならずとも感動するシーンでしょう。
7点(2003-07-05 14:55:12)
40.  めぐりあう時間たち
先入観も予備知識も何もなく(アカデミー賞受賞は知っていましたが)観てもいいかなと思っている映画の中から上映時刻が一番近いこの映画を選びました。ドラマの進行と共にホラー映画とは異なる意味でストーリーの先に「不幸」や「死」などの不安や恐怖を感じていました。音楽がしつこいほど効果的で心の闇を表現しているように感じました。自分の仕事柄、「ケーキくらい簡単に作れる」というような台詞に、日常の家庭内でよく見られる母から娘へ伝授されるお菓子作り(実は愛情)の記憶がないという事実=生き方への自信の無さと生きることへの不安を深読みしてしまいました。その場面以降3人の女性たちに共通して観たのは、心の深くにある言いようの無い不安とたたかい、愛されることを求め、自分の存在の証を探し続け、あるがままの自分を許容できることを願う姿でした。映画のテーマとは異なるかもしれませんが観終った後に、母は強しされど女は弱し、愛されたいならば愛しなさい、女性はいくつになっても女、良心は誰でも生まれながらに具えているが良心は愛された経験により芽生えるもの、等々の言葉を思い出していました。男は強いだけでも優しいだけでもだめなんだなあ、などとも考えてしまいました。相手に共感できてなおかつ自分を見失わない男こそ本物かななどと・・・・・(関係ないですね。すみません)。理解不足で恐縮ですがラストシーンの二コールは思い直して引き返したのですか?それとも初めにつながっているのですか?あるいは?。私の考えは、もちろん・・・。これを機会に「ダロウェイ夫人」読んでみます。
7点(2003-07-04 16:14:53)(良:1票)
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