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1.  泥の河
舞台は昭和三十一年の大阪。わざとのモノクロが実に良い味を出している。 戦争を生き延び、貧困を生き延びてきた、大人たちの陰影。裏切りや罪の過去と、泣けるほどのやさしさ。 子供たちは子どもたちで、誰もが通り過ぎる、理屈抜きのともだち、仄かな憧れ、格差(隔たり)の感覚、引け目や罪の意識、そういった微妙な経験を重ねていく。 出てくる俳優は皆すばらしい。子役たちも昨今の無闇な美形主義でなく自然であどけない表情をしていて、なおかつ演技がうまい。 観客が年齢を重ねてはじめて味わいがわかってくる、そんな胸にのこる映画だった。
[インターネット(邦画)] 8点(2020-08-12 02:02:09)
2.  デンデラ 《ネタバレ》 
ムラから棄てられしババァたち、その怨みと生の希求……てな感じで、設定は無理やりすぎるけども迫力たっぷりの大女優さんたちの説得力で見ていたのだけど、気づくと途中からB級パニック映画になっててツッコミが止まらなくなるというね。 ラスト近くの雪山での熊に追われるシーン、クソ長くてダレた。90分でまとめとくべき。そのくせ大切な部分を女優モノローグで語らせるという手の抜き方。あ、関係ないけど、熊を倒した時のバァさんたちの宴会みてるとドノソの「夜のみだらな鳥」に出てくるババァたちを想わせるものがあった。逆に海外だと「エキゾチック」とウケたりするか?
[DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2019-11-03 01:32:39)
3.  ソング・オブ・ザ・シー 海のうた 《ネタバレ》 
アイルランドの神話をモチーフに使っているけれど、これは家族関係のなかで傷ついている子供たちに向けた物語。  日本で「子供向けアニメ」というと、無意識に「両親と連れ立って映画館にお出かけしてアニメを見る幸せな子供たち」が想定されているけど、海外の児童文学には家族との死別や両親の離婚などで傷ついた子供のためのグリーフケアに目を据えた作品も多い。これもそのひとつ。  登場する全員が、親や妹や残された家族を愛したいし愛しているし笑い合って過ごしたいけど、妻を・母を・嫁を失った悲しみがそれを妨げる。父親の悲しみや祖母の悲しみも、大人の観客にはよく伝わるよう描写されている。 問題児になってしまった主人公は、唯一すなおに愛し愛されている犬に再会するために、おばあちゃんの家から我が家に帰ろうとする。 その中で悪い魔女に妹をさらわれてしまうが、その妹を助けるハロウィーンの冒険は、瀕死の妖精たちを助けると同時に、大好きだった母との「ただしい別れ」につながり、やがて残された家族の再生につながる。  連れのリクエストで吹き替えで見たため、音楽にも重きを置いたこの作品の真価を捉えているか微妙だけれど、吹き替えの歌もよかった。 重く切ない話を、絵本のようにシンプルで装飾的な絵柄と美しい色彩でくるんだ、とても魅力的な話だった。
[DVD(吹替)] 8点(2019-02-13 00:28:06)
4.  有りがたうさん 《ネタバレ》 
昭和11年の作品。川端の原作が好きなので、「こんなのがあったんか!」と見てみた。 ずいぶんと原作とは手触りが違うが、登場人物たちが入れ替わり立ち替わりしながら、世相を浮かび上がらせる趣向は面白い。 戦前の鄙びた伊豆のロードムービーとしても貴重。上原謙のイケメンぶりや桑野通子のスレた美貌もよい。 特に桑野通子は映画オリジナルの狂言回しとして印象的だし、物語をほのかなハッピーエンド風に導く役割としても良いキャラ。 映像的には、道路工事ではたらくチョゴリ姿の朝鮮人女性との別れのシーンは、トンネルをうまく使ってて印象に残るものがあった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2019-02-13 00:06:55)
5.  ロード・オブ・ウォー 《ネタバレ》 
武器商人についての話などお目にかからないので興味深く見た。 ここでのレビューも、テーマや人物像をめぐっての話が多くなっているけど、映像は端正でとても美しい。これが大前提。  ソビエト崩壊のあたりのエピソードも良かったが、アフリカ(リベリア)の描写は強烈。 カラシニコフは扱う上で特別な訓練や熟練の技術が必要がない……ので、拉致してきた少年兵たちに持たせることが容易。 景気づけに沿道の人々に機関銃を乱射したり部下を射殺したりする指導者層、無抵抗のキャンプに対して虐殺を行う独立軍、彼らが武器の代金に支払うのは地獄のような搾取で掘り出されたダイヤモンド。なかなか強烈。  弟や妻子のファミリーやインターポール捜査官とのエピソードがあることで、主人公が金のみで動く商人や冷血ピカレスクといったテンプレート化から免れていると思う。憧れの女性との幸福な生活を願い、合理的で決断力はあるが、殺人や暴力は望まない、冷静なビジネスマンという感じが、かえって異質性を浮き立たせている。ラストのどんでん返しも含めて、いい映画を見たと思えた。
[インターネット(字幕)] 7点(2017-07-01 03:06:27)(良:1票)
6.  ドローン・オブ・ウォー 《ネタバレ》 
原題の「グッド・キル」のほうが良かったと思える。 一方的なドローンでの爆撃というか虐殺。 女に暴行を加える単純な悪党は不問で、身内の葬式に集う人々なぞを皆殺し……という、自然な道徳感情とは懸け離れた殺し。 キルマシーンとしての兵隊と、妻子ある一人の人間との間でのジレンマ。 good な殺人とは何ぞやという監督の問いかけてくる姿勢は一貫している。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-07-01 02:48:01)
7.  ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 
自然や動物の風景がとにかく美しく、これはスクリーンで堪能したかったと思う。自然の美しさと荒々しさを通して、神の存在や生きることの罪と真実など、いろいろと感じさせられるものがある。ラストの展開で「えっ?」と「なるほど!」が出てきて、見終わったあとにじっくり考えさせられた。思い返すと、一見冗長に見える序盤のエピソードも伏線として機能していたりして、よく考えられた優れた作りだと思う。 単純なサバイバル物やネイチャー物と勘違いして見ると、いい意味で裏切られる。でも映像は神秘的なほど美しいので、単純に美しさにどっぷりつかりたい人にも勧めたい。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-08-10 19:33:41)
8.  遊び 《ネタバレ》 
妙に健全というか人の良い雰囲気の不良少年、薄幸というには生気充ち満ちた工場の少女。 スラムで貧乏で昭和な雰囲気なんだけど、なんか悲哀がなくて猥雑で生命力にあふれてる。 野坂昭如の原作「心中弁天島」がもつ纏綿たるせつない情緒をふっとばしてしまう、どこまでも増村節なパワーあふれる青春映画。あ、ヤクザ役の蟹江敬三がいい味だしてます。 ラストは、儚く沈んでいく船に心中の悲劇を漂わせている……はずなのに、増村映画だと対岸まで泳いでいっちゃいそうな生命力いっぱいで、悲壮感がまるでない。ムンムンした生命力を感じたい人にはおすすめ。
[DVD(邦画)] 7点(2014-08-10 19:24:45)
9.  幕末太陽傳 《ネタバレ》 
かつての華やかな遊郭を舞台に、グランドホテル形式で、今みても華やかなスターたちがきらびやかに出てくる、人を喰った味のある喜劇。 建物の意匠のおもしろさ(実在した相模屋に忠実だそうで)、遊郭の風俗、女優のきれいさ、男優のスターっぷりなど、まさに娯楽映画感がいっぱい。  監督の初期構想通りに、ラストシーンを現代(昭和32年)につなげていたら、最初の赤線廃止前の北品川の紹介シーンとキレイにつながったのに、とすこし残念に思う。  この映画公開の翌年は、東京タワーができて、皇太子ご成婚があって、などなど、あきらかに日本が変わる年。その前に、すでに滅んだもの、まもなく滅び行くもの、そしてこれからも変わらないもの、をカメラにおさめた監督の感性に、共感をおぼえる。
[レーザーディスク(邦画)] 8点(2012-06-26 00:30:35)
10.  曽根崎心中(1978)
増村作品に独特の、感情移入をさせるいとまを与えない、登場人物のいきなりハイテンション。歌舞伎というには生々しいが、ドラマというには濃ゆすぎる。あまりのコテコテさに「松竹新喜劇かよ!」というレベルだ。音楽は後半辺りは特にクサすぎて「昔の邦画」感がたっぷり。 梶芽衣子は常に目を見開きすぎてコワイし、「さぁ死のう、やれ死のう、すぐ死のう」という迫力いっぱい。まったく泣けない、気の毒さのかけらもない、曾根崎心中だ。 しかし、これが増村節だ。生が充ち満ち過ぎて、死も突き抜ける女たち。この芸風が好き。
[DVD(邦画)] 6点(2012-06-26 00:15:14)
11.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers
プラモかと思うような安っぽいCG(特撮かよ)、毎度おなじみ彩度の低い絵柄(太陽光が当たってても、ね)、コケシみたいなキャラデザ、草薙ナントカって、攻殻ひきずってる信者のためのサービスか?言い出せばキリがない。 タルコフスキーとかトリュフォーとかに言及するなら、見終わった後に心に刺さるような映像を1ショットでも入れてみせてほしい。スタイルの引用にしかすぎない。 あれだけ金かけて宣伝してコケた「イノセント」で懲りなかったんでしょうか……。
[DVD(字幕なし「原語」)] 2点(2012-05-15 02:18:05)(笑:1票)
12.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
インド映画の特徴なのかな、モダンで社会派的な語り口のベースに、伝統説話のような型組が使われている。「花咲かじいさん」とか「こぶとりじいさん」みたい。 つまり、暴力と行動力を基盤とする兄、憧れと想い出を基盤とする弟、の対比。  ドライで現実的な兄は、マイペースで夢想家な弟が、幸運と粘りで手に入れた憧れのもの(スターのブロマイドや初恋の少女)」を、みんな現実的な金のために巻き上げてしまう。 最後にはどちらも大金を「得る」が、兄は物理的な札ビラと銃弾の雨の中、弟は小切手(チケット)と拍手の雨の中。  それでも、道徳説話と違っていて救いになるのは、兄が弟の在り方をついには認めたこと、つまり心通い合う部分がまだ残っていたことだろう。 スラムでの暮らしも、その後の悲惨にすぎる放浪も搾取も、仔猫のように闊達に、野良犬のようにしぶとく元気に、一緒に生き抜いてきた兄弟なのだから……。  悲惨なインドの現実社会と、だからこそ夢見られる「お伽噺」を、ストーリー面でも映像面でも、巧みに組み合わせた佳作でした。
[DVD(字幕)] 7点(2011-11-08 04:15:04)
13.  トロン:レガシー
映画は「見世物」と考えるなら、こういうものもあるのはいいかもしれない。 しかし、ストーリーは陳腐というかヒドイもんだし、美術面でも「あぁ、特撮コスプレか」という感じだしなぁ。見世物なら見世物で、もっと新鮮な驚きを追求してほしかった。 
[映画館(吹替)] 4点(2011-01-10 03:21:06)
14.  ガタカ 《ネタバレ》 
偽装の手法などについては、他のレビュアーさんも指摘の通り、ツッコミどころ満載と思うが、これはそういった“SF”主眼の映画ではないだろう。 人の「生」についてのすぐれて倫理的な問いをふくんだ映画だと思う。  印象的なのが、遺伝子設計されて生まれてきた弟と、自然出産の兄(主人公)との、遠泳競争シーン。遠くまで、はるか遠くまで、泳いでいけたほうが勝ち。 この受精の際の精子の競争の象徴シーンで、初めて勝ちを収めた時に主人公は転身を遂げる。そして後での兄弟対決のときにも同じシーンが繰り返される。  ひとは「優れていたから」ではなく、「どうしても生きたい(行きたい)」と思ったがゆえに、卵子へまでたどりつき、この世に生をうけたのではないだろうか? そんなことを暗示するシーンだと思う。  そして、「母なる」宇宙への道もまた、「優れているゆえに」ではなく、「どうしても行きたい(生きたい)」と心から思う者に開かれていて、いいはずだろう。  「宇宙飛行士になりたい」という主人公の切なる思いはラストで報われ、宇宙という海へと泳ぎ出していく(ロケット打ち上げも、遠い卵子を目指してゆく精子の旅の暗喩か)。 人は生きる。切なる願いを果たすために。  けれどその同じ時、主人公とコインの裏表の関係のような「適格者」ジェロームは、主人公と同じく「遠い旅」に出る。自死する。主人公の切なる願いを守るために。 でもそれは、誰に設計されたわけでもない、彼自身の心から生まれた願いだった。  人が生まれてくること、生きることについて、たくさん考えさせられた。素晴らしい作品だったとおもう。  
[DVD(吹替)] 8点(2011-01-10 03:13:39)(良:4票)
15.  仁義なき戦い 代理戦争
ちょっと目を離したら、もうついていけなくなる、複雑に入り乱れる組織抗争の回。 人十倍はメンツを重んじるヤクザたちがそれぞれに、屈辱の苦汁を飲み、復讐の笑みを浮かべ、野望と保身とに翻弄されながら右往左往する人間模様が、実に面白かった! 広能のようにカッコよくありたいと思いながらも、それぞれに逃避や保身や駆け引きや利害にせこせこと立ち回る面々に、他人とは言い切れないものを感じて、何とも言えない。 そんな中で、「男になりたい」という野望に命を散らす下っ端の儚さよ。遺骨を握りしめるシーン、原爆ドームの情景に、ほんとに「戦後映画」の生々しさが息づいている。 前フリ的な作品かもしれないが、戦後の目まぐるしい時代のうつろいと相も変わらぬ悲劇を活写した、ホントに面白い良作。
[DVD(邦画)] 9点(2010-08-22 23:34:28)
16.  仁義なき戦い 広島死闘篇 《ネタバレ》 
梶芽衣子の美しさ! 成田三樹夫のダンディーなカッコよさ!書くならまずそこ。 一作目の畳みかけるようなインパクトは、ここでは抑え気味になっている。 その代わり、北大路の口笛が予科練の歌だとか、梶芽衣子が戦争未亡人だとか、いわゆる原爆スラム(現地ロケだそうで)が出てくるとか、戦争の遺した重い影を感じさせるつくり。 そして千葉真一のハジケっぷり(ヤクザでなくテキヤ=神農道の出なんだけど、そういう戦前からの伝統を全否定)が、原爆以前VS原爆後の対比を際だたせている。  しかし、アクションやヤクザ演出に比べて、男女が深い仲になっていく描写や演出は相当に下手かも。 北大路の脱獄エピソードとかは、「この二人そんなに想い合ってたっけ?」という唐突感があり、むしろ「ダメな奴っちゃな」とさえ感じさせた。ラスト近くの、梶の悲痛な慟哭、北大路の絶望と焦燥の貌が素晴らしいだけに、途中をちゃんと描いていてほしかった。 そしたら(ヒドい暴力シーンはあっても)仁義なきシリーズで女性人気No.1の作になっただろうなぁ。 
[DVD(邦画)] 8点(2010-08-22 23:20:24)(良:2票)
17.  仁義なき戦い
いきなりのインパクトあるオープニング、そして畳みかけるような無秩序と暴力。 おもちゃのような血の赤色が、軽くひびく銃声が、たわいなく死んでいくヤクザたち(というよりチンピラか愚連隊って感じ)のはかなさに、むしろベストマッチ。コメディ感とシリアスさ、愛嬌と怒号が、渾然一体となって画面の中を駆け抜けていく。 役者陣も若く、イキがよく、男の恐ろしさと迫力、そしてセクシーさが充満している。 戦後の痛々しいドキュメント。青春映画。そして日本の風土が生んだ「ヤクザ」の映画。 正直、もっと早く見ておけばよかった!!  
[DVD(邦画)] 9点(2010-08-22 23:03:14)
18.  ヌードの夜
話は単調、長回しが冗長。だが、役者陣の存在感がすごい。 主演の余貴美子は言うまでもなく、竹中直人、椎名桔平が強烈な印象を残す。特に竹中直人が演じる「さえない中年」像がまたいい。ラストシーンも含めて、見終わったあと、「後をひく」映画だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2007-07-31 00:46:08)
19.  夜がまた来る
夏川の綺麗な脚を活かした撮り方だった。ただ夏川の幼稚な声が、強烈なはずのヒロイン像をダメにしている。体当たりの「演技」というより、ただ喚くだけ。 演出として、この内容で1時間40分は長すぎる。最後の戦闘などダルくて仕方ない。自分の撮りたい映像を優先しただけで、作劇として「見せる」考えが足りないように思う。 
[DVD(邦画)] 4点(2007-07-31 00:40:00)
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