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1.  ブリキの太鼓
過剰なまでのエログロ。人を受け付けない異物感。ひとつひとつのエピソードのアクの強さが、ランダムのように見えながら実は計算されて叩き付けられる大作。楽しいとも面白いとも感動するとも云えないが、こんなに凄い映画は中々ないのも確か。リンチ作品のように、監督の作家性で生まれた作品ではない(らしい)ところがまた凄い。
10点(2004-02-27 17:00:31)
2.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 《ネタバレ》 
お話のディテールで辻褄が合わないところがあっても、あの登場人物はどうしたの?などの疑問が残ろうとも、あの人をあんな風に非道く描くのはチョット・・・・と思っても、細かい不満をチカラ技で吹き飛ばす圧倒的な凄みと威厳。最高点数をつけるに値するマスターピースです。近年の大作映画で、ここまでの満腹感を与えてくれる作品は他にチョット思いつきません。ラストシーンが複数ある引っ張り具合も、3時間半の作品ではなく10時間超のサーガを締めくくるエピローグと見れば妥当かと。DVDではなく劇場で体験できたタイミングに、自分が居合わせられた幸運に感謝。
10点(2004-02-27 10:31:48)
3.  ソウ 《ネタバレ》 
若手映画クリエイターの「才気煥発で猪突猛進型の勢い任せムービー」という感じ。ジグソウとアダムの関係(おそらくは、間接的な共犯者関係にあったのでしょう)など、実は、よく練られているシナリオ(ただし、深読みしないと、その良さは納得できない)と、多少の中だるみはあっても、テンションをキープして突っ走る演出があいまって、「低予算映画かくあるべし」という、次の作品に期待を抱かせる出来に仕上がってます。こういう作品を見るたびに、「邦画のエンタメ路線モノは、サンダンス系を手本にすればいいのに・・・(大作エンタメは、どうせ、予算と反りが悪いんだから・・・)」と思ったりします。
8点(2005-03-22 18:57:00)
4.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
満を持して劇場に足を運ぶような大作ではなく、映画館で「掘り出し物を見つけた」と一人でニンマリさせられる類の佳作サスペンス物。途中から「すべては、死刑囚の心中の出来事であること」は大体想像できるし、最後の「実は子供(の人格)が・・・」のオチも、まぁ、定石といえば定石なのだが、キャスティングの妙と細部まで練られた脚本と小気味のよい演出テンポで、ストーリーが読めても面白さが削がれない一本に仕上がっている。これに、もっと大スターを配したら、きっと、配給会社にシナリオをいじられてしまう気もするので、小規模な佳品として創りあげたのは正解だと思う。
8点(2004-03-14 14:10:46)(良:1票)
5.  ラスト サムライ
日本を舞台にしたハリウッド映画だから、時代考証や風俗考証に突っ込みどころは満載なんだけど、それはある程度仕方がないところ。従来のニッポン=ハラキリ映画に比べれば、かなり頑張っているのは確かです。基本的に日本文化をリスペクトしたスタンスで撮られているので、日本人としては見ていて気持ちがよい作品です。ご時世がら、これは「アンチブッシュ」の作品なんだろうな~~と思ってしまったのは、自分だけ?
8点(2004-02-27 10:19:39)
6.  サイン 《ネタバレ》 
皆さんの評価が低いのはある意味妥当だと思うけど、「シックスセンス」を期待しすぎの側面もあるのでは・・・?この監督を3作品追いかけると、この人の持ち味は「とことんB級の題材をA級キャストとA級風のトーン&マナーで料理する」ことに尽きるんだと感じます。その意味で「ベタベタな宇宙人がベタベタに出てきてベタベタな理由で全滅する」この映画は、ロジャー・コーマン的な60年代SFへのオマージュとして、ひねた楽しさに溢れていると思います。プロモーションがシックスセンス的な驚きを期待させるのも問題なんでしょうが、ここまで、酷評される映画ではないような気が・・・。
7点(2004-02-27 17:14:56)
7.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
皆さんがコメントしてらっしゃるように、ジョニーデップのワンマン映画ですね。ディズニーの世界観にマッチした(悪くはない意味で)ユル~~イストーリーとリラックスして見られるオーソドックスな演出だけなら、そんなに惹かれる映画じゃないけど、スパロウのキャラクターでぐっと色気のある作品になりました。その分、期待の新星オーランドブルームは喰われっぱなしでチョット気の毒。
7点(2004-02-27 16:48:51)
8.  トータル・フィアーズ
決して悪い出来の作品ではないが、ハリウッドの核がらみの作品に漏れず「お前等は確実に死んでるよ」の突っ込みどころが気になってどうしても高いポイントがつけにくい。最近、人気急下降のベンアフレックは、知的な雰囲気があまりしないので、やはりミスキャストの感が拭えない。
5点(2004-03-14 14:16:33)
9.  ソラリス
レムの原作やタル版を知っている人から見れば、見れなくもない映画では?ただ、基の深遠なストーリーを「一般的なアメリカ人に理解できる夫婦愛モノ」に仕立て、基の哲学的な空気感を「メリハリのないテンポとぶつ切りなカット割り」で再現しようとするやり方は「頭悪そう」という印象だけを残してしまった感もありますね。「2010年」を見る前の期待と不安、見た後の「最悪ではないけど・・・」という溜息感覚を思い出しました。どうせなら、クルーニーをもっと無名な俳優にして、完全なカルト映画にした方がよかったかも。(でもそうしたら、日本で公開はしてないだろうけど・・・)
4点(2005-03-22 19:06:00)
10.  ジーパーズ・クリーパーズ
最初の30分間の「掘り出し物にぶつかったかな?」という期待感が、後半にマイナス100メートルまで急降下するFUJIYAMA級ダメ映画。自分はDVDで見たけど、もし映画館で見ていたらかなりのダメージだったと思う。
2点(2004-02-27 17:21:53)
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