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永遠の人

Eien no hito
1961年【日】 上映時間:108分
ドラマモノクロ映画
[エイエンノヒト]
新規登録(2003-12-14)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2024-03-18)【Olias】さん
公開開始日(1961-09-16)


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監督木下恵介
助監督吉田喜重
キャスト高峰秀子(女優)さだ子
佐田啓二(男優)川南隆
仲代達矢(男優)小清水平兵衛
乙羽信子(女優)友子
田村正和(男優)栄一
藤由紀子(女優)直子
石浜朗(男優)
永田靖(男優)平左衛門
浜田寅彦(男優)越沼
東野英治郎(男優)村の駐在
加藤嘉(男優)草二郎
野々村潔(男優)力造
脚本木下恵介
音楽木下忠司
撮影楠田浩之
製作木下恵介
月森仙之助
配給松竹
美術梅田千代夫
編集杉原よ志
録音大野久男
照明豊島良三
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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6.過去に復讐はできない。今を生きるしかない。過去を恨み、今に復讐する事の不幸と無意味。それでも止められない人間の愚かさ。結果、残るのは時間による赦し?それとも余命による諦め?人生を無駄に生きた夫婦はこれからどうなるのか?余韻のある終わり方には救いがあるようにも、無いようにもとれる。 東京50km圏道路地図さん [DVD(邦画)] 8点(2015-06-09 11:35:52)(良:1票)

5.《ネタバレ》 夫婦を描いた木下恵介監督の年代記ものといえば「喜びも悲しみも幾歳月」が思い浮かぶが、この映画は恋人がいながら別の男に無理矢理犯されて強引に結婚させられてしまった女がその後30年近くに渡って憎しみを抱きながら生きていくという物語で、時を経てそれが家や子供たちにまで及んでいくという重苦しい展開。夫婦の長年の絆を描いていた「喜びも悲しみも幾歳月」とは正反対にとてもドロドロした夫婦関係、人間関係をリアルに描いていて、「喜びも悲しみも幾歳月」と同じ監督の映画とは思えないほどであるが、こういうドロドロした人間ドラマを描かせてもうまさを感じさせているし、五部構成で各部の終わりに流れる日本語フラメンコの主題歌も実験的で、監督としての作風の幅の広さも感じることができる。主演の高峰秀子は夫を憎み続けながら恋人が忘れられないで苦しむ主人公 さだ子を熱演していて内に秘めた思いというものを見事に表現していて素晴らしい。木下監督の映画では高峰秀子と佐田啓二が夫婦を演じる作品が多いように思う(とはいえあまり見ていないのだが。)が、この映画では佐田啓二はさだ子の恋人 隆役で、反対に結婚した女(乙羽信子)を愛することが出来ずに別れてしまうという主人公さだ子とは対照的な生き方をする男を演じている。さだ子の夫を演じるのは仲代達矢で、女を襲って無理やり夫婦になるとかどことなく後に岡本喜八監督の「大菩薩峠」で演じることになる机龍之介のような狂気じみた印象を残している。息子役の一人が田村正和。木下監督の「女の園」でデビューした兄である田村高広に続いて、その弟の田村正和も木下作品である本作がデビュー作だそうだが、なかなかピュアに好演しており、この息子の悲しみもよく描かれていたと思う。ドロドロしたまま救いのない終わり方をするのではと思っていたが、ラストシーンは救いがあり、ドロドロしたままでは終わらせないという木下監督の人間に対する優しさのようなものが感じられる終わり方になっていてとても良かった。 イニシャルKさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-04-24 15:59:05)(良:1票)

4.《ネタバレ》 愛の無い結婚、愛のない結婚生活、何ともドロドロした人間関係を木下恵介監督はリアルに描いている。仲代達矢演じる片足が不自由な一人の男に乱暴された上、無理やり結婚させられてしまった高峰秀子演じるさだ子、そんな二人の間に生まれた息子と娘、この人間関係が物凄くドロドロしていて観ていて何とも言い難いやるせなさが作品を通して迫ってきます。田村正和演じる息子が両親に対して「僕は、どんなふうにして産まれてきたか解りました。」と言って二人の間から姿を消そうとして、自殺を図るその息子としての苦しみとまた父親と母親の苦しみも同じく描きながらかつての恋人である佐田啓二演じる隆に対する想いが消えないで苦しむさだ子が夫である平兵衛に謝り、死を目前としている隆に最後の別れをと許しを得て走っていく姿にこの映画、単なるドロドロしたままで終わらない救いを感じる。この辺りの演出は流石は木下恵介監督らしい温かさを見ることが出来て良かった。それにしても高峰秀子、この女優さん、やはりこういう不幸な女性を演じさせたらナンバーワンではなかろうか!とにかく凄いとしか言えない。 青観さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-13 11:05:03)(良:1票)

3.《ネタバレ》 木下恵介&高峰秀子だからといって、呉々も「二十四の瞳」の感動を期待してはいけません。もうドロドロのぐちょぐちょです。何とも暗澹たる気持ちになります。田村正和が阿蘇の火口へ投身自殺するくだりでは此方まで奈落へ突き落とされます。MVPは鬼畜外道な地主の息子を演じた仲代か、と思いきや意外にも善人風を装って死ぬ間際まで高峰秀子扮するさだ子を翻弄し続ける真性の鬼畜・佐田啓二だったりして吃驚させられます。木下忠司のフラメンコっぽい挿入歌もバリバリに浮きまくって果てしなくノイズです。が、しかし!前作「笛吹川」といい、コレほど厭世観に満ちた暗く重い作品が堂々と劇場公開され(それなりに)収益を上げていた事実に、私は嘗ての邦画界の懐の深さを垣間見た気がしました。それは製作側のレベルの高さもさることながら、当時の観客の鑑賞レベルの高さに負うところ大だったのではありますまいか?色々と示唆に富む本作には8点進呈。但し、余りの重苦しさ&フラメンコギターに2点マイナス。ううむ恐るべし、木下恵介!!奥が深い…。 へちょちょさん 8点(2003-12-20 02:08:36)(良:1票)

2.メロドラマかと思ったら、夫婦の愛憎を描いた重厚な人間ドラマだった。
妻のやるせない心情を中心に描いた序盤から、この後の展開が変わっていて非常に面白い。
"夫婦とは何ぞや?"といったテーマをたっぷりと見せてくれた。
妻役の高峰秀子もいいけど、仲代達矢がとにかくうまい! ヒロインの父親役の加藤嘉、
佐田啓二、乙羽信子、田村正和と、主要な登場人物がこれだけ多いにもかかわらず、
それぞれのキャラがしっかりと描写されていて、ドラマとしての見応えたっぷり。
フラメンコギターの音楽が映像にぴたりハマっていて、演出面でも妙味を感じさせてくれる。
昔の日本の監督さんって、実力のある人がたくさんいたんですなぁ。いや、感服致しました。 MAHITOさん [ビデオ(邦画)] 8点(2011-07-22 01:37:01)

1.木下作品の幾つかは、身分格差や閉鎖的時代の犠牲となった人間について、女性の立場に焦点を当てている作品が多いですね。仲代・高峰・佐田の三人の関係が、時を経て家・家族にまで波及していき、より重みを増していきます。
この切れない「しがらみ」というものは家制度(仲代達矢)・経済(乙羽信子の苦行)・慣習等々において、現代と比べることを考えると、今が如何に軽いものかと感じさせられる。しかし、器用な監督だと改めて感じました。器用過ぎる所が、他の名監督には感じさせる個性を薄くしているのではないかと、そんな気もしますね。
<神保町シアター> サーファローザさん [映画館(邦画)] 8点(2010-04-05 15:45:06)

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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 6.94点
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200.00% line
300.00% line
4211.76% line
515.88% line
6423.53% line
7211.76% line
8635.29% line
915.88% line
1015.88% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1961年 34回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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