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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
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自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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481.  REC/レック2 《ネタバレ》 
うわー、そっち行くかよ、という感じ。 前作の最後のとこでも、そんな感じは見せていたのだが…そっちかあ。 個人的には残念…ウィルスで押してもらいたかった。 ゾンビに十字架…たぶん、ホラームービー初の展開では。 ゾンビにエクソシスト…初だな。 しかしゾンビが十字架に怯える展開というのは…やっぱ違う。 なんでもMIXしてみたらいいというわけではなくて、やはりゾンビはウィルス。 あと…何が何でも動いてるゾンビから採血しようという提案は…有り得なさすぎて×。 なんかそうなると…どんどんコントぽくなってくる。 「コレ持ってろよ」「ガチャン!」とかお約束の展開だしー、それコントだしなあ、「仕方がないから動くゾンビから血を採る」「マジかよ」とか完全にコントの展開だな。 いろいろな思いつきが散りばめられていて、遊びながら作っている感じは伝わってくるが…若者向け。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-02 23:45:23)(良:1票)
482.  ノウイング 《ネタバレ》 
なにかリアリティを感じない作風である。…どう言ったらいいのかわからないが、「マジで?」という驚きの無さというか。妻に死なれて息子を育てながら大学教師をしているわびしいインテリ男性、ということでそれなりにはいいのだが、やはりどうも、リアリティを感じない…大学教師というのはハリウッド映画の主人公としてはありがちなパターンなのだが、なんの役にせよ適材適所というものがあるよなあ。 ケイジはわびしいインテリには向いていないのよ。…今まで彼がぴったりしっくり来たと思った職業は、わびしい救命士です。意表をついて気象予報士というのは一回しか使えないネタだが良かった…あと、ニヒルな死の商人もまあまあ良かった。警官とか兵隊でもまあまあいいのだが、それよりは前科者のほうがぴったりしていたかな。 ケイジインテリには向いてない、うえにさらに、この作品ではケイジでは…というのはどんなCGを駆使したとて、ありがちな終末パターンのこの映画では(まあ、選ばれた子供以外は滅びるという点ではありがちではないのだが)最大の見せ場は父子の別れの場面なので、あそこのシーンで客を「どれだけ泣かせられるか」が勝負なのだと思う。 …私の場合は、「チョロ」くらいでした。ダメだこんなんじゃ。 あそこで滂沱の涙にならなければ、ここまで見てきた意味は全然ない。 …何がいけないのだろうと、考えますと、やはりここはケイジではダメなのではないかと。 インテリに見えないからということではなくて、父子の別れと来たらやはりトム・ハンクスだろうと。 あの重要なシーンに、ケイジはなんだか手抜き感が感じられましたけど。 …それはこの作品では意図的に「抑えた演出」がされていますので、ケイジは注文通りに演じたのでしょうが、「抑えた」中でも充分客を泣かせるというまでにはケイジは至っていない。 真剣にトム・ハンクスを呼びたくなりました。あのシーンでは。ちょっとダイエットして絞ってもらってボトックスと脂肪吸引でOK。 
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-26 20:16:24)(良:1票)
483.  その男ヴァン・ダム 《ネタバレ》 
JCVD本人には、充分にコメディセンスがあるということがわかった。 自分が「出稼ぎベルギー人」であることを宣言したような作品。 …けど、20年に渡ってハリウッドのB級作品に出続けたカレは、もう純粋な意味で「出稼ぎベルギー人」ではなくなっていたみたいなんだ。 ヨーロッパ人のメンタリティを持つはずのカレが、セピア色の画面では到底ごまかしきれない強烈な「ハリウッド臭」を発してしまっていると、私は思う。 増毛や、顔と体の「お直し」をしている人特有のこの感じ。 ヨーロッパの俳優は「お直し」をしない。 銀行強盗シーンがとてもつまらなく、JCVDの回想シーンの自虐ギャグだけが非情に面白く、残念。 カレにとって、ハリウッドで仕事をして生きていくことは、日々銀行強盗の人質に取られているような緊張感や不条理と共に過ごすということであったのだろう。 右や左に駒のように動かされて、言われたとおりにするだけで、自由がなく、自分の意思は無いものとされる。 だから「銀行強盗の人質」だったので、その重苦しさを思う存分表現したのであろう。 けど、犯人役の設定が非情すぎて観客はこの「不条理」についていくのが大変…う~んほとんど無理。 この一作でちょっとスッキリしただろうから、次はもっと楽しめる自虐コメディを作れるんじゃないかな~出資者さえいれば。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-02 21:16:25)
484.  勇者たちの戦場 《ネタバレ》 
イラク版「ランボー」。 アメリカとイギリスのTVドラマでは、今でも繰り返し使われているこのパターン。 過酷な戦場を体験した兵士がなかなか社会復帰できない苦悩。戦友以外の誰にもわかってもらえない苦しみ。あげくに事件を起こしてしまうが、ドラマの作り手は彼を完全に悪者扱いすることはできない…。 本作では女性兵士を混ぜたり、軍医を登場させたり、サバイバーの1人が再度イラクへ戻るとかいうバリエーションで新味を出そうとしている。 アメリカの国民向けのものとしては、今も昔もこういうものが必要なんだろうなあ。 けど、この作品は、それ以上の意味、つまり世界に向けて配信するほどの価値があるとは、私は思えないんだ。 …だってさ、士官候補以外のほとんどのアメリカの兵隊は、本国ではまともな仕事につけないか、兵隊になることを条件に帰化させてもらったとしか思えない外国出身者か、貧乏で大学に行けなくて小金を作るために軍に入るしかなかったか、微罪を免除してもらうかわりに兵隊になってるってこと、日本人でももう知っているんだよね。この映画の志願兵とは全然違うし。 …なんで知っているかというと、それは横須賀や沖縄でさんざん悪さをされたからなんだよね。 …優秀なやつは本国に置いておいて、そうじゃない兵隊を外国に派遣してるんじゃないかと、みんな疑ってるし、そろそろバレているんだよね。 武装して他国に乗り込んで、「怪しいものではありません。善意です。」といくら言っても、「いい人」だと思ってもらえるわけはないってこと、ベトナム過ぎてもまだ学習してないってとこが、果てしなくバカの壁であることだ。 「戦争行ったら、ひどい目にあってさあ…PTSDで大変」って言うけどさ、こういう映画を一つつくるなら、同じ数だけ「在留米軍の兵隊が起こす犯罪で被害を受ける現地の(特に日本の)人々の苦しみ」の映画もつくってもらわないと、納得いかないってものよ。  言わせてもらえば「横須賀でタクシー代を踏み倒すために運転手を殺すなよ」で、「沖縄で少女に乱暴するなよ」で、「酒飲んで日本の道路を運転して当て逃げするんじゃないよ」だよ。 PTSDで苦しむ帰還兵に同情するなら、在日米軍の犯罪被害者にも同情してもらわないと。 結局、ろくでもない兵隊を派遣するなら私用で基地から出さなきゃいいだけのこと。マジで出てこないでほしい(私は横須賀在住)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-01 19:56:09)
485.  コレラの時代の愛 《ネタバレ》 
「ノーカントリー」で一躍「時の人」となったハビエル・バルデムだ。 ゴツくてゴツい彼は年齢不詳系でどんな年齢の役でもしっくりこなす。老けメークもお手の物。 しかし…本作では、20代の役がかなりキツかった。あのままヤング・フロレンティーノでもうしばらく押すべきだった。 そして、一番もったいなくて、作品の質を大幅に下げてしまったのはフェルミーナ役の女優が若すぎたこと。それなのに強引に老け役まで引っ張ったこと。 う~んなんでなんだ。どう贔屓目に見ても30そこそこにしか見えないのに70歳て。 なんであそこに高齢女優を持ってこなかったのか、大変理解に苦しみます。自分よりうんと年上の女優を「娘」と呼ばせているのが、非常にイタい。 フェルミーナがシワシワのヨボヨボになっていなかったら、ラストの感動は無いも同じです。 シワシワヨボヨボした二人がそれでも「いたす」ことの意味を、考えることができない。 それと、コロンビアの話なのに強引に英語で押し切るセンス、意気地がないねえ。 同じ内容でも、英語で言ったらそのパッションは半分にしか聞こえないんですよ。 特に、「情熱」を重視した内容ですから、ここはスペイン語で堂々とやるべきでした。 想像するに、出資者から英語作品であることとの条件がついたのでしょう。 70歳のフェルミーナが高齢女優であったなら、私もラストで何か感じるものがあったかもしれないのだがなあ。 さて、「愛」とは相手の存在そのものを愛しむことであって、フェルミーナがフェルミーナである限り、何歳であっても愛するというのがフロレンティーノです。 が、あの若い日に結婚していたとしたら、フロレンティーノは同じ気持ちを持ち続けられたかどうか。 フェルミーナは特別に優れた女性ではなく、夫の浮気ですねてみたり、姑を嫌がる、フツーの女ですから、フロレンティーノに対してもいろいろな要求を出し、不満もぶつけたはずです。 「人生の激動期」を共にせず、パスしたからこそ、フェルミーナへの愛が持続した…のではないかと私は思うんだよなあ。70過ぎて結ばれた時には、お互い人生の「凪」ですから、もう真剣にもめる理由もあんまりないですから。そういう意味では、死んだ夫こそ「お疲れ様」だったと思うんだよなあ。 色々な面で残念な作品。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-28 17:14:01)(良:1票)
486.  フリーダムランド 《ネタバレ》 
意味不明。 つかみどころなし。 どんなにがんばっても、作り手の「コレだけは、伝えたい」というキモが探し出せなかった。 どんなBC級作品でも、「はは~ん、ココだな」というものが、必ず、ある。 逆に言うと、そういうものが無ければ、製作にまでこぎつかない。 「ロレンゾ刑事シリーズ」として、TVドラマの前後編で見たのならば、即座に忘れて終わるところだが、私は主演の男優女優が大物すぎることが妙に気になる。 この二人は今どき珍しくTVドラマには出ていない=TVに出なくてもやっていけるという数少ない大物だ。 …このスジの通らなさ、意味の無さ、なのに超大物俳優2名ゲット、もしかして、狙いに行ったのか。 そんな気もするなあ。幼児虐待と人種問題を絡めて2大スターが意味ありげに何かしていれば、どっちかは賞をもらえるか、せめてノミネートに引っかかるのではないかと。 ジュリアン・ムーアの強引なスッピンモーロー演技とかも、そういうふうに考えれば、そういうこともアリかもしれないし。 ま、はっきりしたのはジュリアン・ムーアはああした役をやるには本人がセレブすぎて無理があるってことだったが。 しかし、キャストはともかく賞を狙うには、この映画は脚本も含め裏方がちと安かったでしょう。 高い俳優を使っても安いスタッフを使うとこういう感じになるんだなあ。という感想。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-25 21:53:08)
487.  パトリオット 《ネタバレ》 
飲酒問題と暴力と差別発言が心配なメル・ギブソンだが、こと、体力勝負のヒーローを演じればこんなに説得力がある役者さんはいない。 メル・ギブソンはどうしても主役をやるべき人なんだなあ。たとえ、酒乱でレイシストで家族を殴っていても、これは動かない事実である。 で、これはどっからどうみてもアメリカの精神を熱く語った話なんですけど、主役はオーストラリア人、監督はドイツ人だ。どういうもんだ。 …作り手の中核が生粋のアメリカ人でない、というところに、かえって真実が潜んでいるような、気がしますね。生まれながらのアメリカ人でないからこそ、こういう作品に「熱く」なっちゃうんじゃないかと。 エメリッヒのスピード感ある話運びに加え、ドラマ部分も泣かせのツボをきっちり押さえて、戦闘シーンで盛り上げるテクも充分で、「善玉悪玉」の別が鮮明すぎてベタであるという致命的な欠点を上回る効果を上げている。とは思う。ラストでは、誰しも多少は涙腺がゆるんでしまう。とは思う。 ちょっとまって。 「我々は多大な犠牲を払って星条旗(当時は星の数が違うけど)を獲得したのじゃ。どんなもんだ。」であって、もっと言えば「自衛権というものは、先祖が血で獲得した権利なのじゃ!(だから武装する権利は死んでも手放すものか)」というふうに聞こえますね。実際そう言いたいわけです。 でもこの話ってさあ、ネイティブアメリカンをいっぱい殺して、追い払った後の話なんだよね。 そこをすっとばして、知らん振りして、「悪いイギリス人が攻めてきた!大変だ!」…って言ってるのか?もしかして? 殺されて、土地を追われたネイティブアメリカンの側からすれば、「ざまあみろ」としか思えないのではないのか? エメリッヒにすれば、この作品が「オレは建国の精神をちゃんと理解して完全にアメリカ人になった(たった10年でか?)」宣言なのだと思う。カレはドイツ人だからこそ、こういうものに「熱く」ならないとアメリカ人になれなかったのだ。クールに仕事と割り切った作品であるとは、とても思えない。 けど、「パトリオット」を見たネイティブ系のアメリカ人の人たちは、どういう気持ちになるだろうか。 「星条旗万歳。建国の父それは農民兵。」と賛美してくれるとでもいうのか? ルー・ダイアモンド・フィリップスは、もしこの作品のオファーがあったら受けただろうか? 私はそれが知りたい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-23 20:04:58)(良:1票)
488.  THE 4TH KIND フォース・カインド 《ネタバレ》 
なんのことはないオール作り物ということだ。 そうか。 そのわりには、「本当です!」とさんざん女優を使って言わせているのはなんだ? そして、居もしない「アビゲイル・タイラー」を演じた超げっそり女優はいったい誰なのか。 彼女は、「他の作品に出ない」「名乗り出ない」という条件で引き受けたはずだけど、その見返りとしてギャラはどのくらいもらったのかなあ。 さて、真贋を知らずに見始めた私は、「アビゲイル・タイラー」さんにすっごく違和感を感じたわけです。…このヒト、本当に「インテリ女」なのか? 心理学の博士であるはずなのに、その話し方にちょっとも知性が感じられないことがヘンなのだ。 いわゆる学者さんのはずなのに、客観的な視点で語ることが一度もないこともヘンである。 …このヒトは、心理学の学位を持っていて他人のカウンセリングをしていたことが、ほんと~うにあるのか??それにしてはなんか、「バカっぽく」ないのか? それとも、一連の出来事が、インテリであった彼女の人格を破壊した結果であるだけなのか? 私の違和感は当たっていたわけで、この「バカ」ぶりは単に役者による演技だったわけですが、こんな演技をつけた演出者はまったくセンスがありませんね。 結局私はげっそり女優のせいでいまいちノレず、心地よい騙され感を味わえなかった。 意味は全くないけどもしもこの話が事実だったと仮定したならば、私はこういうふうに考える。 催眠中の被験者の状態は「悪魔憑き」にそっくりである。 「悪魔憑き」はキリスト教の影響が無い地域では起こらず、日本なら「狐憑き」などと呼ばれ患者は「コンコン」と鳴いたりする。 …「憑き物」状態は患者の都合によって表象が変わるということになるから、メンタル病の一種だ。 そして、ここでは憑依した宇宙人がなぜか「己は神である」と宣言する! 日本だったら神じゃなくてほかのものになるだろうなあ。 ということでシュメール語を話すとか映像が乱れるとかいう説明不能なことがあったとしても、「憑き物」状態はとにかく病気ということでいいのだ。それが「悪魔」とか「宇宙人」とか「狐」とかいう特定の憑依主を表現している限り。 それにしても、ジョヴォヴィッチを勧誘するために事前に山ほどのフェイク映像を作って彼女に見せたとか、そんなこと許されるのか。ミラはいつまで騙されているのか(信じちゃう時点でやっぱ世間知らず)。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-03 17:06:26)
489.  ブッシュ 《ネタバレ》 
ジョシュは相当にブッシュの発音を練習したんですね。顔は似ていないけど声だけはそっくりでした。 さてコカイン中毒はどうなったのか心配なオリバー・ストーンという人は、トップに登りつめた権力者(主に政治家)にものすごく興味があるらしい。ニクソンも撮ってるしカストロにインタビューもしている。 それで今度はブッシュジュニアだ。 私はブッシュについてはマイケル・ムーア経由の情報しか知らないので、ということは私はかなり偏向した見方をしているのかな~と思っていたらそうでもなかったようだ。 ハーバードに親のコネで入ったとか、識字に障害があるらしいとか、兵役疑惑とか、結局ムーアの言ってるとおりだったのかしらね。 作り手が言いたいことは、ブッシュジュニアには「責任を取る」という経験が決定的に欠けていた…ということなんですね。 暴れて警察に拘留されても、恋人を妊娠させても、アルコール中毒になっても、会社の経営がうまくいかなくても。 何をやっても、自分で責任を取らされたことがない。これは不幸なことでもある。 パパブッシュは、家名を守るために不本意ながら息子を助けていたようなのですが、結局はそれがいけなかったのです。 なぜなら、責任を取らされる苦しみを知らない男は、怖いものがないわけなので、戦争さえ簡単にやる気になってしまったからです。 それも、弟ばかり可愛がるパパを見返してやるためだったということになっている。同じイラクで、パパができなかったことをやってやる…とジュニアは思ったのだろう、と作り手は言っている。 なるほどね~。「ニクソン」よりは面白かったけど、どうもブッシュ一族に遠慮して、ドロドロしたものを削っている気がしますね。遠慮するならこんな映画撮らないだろうとも言えますが、私は作品を誕生させるためにストーンが相当の譲歩をしたのだと想像します。でも、ドロドロしたとこを削っちゃったら、なんかきれいになっちゃって、つまんなくなっちゃった。やっぱりそんなものよね。人が必死で隠している場所にしか真実はない。
[地上波(字幕)] 6点(2010-09-13 18:20:55)
490.  セックス・アンド・ザ・シティ 《ネタバレ》 
シーズン4か5までは全部見たはずですが、やっぱ老けるということは痛い。もともと老け顔だったパーカーですら。 この映画では、最初のほうでものすごいドラマティックなシーンを振っておいてどん底まで落とし、そこからどのようにキャリーがリカバリングされるのかを追ってじわじわと上昇していきラストでハッピーになるという構成がされています。…まあだいたいこういうことになるとは観客の誰もが予想しながら見ているわけだが、私はここでハッピーエンドにせずに「平常心」のラストで終わってほしかったものだと切に思うのだった。「完全な幸せなんて誰にも訪れなくて、先はどうなるかわからないよね~。でもなんとなく楽しく生きていこうよ。」というのがドラマ版SATCでの姿勢だったと思うのだが、キャリーをビッグと結婚させちゃったら「幸せ」以外の何者でもない。キャリーは結婚させたらダメなんだよ。永遠に男を探して彷徨っているのがキャリーなんだ。 あと背筋が冷やっとしたのは、シャーロットの妊娠発覚の際に「養子を迎えたあとに妊娠することって多いらしい」と言って平然としてたことね。…アジア人の養子を、本当の子供を授かるための準備品扱いしちゃってるんじゃ?という大問題なのに、作り手が疑問に思ってなくてスルーしちゃってるのが怖い。やっぱ白人だなあと思うね。 さて、見てみてよ~くわかったのが「4人の女優が3対1に別れてモメていた理由」です。 パーカーはプロデューサーに名前が入っていることもあるだろうが、露骨に自分ばっかいい思いさせすぎ。残りの3人に脱糞だとか女体盛りだとか全裸SEXシーンを割り当てておいて、自分は汚れシーンは一切なし。いいとこ全部自分。いやあ、はっきり言ってすごいよ。ここまであからさまにワガママを見せられると。 ドラマ版でもだいたいそういうことだったけど、パーカーは絶対脱がないしね。 これってつまり「あくまでもあたしが主役。残りは引き立て役なの。」ってことでしょ。 パーカーとは非美人でチビのユダヤ人女優、と私は認識しているのだが本人の認識は全然違うみたいだ。カマトトも年を考えてやって欲しい。ホリー・ハンターとかチビ女はなんか得してるよね。 そんなことで、サラ・ジェシカ・パーカーの自分充分ぶりが炸裂してしまった映画版なのでした(2もあるとは…和解なんてするわけないから、みんなそれぞれ困ってるのね)。
[地上波(字幕)] 6点(2010-09-12 17:19:31)(良:1票)
491.  恋愛上手になるために 《ネタバレ》 
グウィネスの弟が監督して姉も出演した、妙に豪華キャストだけど埋もれた映画。邦題もひどいです。 豪華キャストなんだけどなぜか知名度が低い作品…主演のカレ、問題はこのヒトかも。知らない、こんな男優さん。 と思ったら、イギリス人なのか。どうりで…この系統のイギリス俳優はケネス・ブラナーの後継者ってところですね。 〝ケネス・ブラナー的なるもの〟とはなにかというと、顔が十人並みで多少童顔傾向、身長はけっこう低く、手足が短くぽっちゃり系(非マッチョ)…というような特徴をもち「男は中味で勝負」というおよそ俳優に向かないタイプを指します。私が勝手に決めました。 で、ケネス・ブラナーはイギリスで活動して「中味(知性)で勝負」ということで成功したのですが、ゲリー役のマーティン・フリーマンも同じような感じで勝負してきたんだけどいきなりアメリカ市場に主役で殴りこんでもそれはムリというものなのだった。 …アウェイなんです。アメリカの女優・男優・スタッフの真ん中にケネス・ブラナー的なるものを放り込んでも。ケネス・ブラナー本人ではないわけだから、「キミ誰?」ということで来ているわけだし。 見た目が特に優れず知性で勝負といったら、アメリカには堂々のウッディ・アレンがいるわけですが、それは「面白い(笑える)」から生き残ったわけで、ケネス・ブラナー的な俳優にはそういうものは少しはあるけど強烈には存在しない。「無名のケネス・ブラナー」は「そんなに笑えないウッディ・アレン」と同じようなことなので、マーティン・フリーマンを主役にしたのは大ミスなのだった。 正直、この人をずっと見ているのはキツかったです。「なんでこのヒトが主役なのか?」「なんでこの顔をずっと見ていないといけないのか?」「身長が足りない」「手足が短すぎ」…。 でまあ、内容はまあまあなんですけど、作品の途中では「どこからどこまでが夢なのか」というよくある謎解きはしなくていいように私は思いました。ラストでベッドサイドに佇むドーラのシーンは「絶対に事実」なので、そうするとアンナ登場シーン以外は事実と考えてよいはずです。 なにか結局、ゲリーは常に親友ポールの持ちものを欲しがっている…という解釈もアリなのか? ドーラはポールの元カノだし、アンナはポールの妻と同系統。そのへん、深読みしすぎでしょうか。ラストは気が効いてました。
[地上波(字幕)] 6点(2010-09-03 21:15:55)(笑:2票)
492.  ポエトリー、セックス 《ネタバレ》 
ストレートの一般人は、まず女どうしの同性愛を見せられると軽くショックを受けてそのことで頭が一杯になっちゃいますよね。もうそのことばっか考えて、映画の内容を冷静にジャッジできなくなります。レズビアンは映像作品にあんまりちゃんと出てこないから、見る機会が少ないため、慣れていないからです(なんであんまり出てこないかっていうと、それはこの作品の意図とも関係あるので後で言います)。 しかし、そんなことで目を眩まされてはいけないのだ。 主人公のジルが「男」だったと仮定してみてください。 なんのことはありません。元デカのアウトロー探偵が、捜査上の関係者とデキてしまったが相手に疑惑を持ち始め、結局そんなことだったんじゃん…というこのあらすじに、どーゆー新味があるでしょうか。ゼロ。 つまりこの話は、ジルが男性でさえあったならば最も使い古された私立探偵サスペンスの王道なわけで、それ以上でもそれ以下でもないのだ。 なんだ、大した話じゃないじゃんか。そうです。 「詩」を小道具として使ったことで、もったいぶった話にしたつもりでいますが、考えてみてください。ミッキーが死んだ理由は、インテリ夫婦と3Pで変態プレイをしたらやりすぎちゃったから、という、文学や教養と程遠い理由ではないですか。「詩」とか関係ないよね全然。 この作品は、レズビアンでなければいけない理由はなにひとつなくて、「いつもあんたたちが見ている探偵サスペンスをレズにしてみたわよ、どう、新鮮でしょ」ということなんですよ。 そしてその理由は、これまでレズビアンを扱ったマトモな映像がほとんど作られてこなかったことへの「アンチ」なのです。なぜ作られてこなかったかというと、作り手はほとんど「ストレートかゲイの男」だったから+男性の観客に好まれない(除くポルノ)からです。もっと言えば、「レズビアンの男役(つまりタチ)」というものは、「ストレートの男の分け前(女性という資源)を奪う存在」として憎まれているからです。 サマンサ・ラングはこのことに対してアンチの声を響かせたかったのです。その意気は理解できるが、あまりにもストーリー自体がバカバカしいので、凝った編集や演出でもどうにもならないシロモノになったことだった。
[地上波(字幕)] 6点(2010-08-17 18:40:39)
493.  ライフ・イズ・コメディ ! ピーター・セラーズの愛し方 《ネタバレ》 
私はストレンジラブ役でしか知らないのですが、とにかく似ていると思いました。 色々と演出の工夫(?)もあり、正統なリスペクト映画の方向を捨ててある意味破綻させることで「人格破綻者」セラーズにふさわしい作品を目指した…のだろうか。 なにしろ、登場人物は「何事も見たいようにしか見ないセラーズの目に映る状態」で現れるわけですから、「子供たちがいつまでも成長しない」とか「元妻が老けていない」とか「母親が一定以上に老けない」とかいうことになります。 …けれど、「チャンス」出演後のセラーズは急激に老人になっています。本人が老いに気がついた、現実を認めた…ということでしょうか。 面白いのは、彼とかかわる女性はみな「母親」のように接するようになっていくところで、おそらく本人にそういった魅力があったのでしょうが…女性と見れば母親のようにしか扱えない、すべてを捨てて甘えることしか知らない〝永遠の少年〟セラーズ、困った男でした。相手が母親役をやってくれなくなると、キレて暴力に走ってしまうわけです。「どうして僕のことをわかってくれないんだ。僕は少年なんだ。かけひきとか包容力とか分別とか最初からあるわけないだろ。自分が子供なのに他の子供に寛容になれるわけはないだろ。僕が少年をやっているのに君がママをやってくれなきゃ反則じゃないか!」よ~くわかります彼の言いたいことは。まあ、母親役をやってくれた女性たちも、結局は途中で投げ出しました。無理ですよ白人女にそんなの。 こういう人こそ、一生独身で子供を作らずベートーベンのように生きるべきなのですが、真逆に行ってしまうところが…人生はままならぬ。 脚本の内容がそれほど厚くないので、セラーズによほど興味のある人でなければ、長いと感じると思います。尺は90分くらいで良かったのではないでしょうか。ともあれセラーズの破綻者ぶりがよくわかる一作。
[地上波(字幕)] 6点(2010-07-07 20:23:33)
494.  マーゴット・ウェディング 《ネタバレ》 
ふむ、あえて作品中で触れられていないが重要なことがありますね。 これを抜きにしては評価しようがないというほど大事なことですけど、これって、金持ちの娘の話ですよね。 …マーゴとポーリンって、親が金持ちなんですよね。お嬢さんなんです。巧妙に隠していますけど。 それなもんで、この作品には人生に不可欠な「生活の心配」というものが、決定的に欠けているのです。カネの心配、住居の心配、親の医療費の心配。何もないです。 ポーリンは、稼ぎのない男と結婚を決め、将来の計画もないのに妊娠しますけど生活費はどっから出ているのか。…親が生前贈与でまとまったカネをくれているとしか思えません。なおかつ、「実家」をポンと娘にくれてやる。つまり自分達の住居はちゃんと別に確保しているということです。 マーゴは、離婚だ離婚だと騒いでいますが、真っ先に出てくるはずの「カネ」の心配は全くしていない。自分が作家で稼いでいるということもあるでしょうが、基本的に生活費の心配とは無縁。自分の不倫で逆に慰謝料をとられても不思議じゃないのに、カネの心配ゼロ。 私に言わせればこれって「生活費の心配のない金持ちの娘たちが暇つぶしでトラブってみる」というふうに見えます。 大部分の人間は「生活費の心配」だけでほとんど人生が終わっているのです。 余暇「スコーレ」がなければ文化は生まれない、確かにそのとおり。でも、この姉妹たちのように「生活の心配がないから他の事で悩んでみる」というのは、とても共感なんてできませんよ。それも大した問題じゃなくて「わざわざクスリ漬けになってみる」とか「自分から不倫して離婚を要求する」とか「避妊しないで婚前セックスして妊娠してみる」とか「わざわざダメ男と結婚してみる」とかなんですからさ。…違いすぎます、一般ピープルと。 息子のクロードが良かったです。ダメ母にしては素直に育った良い子ですね。 ベッキーのレイプ事件の話で大笑いするところを見せて「本当は合意だったんだな」と想像させるとか、便器の中の「何か」をチラッと見せて避妊具を想像させるとか、よくわからないチマチマとしたワザはありましたが、ほとんど効果はありませんね。なんの効果だかわかりませんが。 「退廃」を見せたいならこんなチャチなものではないし、「人生の悩み」として見て欲しいなら生活の心配がないことを「隠して」いるのはヘンなことなのだ。
[地上波(字幕)] 6点(2010-06-28 21:11:06)
495.  インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 《ネタバレ》 
…私の思うバンパイアそれは「ポーの一族」!!! それが、トム・クルーズとかブラピとかバンデラスとか、なんかゴツいんだよなあバンパイアを演じるには~。みんな普段からジムに励んで筋肉維持しているような俳優ばっかでしょう。「ブレイド」のような割り切った作品とは違うわけだから、リアリティを重視してもらいたいものだ。 誰も貴族体型じゃないし、もっというと顔がちが~う。 クルーズもブラピもエラが張りすぎ。顔がファンシーすぎ。バンパイアじゃなーい。 ジェレミー・アイアンズがレスタトで、ジュード・ローをルイとか、そのへんを持ってきて欲しかったです。ジムに励んでいる俳優は吸血鬼はダメです。 そんなわけで、キャストで雰囲気ブチ壊し。全体的に18世紀って感じが全然しないまま照明でごまかしてる気がするし、パリに行ったって全然パリじゃないし。あの地下要塞とかちょっと美術がショボくないでしょうか。 クローディアのハイテンションぶりで話を引っ張るのでそんなに退屈はしないが、とにかくブラピのエラにばかり目が行くし。こういう話はキャストが合ってないと全滅する。ダメだ、私はニール・ジョーダンは好きなのに。 
[地上波(字幕)] 6点(2010-06-21 20:55:15)
496.  ムーンライト・マイル 《ネタバレ》 
さわやかな感動を呼ぶヒューマンドラマ、ということだったのになあ。 感動、なんにも生まれません。 キャストもいいし、演出編集などはまじめだし別に文句はないですが。ちょっと無個性というか、工夫が足りないような気もするが、まあ目をつぶってもいい範囲です。 ではなにがいけないかというと、私はこの作品が提供する思想に全然共感できないわけです。 他人の過ちを許せ。生きてる者を優先しろ(この中には犯人も含まれるわけです)。過去にとらわれるな。恋愛については自分の直感を優先しろ(例え他人を犠牲にしても)。 あ~あ、これはさあ、特定の何かがないと解けない気がします。Gで始まる天にましますお方なんじゃないでしょうか。 そして、神様を信じその教えに従って生きているわけではない人にとっては、この話は〝ナンセンス〟〝ダイアナにひどすぎる〟というふうに思えてしまう。 ダイアナ、私にしてみれば彼女は「愛した男性に愛されず」「単なる巻き添えで突然死ぬ」という、不運すぎる人生だった女の子。両親にジョーとの別離を言わなかったのは、言えなかったというより「ぎりぎりまで復縁を待っていた」からですよ。そんなん決まってます。だから片思いのまま死んだ女なんです。 ところが、作り手はダイアナのことをそういうふうには扱っていなくて、じゃどうなのかというと「死んだのは神の配剤。人間にはその理由などわからない。今、彼女は天国に居るのですべてOK。」つまり〝ダイアナがかわいそう〟などと思うのは生きている者の勝手でエゴである…ということですよ。 なので、ジョーの身勝手な行動もバーティのミエミエな誘惑も、許すとか許さないとかいうジャッジの外にあるのです。 〝神様なし〟の状態でこの作品を見ても、ピンと来ないのはそういうことです。作品中で「神様」という言葉は全然出てこないけれど、全体を見れば、こういうことだとしか思えません。 う~んダメです。世界には仏教徒も無神論者もけっこうたくさんいるので、「当然だろ」という顔をして提供してもらいたくないです。「神様ファン限定」と大書きしておいてくれないといけないと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-04 13:22:45)
497.  恐怖のメロディ 《ネタバレ》 
イーストウッドのもみあげの立派さに絶句。あのもみあげのついた顔で、堂々の色男なのだから顔のバランスって不思議なものです。 イブリンがどこまでやってくれるのかと期待していましたが、まだまだ物足りないうちに終わってしまった。捕らわれたトビーが無傷なのは変だし、イーストウッドと相打ちになって倒れたところで生死の境をさまよっている状態で終わって欲しかったです(レザボアドッグスのラストみたいな感じで)。 結局、しつこい女を男の腕力で追い払ったようなことになってなにか興ざめ。 コンサートとか砂浜を歩いたりする無駄なシーンも(本人にとっては深い意味があるのだろうが)よくわかりませんでした。40年近く前の作品としては、ストーカーについてかなり勉強しているとは思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-24 15:16:43)
498.  コッポラの胡蝶の夢 《ネタバレ》 
ヒモの干渉を嫌ったコッポラが、私費を投じて製作したという。…すると、コッポラ作への出演を熱望していたティム・ロスを起用した意味がわかるような気がしてくる。…たっぷりギャラが払えるならば、ティム・ロスを使わなかったと思うのだ。 なにやら難解に思えるお話だが、若き日のドミニクが追求していた「言語の起源」「人間の意識」「時間の概念」というテーマを、1938年以降のドミニクの人生にそのまんま絡めていったようなストーリー。夢オチか?という期待は、ラストのホテルフロントの電話とパスポートの中味を見せることで否定される。わざわざ。そう、わざわざ否定することによって、この作品についてはどこらへんが夢でどこらへんが現実だったのか、とか、チマチマ考えても意味がない、ということにもなります。事実の整合性を保つことは目的とされていません。謎解きをする映画ではないです。 そこで、謎解き以外に映画としての魅力は何になるのか、と考えてみるに、これはもう、ドミニク役の役者さんにホレるしかありません。いろんな意味で、ドミニクにホレるしか。ドミニクと共に泣き、ドミニクと共に不安に震え、ドミニクと共に不可思議な物語を歩む。 ところが、主役は誰だ。ティム・ロスだ。 観客はティム・ロスに2時間も恋ができますか。 身長とか体格のことを言っているのではなくて、基本的に主役を張る俳優さんではないと思う。カレは「2時間恋ができるか」という条件を満たさないんだから。 で、私はドミニクをスティーブ・ブシェーミにやって欲しかったと思うのです。 なんとなくキャラがかぶっている感じでロスのライバルであるブシェーミ、彼なら2時間は長くなかった。ラウラ=ヴェロニカ役の女優が無名であっても、ブシェーミなら私は泣けたかもしれない。 主役選びを間違えてはいけないという見本のような映画です。〝主役に恋する〟は〝上手い〟かどうかと関係ないんです(ブシェーミはもちろん上手いですけど)。  〝みんなが心配している問題〟とは〝人類の叡智を善悪のどちらに使うか〟ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-24 13:24:47)(良:1票)
499.  イル・ディーヴォ 《ネタバレ》 
はっきり言って、イタリア人でなければちんぷんかんぷんです。それでなくても難解な作りになっていて、意味のわからないシーンがいっぱいあります。いったいあの正装ディスコはなんなんだよなあ。 せめてモロ誘拐事件を描いた「夜よこんにちわ」を見ておくとよいと思います。 あのとき拘禁中のモロが、アンドレオッティの悪口をせっせと書いては送っていたなんて、知りませんでしたね~。 さて、イタリアといえば「芸術と汚職の国」という印象ですが、もはや「汚職と芸術の国」という気がしてきますね。 そして私はこの作品によって、「俺らの国では汚職と芸術が共存している」と世界中にバラしてしまったことが…すごいような気がする。 そうなんです。アンドレオッティらが〝活躍〟していた20数年間の間も、イタリアの人々は「日本人よりはるかに幸福感を持って生き」、「汚職に悩まされて芸術活動が停滞する」ということも特になくて、次々に作品を生み出していたわけですよね。 確かに、アンドレオッティのような人は壁に悪口は書かれるでしょう。誰にも心から尊敬してはもらえないでしょう。 しかしなあ、ここにいたってイタリアの人々は〝アンドレオッティ的なるもの〟と共存できるのだということが確実になったと思うのだ。なんたって本人は数々の罪を逃れたうえ、今だってベルルスコーニのような大して変わらぬ下品なオヤジに任せているんだもの、イタリアの人って。 すごく複雑な心理なんだと思いますね~この国民性。政治家に清潔や人格は全然期待しない。一部で勝手に殺し合っていても気にしない。でも時々ハッと我に返って悪者を糾弾してみるけれど、本気でやってるわけでもない。まるで満腹の猫がネズミをいじめるような…。 地方の貧しい出身であるアンドレオッティは、ニクソンを連想させます。名遂げた後の境遇も似ていますね…。しかし、アメリカ人はニクソンを許さなかったと私は思っています。反動でカーターのような超ベビーフェイスを選んだのですから。 その点イタリア人はいろんな意味でオトナですし喰えませんわ。ホホホ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-18 21:20:39)
500.  あなたになら言える秘密のこと 《ネタバレ》 
気分が悪いですね。オリバー・ストーンの「セイヴィア」の時のように。 なにか激しく〝反則〟という気がします。 他人と交わらない暗い性格の女子がいます。さて、彼女にはどんな過去の傷があるのでしょうか…という提示をしておいて、答えがそれじゃ反則なんじゃないかと。 だって、そんな「セイヴィア」並みの離れ業を持ってこられたら、こっちは黙るしかないじゃないですか。 なんだか、「どうだ、誰も文句を言えないだろう」と、腰に手を当てて上から目線でものを言われている気がしますね。 そら何も言えないですよ。フツーに生きてきた日本人ですから。 でもさ、なんかズルだと思うんですよ。いきなりそれかよって。 そして、よく考えてみると話もいいかげんすぎませんか。要するに「心が広くて経済力もある中年白人男性が、戦争被害者のかわいそうな女子を一名救った」てなことになります。 なにか、「秋元康が高井麻巳子を救った(と本人は思っている)」と似たようなものを感じるわけです。全然似ていないようで、パターンは同じではないのか。 上から目線に過ぎます。発想がテキトー投げやりな話なんですが、雰囲気にだまされがちです。 ミステリアスな雰囲気で観客を引っ張る話なので、退屈はしませんが、主役のサラ・ポーリーがまた、女子受けの悪いタイプの女優ですので、全然応援する気にならないのです。いくらティム・ロビンスががんばっても、二人のロマンスにいまいちノレませんでした。サラ・ポーリーってさあ、美人じゃないうえ性格も良くないのにいつのまにかちゃっかりと欲しいものをゲットしているタイプの女子、なんですよ。本人がそうなのかは置いといて、生き延びたハンナ像にはそれが合っています。生き延びた=恥であるとカウンセラーのインゲは言っていますが、ジョゼフに告白していない秘密の中には、生き延びるための妥協や要領を駆使したことが含まれるに違いないのです。例えば広島で原爆を生き延びた人は恥とは思いませんよね。ハンナの場合は生き延びたのが〝恥〟だというのですから。 そして、ホテル監禁時に出産した女の子は死んでいるわけですが、その〝死〟もハンナが〝生き延びる〟ためのものだったのではないか。そして今でも日曜の朝に〝罪の意識〟を持って訪れる。 ヤケドメークはリアルで素晴らしかったです。がとっても後味悪いです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-07 20:29:02)
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