121. 父/パードレ・パドローネ
《ネタバレ》 確か?(オルガンではなくて)アコーディオンとフルートを使って山向こうの同じ羊飼いの友人と語り合うシーンが素晴らしい。「こうもり序曲」の使い方も絶妙。村の少年たちはどの子も個性的なのだが、成長して村を出て行く時の各人の容貌があまりにもそっくりなのが笑えました。 9点(2002-11-20 17:52:40) |
122. オズの魔法使
悪い魔女の魔法にかかって、お花畑で眠りこける主人公たちを救うもの、これぞ、ハリウッドの雪! 9点(2002-11-20 17:36:19) |
123. ニノチカ
ルビッチはどんな些細なことでも、映画となればいっさい手を抜かない人だ。今回は、笑わない銀幕の美女ガルボをいかに笑わせるかに心を砕く。それがこの映画の真の見どころだと思う。 9点(2002-11-20 17:31:58) |
124. 映画に愛をこめて/アメリカの夜
映画を描く映画の名作。テーマ曲の"Grand Choral"は正に映画賛歌と呼ぶに相応しい名曲で、私自身を盛り上げるための賛歌として今も愛聴しています。20代の頃、この映画の雰囲気を呼吸したくて、思わずニースにひとり足を運んでしまいました。 9点(2002-11-20 16:16:04) |
125. まあだだよ
《ネタバレ》 題名の元となる同窓会での師弟の掛け合いのシーンは、黒澤ならではのダイナミックさと純粋さが、大いに胸を打つ。空襲で周囲が焼け野原となり、バラックのような小さな家で年老いた夫婦の暮らしぶりを、季節の移り変わりと共にロングショットで端的かつ抒情豊かに表現してみせる演出は、処女作『姿三四郎』を思わせ、やはり、ただただ感涙。 8点(2003-09-27 16:56:27) |
126. そして人生はつづく
《ネタバレ》 公開当時、『友だちのうちはどこ?』と続けてみたから特に面白かったのだけれども、例の↓「ワールドカップの準決勝をみることの方が、死んだ者を悲しむより大事だ」と言い切るおじさんの逞しい笑顔が眩しかった。題名もいい。 8点(2003-09-27 15:28:46) |
127. バックマン家の人々
正直言うと、それまでのスティーブ・マーティンって、その存在感が「なんか映画に適わないな」(はっきり言っちゃえば“ウザイ”)と感じていた(まあ、こういう役者は、実はアメリカ映画では結構いたりするのだけれど...)。しかし、本作の彼は、素直に良い! 家族を想い孤軍奮闘する姿が、公開当時まだ独身の私が観ても、とても感動的だった。もちろん、当時ロン・ハワードの演出が冴えわたっていたこともあるだろうが、あれから十数年、主人公と同様、今や家族を持つ身となった私がこれを観返したら、一体どんな感想を持つのだろうか? 8点(2003-09-12 20:43:31) |
128. 高校大パニック(1978)
う~ん、懐かしいよねえ。でも、これはオリジナルである8mm映画の方が、躍動感があって断然良かったぞ! 8mmの方は、役者の熱い演技以上に、ひたすらカメラを持って動き回ることに監督(石井聰亙)の方が熱くなっていたと思う。実は私も高校生の頃、この作品(もちろん8mmの方だよ)に影響されて、貯金はたいて8mmカメラを買っちゃいました (;^_^A 「学校サボって映画観に行くんが、何で悪いとや!」 注:よい子はくれぐれも真似しないように 8点(2003-09-12 20:38:00) |
129. 銀河鉄道の夜(1985)
《ネタバレ》 むかし、東京の12chでは、故・淀川長治氏が新作映画を紹介する15分くらいの短い番組があった。その番組で、氏がこの映画を賞賛するのを見て、私はすぐさま劇場に駆けつけたのだ。だが、結果は失敗。『グリード』のレビューでも書いたとおり、淀川氏の「魂」のこもった解説を聞いてしまった後では、感動のイメージがあらかじめ頭に出来上がってしまって、肝心の本編を観ても、その魅力が半減してしまっていたのである。特に、クライマックスとなる、列車内でカムパネルラが突然居なくなったことにジョバンニが気づき、友の名を叫ぶ場面。その時、私はいたく後悔した、「またやってしまった!淀川さんの話は絶対観た後に聞くべきなのだ」と。 8点(2003-07-13 12:39:07) |
130. ウォーターボーイズ
TVで観ただけなんだけどさあ。いいんじゃない、これ。とにかく「伊勢佐木町ブルース」には、腹わた捩れそうな位笑った笑った。誰かさんも言っているけれど、全編学園祭ノリで作られた感じがかえって良かったんじゃないか。ただ夢中になって何かをやりたいという若者ならではの熱い想いもそれとなく感じられたので。 確かに"映画の出来"なんてことを考えちゃうと、細かい部分ではいろいろと言いたくなるだろうけれど、彼らが自らの肉体で見せてくれるシンクロの演技とその後の晴れ晴れとした表情は、「紛れもなく映画的」たっだし、おじさんとしては目頭がとても熱くなりました。 ただ、ひとことだけ言わせてもらえれば(おやじ臭くてスマン)、シンクロの指南役は竹中直人じゃなくて、柄本明にやらせた方が良かったんじゃないか。はしゃぐ若者らを尻目にひとり静かに小指を立てキセルをふかしている"オカマの鬼軍曹"、なんてね。 8点(2003-06-24 14:20:47) |
131. 柔らかい肌
《ネタバレ》 《警告》この映画だけは、あなたの奥さんや恋人に決して観せてはいけない。何を隠そう、結婚したばかりの頃、私は隠しておいたこの映画のビデオを妻に見つけられてしまった。以来、公明正大・清廉潔白なのにも係わらず、私は事あるごとに妻から脅しを受けている(「私なら、ためらうことなく急所を打ち抜くね」)。だから、悪いことは言わない。ビデオを持ってる人は見つけられないうちに、直ちに消去せよ! 8点(2003-04-16 21:12:19)(笑:2票) |
132. ダーク・スター
なんせ20年以上前に観たきりなので、あまり覚えていなかったのですが、皆様のレビュー↓を読んで、記憶が蘇りました。ビーチボールのエイリアンって、傑作TV・SFシリーズ「宇宙船レッド・ドワーフ号」にも登場するのですが、これって前にもどこかで観たことがあるけれど、どうしても思い出せなくてなんかもやもやしていたところ、やっと解決し、気分が晴れました。どうも、ありがとう。いやあ、久しぶりに観たいなあ。 8点(2003-03-16 11:35:10) |
133. 女と男の名誉
初めてJ・ニコルソンを格好いいと思った映画。ちょっと実の娘に肩入れしている感じはするが、当時齢80歳にならんとするJ・ヒューストンの演出は、まだまだ冴えておりましたなあ。 8点(2003-03-01 14:10:15) |
134. 大統領の陰謀
いかに事実に基づいているかはともかく、レッドフォードとホフマンは、きっとこの役がとても演じてみたかったのだろう。だから、タイプライターに向かって黙々と記事を書いたり、電話をかけながらメモを取ったりするなど、記者を演ずる彼らの仕草のひとつひとつがとても活き活きとして見えるのだ。というわけで、私が図書館で調べものをする時は、いつもこの映画の二人を思い起こしては、気合いを入れております。 8点(2003-03-01 13:14:40) |
135. 日本沈没(1973)
公開当時、足を運んだ錦糸町楽天地の映画館は、異様な熱気に包まれていた。東京大地震のシーンにおける「墨田・江東は全滅です。」という報告に、驚きとも溜め息ともつかぬ声があがり場内が大きくどよめく。続々と押し寄せる避難民のために丹波首相が電話で皇居の門を開けるよう懇願するシーンでは、歓声と拍手が場内を包む。昔を思い出したのかすすり泣く年配客もいる。関東大震災や東京大空襲で多大な被害を被った土地柄ならではの、この実感のこもった反応に包まれて、まだ小学生だった私だが、他のどのパニック映画より強い緊張感を抱いてスクリーンを見つめていたのであった。 8点(2003-02-18 17:07:51)(良:1票) |
136. トレマーズ
これって、確かTVムービーが先にあったと思うんだけど題名までは覚えていない。"懐かしい"と思ったのはそれだけじゃなくて、なんか登場人物たちの行動が、竹馬を使った棒高跳びとか、「ダルマさんが転んだ」とか、最後は縄跳びの「大波小波」だっけ? 僕らが子供の頃やっていた遊びを思い出させてくれるからなんだ。 それから「高オニ」も追加しておきます。♪aksweetさんも↑、お入んなさい♪ 8点(2003-02-07 20:02:10) |
137. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
《ネタバレ》 ウディ・アレンの自作自演では唯一好きな映画。「しかし、あんなへなちょこな精子じゃ、何億という他のライバルにゃあ打ち勝てないよなあ」、と思わせるところが特に可笑しい。 8点(2003-01-11 15:30:34) |
138. 姿三四郎(1943)
《ネタバレ》 私も黒澤作品の中でこれが一番好きです。神社で轟夕起子が一心に祈りを捧げているところを藤田進が目撃してしまうシーンとか、鼻緒の切れた下駄で季節の移り変わりを表現したシーンとか、子供たちが歌う三四郎の囃し唄(♪あれに見えるは三四郎♪)とか、その後の作品よりもぐっと叙情的なところがいいです。そういえば、たしか消失していたシーンも見つかっていよいよ復元版が公開されるんですよねえ。残りの点数はその時の楽しみに取っておきましょう。 8点(2003-01-11 12:49:15) |
139. 独立愚連隊
加藤泰の痛快ミュージカルSF時代劇『真田風雲録』のテーマソングである♪人生たかだか50年 てんでカッコよく死にてえなあ♪(できればジェリー藤尾の声で唄ってね)の、これは岡本喜八監督による戦争映画版。(って聞いたら、「メチャクチャ観てー」って思いません?) 8点(2003-01-06 19:21:09) |
140. ルナ
超大作にしてベルトルッチの最高傑作『1900年』の後だっただけに、確か公開当時は"燃えカス"のような言い方で批評家たちから酷評されてたけれど、個人的には好きだな。少年が自転車で田舎道を疾走するシーンとか月夜のシーンとか、相棒ビットリオ・ストラーロの撮影が相変わらず冴えてます。 8点(2002-12-27 18:01:08) |