もののけ姫 の clown さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > モ行
 > もののけ姫
 > clownさんのレビュー
もののけ姫 の clown さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 もののけ姫
製作国
上映時間133分
劇場公開日 1997-07-12
ジャンルアクション,ドラマ,アドベンチャー,ファンタジー,時代劇,アニメ
レビュー情報
《ネタバレ》  世界観のスケールだけでかくて、尻つぼみ。
 たぶん宮崎駿はこのスケールでは作れないんだと思う。それとも自分がどれだけ大きなスケールで映画作ったか気づいてないかどっちか。
 外部、内部、境界ってゆう枠組を自分で作って、それに森、武家社会、タタラ場、を当てはめて、物語をそれを軸に回そうとして、どんどんその枠組自体が曖昧になっていく。そのいい例がタタラ場。ここはアシタカが最後にとどまるところからも、境界の役割を果たす場所なんだけど、ほんとにタタラ場は境界なの。文明の内部として扱われるから、自然と対立するんでしょ。実は外部でしたですまないよ。それに武家社会の周縁ってだけだし、周縁と境界はちょっとちがうよ。重なる場合多いけど、意味違うでしょ。こんな風に枠組が少しづつずれていくと、収拾つかなくなる野当たり前。
 それに森とタタラ場、外部と内部の境界に、サンとアシタカが居るんだけど、この二人が最後に二つの場所に別れてしまうことからもわかるように、森=自然、タタラ場=文明という枠組の対立は、最後までいってもどうしても解決できない。まあ当たり前なんだけど。一応の決着としては、誰かが責任をとるしかないんでけど、エボシ御前に自然を侵した責任をとらせるかってゆうと、この人も女=弱者ってゆう図式の中で、腕を吹っ飛ばすのが関の山。で結局は、エボシ御前も内部ではなくマージナルなんです、実は内部は武家社会でしたってことで、武士をどっと殺して何となく幕引き。おいおい、武家社会、タタラ場、自然ってゆう連関の中の自然と文明の対立は、武家社会の批判で終わってしまうの。あまりにお粗末。ラピュタみたいに、もっと素朴な感情を根本に据えると素直に共感できるんだけどね。とにかく雑でした。宮崎アニメならなんでも、どんなでも好きですって人は観てもよいかも。
clownさん 3点(2003-12-17 04:45:04)
clown さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2003-12-17情婦9レビュー8.44点
ハンニバル(2001)6レビュー5.57点
わらの犬(1971)4レビュー6.54点
惑星ソラリス8レビュー7.00点
若者のすべて4レビュー6.95点
我輩はカモである8レビュー7.41点
わが命つきるとも6レビュー6.11点
わが青春のアルカディア3レビュー3.90点
ワイルドバンチ8レビュー7.50点
ワイルド・ギース5レビュー6.86点
もののけ姫のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS