みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
16.《ネタバレ》 これ70年前の映画なのか、、、結婚に対する当時の日本人の価値観が見られて良い。今は少しこの価値観も変わっているかな。再婚ー悪みたいな価値観は流石に古すぎるし。でもそれ以外の根本の部分は変わってない気もする。最後の笠智衆さんの好演でプラス1か2点。婚姻という極めてプライベートな事柄にデリカシー無く触れる日本のオッサンたちは全員観るべき(私もオッサンですが)。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-04-19 14:06:36) 15.《ネタバレ》 今で言うファザコンの娘と父を感傷的に描いたとても良い映画。 原節子演じる娘が能鑑賞時に見せた、聞いていた父親の再婚相手への最早言葉で表現できないほどの視線に圧倒され、いつも静かで穏やかな笠智衆演じる父親が旅行先で結婚と幸せについて娘に諭す場面に感嘆し、杉村春子が紀子の結婚相手への呼び方について笠智衆と話すやり取りに笑える。 小津監督らしい普遍的な心理描写と静かな感情表現に魅せられました。 【さわき】さん [地上波(邦画)] 8点(2016-09-10 12:03:42) 14.《ネタバレ》 小津映画は苦手だ。 それでもサイレント期の傑作群を見て小津がどうして巨匠と言われるのか納得した今の自分には、それほどハードルを感じる監督では無くなっていた。 戦後の作品にしても「長屋紳士録」や「浮草」は楽しく見れたりした。 でも「東京物語」の頃は不安・・・と思っていたが、今回は予想に反して退屈せず最後まで見る事が出来た。 時折流れる音楽もそうだが、冒頭の電車のシーンや小気味良い会話などテンポも悪くないし、「こっち」のやり取りやおばさんのコミカルな役どころなど面白い。 あの原節子の作り笑いにしても、計算済みの演出だったので好印象だ。 「父は私がいないと駄目なのよ」 愛想笑いの仮面、でも本当はお父さんと別れるのが寂しいパパッ子である。 確かに最初こそ例の不気味な笑みで背中に悪寒が奔るほどゾッとしたものだが、自分の本心を突かれた時に見せた真顔。 「どうしてそんな事を言うのよ?」とでも言いたげな苦々しげな表情。 父親と結婚するという女性に対して見せた表情もそう。 拶代わりの愛想笑いから「あんな女・・・」と睨むような表情に変わる。うーむ、こういう表情の節子を小津映画でずっと見たかった。40分我慢した甲斐があった。 喜怒哀楽豊かな綾子との対比も印象的。綾ちゃんマジいい女。 オマケに目に光が入っているかいないかも注目だ。 作り笑いの時は光がほとんどさしていなかった節子。 ところが旅行先で父に見せた時の笑顔、結婚式を迎える場面の笑みには目に光があった。 「お父さんと離れたくないの」。ノーブラの無謀なたゆんたゆんおっぱいが余計に子供っぽさを物語る(スイマセンね下品な話になってしまって)。恐るべし小津演出。 「麦秋」でもノーブラ乳くb(ry 結婚相手のゲイリー・クーパー(クーちゃん)は拝めなかったが、きっと良い男に違いない。 お父さんの問いかけは少し説教臭くも感じたが、二人きりで娘を諭すならああでも言わんといけんか。 最初と最後で佇む「波」は何を語り、リンゴを剥く父は眠ったのか息を引き取ったのか。気になるラストだった。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-01-22 00:08:25) 13.《ネタバレ》 「東京物語」と並んで名作と言われている小津安二郎監督の映画だが、今回、ようやく見た。前半はやや冗長に感じる部分があるものの、思っていたよりも見やすく、ほとんどだれることなく見ることができたし、見ていてだんだん引き込まれてしまった。父親を心配するあまり結婚を拒む娘と、娘の結婚を願う父親。この二人の描写が秀逸でとても見ごたえのあるものになっている。笠智衆演じる父の再婚話を知った原節子演じる娘が二人で能を見に行った帰りに父に見せる態度など、娘の描き方はややストレートなのに対して、父親のほうは何を考えているのか分からない描き方で、ちょっと鈍感な感じがするのだが、ラストに至ってこの父親の複雑な心境が痛いほどに伝わってくるような構成が見事で、娘を送り出した後に姪との会話で「きっと遊びに来てくれるね。」などと言っている時点で既にこの父親の寂しさはじゅうぶんに伝わってくるが、なんといってもラストシーン、小津監督は最初この映画のラストシーンで父親が泣くというふうに設定していたのを、演じる笠智衆の注文で項垂れるというふうに変えたというが、このラストシーンが素晴らしく、娘を嫁がせ、一人になった父親の悲しみがよくこちらに伝わってくるまさに名シーンだ。(このシーンで父親が泣いてしまうと、映画の印象が少し変わってしまうかもしれない。)ほかにも父と娘が結婚や幸せについて語り合う夜のシーンも見ていてつい感動してしまう名シーンだろう。劇中で交わされる言葉の面白さや、コメディリリーフ的存在の杉村春子(姪の結婚相手の呼び方について話すシーンや財布を拾うシーンは面白すぎ。)など笑えるシーンが多いのも小津監督らしく、安心して見ていられる。実は今まで敷居が高くて敬遠していた映画だったのだが、まさにこれぞ名作と呼ぶにふさわしい映画で、素直に見て良かったと思える映画だった。本作を敬遠していたおかげで同じように嫁いでいく娘を描いた小津監督の映画はほとんど見ていないのだが、また小津監督のこういう映画を見てみてみたいと思った。そうそう娘の結婚相手が一度も直接画面に登場せず、登場人物たちの会話から想像してみるのだが、ゲーリー・クーパーに似ていて名前が熊五郎・・・。いったいどんな男なのだろう。ちょっと気になる。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-06 01:13:12) 12.《ネタバレ》 お見合い相手の鼻から下はゲーリークーパーね。杉村春子は財布届けなさい!小津の映画は心にしみるなあ。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-09-24 19:17:39) 11.《ネタバレ》 切り取られた日常の会話の面白さ、特に紀子とアヤのやり取りはすごく面白いです。小津を語る時反復という言葉がよく使われますが、反復する当たり前の日常が、娘が嫁に行った後の寂しさを浮かび上げます。最後のシーンは、京都の床の間にあった月明かりに照らされた壷のように孤独で、しかし美しい姿に映ります。 【長谷川アーリオ・オーリオ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-03-25 06:50:51) 10.《ネタバレ》 前半はいまいちの出来で、「あれっ、たいしたことない作品かな」と思うのだけど、後半からどんどん盛り上がっていって、京都の夜のシーン、笠智衆が嘘をばらすシーン、林檎のシーン、波のシーンと、終盤は怒涛のごとく名シーンがつづく。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-06 22:41:59) 9.《ネタバレ》 お父さんだって、娘が嫁ぐのは嫌に決まってます。でも娘のことを想い、そんな仕草を一切見せず、常に笑顔で娘に接するお父さん。こんな素敵なお父さんなら、離れたくなくなる紀子の気持ちも分かります。そんな父娘の物語を、小津監督の優しい目線で描かれています。小津監督の作品に共通することかもしれませんが、登場する男性は皆紳士的で、女性はおちゃめで愛くるしく、それが見てて心地良いんです。そしてシュールで淡々としている分、引き算の効果で想像力を掻き立てられるので、少しの言動で笑えたり、また自分自身どこに反応したのか分からないうちに突然泣けてきたりします。やはり小津作品は最高です。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-06-19 20:47:40) 8.《ネタバレ》 ワンシーンが長い上、二時間以内という上映時間。なのに、特に退屈することもなければ、あっさりした作品というわけでもない。時代が時代なので全て共感できるわけではないのだが、最後は紀子を娘のように思ってしまった。なんら意外性のない話だが、あの状況、あの時代でそう考える人がいるのも不思議ではない。そして、小津監督の画への凝りはここでも最大限に発揮されている。風景一つをとっても素晴らしいと言える。圧巻はラストの波。「人間生活の歴史の順序」と言っていたシーンとリンクする。どこかこじんまりしていた話だが、ここで大きく花開いて終わる。何とも素晴らしいエンディングだった。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-03-11 23:26:25) 7.説明セリフが一切なく設定もキャラ紹介も全て何気ない会話や仕草で説明している。紀子の結婚相手を一切登場させていない点を一例として、伝えたい物語の芯の部分に集中してドラマを展開させている。日本家屋の美しさを存分に生かした計算された構図設計。よく言われる小津映画の特徴が最も端的に現れている入門編ともいえる作品。ラストの親子の会話、特に父親の言葉はあまりに美しすぎ、人生の本質的なものを見事に表現していると思う。人生とは別れであり残酷なものだけれどそれを受け入れてこそ幸せを感じることができるのではないか・・・というような(言葉にすると非常にくさいというかうっとおしいわけですが)ことを言葉ではなく映像で魅せていく、これはやっぱり芸術でもあり大衆の心を揺り動かす一級のエンタメ映画だと思います。この作品を観ないで人生を過ごすのはあまりに勿体ないと感じてしまう。ドラマチックな要素がなく退屈だとかいろいろ文句をつけることはたやすいが、人生とか人間とか幸せとかいろいろ悩む全ての人に一度は観てみることをお勧めしたい。 【Sean】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-27 16:15:32) 6.《ネタバレ》 どうしてこうも激しくイマジナリーラインを無視しまくるんだ?という疑問は、やがて会話シーンの正面向きカットバックと、画面の安定をもたらす水平線と垂直線の存在の執拗な反復によって、イマジナリーラインに対する拘りなどどうでもいい、これが小津安二郎という人のスタイルだって事に気付くと共に解消しました。目線が合ってなくても、モンタージュすら危うい状態であっても、独自性を貫く事で理論だけでは語れない世界が広がってくる、と。ややこしいハナシはともかく、大した事は語ってない映画です。父娘二人で暮らしてきたファザコン家庭が、いつまでもこのままじゃいられない、と娘を嫁にやる、ただそれだけの話。でも、とっても豊かなのですね。どうでもいいような会話の中に可笑しさや愛おしさや切なさがいっぱい詰まっていて(同じどうでもいいような会話でもタランティーノのアレとはニュアンスがかなり違います)、何気ないシーンの積み重ねが登場人物への深い思い入れを生みます。ゆえにラストの切なさときたら。終戦間もない頃の日本の、それでも豊かな風景と心に、日本人としての和の和みを与えてくれる映画でもありました。 【あにやん🌈】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-07-04 00:59:57) 5.《ネタバレ》 小津と原節子が初めてコンビを組んだ作品とか。前半はそんな面白いと思わなかったし小津作品では珍しくはずれかと思ったけど、能のあたりから面白くなった。「クマタロウ」とか真面目に言ってる杉村春子がおかしいし、なんと言っても笠智衆。原節子に「夫婦」を説くシーンもいいけど、やっぱり嘘のシーンの表情が素晴らしい。フィルムの状態が悪いのがちょっと残念な作品。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-05-31 23:32:18) 4.原節子の演じる紀子が予想以上に幼稚なので少し違和感があったが、 笠智衆の演技は素晴らしかった。 優しい性格の自分に鞭を打って娘に説教する父親の姿に、 いかにも日本らしい温かさを感じました。 【Ruby】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-16 02:30:19) 3.《ネタバレ》 個人的には監督助手に斎藤武市さんがいるのが嬉しい!この静動の感動感は、日本テレビ時代劇の細部にもほんとに微かに残っている!!・・・筈。笠智衆さんは耳をすませばの雫のお父さんを彷彿とさせる朴訥ぶり。嶺上開花が2符つくか否かの問答から麻雀したさに重い腰が浮いてしまう愛らしさ!娘絡みのフットワークの軽さも相乗して余りにも贔屓してしまいます。もう最後の横顔なんか見てられません・・・。晩春だな~・・・ 【o-z】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-04 00:42:56) 2.秀逸なのは、お見合い話を持ってきた父と一緒に歩くのがイヤで、友達の家に行くといって父から離れるシーン。広い道幅をいっぱいにつかい、まさに映画的な描写に成功している。蛇足だが、清水寺が今と全然変わらないのに、北鎌倉駅がかなり変わってるのにおどろいた。 【wunderlich】さん [地上波(字幕)] 8点(2005-09-21 16:44:03) 1.杉村春子サイコー!ありゃ財布届けてないな。賭けてもいい。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2003-12-10 15:47:50)(笑:2票)
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