1701. L.A. ギャング ストーリー
《ネタバレ》 マフィア映画にしては人物の描き方が浅く、ドラマが盛り上がりません。 仲間を1人、また1人と集めていくシーンは好きですけどね。祭りや遠足の前のワクワク感に似ている。 一筋縄ではいかない面子をそろえて、いったいいどんな凄いことをやってくれるのだろうと楽しみで仕方がない。 ところが蓋を開けてみたら、コーエンのカジノや麻薬を積んだ車を襲うだけ。 まあ、最初はそこから始めるのだろうと思ってみていたら、終始そんな感じ。なんと芸がない。 なのでアクションは夜のシーン多め。 暗いうえにみな同じファッション。 誰がどこにいて、誰が誰撃ってんのかわかりづらいです。 わかりづらいから、見せ場であるドンパチシーンもいまいち盛り上がりません。 ※例外はあります。靴磨きの少年が巻き添えで撃たれてしまうシーンは緊迫感もあり良かった。だから今後の復讐劇に期待を寄せたのですが、それを超えるものは後半ほとんど出てきませんでした。 盗聴器を発見された途端、主人公たちの素性が一気にばれる理屈もよくわかりません。 エマ・ストーンは大好きな女優さんですが、正直この映画ではいてもいなくても良い程度の役回り。 軍隊あがりの歴戦の猛者オマラ。 投げナイフの達人コールマン。 天才ガンマンのマックス。 有能な人物を集め、個性豊かなはずなのに、それにしては盛り上がらなかった不思議な作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-05-12 17:12:33)(良:2票) |
1702. 百瀬、こっちを向いて。
《ネタバレ》 特に大きな山場もなければオチもない短編小説が原作。 それを無理やり2時間弱の映画にすれば・・・・まあ、こうなりますよね。 淡々・・・。だらだら・・・。 オチがないってのは言い過ぎかもしれませんが、ホオズキのオチはオチとしては弱い。 主演のノボル役の人は良い味出していました。だから、映画自体、そんなに悪い出来ではありません。 じゃあ面白かったかと尋ねられると、う~ん・・・。 人に勧めますかと尋ねられると、う~ん・・・。 退屈でしたかと聞かれたら、YES。 この青春映画独特の雰囲気が好きなひとは、はまれる映画だと思います。 あと、ノボルの友人田辺君は良いやつでしたね~。劇中一番好きなキャラかもしんないです。 ちなみにラストの終わり方は原作のほうが好き。 結構原作に忠実に作ってあるのに、なぜラストだけ大きく変えてしまったのか。 『百瀬とノボルの気持ちは通じ合っていたのかもしれない』そんな幸福感を味わえる小説のラストが好きです。 映画はノボルが報われなさすぎでしょ。 ついでに個人的な好みの問題を言わせてもらうと、早見あかりはヒロインにしてはちょっとがっしりしすぎ。 よく言えば健康美なんだろうけど・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-03-21 15:15:13) |
1703. フッテージ
《ネタバレ》 スランプ中で追い詰められたベストセラー作家が、一発逆転を狙って殺人事件の現場となったおうちへ引っ越してくる。それだけでちょっとワクワクしちゃいます。そして早速屋根裏で、怪しい箱発見。中にはフッテージが。フッテージ?よくわからなくてググりました。ふむ、未編集の映像素材。なるほど。この荒い画像がなんとも・・・。 主人公が映像を見てみると、そこにはスナッフフィルムのような映像が。4人が首つりをされる映像。時間差で息絶えていく様子がなんとも生々しい。このなんとも言えない気持ち悪さと、ゾクゾクくる恐怖感はかなり好きです。 前半はそーゆーノリが多かったので良かった。 副保安官も、やたら協力的で、逆に怪しくて良かった。この人結局ただのミーハーだったってのは肩透かしですが・・・。でもいいキャラしてましたね~。 で、中盤以降、あまり好きではない展開に。せっかく前半で良い雰囲気作っていたのに、どんどんお化け屋敷路線へ。 大きな音。突然ばあっ。んー。この映画もかぁ・・。怖がらせるのと驚かせるのは似て非なるものなのに。 オカルトにみせかけて、じつは真犯人がいると思ったのですが、やはりただのオカルト。後半はなんでもアリに。 で、ブギーマンって結局何者だったのでしょ? あと、こーゆーホラーでラストが救いようがないほどバッドエンドっていうのも、後味が悪すぎるなぁ。 妻とお兄ちゃんなんて、結構中心人物だったのに、肝心のラストでは台詞すらないじゃない。 ミイラとりがミイラになるようなオチ自体は好きなんですけどね~。 なんか全然すっきりしないホラーでした。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-03-01 14:48:58)(良:1票) |
1704. シャドー・チェイサー
《ネタバレ》 スタート7点、中盤6点、終盤4点・・・ 物語が佳境になるにつれ、どんどんつまらなくなっていきます。 導入はかなり良かったのに。 父親から携帯を海に投げ捨てられ、仕方なく街に買い出しに行く主人公ウィル。でもウィルがビーチに戻ってくると、そこに停泊しているはずの船はなく・・・。やっと見つけた船に乗り込んでみると、そこに家族の姿はなく・・・。 この辺りまでは最高に面白かったんですけどね~。 無駄にストーリーがごちゃごちゃしてわかりづらかったはマイナス。 家族を拉致したのはテロリストかと思ったら、いや、違う、実はモサドだった。 な、なんだって!実はモサドだったのか!って驚くとこなんでしょうけど、モサドを知らないから驚きようがありません。結局敵か味方かもわからない。どちらかと言えば敵なのか?と思ったけれど、最後はなんだか仲良くしているし。 何より、一番の見せ場となるべき最後の銃撃戦とカーチェイスのつまらなさが致命的。 特にカーチェイスは画が暗いうえに、撮り方がまずいのか見せ方が下手なのか、位置関係がわかりづらい。 なんだかよくあるサスペンスアクションの、外見だけ真似しましたみたいな、そんな映画。 面白い映画を作っても、その面白さが見る側に伝わらなければ意味ないです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-01-21 23:34:41) |
1705. サイド・エフェクト
《ネタバレ》 いやー、だまされましたねー。だまされた。うん、でもそれだけ。 なんだか気持ちよく騙されました~って感じにはならないんですよね~。 そんで終盤のネタばらし、いまいちわかりにくくないですか?なんかふわふわしてて。私だけ? エミリーとシーバートが患者と医師の関係から恋人同士の関係に。ふむふむ。女性同士というのが一応隠れ蓑になってはいるのかな?で、2人で共謀して夫の殺害を計画。狙いは夫の死の起因となる新薬を出している製薬会社の株の暴落・・・。そう上手くいくかどうかもわからんのに、夫を殺害?ちょっとリスクが大きすぎる気が・・・。 シーバートのほうは完全に金目当て。エミリーのほうもそうだろうけど、なんか夫への逆恨みもあるようです。『私の人生順風満帆じゃん。あれ?夫が逮捕されちゃった。あれ?家を没収されちゃった。くそう、ぬか喜びさせやがって・・・!』みたいな? なんだか計画殺人というだいそれたことをやるには動機が弱すぎませんか?だからしっくりこない。 カタルシスは・・・まあちょっとだけ感じられたかな・・・。 シーバートが捕まるシーンは良かった。エミリーを精神病でもないのに精神病院送りにするラストも痛快で良かったです。 株で稼いだお金もインサイダー取引みたいなもんだから、やっぱ没収されちゃうのかな・・・。 とまあ、『ざまぁ』な部分は良いとして、さんざん煮え湯を飲まされたバンクス医師が、社会的地位を取り戻して元の職場に復帰できるくらいじゃないと、いまいちすっきりできないのです。 [ビデオ(字幕)] 5点(2023-12-04 01:40:25)(良:1票) |
1706. ダーク・シャドウ(2012)
《ネタバレ》 ジャンル「コメディ」となっていますが、笑えるのはマックのとこくらいしかないなぁ。 ティム・バートンの映画で好きだったのは、「シザーハンズ」「マーズ・アタック」「スリーピー・ホロウ」くらいで、最近のになればなるほど肌に合いません。 今作も、とにかくキャラと話がとっちらかっていて、なかなか気持ちが入っていきません。 役者はかなり豪華なんですけどねぇ。ギャラだけでもすごいお金かかってそうです。 バーナバスと魔女の確執がメインだとは思うのですが・・・。 ビクトリアとの恋愛を描いてみたり。バーナバスと子供たちとのふれあいを描いてみたり。ミシェル・ファイファーと手を組んで、コリンズ家を復興させてみたり。とにかくやりたいことをやってみました、のごった煮感がすごい。 少年の父親は隠し財宝を狙っているし。ホフマン博士はバーナバスの血を使って不老不死になろうと企んでいるし。挙句の果てにはクロエはオオカミ少女で、少年はゴースト使い。まあそれは面白かったけどサ・・・。さすがにいろいろつめこみすぎなんじゃな~い? ビクトリアはビクトリアで思い背景しょってるし。で、ビクトリアが最後ヴァンパイアになって、実はビクトリアはジョゼットで…もうわけわからん。 いっちばんまずいのは、たとえヴァンパイアにされたからといって、罪の無い人をやたらめったら殺しちゃっているとこ。 このストーリーに、律儀に「ヴァンパイアの怖いとこ」設定いる? [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-11-13 03:22:40) |
1707. 007/スカイフォール
《ネタバレ》 なんか退屈。時間も長い。007ってこんなんでしたっけ? スパイ要素なんて後半ほとんどなくて、アクションばかり。 しかも任務とかじゃなくて、内輪でのごたごた。言ってしまえば復讐劇。 う~ん、これじゃあ007っぽくないなぁ・・・とでも思ったのか、とりつくろうかのように出てくるボンドカー。しかもヘリにハチの巣にされて見るも無残なスクラップ。そしてボンドガールもすぐ退場。 ・・・いや、もしかして今作のボンドガールってあのおばちゃん・・・?いや、まさかね・・・。 なんか007ならではのワクワク感や爽快感ってのが皆無で、エンターテイメント性に欠ける気がするのです。 いえ、この映画、007というつもりで見なければ、それなりに高評価をつけられたかもしれません。 スパイ映画を見たかったのに、なんか全然違うもん見せられた気分。そこがちょっと不満。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-11-02 02:14:29) |
1708. スペシャルID特殊身分
《ネタバレ》 潜入捜査ものにしては雑な仕上がり。アクションさえ頑張っていればいいだろうと思ってそうなストーリー。潜入捜査ならではの、ひりつく緊張感や悲壮感はまるで感じられません。それどころか、女刑事ファン・ジンとのラブコメを定期的に差しはさんでくるものだから、サスペンスがどんどん薄味に。 これはもう頭からっぽにして、ドニー・イェンのカンフーを楽しんでりゃいいんだろうと気持ちを切り替えてみる。 でも中盤以降はファン・ジンがやたらと頑張りだして、ドニー・イェンのアクションは控えめに。なんだかなぁ。この程度のアクションで終わらせるなら、「イップマンのドニー・イェン主演」なんて謳わないでほしい。期待しちゃうじゃないですか。 コメディというほどには笑えず。サスペンスというにはあまりにぬるい。 アクションは・・・中盤まではまあまあ。ラストのカーチェイスと、サニーとのタイマンはちょっとしつこい。 中盤の殺し屋の狙撃シーンあたりまではワクワクしながら見ていたんですけどねぇ・・・。後半が盛り上がりませんでしたね。 全部をほしがって、何もかもが中途半端になっちゃったいい例です。 [DVD(字幕)] 5点(2023-10-14 01:29:35) |
1709. ダーティハリー3
《ネタバレ》 最初のほうは面白いんですけどねぇ。 ガス会社のワゴンを手に入れるとことか。 酒屋の強盗退治するとことか。 でも話が佳境に入るにつれて、逆に面白味がなくなっていくのが不思議。 ラストのアルカトラズでの攻防戦なんてその最たるもの。なんでしょう、このダラダラとした締まりのない戦いは。 また、今作では女性刑事が初登場。キャラハンの相棒になるのですが、相棒として上手く機能しきれていない感じが・・・。バディものならではの面白さが皆無なんです。登場シーンこそ頭の良さを見せるのですが、それ以降彼女の頭のキレを感じさせるシーンが出てきません。いったいなんのための伏線なのか。彼女が彼女にしかできない活躍を見せることで、ハリーに相棒として認めさせるのが痛快で面白いはずなのに。それにこーゆーノリなら、女性刑事は死なせないほうが良かったんじゃないかなぁ。ムダに後味が悪いです。 警察組織から理不尽な待遇を受けるキャラハン。もはやアウトローの宿命ですから、この際それは目を瞑りましょう。ただ溜飲を下げるシーンは必須です!クソ上司が自らの非を認め謝罪するシーンとかさぁ。で、キャラハンが『お前たちが俺の言うことを聞いて入れば、ケイトは死ななくて済んだ』とか言ってさ。なんかそーゆー胸のつかえがとれるシーンを最後にください。なんかスッキリしないまま終わっちゃってます。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-09-03 09:56:14) |
1710. ダーティハリー
《ネタバレ》 最初のほうこそ面白かったのですが、終盤になるにつれ、だんだんつまらなく・・・。 理由は2つ。まず、夜のシーンが多くなり、画面が真っ暗で何やってるか全然見えない。 理由のふたつめは、あれだけ武装して、警官に発砲して暴行までして、少女の遺体まで出てきて不起訴なのは無理がありすぎるってとこ。こんな出鱈目がまかりとおるのであれば、完全犯罪やり放題である。 これは凶悪犯を再度野放しにして、主人公と対決させたいってだけじゃん、っていう安直なプロットに醒めます。 更にはキャラハンをストーリー上孤立させたいってのはわかるんですが、上司も検事も市長もキャラハンを責めまくるのでイライラします。 今作初鑑賞なんですが、勝手にアウトローなヒーローが型破りに暴れまくる、そんな爽快なアクションをイメージしちゃってたんです。そりゃ勝手にイメージした自分が悪いんですが、このタイトルにクリント・イーストウッドだったら期待しちゃうじゃないですか。良そうに反して優等生なキャラハンに物足りなさを感じてしまった次第です。 ただ、若き日のクリント・イーストウッドを見られて、そこだけは大いに満足です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-08-23 02:28:19) |
1711. ゴッドファーザー PART Ⅱ
《ネタバレ》 前作が面白かっただけに、すごく残念な出来。 父親として、マフィアの首領として、マイケルとビトーを対比させていくのは面白いと思います。 そのぶん尺が長くなるのは仕方ない。仕方が無いとはいえ、無駄なものはもう少し削ぎ落してほしいと思います。 で、2人分の人生を描く分、それぞれのストーリーはどうしても薄くなりがち。もちろん、限られた時間でしっかり描くことができれば、中身が薄いなどと思うことはないでしょうが・・・。残念ながら今作はどちらのストーリーも薄いです。そしてその薄い内容で3時間越えは正直きついですって。最初の2時間なんて、退屈で仕方なかった。 そしてこれだけの尺をとっておきながら、突然マイケルが公聴会に呼ばれていたり、ビトーがいつの間にか町で権力を握っていたりと、大事なところは割愛。いやいや、描くべきはそこでしょう。祭りだとか、演劇だとか、パーティーでみんなが踊っているシーンより大事なとこでしょう。 本筋と関係ないシーンやエピソードが多い割に、大事なところは説明不足。 行間はあなたの想像力で補いなさいと、いささか不親切設計。 それでもお話が面白ければよいのですが、何しろ暗い。そしてたいして面白くない。 ファミリーに対してはいつも温厚だった1作目のビトーに対し、ファミリーに対しても感情的に声を荒げてしまうマイケルの小者っぷりも見ていて痛々しい。せめてケイとは仲良くしててほしかったかな。 最大の見せ場であるラストは、前作と同じパターンを踏襲・・・ま、いいケドね・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-08-11 02:55:28) |
1712. 時計じかけのオレンジ
《ネタバレ》 かなり有名な作品ですから、観る前から作品に対してイメージが先行していたことは否めない。 自分のなかで神格化されつつも、なんとなく制作年の古さから手が伸びなかった作品。 で、『遂に鑑賞した』っていう、この無駄に上がったハードルのせいで、率直な感想は『思っていたほどではない』という残念なもの。思っていたよりストーリーもしっかりしたものです。 もっと荒唐無稽。もっと自由奔放。もっとぶっとんだものを想像していました。 オープニングはこちらの期待通りの出だし。秩序やモラルからはみ出した存在。この映画でしか見られないような無軌道で無秩序な若者を見事に描いてくれました。純粋な悪のカリスマのようなアレックス。なるほど。評判通りです。怖いもの見たさの好奇心を満たしてくれるのに十分でした。 雲行きが怪しくなってきたのは、保護観察みたいな人が出てきてから。 あれ?なんかアレックス普通じゃね?よくいる不良というか引きこもりというか・・。 決定的だったのは仲間の裏切り。 急に気持ちが冷めていく。 仲間内でのいざこざなんて、その辺にいる有象無象と大差ないじゃん。 もっとクールでミステリアスでカリスマなグループかと思っていました。 がっかりに拍車をかけたのは刑務所に入ってから。 もう普通の人と変わらない。とにかく早く釈放されるためには何にでもすがりつく姿勢に、少なからず落胆しました。 じゃあいっそ破滅的なエンディングを見せてくれるのかと思ったら、決してそういうわけでもなく。 なんか破格の待遇を約束されて、まさかのハッピーエンド? 前半のぶっとんだノリで想像もできないような物語を見たかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-08-06 18:05:13) |
1713. トータル・リコール(2012)
《ネタバレ》 他作品のパクリとか、そんなのはあまり気にしません。結果、映画が面白くなるならそれでよい。 ただ、この映画、前半は良いんですが後半が圧倒的につまらない。誰が何の目的で今何をしようとしているのかがごちゃごちゃしてよくわからない。敵のボスを倒せばよいの?ロボットたちの機能を停止させればよいの?なんかいろいろお互いに画策していたようですが、結局安直に爆破して終わりって。なんか拍子抜けです。 この手の映画は最後にカタルシスとか達成感とか、そーゆーものを感じさせてほしいものです。 それがダメなら映像面で楽しませてほしいのですが、それもいまいち。 いや、映像技術はオリジナルより格段に上なのですが、映像面でもワクワクさせてくれたのはオリジナルのほうなのです。まあ多少思い出補正はかかっているかもしれませんが。 いつ火星に行くのだろうかと思っていたのですが、結局火星には行かないストーリーだったのでそこもがっかり。 ヒロインも、敵の性悪女幹部のほうが絵的に美しいってどーなの?ミスキャストじゃないですか?どちらにせよヒロインに華がないのは致命的です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-07-06 01:42:46) |
1714. デトロイト
《ネタバレ》 また胸糞悪い映画を見てしまった・・・。 一見当時の差別意識からくる警官の横暴を描いているように見えます。 そしてそれは成功しています。サイコパスなデトロイト市警の三人組に、最大限の嫌悪感を抱かせる構成になっています。 裁判も、殺人どころか暴行まで無罪。実話だから仕方ありませんが、本当にイライラします。事実を知ることは大事ですが、こんな嫌な気分になるために映画を見ているわけではないので、点数は厳しめ。 さて、『一見当時の…』と前置きしましたが、当時の白人警官たちだけを悪者にするのであれば、オープニングの暴動をここまで念入りに描く必要もないわけです。 なのにあえて、ここまで暴動の様子を描いたのは、『責任の一端は黒人の側にもある』という製作サイドのメッセージなのかもしれません。実際に手を汚したのは白人警官ですが、何が白人警官たちをそこまで狂わせてしまったのか、そこにも目を向けてほしいのかもしれません。 なんにせよ、感情の赴くままに暴動を起こす人々。それに便乗して好き放題に略奪をする人々。そして過酷で劣悪で死と隣り合わせの環境のなか、狂っていく警官。そのすべての犠牲となるのは、善良なる一般市民。 ・・・・・まあ、外の様子を見ただけで、狙撃手と間違われて軍から砲撃される女の子のシーンを見て、嫌な予感はしていたのですが・・・。 正直見ていて気持ちの良い映画ではなかったので、映画の良し悪しではなく、個人的な好みから点数は辛めです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-06-10 08:59:00) |
1715. ホビット/竜に奪われた王国
《ネタバレ》 おいおい、まじかよ。すげー途中で終わるじゃん。ここまで当然のように途中で切り上げられると、逆にすがすがしいと言えなくもない。 樽に乗っての急流下りバトル。ラストのVSドラゴンバトル。この2か所は見所と言っていいと思います。蜘蛛とのバトルも悪くはなかったですね。 要所要所は面白いんですが、やはり1本の映画としては盛り上がりに欠けます。「ドキドキ」も「ハラハラ」も「ワクワク」もしない。 登場人物たちの感情が見えてこないのも、没入感を阻害している一因かも。 まず、旅に出るのを一番渋っていたビルボに、最も重要で危険な任務をまるなげし、ビルボもそれをすんなり受け入れるっていうのがよくわかりません。 終盤、アーロン石をめぐってトーリンとビルボに確執みたいなものが生まれるシーンがあるんですが、それは放置のまま映画が終わっちゃう。そりゃ竜に襲われていたらそれどころじゃないのかもしれないけどサ。せめてこの映画の中で、その確執に一応の決着はつけましょうよ。こんだけ尺長くとってんだからさ・・・。 ガンダルフは時間守らないし。トーリンはガンダルフとの約束守らないし。 なんか中心人物のトーリンがどーにもいけ好かないやつなのが問題なんだろーなー。 そしてガンダルフ。原作を知らないから仕方ないのかもしれませんが、今回のガンダルフはいったい何がしたかったのかまったくわからなかった。いったい、どーなっていたら正解だったの?おしーえてー、おじいーさんー。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-05-16 14:56:14) |
1716. ホビット/思いがけない冒険
《ネタバレ》 ホビットの冒険。仲間はドワーフ。というより、ドワーフの冒険。その仲間のホビットでした。 ロード・オブ・ザ・リングのスピンオフ的な作品だろうと期待はしていませんでしたが、この手のジャンルは好きなのでつい手がのびちゃいます。満足できる作品に出合えることはめったにないんですけどね。 ってゆーか、この映画長くない? 最初の30分、まるまる削っちゃっても良いよね?もしくは10分くらいに、コンパクトにまとめてほしいです。 ゴラムとのなぞなぞ合戦もひっぱりすぎ。何回なぞなぞ出し合うのよ。映画なんだから。削れるとこは削ってくださいな。 冒頭30分のドワーフたちの来訪が結構イライラしちゃいました。ガンダルフもこんなに図々しいキャラでしたっけ? ビジュアルも地味。みんなチビだし。ホビットとドワーフなんで仕方が無いことだとは思いますが。 でもいざ冒険が始まってみると、これがなかなか面白い。よくできています。 トロールとの戦い。オークとの戦い。ゴブリンとの戦い。ネクロマンサーなんてのも出てくる。 最初は見わけがつかなかったドワーフたちも、『イケメン』『パチンコ』『弓』と、それぞれの個性を発揮して良い感じ。 RPGのような景観や世界観。アトラクションのようなアクション。そーいったものが好きなら楽しめるでしょう。 個人的には冒険ものに欲しい『ハラハラ』『ドキドキ』『ワクワク』はどれもいまいち感じることができず、あと一歩といったところ。 グリフォン?レイブン?なんにせよ終盤、大きな鳥たちが助けに来てくれるわけですが…ガンダルフ、そんな便利な奥の手があるならもっと早く…とか思うのはこのテの映画ではきっとタブー。 ・・・・ってゆーか、この映画、長くない?(2回目) [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-05-15 02:35:18) |
1717. メリダとおそろしの森
《ネタバレ》 得体のしれない魔女からもらったものを母親に食べさせないで。 自分が持ってきたケーキのせいで母親がえらく体調悪そうなんだから、もっと心配して。 魔女のメッセージを聞き終わらないうちに、次から次へと瓶を投げ込まないで。 父親たちを追いかけるまえに、タペストリーの修復を先にやって。 だめだ。ヒロインメリダの一挙手一投足にまるで共感できない。 一人相撲ほどつまらないストーリーはないです。 すべてはメリダの浅はかな考えと軽率な行動が招いたもの。『めでたしめでたし』じゃないよ。 戦う『自立したヒロイン』を描きたいなら、もっと他にやりようがあったと思うんですけどねー。 もっとわかりやすく『国を救う』とか『世界を救う』とかじゃだめなんですかねー。 まあ、ただ母親を熊に変えちゃう前まではとても魅力的なヒロインでした。赤毛でビジュアルは素敵でしたよ。 前半は高く評価できます。滝のアニメーションは凄すぎ。 全然関係ないですが、無性に『風の谷のナウシカ』を見たくなります。あれこそ自立したヒロインでしょう。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2022-11-30 01:26:10) |
1718. 鍵泥棒のメソッド
《ネタバレ》 コメディ弱め。サスペンス弱め。恋愛要素やや強め。 力の入れ具合が期待していたものと違う~。 まず桜井はダメ人間すぎて共感できません。偶然入れ替わってしまうならまだしも、故意に入れ替わったら犯罪。 それに対し、コンドウ?山崎?は良いキャラクターだった・・・ 広末演じる水嶋香苗も良い。水嶋香苗が働く職場の人たちも良い味出しています。 一番好きなシーンは、合コンの候補を尋ねられているシーン。 『アリです。』『アリです。』『アリです。』 『え?これもアリなんですか?』 の直後に、直属の部下のスマホをのぞき込んで『ギリ、アリです。』 『あ、これはうちの旦那です。』 ここだけは笑いました。 でも笑えたのはここぐらいかな… コンドウの正体には気持ちよく騙されましたね。まさかただの便利屋だったとは… いえ、裏稼業専門の便利屋ですから、それなりに凄いんでしょうけど‥ 最後はどーやってとっちらかった物語を収束させるんだろうと思ったのですが、割とあっさり。長時間引っ張った割には味気ない結末でしたねー。お金はすべて価値ある物に代えられていたってねぇ‥‥ で、その価値あるものをあげたらあっさり引き下がるヤクザの面々。挙句に通報されちゃって。 結局一番ワルイのは綾子でしたって、なんだそのオチ。 香苗がコンドウのノートを見て、キューンってなるシーンはとても好きです。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2022-10-23 09:47:24) |
1719. ガーディアンズ 伝説の勇者たち
《ネタバレ》 映像、アニメーションは文句なし。美しく、躍動的で感動すら覚えるアニメーション。見る価値はあると思います。 ただストーリーは正直期待していたものではなかったです。 もっとわかりやすいバトルもの。あるいは明確な目的に向かって突き進むアドベンチャー。そーゆーストーリーを期待していました。 『子供に信じてもらえたほうが勝ち』っていうのが、個人的にはちょっと盛り上がらなかったです。 もちろん、副次的にそういった要素があるぶんには構わないのですが、それがメインとなると、直接対決のバトルを見ているときですら『このバトル意味あんのか?』って気持ちになっちゃうのです。 それと、ブギーマンがなんとなく可哀そうだと思ってしまったのも、最後スカッとしなかった要因の1つかもしれません。 子供が、『僕はブギーマンの存在を信じるよ。でも怖くはない』と言ったのが一つのアンサーかと思ったのです。ブギーマンにも最後は居場所を見つけてあげるのかなーって。だって主人公のジャックフロストにはブギーマンの気持ちがわかるはずだから。 それなのに、一方的にブギーマンは悪だと決めつけて、最後はよってたかって闇に押し戻してハイ、終わり。・・・・なんだかイジメの現場を見ているようでした。 もちろんブギーマンが歯の妖精たちをさらったり、サンドマンやジャックやバニーにしたことは許されません。そこは怒って懲らしめても良いでしょう。 でもブギーマンが再び子供たちの目に映らなくなって弱体化したとき、ジャックだけは彼に手を差し伸べてほしかったような気がします。そこでサンタたちも今までとはブギーマンに対する考え方が優しくなるみたいな・・・ まあ、これも個人的にですが、悪が一方的に強くない限りは、多対一っていう構図がそもそも私は好きではないみたいです。 私はこのアニメを子供たちに見せようとは思わないなぁ。 [DVD(吹替)] 5点(2022-09-28 11:57:11) |
1720. 図書館戦争 革命のつばさ
《ネタバレ》 メディア良化法。良化隊。良化隊への対抗組織としての図書隊。思っていたよりゴリゴリのファンタジー。 ただ上記3つを除くと、現実社会と変わらない秩序が保たれている世界。 このリアルとファンタジーが個人的にはうまく混ざっていない感じがして、ずっと不純物のまじった独特の気持ち悪さを感じていました。 ガンダムシリーズのようにいっそ戦争状態にしてもらったほうがまだ説得力があります。そんな有事でもないのに、街中で簡単に一般人に向けて銃火器の使用が認められる法案なんて通るわけがありません。 それにメディアや書籍を規制するのにスマホは全く規制されていないなんて矛盾もいいとこ。『テロや人権侵害の原因』という理由ならば、まっさきに規制すべきはSNSを発信できる通信機器でしょう。そもそもの設定が矛盾だらけなのがどーにも居心地の悪さを感じます。 それからこの作品はTⅤアニメ版かなにかがあって、そのスピンオフ的なものなのでしょうか。知らない思い出が一方的に挿入されますが、この映画が初見なので何のことやらさっぱりわかりません。ファンには嬉しい演出なのかもしれませんが、そのぶん一見さんへの配慮が足りないように思えます。 最後に、登場人物の恋愛パートだけやたら昭和のノリなのが気になります。 そもそも昭和であっても、この人たちの年齢でこんな中学生みたいな恋愛しないでしょ。 [DVD(邦画)] 5点(2022-07-24 08:29:34) |