1541. ロスト・イン・スペース
《ネタバレ》 どう点数をつけたら良いか非常に困る作品。なにせ後半からはストーリーがもうぐっちゃぐちゃ。明らかな子供目線の作品なのに、こんなぐっちゃぐちゃにする必要あったんでしょうか。中途半端にタイムトラベル設定つけちゃうからこんなことになるんじゃ。それがなければ、もっと本作に入り込めたと思うと残念です。 でもこの作品って、ぶっちゃけ映像だけでかなり楽しめちゃうんですよね。。それに、中盤までのノリとストーリーはわかりやすくて面白かったのです。ついでに言うと、クルーも良い。特にウィルは最高。こーゆー小さいけれど、腕や頭をもっているキャラクターって無条件で大好きなんですよ。 なのに、惑星に不時着してからがもうつまらない。何しろ、みんな手探りで何かやってるって感じだから、見ているほうは完全に置いてけぼりです。そしてたたみかけるかのような意味のわからないタイムマシンの登場。20年後のウィルとスミス登場。そもそも20年後のウィルはパラレルワールドとして処理されているのに、ラストで直前に宇宙船の中に父親が戻されたときはパラレルワールドになっていない。なんて節操のない。 タイムトラベルものでも、『バックトゥーザフューチャー』や『タイム・アフター・タイム』のように、その設定がわかりやすく活きているものもありますが、本作について言えば、タイムトラベルはからめるべきではありませんでしたね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-07-01 00:11:39) |
1542. ハロウィンH20
《ネタバレ》 前半から中盤にかけてはホラー、ただし終盤は完全にスリラーアクションとなってしまいましたね。それはそれで面白いんですが、これってハロウィンのテイストではないのでは?ハロウィンシリーズを見てきた観客が、本作に求めているものとは決定的に違う気がするんですけど。ローリーとマイケル・マイヤーズのがちんこタイマンを延々と見せ続けられてもね・・・。それこそ、ニューフェイスの息子ジョン率いる若者たちにもう少しスポットをあててほしかったです。 そもそもこのシリーズの美徳っていうのは、前作とのつながりを大切にしてきたところにあると思うんです。ところが本作は、1作、2作目との因果関係に重点を置き、4作目~6作目は完全に無視。いやいや、ジェイミーだってあんたの娘でしょ、ってつっこみたくなります。ましてや、レンタルされていなかったので6作目だけ見ていませんが、そこでは孫だって登場するわけでしょ?なのに息子ジョンに対する溺愛ぶりとの落差が凄いです。 ただし、シリーズものとしては残念でしたが、恐怖演出あり、アクションありで、映画単体で考えればそれなりに面白いエンタメ作品として仕上がっています。決して見て損するようなレベルの作品ではないと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-30 04:46:07) |
1543. マーダー・ライブ 殺人中継<TVM>
《ネタバレ》 いきなりテレビのトークショーを占拠し、女性司会者を処刑するという切り口が大変面白いです。冒頭から本題に入る潔さは嫌いじゃないです。 ただ本作においては、本題に入るのが早過ぎたためか、途中で若干の中だるみを起こしてしまったのが最大の難点。いや、リアリティを追求するために、それも計算に入れての演出だったのでしょうか。何にせよ、犯人のフランクが娘サリーの復讐のために番組ジャックをしたはずなのに、途中から趣旨がブレはじめたのが正直残念です。 本作の最大のポイントはきっとメディア批判でしょう。特に、視聴率重視で人を食い物にする娯楽番組に対する痛烈なバッシングが感じられます。女性司会者はわかりやすすぎるほどその典型のような存在。更に悪質なのが、その偽善ぶりで、フランクじゃなくても女性司会者にはイライラするばかりです。もうぶっちゃけ女性司会者が処刑されちゃうのを望んでしまうくらいです。 この映画は、リアリズムを大切にしているためか、中盤からのテンポとスピード感が悪く、盛り上がりに欠けるかもしれません。フランクが人質を必要とした理由もわからず、フランクという人物の掘り下げが足りません。フランクの妻とのやりとりも正直?です。 ですが、ラストで女性司会者の発言を聞き、野球中継が流れ、来週の番組の予告が流れたとき、人の命が犠牲になっても結局世界が何一つ変わらない事実は衝撃的です。いや、むしろこれは無力感や脱力感の類かもしれないです。 この作品の唯一の救いは、騒々しいバーでテレビを見ていた人達が、最後暗い表情でテレビを見たまま静まり返っていたシーンでしょうか。 面白い映画としてススメるのは気がひけますが、作品価値という観点からすると一度は見ても良い映画だと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-17 12:58:36) |
1544. スライディング・ドア
《ネタバレ》 アイデアが天才的に面白いです。アイデアを活かす演出も職人技。ただ悲しいかな、ストーリーがいかんせんつまらないです。せっかくのアイデアと演出が活かされるようなストーリーじゃないのが残念すぎます。 そもそも、ロマンチックでドラマチックでファンタジーなアイデアなのに、健気な女性が報われないような、そんな現実的なドラマにするなんてもったいないです。このアイデアありきであれば、2パターンのハッピーエンドを用意しても良かったんじゃないかな。例えば、『電車に乗り遅れるかどうかで運命の相手が変わってくる』なんていうオチでも、十分趣旨はつかめていると思うんです。そのほうが見ている人もハッピーな気分で終われると思うんですけどね。 二つのストーリーが平行して進む様子をこれだけわかりやすく表現するのは凄いです。二つの世界がリンクしそうな雰囲気をところどころで醸し出しちゃっているのは感動的ですらあります。絆創膏で区別。ヘアスタイルで区別。ちょっとした工夫、その工夫を使うための動機付け、鑑賞者へのそーゆーちょっとした心遣いが嬉しいですよね。 特に、ラストで目を覚ましたほうのヘレンが、もう一人のヘレンの人生とシンクロするシークエンスと、エレベーターのオチは素晴らしい。だけど、二人がそれぞれ事故にあっちゃって、身体が傷ついたことを考えれば、やはりハッピーエンドとは思えず、満たされる気分になれないのが残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-12 14:39:57)(良:2票) |
1545. ブギーマン(1981)
《ネタバレ》 前作よりだいぶ良かったです。 前作の意味のない『待ち』みたいなのが減っただけでも幾分か良くなったんじゃないでしょーか。 恐怖演出に犠牲者の数だって、前作に比べるとそれぞれパワーアップしていて、これぞ正しい続編の在り方のよーな気がしました。 目に注射、ハンマー、点滴針使っての失血死に熱湯など、その手法もバラエティに富んでいて満足です。見ていて痛々しい感じが何とも・・・ ただやはりヒロイン?のローリーの行動が意味不明すぎて今回もその点だけはイライラしちゃったんですよね。特にラスト直前の『HELP』は酷い。完全に皆が病院内に入ってからでかい声を出すって。危機的状況をあからさまに作り出すってのは好きじゃないです。それを見ている人に気づかれないようにするのが映画人の仕事でしょう。クライマックス近辺で興醒めさせられちゃいましたが、なかなかの良作でした。 完全に前回の続きからってのも、なかなかありそうで無い展開で良かったです。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-09 05:07:08) |
1546. 187(ワン・エイト・セブン)
《ネタバレ》 主観的に見るか客観的に見るかで評価が変わりそうな作品ですね。 モラルや倫理観も問われそうです。 私はモラルや倫理観を捨て去ってしまい、見ている間、『ガーフィールド、やっておしまい!』とずっと思っていました。ですので、最初にガーフィールドを刺した人間がぬるい刑罰しか受けていないことや、新しい赴任先での悪ガキの中に罰を受けていない者がいることに、ものすごいフラストレーションを感じてしまった次第です。 校長にしろ、同僚にしろ、生徒の親にしろ、まともな人が少ないのもフラストレーションを助長します。 本作の唯一の救いは、女生徒と同僚の女教師の存在です。ですが女生徒は終盤で手のひらを返したようにガーフィールドに冷たくあたります。私の理解力の無さのゆえかもしれませんが、その辺りの心理面の機微がうまく読み取れません。 結局主人公と悪ガキの主犯格は死に、その女生徒が感動的な卒業のスピーチをし、女教師は教師をやめてしまうわけですが、なぜその結論に至ってしまったのかの心境がやはり理解しきれません。 不完全燃焼のまま、何かのメッセージを正確に受け取りきれずに終わってしまいました。ですが、少なくとも画面にはずっとひきつられるよくわからん迫力がありました。 『アメリカでは9人に1人の教師が襲われている。その犯行のほとんどが生徒によるものである。この作品の原案は現役の教師が執筆したものである。』って最後に流れるメッセージが一番心に残っています。 外国ってすげー。 先生するのが、戦争並みに命がけなんですね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-06 03:13:16) |
1547. ジャッキー・ブラウン
《ネタバレ》 長いです。長いことが苦にならない名作はたとえ2時間を超えても時間を気にすることはありませんが、残念ながら本作は、4回は時間を確認したかな・・・。さすがに中盤から後半にさしかかる辺り、つまりジャッキー・ブラウンが警察に取引をもちかけるあたりからは面白くなってきます。その辺りからは最後まで突っ走れますね。 『何も話すな』『わかった』バーン。で、メラニーが撃ち殺されるシーンや、ルイス(ロバート・デ・ニーロ)が撃ち殺されるシーンはなかなかの衝撃です。特にロバート・デ・ニーロがこんな扱い受けているのを見たことがなかったのでちょっとびっくりです。 まあそれもこれも散々時間をかけて、それぞれの人物をじっくり丁寧に見せてくれたことがこの衝撃を生み出しているのでしょう。ただ、映画ってのは限りある時間の中でドラマを見せてくれるから素晴らしいのであって、個人的には時間に頼った演出ってのはあんま好きじゃないです。 それから演出や脚本にちょっとした工夫があるのは面白いのですが、肝心のストーリーが結局のところ一本調子でひねりもサプライズもないんです。その分普通に最後まで、まあ多少はハラハラしながらストーリーを目で追って終わり、っていう安定感が感じられるのですが、こんな平凡なストーリーならやっぱこんなに時間は要らんでしょ。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-05-26 02:11:45) |
1548. スイッチバック
《ネタバレ》 少しだけ意外性をもたせたサスペンス。まさかこの人がってゆう人を犯人に配置したのは面白い。プロローグで子供が誘拐されるエピソードが、犯人予想をミスリードさせるのに一役買っているのも良いと思います。 ただ中盤で早くも犯人がわかっちゃうのって、どう考えてももったいないです。犯人が誰かわかっちゃうと、本作の場合どうしても興味が削がれちゃうんですよね。 あとは『動機』とか『着地点』なんかが気になるわけですが、着地点はともかく動機はあってないようなもんなんです。 それに知人や友人をこのタイミングで殺しまくるっていうのは腑に落ちないです。ただの快楽殺人犯ってことなんでしょーけど。演じる役者がダニー・グローヴァーじゃどう頑張ってもそう見えないです。 犯人がわからないときはいろんな人が怪しく思えて面白かったんですけど。 とにもかくにも、とっても惜しい感じのするもう一歩な作品でしたね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-25 17:53:26) |
1549. 大富豪、大貧民
《ネタバレ》 大富豪でありながら借金もある愛の冷めた夫婦が、部下の横領により脱税の罪を着せられて、アーミッシュの村で身分を偽りながら身を隠す物語。 コメディものとしては非常にオーソドックスなもので、そこに真新しさはまったくと言っていいほどありません。笑いの要素も薄く、爆笑できるようなコメディではありません。ひねりもなければサプライズもありません。 ・・・なのに、何故かなんとなく見れてしまうこの映画。そう、この映画にあるのはハートウォーミングな人間ドラマと、見ていればきっと良い結末が見れるんだろーなーという安心感です。 ささやかなサクセスと、控えめな人生修復ドラマ。 地味なストーリーの中に、『お金よりももっと良いものがあるんじゃない?』なんてことをさりげなく教えてくれる物語。まるで疲れた心に甘さ控えめのホットコーヒーでちょっとだけリラックスさせてくれるような、そんな作品でした。 そう言えば見終わったときに時間を確認したら、2時間近く経っていました。上映時間が事前の提示と違うのは、後から追加したシーンがあったりするからなのでしょうか? [DVD(字幕)] 6点(2014-05-23 07:22:57) |
1550. ファニーゲーム
《ネタバレ》 アメリカのホラーやサスペンスが、怖いとは思っても精神的負担が少なくて済むのは、そこに確固たるフィクションの壁が存在しているからだと思います。BGMや効果音を入れることで、場の空気を盛り上げると同時に、フィクションの世界と現実とを明確に区別してくれている気がするのです。それは作成者側のサービス精神であると同時に、良心の表れとも見てとれます。『これはあくまで映画だからね!』って。 そんで、その良心をとっぱらってしまうと、こーゆー作品ができてしまうのではないかと思います。 また、もっとも凄惨な場面は悲鳴と声だけにとどめ、結果のみを映像に映すという手法はこの作品において絶大な効果を発揮していると思います。不条理さと絶望感がより際立ってくるんです。今作において、子供が撃ち殺され呆然とする夫婦、ラストで湖に沈められる奥さん、この2つのシーンが個人的には特に凄まじい、衝撃的なシーンでした。 ただこの映画は、せっかく作り上げられたノンフィクションのような世界観を、『カメラ目線』『問いかけ』『巻き戻し』という反則技を駆使して、台無しにしちゃっています。完成された世界観を自ら壊しにかかる暴挙ともとれる行動。いったいどういうことなのか、・・・謎です。 確かに、この映画でしか感じることのできない何かを感じることができる作品ですね。 ただし、上記の目的がわからないことと、序盤、あまりにも無抵抗な奥さんに不自然さを感じてしまうことで、本筋とは関係ない部分でイライラさせられた点は大きくマイナスです。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-18 23:59:24)(良:1票) |
1551. エクセス・バゲッジ/シュガーな気持ち
《ネタバレ》 ファザコン娘が仕事ばかりの父親に振り向いてもらうために誘拐をでっちあげ、車泥棒がそれに巻き込まれちゃうっていう切り口はかなり面白いです。やや『べた』っぽい設定ではあるんですけど、ヴィンセント(ベニチオ・デルトロ)がBMW盗むまでの手際が鮮やかで、これからの展開に期待が膨らんじゃいます。 ただそれ以降が少々盛り上がりに欠けちゃったんですよね。コメディとしては笑えないし、サスペンスとしてはだらだらしているし、ドラマとしては深みがないんです。登場人物たちに共感もできないんです。むしろエミリーの自分勝手な行動にイライラしちゃって仕方がなかったです。たばこで出火なんてその最たるものです。 そこから先はほとんど惰性で見てしまったんですが、後半なんかいろんなことをうやむやにしながら、なし崩し的にハッピーエンドにもってちゃった適当さは嫌いじゃないです。ただグレッグやガスがいったいどーなったのか、やたら話に出てくる『ドーカスさん』にはちゃんとお金返して謝ったのか、許してもらえたのか、それぐらいは、はっきりさせてもらってすっきりしたかったですね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-14 12:02:10) |
1552. フェアリーテイル(1997)
《ネタバレ》 荒唐無稽なファンタジー映画って苦手なんです。秩序だった現実世界の中に、空想でしか起こりえないようなことが起こるのが、ファンタジー映画の醍醐味だと思っています。ですので、この作品は私が期待するところのファンタジーを完全に再現してくれています。 言葉を話さずひっそり暮らす妖精。妖精の存在を内緒にしようとする女の子。妖精の存在を確かめようとする大人たち。どれもこれも大好きなシチュエーションです。 実話がベースになっているだけに、ラストは手堅くまとめられてしまい、少々物足りなさは感じます。それでも両親の前をすーと通りすぎる妖精なんか、過剰すぎないさりげない演出が光っていると感じます。 なかなかの良作だと思います。 ただもう少々ドラマチックな展開があるほうが好きではありますね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-13 13:03:07) |
1553. ベスト・フレンズ・ウェディング
《ネタバレ》 オープニングの歌で観るのやめようかと思った(笑) オープニングを男一人で見ているのを、もし誰かに見られていたらと思うとぞっとします(笑) いきなりどうでもいい話をしてしまいすいません。 では感想です。 ジュリアン・ポッター(ジュリア・ロバーツ)、途中までは良かったのですが、中盤から後半にかけてさすがにしつこい。辟易します。非常に主観的な感想を述べるなら、彼女はやりすぎです。(もちろん脚本のせいですけど) 私はストーリーを先読みする悪い癖がありまして、今回もキミー(キャメロン・ディアス)とマイケルの婚約が破談しそうになったら、結局親友の幸せのために、二人の仲が修復するように、ジュリアンが奮闘し始めるんじゃないかと、勝手な予測をたててしまったのです。だってタイトル、『ベスト・フレンズ・ウェディング』ですよ?どこがベスト・フレンズやねん。本当の親友であれば、親友の幸せぶち壊すようなことするんじゃねーと思います。 キミーがダメ人間であれば、ジュリアンの行動も理解できたのですが、キミーと結婚すれば高い確率で幸せになれるんだから、もう少し早いタイミングで応援してほしかったです。 ですから、普通だったら、1点とか、2点とか・・・ ただ今回は、映画の出来が個人的な好みを上回ってしまい、観ているときも観たあとも、それなりに面白かったんです。それに、ジョージの存在は、この作品の嫌な面を緩和するのに、非常に良いアクセントになっていると思います。 で、最終的には6点くらいかと。このストーリー、脚本に共感できる人であれば、この映画はその人にとって最高の1本になるかと思われます。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-04 14:48:04) |
1554. ぼくのプレミアライフ
《ネタバレ》 てっきりですね、もう少し軽いタッチのコメディを予想していたんですよね。 ところが本作、さすがイギリス映画だけあって、コメディなんですけど、ちょっと真面目なんですよ。主人公のポールのダメ人間っぷりが、ちょっとリアルな感じで、これじゃあ笑うに笑えません。 もちろん、面白いシーンや演出はそれなりに用意されているのですが、それ以上に不快感やじれったさが物語りの大半を占めていて、観ていてストレスが溜まります。 『こんな映画には2点、いや1点か、ってゆーかもう観るのやめたい。』と思っていた矢先、85分くらい我慢して見続けた頃だったでしょーか、ラストのほんのわずかなシークエンスで評価が大きく変わりました。 いやー、こんなことってあるんですね。なんか今までいろいろ気に入らなかった部分を、ノリと勢いだけで帳消しにされちゃった感覚。 これはもう7点くらいか、と思ったんですけど、ラストのラストで結局結婚することにしたのか、それともそのままなのか、肝心なところをはっきりさせてくれないんですね。最後の最後で、またちょっとイラっとしちゃいました。 でも個人的には二人はそのままやっぱ結婚することにしたと思いたいです。 ・・・でもそうなったらそうなったで、・・結婚生活大変でしょーね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-04 06:23:13)(良:1票) |
1555. ロザンナのために
《ネタバレ》 予告編とのギャップにまず驚きます。感動のごり押しでくるのかと思いきや、意表をつくコメディタッチ。 心臓病で、余命いくばくもない妻のため、小さい頃に亡くなった娘の隣の墓を確保する。ある意味人生のラストをテーマにしているにも関わらず、映画そのものはドラマチックに、エネルギッシュに、未来への希望さえ感じさせるように展開していきます。このギャップと絶妙なバランスが非凡な面白さを生み出しているのでしょうか。 ただ、触れられている方もいらっしゃいますが、隠し身代金をめぐる一連のどたばたで人が死んじゃったり、マルチェロが死体遺棄及び隠蔽及び横領という犯罪に手を染めちゃうってのは、この作風には合ってなかったかもしれません。 コメディ要素はこの作品の場合大きくプラスに働いていますが、それは交通整理だったり、生命維持装置だったり、倫理的・道徳的に許せる範囲内に留めておいて欲しいものです。それくらい、この作品は楽しい雰囲気の中に、夫婦愛や家族愛といった美しいテーマを表現することに成功しているのです。中盤から後半直前までのブラック・ユーモアに、何か雰囲気壊されちゃって残念でした。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-30 09:19:40) |
1556. ザ・ロック
《ネタバレ》 ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ、エド・ハリスが共演しているだけで期待が膨らみ、観るのを凄く楽しみにしていたので、面白さより物足りなさのほうを強く感じてしまいました。 凄腕のスパイ、化学のエキスパート、軍隊の英雄と、それぞれが物語を鮮やかに彩りそうな肩書きを持つも、それがいまいちストーリーに活かしきれていないんです。結局はドンパチありき、アトラクションありきの、普通のアクションムービーの枠内におさまってしまっている気がします。 みんシネで、これだけたくさんの人がレビューしていて、平均7.89点の娯楽作品だったら絶対楽しいと思ったんです。そんで、普段映画を見ない奥さんに、「これ評価高くて面白そうだから。」と言っちゃったんです。一緒に見ちゃったんです。そんで、見終わって、一言、「いや、面白かったよ。大丈夫。」と言ってくれました。めっちゃ気ぃ遣ってくれてるやん。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-28 04:50:42)(笑:1票) (良:1票) |
1557. スクリーム3
《ネタバレ》 「完結編」を意識しすぎてストーリーを凝っちゃったために、ホラーのレベルが下がっちゃいましたね。全体通して説明口調的な演出になってしまい、スピード感がなくなってテンポも悪くなった気がします。謎解き、答え合わせ、を意識しすぎなんじゃないでしょーか? 3作目ともなれば、観る側は当然スクリームシリーズに対して耐性がついているはずです。そこでテンポが悪くなり、ホラー要素が薄くなれば、益々物足りなく感じてしまうでしょう。 もちろん、シリーズ通して少しばかりそのままになっていたっぽい謎が気になる方にはおススメですが、はたしてどれくらいの人が1作目の母親の謎なんて気にしていたんでしょうか。私は正直そんなもん1作目観終わった時点でなんの興味もなかったので、今さらぶりかえされても「はあ・・・」って感じです。 好きなシリーズだっただけに、盛り上がり切れないまま終わってしまったのが残念です。最後の余韻は個人的に好きですけどね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-27 00:17:48)(良:1票) |
1558. ブラック・マスク
《ネタバレ》 チョイ役のジェット・リーのアクションは、いつもながらの切れ味で、純粋にアクションだけでもかなり楽しめる本作。更には、相棒役のシェク刑事(ラウ・チンワン)も武術に精通しているのが嬉しい。 さて、ストーリーにつきましては、元最強兵士部隊の教官VS隊長+その他大勢という極めてわかりやすいストーリーなのが個人的には良かったです。そこに多少の人間ドラマが絡んではきますが、アクセントになっているかどうかもわからないくらいの付け足しなので、ドラマ性は薄いですね。むしろせっかくのスピード感やテンポの良さを損なっている可能性があるかもしれません。だから必要以上の女の子とのからみとかは要らなかったです。 その分アクション部門は完璧なくらいの品揃え。電撃、ガンアクション、爆弾、毒ガス、CD、レーザー、と、できることは全部やりましたくらいの勢いで、短時間でこれだけ畳み掛けてくれるとさすがに見応えがあるもんです。 ただ脚本及び各演出におけるデティールの粗さのせいか、ものすごく面白いかと問われると、いや~、それほどでもない・・・。かといってつまらない作品ではないですし。言ってしまえばまさにそこそこの娯楽映画という感じです。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-25 03:53:04) |
1559. 好きと言えなくて
《ネタバレ》 自分の容姿に自信がもてないアビー(ジャニーヌ・ギャロファロ)と、容姿は美しいが知性・教養にコンプレックスをもつノエル(ユマ・サーマン)の二人をブライアン(ベン・チャップリン)が間違えて認識するというストーリー。ありがちですが、かなり丁寧に作りこまれているうえに、動物たちのアクセントが入ることで、ラブコメとしての完成度は高いと思います。 ブライアンはアビーの知性・教養・性格・人柄に惹かれるわけですが、アビーがノエルを身代わりに仕立てちゃうのです。ノエルを見たとき、ブライアンはまるでノエルに一目ぼれしたかのように立ち尽くします(実際はアビーだと思っているわけですが)。こうなってくると、当然、外見or内面、大切なのはどっち?っていうテーマに発展していくんですよね。 まあ、好きなタイプの作品のはずなんですが、なにしろアビーがそこまで不細工にも見えない。最初アビーがラジオで相談に乗っているシーンなんかは、まだノエルが出てきていないこともあり、働く姿のアビーが純粋に格好良いし、魅力的に思えます。そうすると、アビーがノエルを身代わりに仕立てるシーンがなんか無理矢理状況をややこしくしようとしているように見えて、ちょっとイラっときます。その後もさっさと誤解を解けば良いのにと思っちゃいましたね。 また、ラストで結局ブライアンはアビーを許して、アビーと結ばれるわけですが、もしノエルもブライアンのことを好きだと知った場合にどちらを選ぶのか、それが知りたかった気もします。そこまで見せてくれれば、本作最大のテーマをきっちり消化することにもなったと思うんですけどね。なんか肝心なところはうやむやにされちゃった印象が残ります。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-23 15:00:20) |
1560. 上海グランド
《ネタバレ》 香港映画はディテールが粗く、テンポも速い作品が多いので途中で状況把握がしづらいものがありますが、今作もそのタイプでございました。一つ一つの状況や人物を把握しきれないまま、ストーリーが加速するうえ、現在と過去が行ったりきたりするのでやや大変です。 その一方で、物語はサクセスストーリーに友情、恋、サスペンス、悲劇をブレンドしているため、大変見応えがあります。前半のディン・リク(アンディ・ラウ)とファン・ティンティン(ニン・チン)のお気楽モードは、終盤のシリアスなドラマとのコントラストが効いていて、ストーリー構成は満点に近いかもしれません。 ラストは主役級の3名がそれぞれ悲劇に近い形で幕を閉じてしまいます。ですが、おそらくこの作品のメインテーマであるリクとホイ・マンキョン(レスリー・チャン)の友情という絆を最後に確認することができて本当に良かったです。3人の中ではリクが一番可哀想かもしれないですね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-23 00:53:42) |