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映画小僧さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 313
性別 男性
年齢 63歳
自己紹介 映画は生もの。リアルタイムで見るのが一番だけど、古い名画はどうしようもない。TVでしか観れないのなら、電気を消して電話を切って、誰も来ない夜に、なるべく劇場と同じシチュエーションで見るように努めています。(お酒を飲みながらはありますが)観る側、つまり自分も生ものですので、その時の体調、精神状態では見方も変わります。B級がA級に見えたり、恋愛映画がアクション映画に見えたり、でもそれはそれで面白いと思います。
と、勝手な事をのたまう40才の映画好きな親父です。

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1.  宇宙戦艦ヤマト 復活篇 《ネタバレ》 
特別、ヤマトファンというわけでもないのだが、いかんせんあのメインテーマを聞くと昭和の心がうずきだし妻を伴って劇場に足を運ぶことに。レイトショーで観賞したのだが、いやはや何と年齢層の高いこと。それもご夫婦の多いこと。若い人の姿などちらほら程度である。第1作目を青春ど真ん中で経験された方々なのだろうけれど、今作であの当時の興奮をもう一度味わうことが出来たかというと、残念、スマートすぎた。結論から言うとあの戦艦はヤマトでなくても良いのでないか。ヤマトに固執するその意味が全く持って不明である。スマートだと表現したのは、もちろんヤマトの造形的なもの、CGを駆使した宇宙戦のこともあるのだが、ストーリーの根底にヤマト特有の(私だけが持っているものなのかも知れないが)悲愴感、使命感が全くない。地球の為に精一杯、ぎりぎりの力で、ぎりぎりの戦略と知恵で敵に挑むということが全然ないのである。 これではヤマトではない。昭和くさいことかもしれないが、最強戦艦ヤマトが見たいのではなく、傷つきながらも必死で地球を守る姿が見たいのである、地球を背に宇宙を漂うヤマトは力もある勉強もできる優等生だ。優等生の戦いには情熱は感じられない。確かに激戦を経て成長した古代進の手腕は光るものがあるだろうが、どうにもしっくりこないのだ。バタくさくても、泥臭くてもなんかこう洗練されていない点がヤマトの魅力だと思うのだが。でも、厚い氷をぶち破り発進するシーンではあのテーマ曲と相まってそれなりの興奮はあったのだが、それだけなのである。あと、映画の最初のクレジットで原案石原慎太郎と出た時には、劇場内がほんの一瞬どよめいた。これはどういうことなのだろう。一番印象に残ったことではあるのだが。
[映画館(邦画)] 5点(2009-12-14 19:37:16)
2.  20世紀少年 -最終章- ぼくらの旗 《ネタバレ》 
この映画は3部作ということなので、この最終章の観賞後にレビューを書こうと思っていました。原作は全巻読んでいます。原作者の浦沢直樹氏は好きな漫画家で、映画的な見せ方のできる人なんだなと、他の作品からもそんな印象を持っていました。しかし、映画化となると非常にその部分がネックになっているのを感じます。まず、リアリティのなさ。漫画だから許される読み手の脳内補完的なものが、映像という立体的な物で表現されると、イメージすることが出来なくなり、スクリーンに映し出されたものが全てになります。ともだちのカリスマ性が全く描かれていなくて、ともだちを何故崇拝するのか、何故あのマスクを疑う事もなく多くの人々が従事するのかが、ぽっかり抜け落ちていてしっくりきません。映画を始めて見る人には?マークがずっとついてまわったんじゃないでしょうか。映画ではそのへんを詳細に描いてもよかったのでは。最後のケンジの歌も、とってつけたような感じです。ケンジの人柄もうまくは描けていなくて、全編活躍したのはオッチョだけのようです。セリフも出番も多かったし。結局何が言いたくて、また何を伝えたくてこの作品をつくったのかが全然分りません。テーマのあるばかりが映画とは言いませんが、3部作という邦画には珍しい壮大な計画のもと製作したのならそこんところちゃんとした方がいいのでは。大作になるはずなのに、TVサイズみたいなまとまりになって、ともだちが誰かなんてどうでもよい謎ときになってしまっています。残念です。ただ、カンナ役の娘がケンジと抱き合って泣く場面はマジ泣きのようで、ストーリーとは全然関係なくじーんとしてしまったです。とにもかくにも1年に渡ってよく付き合ってきたなあ、と自分をほめてあげたい気分です。
[映画館(邦画)] 4点(2009-09-01 20:05:49)
3.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
映画を愛する人、映画が好きな人、そんな人にはうってつけの作品です。もちろんそうでない人にも全然いいです。ただ、映画に何か思想なり、メッセージなり、自分と向かい合う問題提起だったり、娯楽以外の何か、またはその他もろもろを求める分には、全くもってお薦めできません。笑って、しんみりして、ああ楽しかったね、と終る。それだけの作品なんです。それだけの作品なんて、他にもたくさんあるのだろうけど、この作品には、少なくとも作り手の楽しませる工夫がまじめに画面に滲み出ています。いかにもなセット、時代も現代なのか、はたまた昔なのか?ホントに日本なのか?ギャングがのさばっているには平和な印象を受けるのは?なんだかとても現実離れしている世界が目の前にあります。でも、それが映画というものなんですね。つくられた箱庭の中で、あれやこれやの騒動がおこり、同じ箱庭の中で解決していく。監督の頭の中に、きちっと組み立てられたものが、上手に伝えられていると思いました。現実にはありえない話だからこそ、面白い。現実とは違う次元に連れていかれるから楽しい。あくまで娯楽。多くの観客が、エンドクレジット中、席を立たなかったです。拍手も起こりました。車椅子で観賞に来ていたおばあちゃんが笑ってた。無骨そうなおやじさんがパンフレットを恥ずかしそうに買っていた。そんな気分な映画なんです。言葉では伝わりにくい何か幸せなものが、この映画にはたくさんありました。
[映画館(邦画)] 9点(2008-06-25 11:18:24)(良:3票)
4.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン 《ネタバレ》 
テレビシリーズは未見で、テレビで人気だから劇場版で作っちゃいました的なノリの映画だと思っていたのですが、いやいや甘かったです。某局のような粗末な作りにはなっていなくて、映画としてある程度は完成している印象を受けました。派手なアクションやドンパチもなく、かといってカーチェイス、どでかい爆発シーンが用意されているわけでもありません。アメリカ映画の刑事物によくある拳銃乱射なんてもってのほか。推理と体を張った2人の熱意みたいなもので事件を解決していく様は、決してスマートではないし、むしろ野暮ったい所さえ感じてしまうのですが、何故か見入ってしまいます。特に、水谷豊さんがいいですね。古くは青春の殺人者という映画で好きになってテレビの熱中時代もよく観ていました。いい年の取り方というのか、イイ顔の役者さんになってきましたね。決意あふれるセリフの数々にグッと来ました。犯行のスケール感、その背景にある国際的な問題、東京マラソンとの絡み等、大画面の観賞を考えての材料ですが、これらはさしてうまく料理されているとは言えません。2人を無理矢理行動に走らせるための舞台セットにすぎない気がします。でも、上映中は飽きることなく、真犯人が分かってからも集中して観ていました。映画だからとやたら風呂敷を広げる事無く、最後犯人と対峙しあう場面だけでも自分はいいと思いました。まじめに作っているスタッフやキャストの姿勢みたいなものが、この対峙しあうシーンにあふれていると思います。あと、パンフレットはとても遊び心にあふれたもので、いいですね。たまにはこんな楽しい印刷物があっても。観賞後も色々話しするのに、格好の小道具になりますよ。こんなところにも製作者の熱意みたいなものを感じます。
[映画館(邦画)] 8点(2008-05-07 11:44:14)(良:1票)
5.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
何かと話題になって、たまたま時間もあったのでレイトショーにて観賞。ハンディカメラによる全編ブレブレの映像は予備知識もあったので、座席も後ろ目の方で観たが、いやあ面白かった。何か得体の知れない化物がニューヨークの街を破壊する、そして、たまたまパーティーに参加していた何人かが訳も分らず逃げまどう、というほんとそれだけのお話なんだが、従来の怪獣パニックとは違う怖さがあった。まず、正体がはっきりしない。原因も。何も知らされていない状況下での、人間の行動ってこんな感じなんだろうな。冷静ではいられない。いろんな憶測をめぐらして、でも相手が何者なのか、何を目的としているのか、全くもって解明されない。観ているこちらも巻き込まれるという、アトラクション的要素が素人のカメラ映像によってさらに臨場感を増す。映画というくくりでは得られない、異様な興奮もあった。ストーリーなんてあってないようなもの。それを良しとするかどうかは意見の別れる所だろうが、映画にいつのまにか参加していた、自分も逃げまどっていたという体験ができるのはやはり面白い。気持ちいいくらいの圧倒的な絶望感も味わえます。
[映画館(字幕)] 7点(2008-04-07 11:09:26)(良:1票)
6.  ガチ☆ボーイ 《ネタバレ》 
初日のレイトショー、と言っても映画の日で1000円で観賞できたのだが、これは3000円払ってもいい。なんか他の話題作に押されて、お客さんがとても少なかった。それでも主人公の恋が破れる後半からは、鼻水をすする音がそこかしこに。かくいう自分も最後のプロレスの試合の場面では嗚咽をもらすほどの泣きっぷりで、感動しまくり。マリリン仮面を必死に応援してるプロレス仲間以上に、握りこぶしを作って声を出している自分にびっくり。横の妻もびっくり。感情移入どころじゃない臨場感が、自分に満ち満ちてきて、後にも先にもこんな興奮はないのでは。記憶をなくすという難病を背負いながらも、プロレスで得た痣や痛みを心の記憶に残し、毎日を生きる。佐藤君の無垢な笑顔が切なさを増させるのだが、単純なお涙頂戴ではない。必死という言葉を自分も使うことが多々あるが、毎日毎日、昨日までの記憶をノートで確認しながら、毎日毎日決意するなんてこと、自分のいう必死とは明らかに違う。主人公の方が必死に生きている。平凡な日なんてない。毎日が違う。昨日の続きではない今日。体が覚えている最後のドロップキックは自分にも向けられた主人公の生き様そのもの。毎日を生きるということを真剣に感じさせてくれて、御礼を言いたいくらいです。最高の映画でした。
[映画館(邦画)] 9点(2008-03-11 19:05:23)(良:3票)
7.  ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 《ネタバレ》 
2008年最初の映画ということで、肩肘はらずにお正月気分で観よう、の気持ちからこの作品を選んだ。近年、別にお正月に公開でなくてもいいのでは、みたいな作品が多い中、この映画はまさにお屠蘇でイイ気持ちになったこの時期にはぴったり。テンポはあるし、都合良く展開するし、派手だし、分かりやすいし、ほんと、退屈しないで楽しめた。辻褄とか、背景とか、そんなものすっとばす思い切った演出もいいんではないかい。この時期には、そんな難しいものは求めなさんな、と大画面の向こうから語りかけてくるみたいで、季節限定の映画だと思った。最後も黄金でキラキラなんて、縁起がいいねえ。ただし、お正月を過ぎてしまうと、魅力も半減するのでは。たまには、こんな観賞もいいかも。気分とノリで過ごす2時間。娯楽大作にどっぷり浸かりました。
[映画館(字幕)] 8点(2008-01-05 16:12:50)
8.  クローズZERO 《ネタバレ》 
原作は全くもって知りません。予告編の印象では、不良学生達のケンカの日常を描くバイオレンス映画かいな、ぐらいのものしかなかったのですが。鑑賞した友人が絶対見とけと、猛烈に薦めるので劇場に足を運びました。ロードショーから日数もかなり経っているにも関わらず客席は一杯。それも、リピーターの数が多く、人気あるんだ、とビックリ。さて、上映がはじまると、うん、これは、もしかして、何なんだ、と自分の心がざわざわと蠢きはじめるのです。高校でてっぺん取るって、そんな昭和の匂いのある設定が、平成の今時の若手役者達によって、見事に新しい空気の映画になっています。小栗くん、山田くんの二人はもちろん、他の役者のワルメンぶりが、ワクワクするほど美しく楽しく、そしてカッコ良く描かれています。あえて、鈴蘭高校の外の世界を描かずに、学校での抗争に焦点を絞った事、一般人達とのからみを一切断ち切った演出は気持ちいいくらいに、この映画にひたらしてくれます。ただし、黒木メイサは必要ないかな。男達のまっすぐで、とてつもなく単純でまっすぐな生き方、暴れ方が画面からほとばしる2時間。贅沢な時間です。実際なら死んじゃうでしょ、の喧嘩場面のリアルじゃない映画的な見せ方も、うまいですし。漫画が原作だからでしょうが、最後の対決シーンなんかは鳥肌がたつほど。男ばっかりが画面に出ても、ちっとも汗くさくないなんて、それだけでも奇跡です。
[映画館(邦画)] 9点(2007-12-15 16:56:43)(良:1票)
9.  ALWAYS 続・三丁目の夕日 《ネタバレ》 
前作が好きだったから決して大きな期待感は持っていませんでした。後日談みたいなまとめなのかな、と思う程度で、情報量も極力シャットアウトして、映画館へ。そしたら、見事にやられました。原色とは程遠い色調の、あの優しい、暖かい空気に触れただけで涙腺がゆるむゆるむ。舞台は確かに東京だろうけど、夕日町は実際にはありません。こうあればいい、こんな雰囲気の町があればいいという監督や製作者、そして観ている自分達の願いの町、それがこの作品の町だと思います。だから東京以外の人が観ても、自分のあの時代をオーバーラップさせることができるのでしょう。想像の産物だから出来た映画ならではの舞台なのですね。今回もお話は鈴木オートと茶川さんの家族を中心に描かれます。視覚的にも、高速道路のない日本橋、完成した東京タワー、こだまや飛行機など、大きな画面にぶわーっと出て来ます。美智子様御成婚の文字や、手づくりのワンピース、観た人達が裕次郎もどきになる映画のシーンなど、こと観賞後のお話に困る事のない情報量がいっぱい散りばめられています。それだけでも楽しい。ラスト、前作の鈴木家へのアンサーになるのか、茶川家三人の夕日を眺める後ろ姿で終ります。家族でいること、家族で体験すること、とてつもなく当たり前の事にこそ、幸せはあるんだなあ。観ているこちらの目に夕日が沁みました。
[映画館(邦画)] 9点(2007-11-07 18:24:01)(良:2票)
10.  バイオハザードIII 《ネタバレ》 
人類にとっては、絶望的な状況ともいえる場面からお話ははじまります。前作や前々作における人間達の必死の頑張りは、もう無に等しく、アンブレラでさえ手のつけようがない状態。こうなると、お話の展開そのものよりも、主役のミラの美しさ、アクションに偏った見せ方、また見方になってしまいますが、その点では充分に楽しめました。太陽燦々の砂漠のシチュエーションでは、ゾンビ達の行動も、恐怖よりも、数で襲い来る凶暴さがクローズアップされ、銃でガンガンやっつけるのは少し胸のすく思いです。謎ときや秘密を探るというゲーム的な面白さではなく、ガンシューティングの爽快感でしょうか。僅かばかりの生存者達もあれよあれよと殺されますし。よけいにゾンビに対する憎しみが沸いてくるのも確か。だからこそ、ミラのスーパーな活躍は気持ちいいです。応援したくなります。ああいう状況下では、誰かが救世主にならなければ救われないんだろうな、と思います。たとえアラスカが安全でなくても、信じたい言葉を発するのはミラでなければならないんだろうな。ラスト、ミラのクローン達とアンブレラに反撃を試みる決意のショットで終りますが、アンブレラの首謀者をぶっ倒しても何ら地球の状況は変わらない。でも救世主たるもの、そう思わないと、そう思ってくれないと、観てる我々が納得しない。思う存分やってくれ。そんな願いを抱いている自分がそこにいました。
[映画館(字幕)] 7点(2007-11-07 17:50:26)(良:1票)
11.  サイレントヒル 《ネタバレ》 
怖い怖いと言いながらもしっかりとゲームはクリア。そのゴシックホラー的な内容と演出には、物凄く興奮したことは覚えています。まさか、そのゲームが映画になるとは。多少設定は変更されているが、ゲームの持つ空気感ですか、そんなものはしっかりと再現されています。だから原作を知らないで観賞された方とは、評価の視点がちと違ってきます。ご勘弁ください。怖い映画なのに、思わず嬉しくなったのは、あの霧。サイレントヒルの街を覆う、あの霧。実際は灰が舞っているからそう見えるだけなのかも知れないが。ほんでもって誰もいない街。陥落した道路。学校。机。サイレン。あっちの世界の赤錆まみれの通路。金網。視覚にまとわりつくのは、全くゲームとおなじ場面。これだけで、お腹がいっぱいになりました。ゲームをやっていた時期の、違う思い出までよみがえってきます。映画とゲームが自分の中でシンクロしてしまいました。映画としては、母は強いという切り口で一応の終わりを迎えます。現実世界には戻っていないんだけれど。少し悲しくもあり、苦くもあり。この部分はゲームを終えた時と同じ気分です。バイオといい、これといい、日本のゲームクリエイター達が、いかに海外の映像作品やその他のものを研究し、日本向けに昇華させたか、そしてそれが海外のクリエイターにいかに影響を与えてきたかが、よくわかる作品となっています。
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-12 17:52:06)(良:1票)
12.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 
観てたと思っていたら、ありゃりゃ観ていなくて、DVDをレンタルして観賞。話題にもなったし、宣伝もバンバンやってたし、何で観なかったんだろう?年をとるといけませんね。すっかり観てた気分になってて。ほんでもって、ちゃんと観てみると、面白いじゃないの。もっとドンパチを想像してたんだけど、そんな場面はなく、ただただ逃げ回る一般市民をこれでもかとくどいくらいに描いています。地中から出て来た時点で、こりゃかなわんわ、なのでしょうが、圧倒的に強い様をみせつける序盤はさすがスピルバーグ。街の壊れっぷりはパニック映画のテキストみたいにしっかり見せてくれます。だらしのない親父のトム君の動揺ぶりもよくて、ハラハラドキドキ。ただ、戦争というタイトルの割には、先に想像していた異星人とのドンパチがなくて、迫力には欠けます。でも、この映画、逃げまどう人間を上から目線でとらえていて、何かしら神の啓示っぽく見せています。弱い人間。知恵はあるだろうに、逃げるというその一点のみにしか考えが及ばない人間。実際そうなのだろうけど、文明を築き上げた地球人としては遥か銀河の彼方からやって来たものからしたら、たいしたことないんだ。なんて、簡単にやられちゃう場面が、ものすごく怖かった。宇宙は広い。地球人が最高なんて思いを木っ端みじんに砕いてみせる、思い切りのいい作品でした。最後は、むむってな終りだったんだけど。
[DVD(字幕)] 7点(2007-10-12 17:36:14)(良:1票)
13.  ファンタスティック・フォー:銀河の危機
なんともゆるい映画でした。アメコミものの中でも人気のある作品らしいですが、映画として表現されるものとしては、視覚的な所のみが少しわくわく、といった感じでお話の緊張感のなさといったら。地球だけじゃなく、銀河の危機というふれこみの割にはスケールがなく、局地的な展開の割にはまとまりがない。漫画だからいいのか。大きな画面の中で、漫画本をめくって楽しんでる、そんな雰囲気でしたね。自分としては飛ばし読みしたかったのですが。ちなみに妻は、あれでいいのよ。このゆるい感じが持ち味なのよ。といいますが、ほんとなのか?
[映画館(字幕)] 5点(2007-10-12 17:19:28)
14.  HERO(2007)
メディアの露出度の高さによるこの映画の注目度はただごとではない。特にフジテレビでは、社運を賭けた広告展開なのか、TVのブラウン管に木村拓哉の出ていない日はないほど、予告編以上の映像を見せる、見せる。そのあまりにも露骨なTV的商戦に最初は嫌悪感を感じた。映画じゃないよね。TVのイベントだよね、という。それでも初日に足を運んで劇場へ向かった。心中、作品のこけっぷりを予想して。ところが、蓋を開けてみれば、確かに弱い、弱い脚本と、華々しくはない無理のある展開ではあるが、楽しめたのであります。検事という、言わばデスクワークが99%の職業を現場主義に位置付ける設定からして、ドラマとしてどうなのかと思うのだが、その主人公を立たせるために木村拓哉を起用したアイデアは、ほんと、成功したと言う他ないです。単純に男前で声もよくて、仕草もさまになる。それが大画面に右に左に動いているという事実に、ある種の興奮を覚えるのでしょう。自分もそうでした。観客のほとんどもそうではないでしょうか。目の力もあり、役者の顔です。特攻隊員でなく、武士でもない、現代のまさに今の木村拓哉を観たいという観客の願望を見事に叶えている点で、この作品は成功しているのだと思います。スター映画として成立する、久しぶりにそんな言葉が浮かんでくる作品でした。
[映画館(邦画)] 8点(2007-09-10 11:08:46)
15.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
ガッチャンコ、ガッチャンコと金属が変形しながらロボットになっていく、その様が、その音が観賞後も頭にこびりついています。子供の頃、今みたいな精巧なプラモデルもなく、変形合体の超合金もなく、地味にビニール製のロボットもどきのおもちゃで遊んだ自分にとっては、大きな大きなプレゼントをもらったような映画です。変形シーンのこれでもかというくらいの見せ方は、もう単純でワクワクしてしまいます。ストーリーにはいくつかの「?」が付くのですが、とにかくロボット、ロボットの力押しで、画面の中では強引に物語が進んでいきます。確かに、それだけの映画かも知れない。ただ、それだけに特化した、突き抜けた映画というのも潔い感じがします。日本のアニメや特撮ものが与えた影響というものも所々に分る場面もあります。深く物事を考えないで、頭をゆるくして観ると、ガッチャンコ、ガッチャンコが快適になってきますよ。
[映画館(字幕)] 8点(2007-09-03 13:04:57)
16.  ハイテンション
DVDで観賞後、夜にうなされました。この映画と同じような夢をみて。追いかけられて、もう逃げ場がなくて、しゃがんでいたら、追いかけてきているものはもういなくて。安心したら、自分のうしろにおんなじようにしゃがんでいて。ひいいいっと声をあげて目が覚めたら、妻が驚いた顔していて。夢の話をしたら、子供かあんたは!と言われ、また横になるも、なかなか寝つけず。こんな経験は小学生依頼のこと。体調もすぐれなかった時に観たからか。非常にハイテンションな夜でした。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-08-06 14:23:58)
17.  16ブロック 《ネタバレ》 
やはり職人監督。ドナーの手にかかれば、何でもない16ブロックという距離が、映画の面白さとなってこんなにも昇華されるなんて。証人を裁判所へ送り届けるだけの簡単な仕事。その任をまかされた初老の刑事、ブルース・ウイリス。俳優というのはどんな役にも化けるものだが、今作のブルースは特にいいです。何だかやる気のない、けだるい、体もキレのない、言葉は悪いがもっさりとした印象で始まるのですが、物語が進むに連れ徐々に、カッコ良く見えてきます。証人とも最初は、会話もなく、ムスッとしていたのに、段々人間らしさとして色がついてくるような、そんな展開が画面に集中させてくれます。あんだけ人がいても、誰も2人のことは知らないし、知ることもありません。孤独であることも、あの雑踏が演出しているみたいで、ぐっと来ます。バスや救急車、テープレコーダーの使い方も、ベタなのかも分りませんが、自分には非常に上手くみせているなと思いました。監督との相性というのか、ドナーの作るものには妙な安心感がありますね。俳優の使い方もうまいですし。
[DVD(字幕)] 8点(2007-08-06 14:11:51)(良:2票)
18.  レミーのおいしいレストラン
いやあ、困ったです。レイトショーなので、夕食はすませたはずなのに、観賞中お腹が減って減って。だって、あまりにも美味しそうだったから。これがCGなの?と思うくらいシズル感が、匂いが、目に鼻にまとわりついてきます。料理番組でも感じた事のない美味しさという情報が五感にずんずん入ってくるなんて、凄い映画だ。もちろんお話しもピクサーお得意のファンタジー色あふれるもので、見事に、現実では絶対体感できない不思議な面白さをしっかり見せてくれます。主人公がネズミであるため、下水道の水流も大アドベンチャーになり、調理場でも、その大きさの対比からスペクタルシーンに大変身。小さい故の疾走感も重なり、映画的な興奮も思う存分味わえます。料理評論家のエピソードも当たり前といえば当り前なんですが、やっぱ人それぞれ思い出の味っていうのがあって、料理は理屈じゃないんですよね。また、文字や言葉で表現するものでもない。作りたい情熱と愛情を持った人がいて、それをただ純粋に食べたい人がいて、それで成立するものなんだなあ、とあらためて感じる次第。 最新のデジタル技術で最もアナログなことを伝えているピクサーって、やっぱりすごいなあ。
[映画館(字幕)] 9点(2007-08-03 18:35:56)(良:1票)
19.  シュレック3 《ネタバレ》 
シリーズも3作目ときて、少しばかりトーンダウンか。いかんせん、テンポが悪すぎる。大きなテーマである、子供ができることでの物語の進展が、どうにもこうにもネガティブすぎて、それでなくても余り可愛いとは思えない赤ちゃんが大量に出てくるものだから、印象はよくないです。あいかわらずのコンビぶりは、笑わせようと必死になっている雰囲気のみで、物語の展開とは関係ないし。吹替え版で鑑賞したからか、声のイメージが先行して、TVサイズの面白さというスケール。ただ、あのクッキーマンですか、あのキャラクターが悪者にシュレックの奥さんの居場所を聞かれて、頑に拒み続けたシーンで、刃物を突き付けられた時、ほんの一瞬のことだけれど、自分の一生を走馬灯のように振り返る所は笑った、笑った。生まれて来て、成長して、結婚して、子供が出来てと、まるで人間と同じように生活している様は、良かったです。その後、もう笑うしかないという自暴自棄みたいになるのも、非常に可笑しかった。この場面が、今作の一番の見所でしょうか。
[映画館(吹替)] 6点(2007-08-03 18:19:14)
20.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
幸いにもこのシリーズは全て劇場で観賞することが出来ていて、今回の新作も迷いもなく前売りを購入して観に行きました。3作目からもう12年。1作目では、まだふさふさ感のあったマクレーンの頭ももはやスキンヘッド状態。観ているこちらも確かに年はとっているのだが、DVDの普及により、1作目の活躍が昨日のように思えて、まだまだ若い現役のマクレーンが印象強い。しかし、今回の作品は、確かに1作目の素晴らしい脚本には巡り合えてはいないけれども、面白かった。楽しかった。年を重ねた主人公を認識させる最初の娘とのシーン。平気でアップでみせる顔の傷や皺や皮膚のたるみ、同行するハッカーに愚痴る今までの活躍の結果に得た空しささなど、ただの人間としての主人公がよく描かれています。スーパーマンばりのアクションだけど、そこには必死になって、うろたえながらも、しぶとく粘り強く生き抜く姿があって、感動してしまった。悪党との格闘でも決してスマートじゃない。こんにゃろ、死んじまえ、ばかやろうなどの暴言をはきながら(吹き替え版も鑑賞しました。野沢那智さんが声を当てられていました)どうにかこうにかやっつける。クライマックスのトラックと戦闘機のチェイスもありえないだろうの場面だけど、これはサービスと考えました。最後には、自分も撃ちながら敵をやっつけるのだから。究極のアナログ戦法と言えるのでは。サイバーテロという超近代的な事件に対し、鳩時計とさえ言われた主人公の奮闘。その対比。コントラスト。人間の底力をこれでもかと見せつけるマクレーンにただ拍手です。
[映画館(字幕)] 9点(2007-07-19 16:18:26)(良:3票)
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