破れ太鼓 の よしのぶ さんのクチコミ・感想

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破れ太鼓 の よしのぶ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 破れ太鼓
製作国
上映時間109分
劇場公開日 1949-12-01
ジャンルドラマ,コメディ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 前近代的な家父長制度の残滓のような父親が主人公。家でも会社でも高慢不遜な態度は変わらない。根は悪人ではないが、苦労性のせいで自分の価値観を家族に押し付け、暴力を振るい、意のままに操ろうとするので、家族の不満は爆発寸前である。ひと波乱起きて、ばらばらとなった家族が再生していく物語。極めて記号的な人物描写のオンパレードで退屈だ。理想的な大団円はリアリティに欠け、軽佻浮薄な印象はぬぐえない。主人の傲慢さに耐え切れずに三ヶ月で辞めた女中が戻ってくることでも証明される。コメディとしてみても、笑える場面はわずかだ。宇野重吉が恋人役というのが一番笑えた。へたな歌を何度も聞かされて、気分がめいった。
会社の資金融資が目的で、お金持ちと結婚させられそうになった長女は、婚約破棄して、貧しい画家と恋人関係になる
父親の会社で、自分に合っていない仕事をさせられている長男は、知人との共同出資による新事業を始め、成功する。
忍耐強く夫に仕え、耐え続けてきた妻は、家を出て長男の仕事を手伝う。
父親は、資金繰りが悪化した会社が倒産し、隠退を決め込むが、苦労続きだった自らの半生を思い起こし、憤りを感じる。
長男の新事業が軌道に乗ったおかげで家族が再生されるが、事業資金は母親が出したものであり、本当の意味で長男は自立していない。長女が結婚を断ったのが原因で会社が倒産し、長男の新事業がうまくいったので父親ががそこの顧問に収まるなど、展開が短絡すぎる。あれだけ傲慢で頑迷だった父親が、すぐに悔悟、改心するわけがない。長女と妻に成長はあったが、残りの3家族は最後までどっちつかずだ。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 5点(2012-11-24 00:09:56)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2015-02-16死霊の盆踊り3レビュー0.76点
2015-02-11ゼロ・グラビティ9レビュー7.63点
2015-02-09パシフィック・リム10レビュー6.88点
2015-02-08エベレスト 若きクライマーの挑戦<TVM>5レビュー4.80点
2015-02-0717歳のカルテ7レビュー6.99点
2015-02-07噂の女7レビュー7.30点
2015-02-06華麗なる激情7レビュー6.00点
2015-02-06影の車6レビュー7.00点
2015-02-05第9地区8レビュー7.07点
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